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太陽光パネルの寿命と耐用年数|メーカー別の劣化率(出力保証の値)と法定耐用年数17年

自宅に設置した太陽光発電の法定耐用年数は17年(国税庁)ですが、これは税金の計算に使う年数です。パネルの寿命を定めた公的な基準はなく、目安はメーカーの出力保証で、住宅用の主要メーカーは20〜30年。保証の値で比べると、多くのメーカーが1年目99%、2年目以降は年0.4%前後の低下を保証の下限にしています。パワーコンディショナの保証は15年が多く、パネルより短めです。

ここでは、国税庁の質疑応答事例と各メーカーの保証書・公式資料をもとに、太陽光パネルの耐用年数と、出力がどれくらい下がるかの目安を説明します。

法定耐用年数(17年)と寿命は別のもの

法定耐用年数は、減価償却(設備の費用を何年に分けて経費にするか)の計算に使う年数で、設備を使える年数とは別のものです。国税庁の質疑応答事例では、太陽光発電の耐用年数を次のように扱っています。

この表は太陽光発電設備の法定耐用年数です(国税庁の質疑応答事例)。
設置のしかた 耐用年数 区分
自宅に設置して余った電気を売る17年機械及び装置の「前掲の機械及び装置以外のもの」の「その他の設備」の「主として金属製のもの」
工場で使う電気をつくる(例:自動車製造業)9年発電した電気で生産する製品の業種の設備(輸送用機械器具製造業用設備)
  • 出典:国税庁 質疑応答事例「自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」「風力・太陽光発電システムの耐用年数について」。電気を売る事業の設備は「電気業用設備」の「その他の設備」の「主として金属製のもの」(17年)にあたります。

パネルの寿命を定めた公的な基準はありません。使える年数の目安になるのは、メーカーが出力を保証する年数で、住宅用の主要メーカーは20〜30年です。なお、FITで決まった価格で売電できる期間は、住宅用(10kW未満)が10年、10kW以上が20年です。

メーカー別の劣化率(出力保証の値)

出力保証では、パネルの出力が何年目に公称最大出力の何%を下回ったら保証するかが決められています。各メーカーの住宅用の主力モデルの保証値を並べると、次のとおりです。

この表は主要メーカーの出力保証の値です(公称最大出力に対する%)。
メーカー・モデル 保証年数 保証される出力
トリナ・ソーラー
NEG9R.28
30年1年目99.0%、2年目以降は年0.4%低下、30年目87.4%
ジンコソーラー
Tiger Neo
30年初年度の劣化1%以下、2年目以降は年0.4%低下(リニア保証)
JAソーラー
JAM54D40
30年1年目99%、30年目87.4%
ハンファQセルズ
Re.RISE-NBC
30年初年度99%、25年目90.6%、30年目88.9%
長州産業
Nシリーズ
30年1年目99%から年0.375ポイントずつ下がり、25年目以降90%
カナディアン・ソーラー
TOPHiKu6
30年保証値は保証書の規約で確認(カタログに数値の記載なし)
パナソニック
MODULUS
25年10年で81%未満、25年で72%未満になった場合に保証
シャープ
新太陽光発電システム保証
25年10年まで90%、11〜15年85%、16〜25年80%
  • 出典:トリナ・ソーラー NEG9R.28 データシート、ジンコソーラー「Tiger Neo」(日本語公式ページ)、JAソーラー データシート(JAM54D40)、ハンファジャパン「ハンファジャパンの保証について」、長州産業 Nシリーズのカタログ、カナディアン・ソーラー 住宅用カタログ、パナソニックの製品ページ、シャープ「安心の長期保証」。
  • シャープの新太陽光発電システム保証は、蓄電池連携型パワーコンディショナ(JH-59TF4/JH-40TF2)と組み合わせた場合です。BLACKSOLARプレミアム保証のモジュール保証は20年です。
  • ネクストエナジーは公式の資料を取得できなかったため掲載していません。

保証値は「これを下回ったら保証する」という下限で、実際の劣化の大きさそのものではありません。1年目99%・2年目以降は年0.4%低下の保証なら、25年目の保証値は99−0.4×24=89.4%、30年目は87.4%です。保証値が「10年81%・25年72%」のような段階型のメーカーと、毎年少しずつ下がる直線型(リニア)のメーカーがあり、同じ年数でも保証される出力が違います。

保証を受けられる条件

出力が下がったと感じても、保証書の測定方法で測った値が保証値を下回らないと対象になりません。たとえば長州産業の住宅用の保証書では、JISの測定方法で測った出力が、保証開始から10年間は公称最大出力の81%未満、11年目以降は72%未満になった場合を対象としています(Nシリーズのカタログでは、上の表の直線型の保証値を案内しています)。保証の内容は製品と時期で違うため、手元の保証書で確認してください。

パワーコンディショナの保証期間

パワーコンディショナ(パワコン)は、パネルでつくった直流の電気を家で使える交流に変える機器です。主要メーカーの住宅用の保証期間は15年が多く、パネルの出力保証(20〜30年)より短いため、使う期間の途中で交換することがあります。

この表は主要メーカーのパワーコンディショナなどの機器の保証期間です。
メーカー 保証期間
長州産業構成機器15年
ハンファジャパン15年(セット購入時)
カナディアン・ソーラー製品保証15年(有償で5年延長)
シャープシステム機器15年
パナソニック機器瑕疵15年
  • 出典:各社の保証書・公式ページ(長州産業 Nシリーズのカタログ、ハンファジャパン「ハンファジャパンの保証について」、カナディアン・ソーラー住宅用カタログ、シャープ「安心の長期保証」、パナソニック「業界トップクラスの保証」)。

パワコンの役割や交換についてはパワーコンディショナのページで説明しています。

長く使うために確認しておくこと

この表は太陽光発電を長く使うために確認しておくことです。
確認すること 内容
発電量モニターやアプリで発電量を定期的に見て、同じ季節の前年と比べて大きく減っていないかを確認する。急に減ったら販売店に点検を頼む
保証書保証を受けるには、設置後の保証の申請や保証書の提示が必要なことが多い。保証書を受け取って保管し、手元にない場合は購入先に問い合わせる
施工の条件メーカーの研修を受けた施工店による設置が保証の条件になっていることが多い。見積もりの段階で、施工店がその条件を満たしているかを確認する
点検・修理の依頼先メーカーの保証の窓口と、販売店の工事保証・点検の内容を確認しておく

メーカーごとの保証の違いはメーカー保証の比較、使い終わったパネルの扱いは太陽光パネルの廃棄とリサイクルのページで扱っています。

保証の内容も比べて見積もりを取る

出力保証の年数と保証値、パワコンなどの機器の保証期間はメーカーで違います。見積もりを取るときは、価格と一緒に保証の内容と条件を並べて比べてください。

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よくある質問(FAQ)

太陽光パネルの法定耐用年数は?
国税庁の質疑応答事例では、自宅に設置した太陽光発電設備で余った電気を売る場合、耐用年数は「機械及び装置」の「前掲の機械及び装置以外のもの」の「主として金属製のもの」にあたり、17年とされています。工場で使う電気をつくる設備などは、その工場の業種の設備として耐用年数を判定します(自動車製造業の工場の例では9年)。
太陽光パネルの寿命は何年?
パネルの寿命を定めた公的な基準はありません。目安になるのはメーカーの出力保証の年数で、住宅用の主要メーカーは20〜30年です。法定耐用年数(17年)は税金の計算に使う年数で、使える年数とは別のものです。
太陽光パネルの劣化率はメーカー別にどれくらい?
各メーカーの出力保証の値で比べると、トリナ・ソーラーやジンコソーラー、JAソーラーは1年目99%、2年目以降は年0.4%の低下で30年目87.4%、長州産業は1年目99%から年0.375ポイントずつ下がり25年目以降90%、ハンファQセルズのRe.RISE-NBCは25年目90.6%・30年目88.9%を保証しています。これは保証の下限で、実際の劣化の大きさそのものではありません。
出力保証の値を下回ったらどうなる?
保証書の測定方法で測った出力が保証値を下回った場合に、メーカーが修理や交換などを行います。たとえば長州産業の住宅用の保証書では、JISの測定方法による出力が、保証開始から10年間は公称最大出力の81%未満、11年目以降は72%未満になった場合を対象としています。
パワーコンディショナの保証は何年?
主要メーカーの住宅用では15年が多く、長州産業の構成機器、ハンファジャパンのパワーコンディショナ(セット購入時)、カナディアン・ソーラーの製品保証、シャープのシステム機器、パナソニックのパワーコンディショナの機器瑕疵保証が15年です。パネルの出力保証(20〜30年)より短いため、使う期間の途中で交換することがあります。
太陽光パネルを長く使うには?
発電量をモニターで定期的に確認し、急に減ったら販売店に点検を頼みます。保証を受けるにはメーカーの研修を受けた施工店による設置や保証の申請が条件になることが多いため、保証書を受け取って保管しておきます。

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