パナソニック、太陽電池の発電性能で世界最高 ?

パナソニックは、太陽電池の発電性能で世界最高を更新した。

日経新聞のニュースですが、”発電性能”というのが、「セル変換効率」を指すのか、「モジュール変換効率」を指すのかは、この記事の内容だけでは不明です。
しかし「セル変換効率」は「モジュール変換効率」よりも高くなり、研究段階では現時点でシャープの37.7%が世界一なので、ここで言われるのはモジュール変換効率の方だと思います。(変換効率に関する詳しい説明はこちらから

また、製品化されているパネルではサンパワーの20.1%が最高効率です。(この製品は国内では東芝が独占OEM販売)

つまり、ここでの「発電性能」は、「研究段階でのモジュール変換効率で世界一」という意味になるのかと想像します。

従来パナソニックの「発電効率」は23.9%だったそうですが、さらに0.8ポイント高い24.7%に引き上げ、これまで最高の米サンパワーの24.2%を上回った。
今後は実用化に取り組み、現在は21.6%にとどまる市販品(おそらくこれは、パナソニックの製品の中では最高効率のHIT240シリーズのセル変換効率を指す)の品質向上を目指す。

「パナソニックは価格低下だけでなく、研究も頑張っているよ!」という概要は伝わってきますが、もう少し詳しい内容がリリースされると、より実情が分かりそうです。
参考

パナソニックのパネル最安値はこちら
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2030年には「宇宙太陽光発電」実現?宇宙で発電・地上に送電


おお!すごい!
JAXAが開発を進める「宇宙太陽光利用システム(SSPS)」は、宇宙で発電し、地上で利用するというアイデア。

地上での「昼夜の発電量差」や「天候による発電量の低下」といったデメリットが宇宙ではないため、地上の5~10倍の発電量が得られると言われ、究極のエコエネルギーです。

宇宙に設置された太陽光パネルで作られた電力はレーザービームまたはマイクロ波によって地上に運ばれ、それを地上でまた電力に変換するという方法で、電力の供給を行うそうです。

マイクロ波を正確に地上の受信面に送るのはとても難しく、それにおいて日本の技術は最も進んでいるということ。

規模としては原発1基分に相当する100万キロワットのシステムになる予定で、直径1.25kmの太陽光パネルに、全長1.8kmの送電アンテナ、地上の受信面に2kmのアンテナを装備した、巨大施設になります。

参考

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発電量が3割アップ!ハンファ・ジャパンの三角フレーム来年販売開始予定

固定価格買取制度売電収入を多く得るために注目されるのが、高出力であること、そして安価であること。
特に設置面積が限られた日本では同面積でより多く発電できる、高効率のパネルに人気が集まる傾向があります。

より効率よく、少ない面積で多くの発電量を見込むためにハンファ・ジャパンが提案するのは、高出力パネルでもなく、集光型パネルでもなく、三角の形をしたパネルフレーム!

このフレームは、”裏側”がカギなんです!

銀色の板になったこの面で受けた日光をその後方に設置されたパネルに当てることで、発電量を向上させることができるのだそう!
最大3割も発電量が増えるという事は、15%のパネルで20%近くのパフォーマンスを得ることが可能と言うことですね!

電気安全環境研究所の「JETPVm認証」を取得次第、2013年には発売する予定だそうです。

まさに発想の転換!

これと似た発想の集光型は、パネル自体が集光するためのガラスに覆われてしまうため、日射がある時の出力を上げることはできても、日射量が少ない時間帯や時期、地域などでは不向きという弱点もありました。

さらに反射板には特殊なフィルムが貼り付けてあって、発電に必要な波長の光だけを反射し、パネルのパフォーマンスを下げる、パネル温度を上げる赤外線などは反射しないようになっているそうです。

参照

シャープ、化合物3接合型のセル変換効率で世界最高の37.7%達成

シャープが開発する化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高変換効率となる37.7%を達成したという発表を出しました。

化合物太陽電池セルは、インジウムやガリウムなど、2種類以上の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を持つ変換効率の高い太陽電池です。今回、当社が開発した化合物3接合型太陽電池セルは、インジウムガリウムヒ素をボトム層として、3つの層を効率よく積み上げて製造する独自の技術を採用しています。この3つの光吸収層で、太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し電気に変換することに加え、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電気に変換する面積比※4を増やしました。これにより、太陽電池の最大出力が高まり、世界最高変換効率の37.7%を達成しました。

シャープは2001年から、NEDOの太陽光発電研究開発テーマへの参画をしていますが、今回の研究もこれの一環だそうです。
この研究の成果は住宅用などの大量生産目的ではなく、集光型への応用、人工衛星用など、特に宇宙開発の分野での実用化が目指されるという事です。

今現在で集光型のパネルというと、34.2%が製品として実用化されているようですが、もともとが37.7%のセルを、集光型にしたら、何%の効率になるのでしょうね!それこそ未来的な数字です!

記録更新や新製品の話題続きで、ちょっとウキウキしますね~。
シャープの太陽光パネルの詳細・最安値情報など
参照

発電できるカーテン?3年後の製品化を目標

太陽電池のビーズだそうです。


色がマーブル状になっているのが、ラピスラズリ(↓)みたいで綺麗!

パネル状だと設置方向が一定なのに対し、球状にすることでどの方向にも対応できるというのも魅力的です。
これをカーテンにすると、見た目もかっこいいし、発電もできるし、すごく魅力的な製品ですね。

米オバマ政権がサポート・革新的な太陽光プロジェクトに一千万ドル

アメリカは、中国製品に対する貿易関税の負荷を最近決めましたが、それによってアメリカ国内の太陽光業者が打撃を受けるという反発も無視できないところでした。

しかしオバマ政権は、アメリカ国内の太陽光産業に対しては”技術革新のイノベーション”により力を入れることで、競争力を増したい意向のようです。

今月19日に、エネルギー省は10の小規模ビジネスによるプロジェクトに合計1千万ドルを投資する事を発表しました。これにより、革新的な施工技術の製品化を促進させることが狙いのようです。

これらが製品化されると、施工コストを大幅に引き下げることができ、この業界におけるアメリカの世界的なリーダーシップにつなげられるとしています。
この1年間で、太陽光発電業界は約12万人もの雇用(昨年から13%増)を生み出したという事です。

最近サンテックがアメリカの工場を2つ休止させ、50人の職が失われたという事ですが、パネル産業よりも施工の方により力を入れるという体制は変わっていないようですね。サンショットプライズで、施工店に工事費用の低下を競わせたりなどもしています。

参照

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IMSリサーチが集光型太陽電池(CPV)の継続的な需要拡大を予測

誇大広告による過去の失敗をよそに、集光型の太陽電池(CPV)が今後4年で著しく成長をみせるというレポートを、IMSリサーチが出しました。

大型施設から小規模施設を通して、2012年には設置は約倍の90MW、2016年には1.2GWの市場規模になると予想されています。

「集光型太陽電池の世界市場」と題されたレポートで、従来型の太陽光パネルとは別のターゲット層が存在するということが書かれました。
そのターゲットとは、6kWh/m2/日の全天日射量がある地域の、地上設置型のシステム。
このkWh/m2/日という数値ですが、広島県のデータを載せたページには2001年から2010年までの平均で3.89kWh/m2/日とありました。どの年のデータを見ても、月平均でも6kWh/m2/日を超える日はありません。

つまり、年中晴れる日が多い地域に向いているシステムなんですね。
アメリカ南西部、チリ、サウジアラビア、モロッコなんかの気候に適しており、市場が伸びる可能性があるとのことです。

日本にはあまり適さないのかもしれませんが、日照量が日本のなかでは多い宮崎県や、住友電気工業なんかも研究しています。

参考記事

集光型太陽光発電


集光型太陽光発電:CPV(Concentrator Photovoltaic System)とは

太陽光パネルの効率を、セルの性能向上ではなく、「光を集める」というアプローチで実現しようというのが、集光型の太陽光発電のコンセプトです。

常に移動し、位置が変わる太陽の光を効率的に集める方法として、今までは自動追尾型のシステムがありました。これは、時間ごとに変わる太陽の位置に合わせてパネルの角度を変え、効率の良い角度で集光するという発想でした。しかしこの方法は大掛かりな設備にコストがかかることが問題視されていました。

そこで注目されているのが、特殊なレンズを使ってあらゆる角度からの太陽光を集めることができる集光型の太陽光発電です。

メリット:

  • 自動追尾システム以上の集光率
  • 集光による発電効率向上、その結果として、モジュール面積を減らしても十分な発電が望める=モジュールを作るための資源、コストを大幅に削減

これから解決すべき問題:

  • 集光での熱によるモジュールの効率低下、寿命低下→湯沸しなどに転用して解決できる
  • 曇天時の弱い光は集光できない

実際例

集光型の太陽光発電を実際に設置している例をご紹介します。

住友電気工業:集光型太陽光パネルを利用した業務用自家発電システムを2013年度中に販売開始を計画

住友電工は2012年7月に、100kWの集光型太陽光パネルを含む自家発電システムの試験運用を開始しました。発電効率は市販のパネルの約2倍とされています。

集光型太陽光パネルの他にシステムに含まれるのは、寿命の長さ、充放電の繰り返しにも強い「レドックスフロー電池」という種類の蓄電池、ガスエンジンコージェネレーションシステムで、それらをFEMS(工場向けエネルギー管理システム)で管理することにより、効率の良い運用を可能にします。

住友電工プレスリリース:自家発電システムの実証運転開始