ネクストエナジー、塩害耐性を強化した太陽光発電設備用の接続箱を発売

長野県駒ヶ根市を本拠地とするネクストエナジー・アンド・リソース株式会社は、独自に開発した太陽光発電用直流接続箱である「タフステーション16S」を発売することを発表しました。

タフステーション16Sは、サビに強く塩害地域での設置にも耐えられるステンレスを採用しているのが特徴です。さらにIP65クラスの高い防塵・防水性能を備えた上で5年間の製品保証を付帯することで、長期に渡る売電事業のサポートを実現させています。

機能面ではストリングごとに電流値の測定や温度センサによる異常検知などができる高機能ストリングモニタを搭載しており、ネクストエナジー・アンド・リソース社が持つモニタリングサービスと統合することで、万が一の不具合発生時にも的確な原因究明と迅速な対応が可能になるとしています。

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オムロン、重塩害地域対応のパワコン「KP55M/KP44M-SJ4」を発表

2015年2月17日、京都市下京区を本拠地とするオムロン株式会社は自社のウェブサイトで、2012年に発売した太陽光発電システム用パワーコンディショナ「KP M」シリーズの重塩害対応タイプのである「KP M-S」シリーズのリリースを発表しました。

オムロン社によると「KP M-S」シリーズはこれまで太陽光発電システムの設置が困難だった塩害地域でのシステム設置を実現すべく作られたもので、海水の波しぶきが直接当たる地域を除いた海岸線500m以内の地域や、潮風の当たる場所にも設置することが可能であるとしています。
さらに従来機種にあった隠蔽配線口を削除して独自開発したジョイントを使用したことで、防水性と施工性の両立と外観の美しさを向上することにも成功している他、高性能塗料を塗布することでこれまでよりも高い防錆性能を実現させており、厳しい環境の中でも高い信頼性を保ち続けることが可能となったとしています。

スペックは従来のKPシリーズをのものを引き継ぎ、4.4kW(KP44M-SJ4)、5.5kW(KP55M-SJ4)となっています。2015年6月にリリースされる予定。

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塩害区域のメガソーラーに「かながわ地球環境賞」、パネルはソーラーフロンティア

湘南サニーサイドマリーナが「かながわ地球環境賞かながわスマートエネルギー計画部門」を受賞しました。この受賞は、ソーラーフロンテイアのCIS薄膜太陽光発電電池を搭載した佐島が丘メガソーラープラントの取り組みが評価されたものです。
かながわ地球環境賞とは、かながわ地球環境保全推進会議と神奈川県が主催しており、地球環境保全活動部門、温室効果ガス削減技術開発部門、かながわスマートエネルギー計画部門があります。このうち湘南サニーサイドマリーナが受賞した大きな理由が、発電出力2.56MWの佐島が丘メガソーラープラントを相模湾に面した重塩害地域約50,000平方メートルの丘陵地に設置し、有効活用しているという点でした。2014年4月より運転開始しているメガソーラープラントは民間資本100%の中では神奈川県最大規模となっており、本来は設置しない地域のため架台の塗装や配線コーティング、防風林を植えるなど対策や工夫をしています。
ソーラーフロンティアでは、湘南サニーサイドマリーナへの表彰が地域貢献していると認められたとし、今後も高発電量のCIS薄膜太陽電池と施工方法を工夫し、環境に優しいエネルギー提供をし続けていくと発表しています。

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京セラのパネル、塩水噴霧試験に合格!沿岸地域での設置拡大も期待

海に囲まれた日本列島で太陽光発電の総容量を増やそうとすると、海岸近くに設置したいケースも多々あります。
また沖縄県宮古市の来間島で100%のエネルギー地産地消を図るなど、離島での太陽光発電の活用も増えてきている中、ソーラーパネルの塩害耐性へのニーズが高まっています。

今まではパネルメーカーとしては比較的マイナーなLIXILでこうした塩害耐性のあるパネルが販売されていましたが、価格の高い商品というイメージもありました。
最近になってやっと、市場のニーズに応えようとメーカーが動きだしています。

京セラは第三者認証機関のテュフラインランドが実施する太陽電池モジュールの「塩水噴霧試験」に合格、認証を取得したと発表しました。
これによって沿岸部のプロジェクトでの受注拡大を期待しており、出荷量にして2013年度の120万kWから10%アップを見込んでいるのだそう。

今回、京セラ認証取得した試験は、業界最高レベルである国際電気標準会議(IEC)の「61701基準」に準拠する試験だということ。
8週間の期間、太陽電池を塩水噴霧の噴射や高温多湿下にさらすことを繰り返した後性能を測るというもので、出力の低下は起こらなかったということ。

塩害耐性に関して京セラは、この他にも電気安全環境研究所(JET)による塩水噴霧試験のエディション1にも合格しているということ。

京セラの太陽光発電について・価格相場など

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沖縄の太陽光発電事情

沖縄での太陽光発電は、日本の他の地域と違い、独自の問題を抱えています。

高温多湿で台風が多く海に囲まれていて塩害も気にしなければいけない気候から、通常の製品を使用すると故障が多くなる問題もあります。
「第27回トータルリビングショウ」では太陽光発電メーカーと協力し、特別に沖縄仕様にした製品が展示されたということです。

また施工方法でも、業者主導で試みた方法が功を奏し、沖縄と同様の問題を抱える南太平洋のソロモンでの事業に採用されるというニュースも出ています。

具体的には、台風や塩害で故障が多くなりがちなパワーコンディショナ―に対する施工上の対策方法について触れられています。

一般的に50kW程度の中規模太陽光発電施設に対しては、容量の大きな業務用パワーコンディショナ―を使用されます。
しかし容量の大きな機械1台でまかなおうとすると、故障した際のリスクが大きいことから、沖縄の太陽光発電業者「沖縄小堀電機」では、市販品の10kW程度の製品を複数使用したシステム構成、数年前から試験的に運用し、効果を上げてきたということです。

リスクの分散とともに故障した際の早急な対応を可能にしたこのシステムなどを持って、沖縄小堀電機では新興国や嶼などでのビジネスチャンスを広げていきたいという。

沖縄の塩害・台風に耐えられる太陽光発電システム

LIXILが発売した沖縄仕様の住宅用太陽光発電システム「ソーラーベース ロータイプ」は、塩害台風にも対応しているのだそう。
価格は3kWで2,356,400円。キロワットあたり78.5万円で、今の相場の軽く2倍はある価格ですが、大規模な発電所が建てられない離などでは、他の島から電気を引くよりも安い場合もあるのではないでしょうか。

ハワイとニュージーランドの中間に位置するトケラウでは、今までディーゼル発電に頼っていたのを、新しい太陽光発電施設が完成して、100%の電力をそこから賄えるようになったという記事も以前ご紹介しました。

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これからは火山灰の飛ぶ地域でも太陽光パネルが設置できる!セルスイーパー販売開始!

太陽光発電は比較的メンテナンスフリーだとはいえ、火山灰が多い地域などでは蓄積する塵などが原因で発電量の低下も大いに考えられます。
産業用の太陽光発電設備に、据え付け型の自動洗浄が、ロボット「セルスイーパー」が発売されます。

火山灰や黄砂などが特に多い地域に加え、海の近くなどで常時設置型のロボットがパネルを洗浄してくれます。
火山の近くや、塩害のひどい地域でもてあましている土地がある場合、火山灰などによる発電量の低下を懸念して太陽光発電をあきらめていた方には、朗報ですね!

まずは太陽光発電を設置し、セルスイーパーを後付けで設置する、ということ。

たとえば50kWも設置できれば、20年間で2,300万円程度の収益も期待できるので、こういったエキストラのメンテナンス用品を使ったとしても、十分初期費用回収できるのではないでしょうか。

据え付け型のものに加え、持ち運びができるタイプのものも販売されているということ。
持ち運びタイプは、常時洗浄は必要ない地域で便利。
火山灰が降った時だけなど、たまに大規模な洗浄が必要だけど、人力ですべて行うのは大変、といったときに使えそうです。

カナディアンソーラーが塩害腐食耐性に関する認証を取得

カナディアン・ソーラーは、自社の太陽電池モジュールが、塩害腐食耐性に関する最も厳格な試験に合格し、2011年に採用された基準であるIEC61701 Ed2 (塩水噴霧試験)とIEC60068-2-52 Ed.2 (環境試験 重度1)の認証を取得したことを発表。

重度1はかなり難関の試験のようで、船舶機器のように海洋環境に長時間置かれる製品で、この認証試験を行うくらいのレベルなのだそう。つまり、塩害地域なんてなんのその。

試験内容

本試験は、1週間をひとつのタームとして、4ターム、計28日間実施しました。各ターム毎に、太陽電池モジュールに5%の食塩水を2時間噴霧し、その後、気温摂氏35度、湿度85%の状態で保管しました。この手順を28日で4回繰り返し、太陽電池モジュールを常時過酷な環境に置くことで、塩分を多く含む環境が太陽電池モジュールへ与える影響をシミュレーションしました。

ドイツの認証機関TÜV NORD社から取得したこの認証は、カナディアン・ソーラーの13ワットから305ワットまで、33種類の太陽電池モジュール製品に適用されます。
また以前にカナディアン・ソーラーはアンモニアへの耐性に関する試験にも合格しており、畜産施設のような建物への設置にも適していることが証明されたことになります。

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