パナソニックのHITパネルは2倍熱に強い?

太陽電池モジュール(ソーラーパネル)の性能を推し量る際には効率(%)や出力(W)といった値が気にされがちですが、仕様表などで出力温度係数という値を見た事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ソーラーパネルは太陽の光で日中は温められて、特に夏場には75℃までにものぼるほどなのだとか。パネル面が温められるほどソーラーパネルは出力が低くなってしまうのですが、この熱に対する耐性を知るための指標として出力温度係数が重要となります。

出力温度係数は結晶シリコンパネルで-0.4%/℃あたりが標準的な値ですが、この場合で温度が1℃上がると、出力は0.4%低下することになります。

標準で-0.4%と書きましたが、パナソニックはハイブリッド構造のHITパネルは熱耐性が高い特徴を持ち、出力温度係数が最新の製品で-0.258%/℃を達成しているのだそう。-0.4%と-0.258%で比べると、パネル温度が75℃まで上がった時、通常なら20%の出力低下が見込まれるところ、12.9%まで抑えられる事になります。1kW(1,000W)の定格出力のパネルで、71Wの出力差(瞬時)ということになります。

1000Wのうちの71Wと言われるとこれが多いのか少ないのか判断するのが難しいところですが、以下のページでは出力温度係数をどのように扱っていけばいいのかをより詳しく書いています。

システム出力係数・出力温度係数とは?

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パナソニックがテスラとソーラーパネル生産で協業

EVメーカーのテスラの蓄電池部分の製造にパナソニックが関わっていることは多くの方が知るところです。
テスラが太陽光関連会社のソーラーシティを買収した話は記憶に新しいですが、なんと、この買収後のSolarCityの工場でパナソニックがテスラのためにソーラーパネルを作るということ。

日本ではパナソニックの太陽光発電と言えばHITが有名です。
ソーラーシティのこの工場ではHITを製造するのかどうかは不明ですが、エネルギー界の寵児イーロンマスク率いるテスラと、日本の代表ソーラーパネルメーカーの協業は、ワクワクするニュースですね。

パナソニックの高効率HITモジュールに台形新発売

満を持しての台形コーナーモジュールです。出力は一枚70W、変換効率は14.8%。10月から受注開始となります。

パナソニックは、米サンパワー社OEMの東芝のパネルを除いて日本メーカーでは効率No.1のハイブリットHIT太陽電池が売りでした。効率的にはNo1でも、コーナーモジュールを先に用意していたシャープのブラックソーラーの方が、実際にはより多く積載できる、というシチュエーションが少なくなかったかもしれません。今回パナソニックも、コーナーモジュールを販売開始することで寄棟屋根の住宅にとって最良の選択肢を与えることになります。(積載容量最大化という面において)

一方で、コーナージュールは効率が低いのに同じだけ架台なり施工費がかかるので、単価を上げがちな面もあります。売電単価が下がっている今の時代、一枚でも多く載せたい、というニーズがどれだけ残っているのかは疑問です。

パナソニック、大阪の二色浜工場を今月中に休止

効率HIT太陽電池が人気のパナソニックですが、国内出荷が落ち込む中、生産拠点の一つである二色浜工場(大阪府貝塚市)を2月中に休止すると発表しました。

今回休止が決まった貝塚市の工場に加え、パナソニックは国内においては大津市、島根県、雲南市の3箇所で太陽電池モジュールの製造を行っています。2012年には生産量強化のためマレーシア工場を開所しています。

国内拠点が一つ減り海外製造比率が上がったことで、風評にもちょっとした影響があるかもしれませんね。

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パナソニックが量産モジュールの変換効率で世界新記録22.5%

自社生産のパネルを販売する日本ブランドとしては国内で最高の変換効率を持つパネルを販売するパナソニックは、7月23日に量産ベースのセルを用いたモジュールで、モジュール変換効率22.5%(正確には22.48%)とサンパワーを抜いて世界一を記録したと発表。

記録を立てたのはシリコン系の太陽電池セルで125mm角セル72枚のパネルで、出力270.2Wのピーク出力を得たとしています。

記録樹立に際して、モジュール全体で損失を低減するための技術を複数用いた結果のものだと発表していますが、実際このパネルの製品化についての具体案はだされていません。

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パナソニックがHITシリーズをモデルチェンジ、無償の保証期間は25年に延長

パナソニックは同社の太陽電池モジュールHITのラインをモデルチェンジ、
「P250αPlus(受注生産)」「P120αPlus(受注生産)」「245αPlus」「120αPlus」の4製品を9月24日から受注開始すると発表しました。

毎年モデルチェンジを重ねていく中でどんどん製品の効率を上げていったパナソニックですが、今年のモデルチェンジはスペック自体はほぼ変わらず、その代わり従来の保証期間をさらに5年伸ばした25年保証、また受注生産の2製品に限って新工法の紹介というソフト面でインパクトを与える内容となっています。

現行の主力製品であるHIT244αに変わって販売されるのは出力245W、効率19.1%の
「245αPlus(VBHN245SJ33)」になると予想されますが、希望小売価格が145,000円(592円/W)と、前モデルの135,000円(553円/W)から7%程度上がっており、施工店にとっては現在以上の値下げは難しくなるかもしれません。

しかし先にご案内した25年保証は、国内メーカーとしては海外メーカーの基準に追いつく最長レベルであり、引き続き太陽光発電を検討している方にとってパナソニックは魅力の高いメーカーであることに変わりはなさそうです。


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パナソニック、オーストラリアなどで蓄電池販売

パナソニックは、住宅用蓄電池をオーストラリアニュージーランドを皮切りに海外に向けて販売していくことを発表しました。

蓄電池はすでにインドの携帯電話基地局向けに展開していますが、住宅用の海外販売は今回が初めての試みとなります。
今後、太陽光発電の普及が進んでいるイギリスやドイツにも進出する予定で、平成30年度の海外売上高を100億円と目標設定しています。

オーストラリアでは10月から容量8kWh時のリチウムイオン蓄電池を現地の電力小売り会社3社を通じて販売する予定で、ニュージーランドでも現地の小売り会社と提携予定です。

オーストラリアでは全世帯の18パーセントにあたる約140万世帯が太陽光発電を導入しており、普及率は世界でトップを誇ります。電力小売会社は太陽光パネルを設置している住宅で電気代の節約効果などについての実証実験も併せて行っていく予定です。

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パナソニックの太陽光発電と蓄電池の同時設置で22万円キャッシュバック先着2000名

太陽電池と蓄電池販売開始より22年目となるパナソニックエコソリューションズでは6月22日からキャンペーンを行います。

対象システム購入者、または新設する個人が応募可能です。特典は対象商品ごとに異なりAコース22万円キャッシャバックが先着2000名に、Bコース5万円キャッシュバックが先着1万名となっています。

パナソニックは高効率の太陽光発電と創蓄連携システム(ハイブリッドパワコン搭載の蓄電池)と、独自の製品展開が魅力。
太陽光発電と蓄電池の併設をお考えの方はこれを機会にご検討してみてはどうでしょうか?

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パナソニックの太陽光発電
パナソニックの蓄電池

積水ハウス、パナソニックとシャープの太陽光発電×蓄電池を組み込んだ「グリーンファースト蓄電スタイル」販売

2015年1月から、電力会社による太陽光発電の出力制御が住宅用も対象となりました。これを受けて、積水ハウスは、太陽光発電と蓄電池の両方を制御できるパワーコンディショナーを組み込んだ、戸建て住宅「グリーンファースト蓄電スタイル」を発売。

平常時には家庭内で余った電力を売電し、電力会社から出力制御の通知を受けると自動的にモードを切り替えて充電する仕組みです。

電力供給は3種類のモードで可能です。平常時のモードは、夜間の安い電力を蓄電池に充電する状態になっていますが、出力制御対応モードでは、夜間には充電せず、翌日昼間の出力制限時に太陽光発電した電力を、蓄電池に貯められるようにします。そして、蓄電した電力は夜間使用することで、電気料金の節約と発電した電力の無駄を無くします。

また、停電時には、電力会社のネットワークからシステムを切り離し、自立運転モードに移行します。これにより、昼間太陽光発電した余剰電力を蓄電池に貯めて、夜間に利用することができます。

さらに燃料電池エネファームと組み合わせ、3種類の電池で発電能力と給湯能力を高めたシステム構成もあります。これは蓄電容量により4通りの構成から選べます。

搭載されるのはパナソニックの創蓄連携システム、もしくはシャープのクラウド蓄電池で、どちらも補助金対象製品となっています。

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パナソニック、太陽電池国内工場の設備強化、需要拡大に対応

現在日本は太陽光発電の市場が拡大を続けており、今後も国が重要な政策としているため引き続き需要が拡大していくことが予想されています。

そこでパナソニック株式会社エコソリューションズ社では太陽電池モジュールを生産するの国内外の工場の設備を強化して生産量を増やすことに決定しました。これにより世界規模での需要に応えることができるようになりました。また国内においては環境に配慮したエネルギー利用の推進を目指します。

ちなみに現在パナソニックでは日本国内の工場に加え、セルからの一貫生産が可能なマレーシア工場などでもソーラーパネルを製造していますが、設備拡大後は国内需要に対しては主に国内の工場で対応できるよう調整が行われる予定だそうです。(ソーラーパネル(太陽電池モジュール)の生産国について)

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