ハンファQセルズ、米企業が開発した太陽電池ウェハー製造をコストカットする技術の商用化に資金提供

Hanwha Q CELLS(韓国)と1366 Technologies(米国)は2015年3月5日に高い効率性かつ低コストな太陽電池セルの開発に向け提携を結んだ事を発表しました。

二社の提携の目的は、1366 Technologiesが開発をしてきた「Direct Wafer」の商用化が目的で、同社によれば、Direct Waferには多結晶シリコン太陽電池用ウエハーの生産コストを従来に比べ半減出来るということです。1366 Technologiesは既に6400万米ドル以上の資金を集めており、Hanwha側も2010年からシリーズBに参加しています。この集まった資金を2015年第3四半期に米国で年産250MW規模の製造設備の建設を始める予定です。この建設計画は今回の提携発表よりも前から公開していました。

Direct Waferによってエネルギーペイバックタイムの短縮(エネルギー収支比の向上)が期待できます。つまりウエハーの製造工程の短縮、製造時に使用するエネルギー・シリコン材料の減少、製造時間の短縮によって、よりエコな方法でパネルを製造できるようになります。

今回製造する装置に投資をする必要が皆無なのに対し多結晶シリコン太陽電池の60%を置き換え可能なのだと1366 Technologiesは発表しています。現在、ウエハーはキャスト法が一般的で、この方法はワイヤーで約0.2MM厚のウエハーをスライシングしますが、その際に約0.1MM分のシリコンが切削くずとなってしまう為、各社スライシングを行わないウエハー製造技術の研究開発が進められてきました。

参考