色つきソーラーパネル(というより、太陽電池カバー)

スイスのCSEMは民間非営利企業で、持続可能な社会に寄与する実用化技術などを研究する機関だそう。

今回CSEMが発表したのは「色つきのソーラーパネル」
というより、
ソーラーパネルの上のカバーと、
カバーの下の特殊なパネルの組み合わせ
といったところ。

通常の結晶シリコン系のパネルは青っぽい色をしています。
太陽電池は使用する材料によって発電に使う光線が異なりますが、このカラーパネルの下にある太陽電池は可視光線は使わず、赤外線を発電に使用。

太陽電池の上のカバーは下のパネル部分に赤外線のみを通し、可視光線は跳ね返すことで単色の表現が可能になるということだそう。

太陽電池の色だけでなく、電極なんかの存在も工業デザイナーにとって邪魔な存在だったのではないでしょうか。
この製品はカバーの色の表現は発電に関係ない可視光線の域なので、太陽電池の可能性が格段に広がるとも言えるかもしれませんね。

個人的にはあまり細部のデザインがどうとかこだわらないし、
「こんなの作って本当に需要あんのかな」とかって思ってしまうタイプですが。
何より、「赤外線だけで発電する」という下の太陽電池が、どれくらいの変換効率なのかが気になるところです。

参考

スフェラー(sphelar)の懐中電灯にため息

sphelar

sphelar(スフェラー)という球状の太陽電池を使用した懐中電灯、美しいです。
太陽光発電はデザイン・アートとの相性が抜群だということが再確認されます。

sphelar2

大阪のデザインスタジオ/ショップのgraf studioと、京都のスフェラーパワーのコラボレーションによって生まれた照明機器。

第一弾として昨年(か2年前)に同社がランタンを発表しましたが、砂時計を上下を逆にするだけで充電/放電(点灯)できる、その優雅なインターフェイスには感動したものです。

暗いベッドルームが怖い子供部屋なんかにもピッタリなこの照明器具を、いつかは手に入れなければと思っていたのですが、その小型版の懐中電灯が商品化されたということです。

いざというときに電池切れの心配がないのもメリットの一つですが、災害用に取っておくのはもったいない美しさ。
アウトドアや自転車の照明などにもピッタリです。

sphelar(スフェラー)

アートな発電巨大アヒルのコンセプト

その名も”Energy Duck”です。
duck

Land Art Generator Initiative (LAGI) は、Society for Cultural Exchangeという環境保全NPOのメインプロジェクト。
アート、建築、サイエンスといった多分野の知識を集結して、再生可能エネルギーというソリューションで人々をインスパイアしながら、クリーンなエネルギーも届けることを目標にします。

毎年場所を変えて行われるLAGIによるデザインコンペ、2014年はコペンハーゲンで行われています。
5月に応募は締め切られ、選考を進む数々のアイデアが現在サイトで紹介されています。

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応募された中の一つであるエネルギーダックのデザインは、ロンドンを拠点に活動するクリエイター4人によるアイデア。

パナソニックのHITもしくはそれ相応の製品を使用”する旨が案に含まれています。なんだか嬉しいですね。

他にも再生可能エネルギーに美的エッセンスを加えた多数の応募作品が。日本からの出展はあるのでしょうかね~?

10月3日に優勝者が発表されるということで、他にも素敵なコンセプトがあればご紹介したいと思います。

Land Art Generator Initiative (LAGI)
Society for Cultural Exchange

太陽光発電で音楽フェス、流行ってますね。山梨県のキャンプ場で「Natural High」

5月23日(金)の前夜祭にはじまり、5月25日(日)まで開催される野外音楽フェス「Natural High」。
山梨県の「道志の森キャンプ場」で行われるこのフェスでは、電力源のすべてを太陽光発電でまかなおうと試みているようです。

太陽光発電を使ったフェスで有名なのはSOLAR BUDOKANなどがあります。太陽光発電で作った電力で電子楽器を弾くと、音がいい!と言いますが、なんとも繊細な感覚を持つ日本人らしいフェスと言いましょうか。

「ソーラー武道館」は今年は岐阜県長良川で開催されるという事ですが、キャンプ場でワークショップなども充実した「Natural High」の方が、場所やイベント自体に魅力を感じる気がします。
とはいえライブの内容なども全然違うので、比べるものでもないかもしれません。気になる方はどちらも参加されてはいかがでしょうか?

Natural High公式ページ

THE SOLAR BUDOKAN 2014

昨年に引き続き、今年もやるようです。「THE SOLAR BUDOKAN

音響機器などで電力を大量に使うコンサート、この電力をすべて太陽光発電でまかなうという試み。
会場には当日、太陽光パネルが設置され、そこから発電された電力も使われるということですが、太陽の日照状況によって発電量が左右される太陽光発電をメイン電力に使うには不安定。
安定した電力を確保するためにまず、太陽光でつくられた電力は蓄電池に事前に集められ、これがバックアップとして使われることになります。
さらにこの蓄電池のバックアップでも足りない分はグリーン電力証書を通じて系統から送られる太陽光発電の電力を活用。
過去の記事によると系統を通さない太陽光の電気で電子楽器を鳴らすと、ノイズが少なくていい音が鳴る、ということ。
なので演奏に必要な電力は直接の太陽光もしくは蓄電池からの電力を優先的に使い、他の会場運営などにグリーン電力証書を使った電力を使うと考えられます。

昨年はソーラーフロンティアのパネルなどが使用されたようです。
今年は、使用されるパネルや容量、どこでどのように蓄電を行うかなど、まだ公表されていません。今年で3年目となるイベント、技術的な面でも、さらなる発展に期待が膨らみます。

場所は岐阜の中津川公園内特設ステージ。
日にちは9月27日と28日。

私事ですが、岐阜県は地元、中津川公園では部活の試合などでよく行きました。
ここ、周りに本当に何も無いんです。
なぜこの場所を選んだのかも不思議ですし、そういった説明もサイトにはありません。わざわざこのライブに行く方たちは、ライブを観たら直帰なのでしょうかね?
どうせやるなら、地域活性にもつながるような働きかけがあったら、もっと面白くなりそうだな、と思っています。

オフィシャルサイト

オラファー・エリアソンのリトルサンプロジェクト

デンマーク・コペンハーゲン生まれのアイスランド人アーティスト、オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)は、公共を巻き込んだアートを得意とします。
ニューヨークに人口の”滝”を建設するインスタレーション”New York City Waterfalls”などが有名。

he New York City Waterfalls from Public Art Fund on Vimeo.

そんなエリアソンのソーラーパネルを利用したプロジェクトが、”Little Sun”と呼ばれるもの。
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小さな太陽型のソーラーパネル式の照明器具です。
このリトルサンを、無電力地域などの電力インフラが整っていない地域などに対して安価に提供、また先進国などでは高価で提供するというプロジェクトです。

「ジンバブエでは100人の子供がこのライトを販売している。昨年8月に300個を無償で提供したが、つい先日、彼らは6000個を発注し1万1000ユーロ(約143万円)を前払いした」(ブルームバーグ Catherine Hickley)

とあるので、ジンバブエでは一つ240円前後が仕入れ価格となっているようです。
LittleSunのウェブサイトが接続しにくいようですが、購入ページではひとつ20ユーロでオンライン販売も行っています。(現時点で日本への発送は無し)

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リトルサンのフェイスブックページには、実際に無電化地域などで利用される様子や、先進国ではフェスティバルや、登山などで使用している人の写真などが載っています。

アメリカではMOMAのオンラインストアなどでも販売しているようなので、日本での取扱いも始まるといいですよね!
写真で見ている限りかなり発光も強いので、アウトドアなどで十分利用できるのではないかと思います。

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ソーラー武道館に無料で招待

楽天ソーラーの「現地調査で夏フェス無料招待券キャンペーン」で、応募後現地調査を完了した方100名に中津川THE SOLAR BUDOUKANの無料招待券が当たります!
ソーラー武道館はこのニュースでも何度かお伝えしましたが、佐藤タイジ主催の音楽フェスで、使用する電力をすべて太陽光発電で作られたクリーンな電力で行うというコンセプトのもの。

なんと、太陽光発電で作られた電気は、普通の系統から引く電力と比べてノイズが入らないために質が良く、電子楽器の音までも良質にするということで、この”違い”はいかほどなのかかなり気になります。
楽天ソーラー公式サイトへ
楽天ソーラーの特集ページ

音楽を太陽光で

THE SOLAR BUDOKANは、”太陽光の力だけでライブをしたい”という佐藤タイジ(THEATRE BROOK)の思いから始まったイベント。

昨年12月には日本武道館で行われましたが、今年は9月21日、22日、岐阜の中津川公園内特設ステージで行われるそうです。
出演ラインナップも公開、チケットも先行販売が開始しています。

12月のTHE SOLAR BUDOKANのポストでも触れましたが、太陽光発電で発電された電気を使って電子楽器を鳴らすといい音が鳴るそうです。

green drinks BOSOが行ったミニ太陽光発電システム組み立てワークショップでは、ミニ太陽光発電の制作体験に加えて、ソーラークッカーでのバーベキューが体験でき、さらに「太陽光サウンドシステム音質比較大会!」では、太陽光発電で作られた電気でスピーカーを動かして音質の違いを聴き比べるという体験もしたのだそう。

記事によると、その音質は驚くほど違うのだそうです。

普通のコンセントの電気にはノイズが入っているけれど、ソーラーの電源にはノイズが含まれないから、なのだとか。
太陽光の電源で音楽を流すことを、「湧き水で珈琲を淹れるようなもの」と例えるのがなるほど、と思いました。

太陽光発電でLEDインスタレーション・2万個でギネスにも挑戦

 「輪島・白米千枚田あぜのきらめき」

場所は石川県輪島市白米千枚田。期間中、輪島市内からのシャトルバスも運行しています。

こういう町おこしのイベントって、結構侮れないなってのが、昨年どこかの山の中でビームのインスタレーションを観て思った感想。(すべて友達が手配してくれたので、場所とかもろもろは覚えておらず。。)
しかも、イルミネーションって、綺麗だな~って思いながらも、電気代高そ~とか余計なこと考えちゃったりしませんか?(私だけ?)
自然の力と人間の技術が一体になったこのイベント、素敵ですね!

■ 内容
昼間に太陽光発電で集めた電力を使い、20,000個のLEDライトを点灯させるイルミネーション。
ライトの数でギネス記録にも挑戦!

■ 期間
2012年11月10日~2013年2月17日

■ 臨時バス

輪島市内から白米千枚田、最寄りの白米バス停(千枚田まで徒歩1分)まで臨時バスを運行いたします。

運行期間 2012年11月11日~2013年1月3日まで毎日・1月5日~2月17日の毎土日祝日

運賃 大人500円・子供250円

詳しくはこちらから!

ソーラーパワーを使ったインスタレーションが地域を照らす

名前は〝SonUmbra″
MOMAに展示されるこの作品、光の源となるエネルギーはすべて太陽光発電で作られています。
昼間は他の樹木と同様、日光をさえぎり人々に日陰を提供し、その傍ら太陽光を自らのエネルギーとして利用するというコンセプトはまさに「人工の樹木!」
自然の樹木との違いは、夜はその美しく編まれたファブリックが光を放ち、人々を魅了するとともに、夜道を照らす役割を果たすことです。

制作を行ったのはロンドンをベースにしたデザイン会社Loop.pH

最終目標は電力供給が不足する地域に夜間の電灯を提供する事であったものの、制作の過程でアーティストたちは、そういった実用的な機能に加えてSonUmbraに特別な魅力を与えました。
それは、人々がこの木の周りで活動すると、その音や動きに合わせて、光の線がパターンを織りなすというもの。

こんな街灯に照らされる街ができることを考えると、今からワクワクしてしまいます。

参考記事