太陽光発電業界神話を斬る(米サイトGTM記事を翻訳・まとめ)

太陽光発電は石油に劣るエネルギー源?
太陽光発電の効率性と石油のそれを比べて、まだまだ石油に代わるほどのエネルギー源ではないという事が良く聞かれます。
実際に、発電に必要な費用やその施設のための面積比での効率を持ち出して、石油の方が断然効率が良いという論法もありますが、そもそもこの議論をすること自体が間違っているというのがGTMの出す見解です。
石油は輸送燃料として使われることが多く、それに比べて太陽光発電は電力源であるという事。
アメリカの2010年までの電力消費のうち、実際石油で作られたエネルギーは1.1パーセントにすぎません。
(天然ガスや石炭などを使った火力発電がメイン)

つまり、化石燃料などを使った「火力発電」と「太陽光発電」の対比が正しいのであって、太陽光発電を石油の目の敵にするような論法は間違っているという事です。

それに加えて私が思うのは、現時点で太陽光発電は価格的にまだ不利でも、将来的には十分太刀打ちできる価格まで値下がりする予測ですし(グリッドパリティと呼ばれる状態、事項参照)、そもそも土地として使わない屋根上などへの設置はもちろん、酪農と並行して土地の二重利用も進んできている太陽光発電の土地利用の有効性も無視されているので、この神話はただの神話であると言い切れると思います。

グリッドパリティ神話
「グリッドパリティ」とはつまり、太陽光発電で作られるエネルギーの価格が、化石燃料による火力発電の価格と同等になる状態。
これが実現すると、太陽光発電は補助金などの政府の後押しなしでもどんどん拡大普及していくという状態を指します。

この神話の本当の論点は2つあります。

まずは「グリッドパリティ」という状態は、2つのエネルギーのコストが入れ替わるその一瞬であるのに対し、世界の各地域での状況が違うため、(石油価格、補助金、遠隔状況など)グリッドパリティの時期は地域によって何十年もの差が出るという事。

もう一つは、このグリッドパリティの状態が実現しようとしまいと、初期費用として大きな資金を用意できない地域が太陽光発電を設置するのは不可能だし、運送面での障害が大きい地域での普及も難しい。

なので、このグリッドパリティを一大イベントのように待ち望んでいる人にとっては残念なことだが、時に有益で、時に誤解を招く、一つの概念に過ぎないという事である。

つまり、「グリッドパリティ」を一つの節目と考えて、消費者が「グリッドパリティになったら太陽光発電を買おう。」とか、企業が「グリッドパリティまで持ちこたえれば安心だ」なんていうのは間違いだという事でしょうかね。

太陽光発電の自家増殖の神話
こういうプロジェクトのようなものに代表される、「現地で作ったパネルを現地で使う」というようなコンセプトを指すと考えられます。

その土地で生産から消費まで行われるから輸送コストがかからず経済的&エコ!これはとてもシンプルで魅力的な話だけれど、実現には大きなハードルが立ちふさがっているとGTMはいいます。
太陽光パネルを製造するにはまず高度な知識を有する技術者が必要で、さらにシリコン以外にも多くの原料(ガラスやカプセル材料など)を要します。
太陽光発電には十分な日照に加えて送電網の整備も必要で、それらをすべて一つの土地に最適化するにはそれぞれの必要条件がかけ離れすぎているということです。
ある一つの問題を最適化すると、もう一方の問題に妥協を許さないといけない、という具合に。

アメリカでは今でも大きな製造工場ができています。現地の雇用を生み出すという意味では有効かもしれませんが、太陽光発電の生産機能はもう需要を上回っており、これ以上製造工場は必要ないのです。

日本の太陽光発電メーカーは生産施設の縮小や統合などの方向が強いので、この神話には当てはまらないと思います。

太陽光モジュールは日用品?
メーカーによる大きな差があまりない日用品のように、太陽光モジュール、特に単結晶モジュールもメーカーによる性能や信頼性に大差はないと考えられがちです。
なので製品を選ぶ場合、「価格」が一番の問題にされがちです。
しかしサブプライムローンの時のように、短期的なメリットに目がくらんで長期的なリスクを無視するのはまずくて、モジュールの購入者は、製品の販売価格よりも、製造過程や保証について、より気を使うべきだと言います。

これについては、新参メーカーも多い太陽光業界で今すぐに答えが出る問題ではなく、何年も使ってみた後に初めてそれが正しい選択だったのか、愚かだったのかが分かるという事です。

これらがGTMによる意見。
太陽光発電の導入の際に頭に入れておくといいかもしれませんね!

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