ソーラーフロンティア、業績悪化の一部は先行投資負担が原因、今後の価格対応などは「余裕あり」

固定価格買取制度価格低下および出力抑制の無制限化を受けて今後大きな落ち込みが予想される太陽光発電市場で、早くも業績悪化に苦しむ太陽光発電メーカーが多くある中、CIS太陽電池の国内製造を続ける昭和シェル子会社のソーラーフロンティアは今後の展望に対し、苦しいながらも他メーカーと比較して「余裕のある」見通しを持っていることを明らかにしています。

今月7日に公開された東洋経済のインタビューで同社社長の平野敦彦氏が答えた内容を抜粋、要約してこちらではご案内します。

FIT導入翌年の2013年度から黒字が続いていたソーラーフロンティアが2015年度上期に赤字に落ち込んだ原因は市場の停滞もあるものの、新しく竣工した東北工場や、投資物件として販売を目的とした太陽光発電所の建設費などの先行投資負担によるものも大きいようです。

価格競争に拍車がかかる中、ソーラーフロンティアは出力向上による単価の値下げの余裕がまだあることや、国内工場での生産で円安の影響を受けないことから、他社と比べてより明瞭な見通しがあるように見えます。

また、住宅用市場や、自社開発の産業用、米国市場などを含めて健全な経営で成長を遂げる中で、他社に先駆けた住宅用グリッドパリティの実現の可能性も高いことにも言及しています。

日本製パネルの中では最高のコストパフォーマンスを誇るソーラーフロンティアについての製品・企業詳細や最新価格情報は「ソーラーフロンティアのCIS太陽電池、最新モデルの価格やメーカー評判など」でご案内しています。

太陽光パネルの原料ポリシリコン・価格底値?


ドイツのIHS iサプリのアナリシストHenning Wichtは、「供給が需要に歩を合わせつつある」という見解を発表しました。
これにより、太陽光パネルの原料であるポリシリコンの価格は安定し、3月にはちょっとした価格上昇も見られるという予測が出ています。

市場での取引量は3月には20%、4月には半分に減るとされています。
しかし”底値に達した”と考えるにはまだ早く、これによる消費者やメーカーの行動によってまた悪循環を繰りかえす事もあり得るそうです。

参考

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パナソニック・マレーシアのHITパネル工場稼働開始


単結晶の弱点をカバーした高性能HITシリーズが人気のパナソニック
日本国内の需要拡大に伴い、マレーシアに新しい生産拠点を建設していたパナソニック。その工場が稼働開始したと発表しました。

  • 場所:マレーシア ケダ州 クリム ハイテクパーク工業団地
  • HIT太陽電池のウエハ、セル、モジュール一貫生産(一貫生産はこれまでで初めて。パナソニックは二色の浜、島根のでセルを、二色の浜、滋賀、ハンガリーでモジュールを生産している。)
  • 年間生産能力が600MWから900MWに
  • 1枚当たりのコストは10%程度下げられる予定
  • 海外生産比率を30%から50%に引き上げる予定

実際、現在「東芝」と「パナソニック」は、狭い屋根でも多くの発電量を得たい人の2大選択肢です。
東芝のパネルは米サンパワー社のOEMであることから、円高の影響もあるのか、価格低下がパナソニックよりも優勢な様子。

傾向としてはこれらの「高価・高性能」製品と「安価・(比較的)低性能」の価格面での差が狭まっているという印象です。
パナソニックの太陽光パネルの詳細・最安値情報

参考

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「太陽光パネルのシリコン価格は引き上げられる」という予測をどう見るか


アメリカのリサーチ会社IHSによると、10月の太陽電池モジュールに使用される9Nポリシリコン(より精度の高いシリコン)の市場価格は今年2月以降で一番の下げ幅である9%の価格低下があったということです。それに対して契約価格の下げ幅は1%にとどまりました。
これより精度が低い6Nから8Nのポリシリコンの価格は現金取引市場で7%の価格低下、契約価格では8%以上の低下があったということです。

11月にもさらに太陽電池モジュール用のシリコン価格は下落すると思われますが、12月または来年1月に価格は一度上昇するという予測が出ています。

しかしこの価格の値上げは、需要と供給のバランスが健常に戻ったというよりも、市場状況が良好化するという予想に後押しされる一時的なものであると考えられています。

参照元

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集光型太陽電池の価格は2016年まで年平均16%ずつ低下する

IMSリサーチによると、集光型太陽光電池(CPV)は目覚ましい技術革新により2016年までに年平均で16%の価格低下ののち、世界累積設置量は1.2GWに上るだろうという予測を出しました。

一定の市場にとってCPVが今まで以上に魅力的な製品になるこの進歩の裏側には、Solar Junctionのセル変換効率の記録更新や、Amonixが34.2%の効率を持つパネルの製品化などがあります。

集光型太陽電池は南アフリカの再生エネルギー独立発電プログラム(REIPPP)にも使われたりイタリアのシチリア半島に供給を行ったりと、一定の市場を持っています。

参照元

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太陽光発電の最安値情報・比較情報など満載「太陽光総合情報」のご紹介

このブログの親サイトにあたる「太陽光総合情報」というサイトの紹介です。

太陽光発電の設置を考えていらっしゃるすべての方々に有益な情報をご提供する事を目的にこのサイトを運営しています。
既に多くの方にご活用していただいているこのサイトですが、今後もより分かりやすく、使いやすいコンテンツになるよう努力してまいります。

このサイトの最大の特徴としては、「ネット上最安値を毎月更新して掲載」したページで、太陽電池モジュールを特に安く提供しているネット上店舗の販売価格を比較し、「本当の最安値」をご紹介しています。

最近加わったページには、「発電効率・実発電量・出力の違い」などがあり、他にも太陽光発電を設置する際に知っておきたい知識を、より詳細に、分かりやすくをモットーにコンテンツ作りに励んでいます。

ぜひこの場を借りてこのサイトをより多くの方にご活用いただきたいと願うと同時に、コンテンツに対するリクエスト、ご指摘なども大募集しておりますので、このポストのコメント欄に書き込みをいただければ幸いです。

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太陽光発電の設置、12月では間に合わない?

太陽光発電を「投資先」として検討している方は、急ぐべき!という記事が出ていました。

元の記事
現在の固定価格買取制度の認定の申請期日は3月31日までですが、認定までには時間がかかり、特に現在多くの申請が殺到している状態で認定が間に合っていないという事です。

売電についてのページで詳しく触れていますが、今の売電制度は10kW以上のシステムの方が買電に有利な制度となっています。

法人経営の場合は節税対策としての導入も有効かつ人気のよう。

3月以降の売電価格についてはまだ未定であるため、3月中の申請に間に合うように、今年中にの設置がおすすめ
というのが参照記事の専門家さんの意見です。

実際にFiT価格はどの程度引き下げられるのでしょうか?
一足先に「太陽光成熟期」に入っているドイツやイタリアと日本の今の状況を比較して、(かなり)大まかに買取価格の今後を予測してみました!

ドイツ イタリア 日本
累計設置量
(最新/2011年)
30GW/24.7GW 16GW/12.5GW 6.6~7GW(?)/4.7GW
FiT単価(kW) 14~20円 12~21円 42円
電気代(家庭) 28円 22円 21.5円
FiT単価÷電気代 0.5~0.7倍 0.55~0.95倍 1.93倍

日本の太陽光市場の成長率は2011年で1.3倍程度ですが、例えばメガソーラーラッシュで成長が早まり1.5倍の市場成長が続くとしても、2015年に25GW程度に達するくらい。
2国と同等のシナリオなら、例えば2015年に電気代と同程度かそれ以下まで下がるということ?

国の状態も違いますし、2国と全く同じとはいかないかもしれませんね。

どっちにせよ、「儲けたい」のであれば早い方がいいのには違いありません。
モジュール価格も、価格低下の速度は弱まるようですし、設置費用のための補助金も価格に準じて下げられるので、「もっと安くなるのを待つ」というのは待ち損を食らうおそれもあります。

太陽光発電のパネル価格最安値比較表はこちらからご覧になれます。施工店ごとのアフターサービス比較など、業者を選ぶ際の情報も豊富に盛り込んでいますので、どうぞご活用くださいね!

今度は中国が海外製品にアンチダンピング調査!

9月にEUが開始した中国製品に対するアンチダンピング調査ですが、これに対する報復的措置で中国商務部がEUからのソーラーグレードシリコン(太陽光モジュールに利用される精度の高いシリコン)のアンチダンピング調査を開始したという。

欧州委員会側からのコメントはまだ出ていない。

これに加えてアメリカや韓国からのポリシリコンへの調査も開始したとしている。
米国と韓国の調査に関しては、2013年まで分析結果は待たないといけないが、予備的な調査結果は今月にも提出できるかもしれないと漏らした。

2011年にはEU加盟国から中国へのポリシリコンの輸入は少なくとも8.7億米ドルはあったと言われていて、その中でもドイツがポリシリコンの最大の輸出国だそうです。
EUからの中国のアンチダンピング調査も、ドイツのメーカーが大きく関与していたという話があるので、中国は特にドイツを狙っての報復的調査であったとも考えられますね。

中国のポリシリコン製造企業4社が8月にヨーロッパからのソーラーグレードポリシリコンのダンピングと補助金の調査を依頼していたが、それに先立って中国商務部はモジュール価格の下落はその原料であるポリシリコンの価格低下によるものであり、中国メーカーのセルによるものではないという声明を出していた。

もう、それぞれの強みで分業すればいいのに、というのが素人の意見ですが、そういうわけにはいかないのでしょうね。

pvマガジンの記者Oliver Ristauは、この価格抗争の背景に、市場から一旦姿を消した中国のシリコン製造業者の影が見え隠れしているとも言っています。

参照元

世界シェア2位の”JAソーラー”CEOインタビュー

2010年の太陽電池セル製造のシェアでサンテックに続いて2位のJa SolarのCEOのPeng Fangが、今月2日にシンガポールにてpvマガジンから受けたインタビューの内容です。

——–なぜそこまで太陽光発電の将来に対して楽観視できるのですか?

太陽光発電がどのように始まり、ここ5年から7年のうちにどう変化し、エネルギーミックスの中で重要な役割を占めるようになってきたかを見ると、その発展は目覚ましいものでした。
グリッドパリティ(既存の電力料金と同等になる状態。これについてはこの記事に詳しい内容があります。)に近い状態の地域も既にありますし、中国や東南アジアで高まる電力需要に応えるための解決策としての太陽光の役割も見逃せません。

私たちはこの数年で、ワットあたりの価格を5ドルから1.2ドルにまで引き下げることに成功しています。

——–中国国内市場に対してはどういう見方をしていますか?

昨年は新規で2GWが設置され、今年はすでに5GW以上になるみこみです。
2020年までには今の10倍である100GWの累積設置量も可能であると考えます。
わが社に限っては、昨年の売り上げが100MWにも満たなかった国内売り上げですが、今年は300MWの売り上げを達成しています。
(参考:イタリアで今年10月に累積設置数が15.93GWで世界第2位、ドイツでは今年第1四半期の時点で26.5GWで、52GWに達した時点での太陽光発電の買取を中止する修正法案が決定している。2016年にもこれが達成されるとされており、その後設置数は著しく減少することも考えられる。)

——–石炭などの従来のエネルギーについてはどうですか?

現在中国の鉄道の60%が石炭輸送のために使われています。このような(輸送などの無駄なエネルギーが生じる)システムは今後あらゆる面で持続することは難しくなってきます。
他国でもすでに議論されており、持続可能なエネルギーへのシフトもどんどん進んでいくと考えます。

——–しかしアメリカやドイツなど多くの国では、太陽光発電に付随する問題、例えばコストや不安定な発電量、グリッドを統合することについての問題などが議論されていますが?

ちょうど最近、ドイツのBad Staffelsteinという小さな町を訪問したのですが、そこでは電力ミックスの30%を太陽光発電で問題なくまかなっています
中国においても今後20~30年の間にエネルギーミックスの10%が太陽光発電によってまかなわれることになると予想していますが、技術的な問題はないと考えられます。

——–近隣のインドやフィリピンでは、急速な需要の増加や不安定な電力供給システムによる電力不足や停電が多々起こるようですが、中国ではどういう状況ですか?

中国では経済が急成長しており、例えば2010年には西部での大規模な電力不足が生じました。多くの製造工場では一時的に運転をストップしたり、バックアップとして1キロワット約0.33米ドルのディーゼル発電機を導入しなければいけませんでした。太陽光発電なら半額でまかなうことが可能です。

——–同じような理由でいくつかの国では生産工場が屋根に太陽光発電を設置するケースが増えているようですが、中国でも同じ状況だと考えていいのでしょうか?

はい。ちょうど政府が太陽光発電による分散電力のプログラムを提出したばかりです。これにより、さらに産業用屋根置型太陽光発電の設置が増加し、今後の価格の低下にもつながるでしょう。

——–新政府の元でも太陽光発電への開放性は保たれると思いますか?

これまで5か年計画ごとに太陽光発電の設置目標数は拡大されていますし、この傾向は続くと考えています。
当初2020年までに18GWとされた目標も、今では50GWとされています。我々業界からは100GWという目標をだしていますが、政府の側で150GWという提案もあり、政府が太陽光発電を推し進めていきたい意向は明らかです。
エネルギーミックスの視点で2020年までに1%とされている目標も引き上げられるだろうと確信しています。

——–私たちpvマガジンでは、2025年までに世界中で300GW、2050年までに10,000GWから12,000GWが導入され、100%再生可能エネルギーによるエネルギーミックスの達成を目標として見ていますが、これは現実的な数値だと思いますか?

はい、可能であり、必要であると思います。太陽光発電の未来は始まったばかりで、持続可能なエネルギーによる未来が我々には必要です。

2050年までに100%再生可能エネルギーでまかなうといったら、結構すぐな話の気もしますが、JAソーラーのCEOはかなり楽観的ですね。

中国は政府もかなり太陽光発電に対して前向きであることが分かります。

中国メーカーは安すぎるモジュール価格が多くの他の地域でアンチダンピングの対象となっていますが、国内需要にも支えられて妥当な価格低下なのかな、とも思いました。

参考記事

太陽光モジュール市場2013年第2四半期から回復の予測

過剰生産や価格低下、主要市場での成長率の伸び悩みなどで痛手を負っている太陽光発電市場。
今年は利幅が減り続けており、回復を見るのは2013年の第二四半期になるまで待たねばならないという予測をエネルギーリサーチ会社IHSが出しました。

結晶型、薄膜型ともに今年に入って初めて利幅の減少があり、このまま2013年の第二四半期まで下降線をたどり、2013年の最終四半期にやっと今年のはじめと同程度に戻るということです。


今年の第二四半期は、ドイツで駆け込み設置が相次ぎましたが、これがなければ市場はさらに悪化していただろうと言われています。
IHSは、需要の上昇があっても価格低下の波は今年中は収まらないという予想をしています。
なぜなら、遅れている多くのソーラープロジェクトを今年中に完成させるために、最終四半期には中国で需要が増えるであろうとはされながら、もともと中国自体が価格が低い市場であり、世界市場に影響を与えることはないから、という事です。

結晶型モジュールの価格は9月の終わりと比べて1ワット当たり0.70ドルから0.64ドルに価格が下落するという予想。
1キロワット当たり5千円程度価格が下がっているだろうという予想ですね。

実際の販売価格の推移を見ていると、例えば9月の終わりにネット上の販売店で最安値が35万円/kW程度だったサンテックの単結晶ですが、今では34.2万円/kWに下がっています。既に2か月で8,000円も価格が低下しています。

さらに全体的な価格の変化は、9月から10月の価格値下がり幅はかなり大きかったものの、10月から11月の価格はほぼ変わらない販売店がほとんどでした。

四半期でみればすでに確実に予想程度の価格低下が見られていますので、私の予想ではもう年末までそこまで価格の変化はないのではないかと思っています。(専門家ではないので、眉唾ものとして参考にしてくださいね!)

太陽光発電のネット上最安値比較表はこちらでご覧になれます。

参考記事