元旦ビューティ工業、売電設備で積雪地域での太陽光発電の雪解け効果実証

元旦ビューティ工業は、1992年に竣工した福島工場に実証を兼ねて売電を行うため出力200kWの太陽光発電システム「元旦ウイング」を勾配屋根の前面に設置します。

元旦ウイングは、屋根に設置した太陽光パネル裏面で暖められた空気を外部に排出することで、太陽光パネルの温度上昇による発電効率低下を制御する太陽光発電システムで、冬季に屋根に積もったでの落を防ぐ雪止めの効果もあり、積雪30cmまで対応できます。

2014年12月に屋根に設置してある太陽光パネルに積もった雪が落下し隣接住宅の壁、カーボート屋根や自動車のボンネットを壊したりするという事例報告の対策を講じるようにと、資源エネルギー庁が太陽光発電協会に要請があり、こうした落雪事故の対策として「元旦ウイング」が有効であるとしています。年間発電量約18.6万kWhを見込み発電電力全てを売電するという形で2015年4月に発電を開始します。

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鳥取空港に2MWメガソーラー

2015年3月2日、新たな県営の太陽光発電所が稼動しました。

鳥取市にある鳥取空港の滑走路南側の立ち入り制限区域にある太陽光発電所です。法律の制限が多い空港内の土地の活用法は以前より課題となっており、全国で2例目の同区域を活用した太陽光発電所となります。

2014年2月から着工して太陽光パネルは9888枚を使用しています。最大出力は県営で最も大きい約2000kWで、年間約7800万円の中国電力への売電による収入が見込まれています。

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岡山県のメガソーラーにトリナソーラーが116MWのパネルを受注

Trina Solor Limited(トリナソーラー)は東洋エンジニアリング株式会社から発電出力231.44MWという日本最大級となる岡山県瀬戸内市錦海塩田跡地でのメガソーラープロジェクトで多結晶モジュールによる約116MWを受注契約しました。このプロジェクトは特別目的会社(SPC)「瀬戸内Kirei未来創り合同会社」が事業主体となりますが、くにうみアセットマネジメント株式会社と東洋エンジニアリング株式会社、GEエナジー・フィナンシャルサービスが出資するものでメガソーラー建設や発電事業を行います。

総事業費約1,100億円の事業であり、メガソーラー発電事業を起爆剤として市内全体への波及効果や環境保全・地域の安全・安心といった面に配慮した事業として期待されています。

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GSユアサ、100kWh蓄電池併設のメガソーラー群馬に誕生

蓄電池、バッテリー製造のGSユアサは、2013年6月より稼働中の「いわきユアサ太陽光発電所」に続き2ヶ所目のメガソーラー発電所となる「GSユアサ群馬太陽光発電所」の運転を2月23日に開始したと発表。

出力容量1MWのこの発電所は、発電した電力を売電する再生エネルギー固定価格買取制度で東京電力へ電力提供を行うほか、緊急時には非常用電源として、100kWhの大容量リチウムイオン電池と自立運転出力機能を用いて事業所内に100KWの電力を供給することが可能となります。

自社で製造する蓄電池を活用した今回のメガソーラー。あわよくば、非常時だけでなくピークカットとしても使用する、とか、非常時は地域の災害対策に利用できるとかい対応があると、もう少し独自性がアピールできたかもしれませんね。

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ソーラーフロンティア、木製架台を利用した1.4MWメガソーラー建設

2015年2月16日、東京都に本社を置くソーラーフロンティア株式会社は、日本では数少ない国産木製架台を用いたメガソーラーの着工を発表しました。
このプロジェクトはソーラーフロンティア社と株式会社日本政策投資銀行が共同で設立した「SFソーラーパワー株式会社」として熊本県八千代地区にて行われるもので、使用される木製架台は該当地区の地権者で木材保存技術のスペシャリストでもある株式会社ザイエンス(東京都)のノウハウを生かして作られるとのことです。
木製架台の持つ塩害耐性の高さと熱伝導率の低さにより、海岸付近の塩害や融剤による影響での腐朽、炎天下での発熱を抑える効果が期待できます。また、木質バイオマス燃料として再利用できる国産木材を使用することで、将来的な解体後も自然環境への負荷の回避を図ることができるとしています。

この木製架台は発電施設全体の2割程度に使用される見込みで、2015年5月末にも発電が開始される予定です。

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ジンコソーラーのスマートモジュール、兵庫県の2MWメガソーラーに採用

2月5日、中国ジンコソーラーホールディングは、兵庫県西宮市の2MWメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、太陽光パネル供給をしたことを発表しました。

供給したのは、太陽光パネル単位MPPT(最大電力点)を制御するパネル「smart modules」に、アメリカの「Tigo Energy社」の制御モジュールを取り付けることで実現することができました。

パワーコンディショナー(PCS)レベルのMPPT制御では、一部分に影がかかり出力低下した太陽光パネルは、PCSがその出力低下のパネルに合わせ、MPPT制御をするので、高い出力で発電をしている他のパネルの発電量も低下してしまうことになります。このような出力が下がった太陽光パネルの影響を防ぎ、パネルごとに最大の出力を実現させることができると共に、一部分に影がかかった太陽光発電所の最大出力20%向上することが出来ると言います。今回7644枚のパネル納入「smart modules」を使っての太陽光発電所は、日本では最大な規模となります。

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水戸の40MWメガソーラーでは「リングメインユニット」を採用

ジャパン・リニューアブル・エナジーは、『水戸ニュータウン・メガソーラーパーク』の竣工式を実施し、本格的な稼働を開始しました。
水戸ニュータウン・メガソーラーパークは、住宅団地として開発されましたが、その中の未利用地の50万平方メートルに15万枚以上の太陽光パネルを並べて、発電設備を設置しました。本太陽光発電システムでは、パワーコンディショナーに昇圧器が併設されていて、2万2000Vまで昇圧するため、電流ロスを低減して電力を搬送することが可能になっています。
また、全体を3区画に分け、区画ごとに送電を行うため、送電ケーブルの総延長を短くすることにより、信頼性やメンテナンス性を向上させています。この方式は、『リングメインユニット』と呼ばれる手法で、国内のメガソーラーでは初の導入になるといわれています。
約7km先の連系点まで電力を送電するために、メガソーラー敷地の終端には昇圧器が設置されています。昇圧器では、6万6000Vまで昇圧することにより、損失の少ない電力の搬送を可能にしています。メガソーラーの総投資額は120億円で、新生銀行が主幹事となったプロジェクトファイナンスの融資と資本金により賄いました。

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いちごECOエナジー、沖縄県名護市に8.4MWのメガソーラー建設

いちごECOエナジーは、3万2000枚の太陽光パネルを沖縄名護市にある「ゆかり牧場」の跡地を借り受けて、15ヵ所目の太陽光発電所を完成することが出来ました。

年間発電量は約990万kWh、一般家庭の2750世帯分に相当し、名護市の総世帯数2万7700世帯に対して約1割の電力需要をカバーすることが出来る規模となります。

主力の火力発電所は南部に集中していて、揚水と風力発電所があるだけの名護市や北部、災害時の電力供給の不安が大規模メガソーラーが運転されたことで、地域内の供給力が大幅に増えることになります。

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ドバイに中東最大200MWのメガソーラー、コストは世界最安の約7円/kWh

中東最大規模200MWを受注

ドバイの電力水道公社(DEWA)は、EPCにはサウジアラビアACWAとスペインTSKのコンソーシムに200MWの太陽光発電所を受注したと発表。

中東最大規模となるこのメガソーラーはドバイから40km南東に位置するMohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Parkに建設されます。第一期としてファーストソーラーが13MWのメガソーラーを建設した場所に隣接して設置される形です。
最終的にはこの場所に1,000 MW(1GW)の太陽光発電所を建設する予定だということ。

Google Mapで見ると、ちゃんとメガソーラーが確認できますね!
2017年にはこの横に、15倍にもなるメガソーラーが加えられると考えると、単純ですがワクワクします。

発電コストは世界最安

今回このメガソーラーが話題になっているのは単に中東最大だから、ではありません。規模で比較すればアメリカのカリフォルニアなどにいくと、500MW規模なんてのもザラです。

ACWAパワーは、今回の発電所の建設において、2017年から25年間、1kWhを5.84米ドル(約7円)で買い取ってもらうことに同意(power purchase agreement/PPA)。
これは当然ACWAパワーの利益分も含んだ販売額でしょうから、建設コストという面では7円より安い可能性が高いです。

日本はどうなんだろう??

ちなみに、日本のメガソーラーなんかはどの程度のコストを達成しているのでしょうか?

2014年度は産業用太陽光発電に関して、32円(税抜)の売電単価が約束されていますが、ここでは純粋に発電コストの計算をしてみたいと思います。

メガソーラーの建設費は30万円前後とされます。

ドバイのメガソーラーと基準を合わせて25年の稼働期間でのコストを算出します。そうすると、25年で1kWあたり、経年劣化を含めても25000~30000kWh程度が得られると予想されます。

日本の現状としては、頑張っても発電コストは10円/kWh程度。全然ドバイのコストに敵いませんね。

コストの安さは日射量の多さがまずは大きな要因

世界記録達成の一番の要因として、ドバイの豊富な日射量が挙げられます。
同国では1平方メートル当たり、年間2000kWhが得られるとされています。
一方はもちろん気温も高いため、熱による損失は少なからずあると考えられます。
それを加味したとしても、1600kWh~1800kWh程度は得られるのではないでしょうか。特に今回使用されたのは熱に強い性質を持つ化合物系のパネルです。

パネルはやはり、ファーストソーラー

第一期と同じくパネルはファーストソーラーが選ばれたのだそう。(第一期はEPCも含めファーストソーラーが受注)

日本ではソーラーフロンティアも製造している化合物系の太陽電池は、シリコン系と比較して熱による損失が少ないのが特徴。
ドバイのような高温の地域にはもってこいのメーカーと言えます。
太陽電池の種類と特徴

ソーラーフロンティアでも、石油大手昭和シェルの子会社ということもあり中東進出の足掛かりをつかもうと頑張っているような段階ですが、ファーストソーラーに先を越されているみたいですね。
頑張れ日本のソーラーフロンティア!

ちなみにファーストソーラーは日本進出も果たしていますが、日本国内ではまだソーラーフロンティアがリードしています。

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シャープら福島県富岡町に2MWのメガソーラー建設

2015年1月に合同会社クリスタル・クリア・ソーラーシャープと芙容総合リース株式会社の共同出資)が福島県双葉郡の富岡町にシャープ富岡太陽光発電所の建設を開始しました。

2015年6月に完成し、運転開始を予定しており、シャープが合同会社から委託される形で発電事業が行われます。

出力は約2.19MW、年間予測発電量は238万kWh(一般家庭663世帯分)となる見込みです。


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