京セラ、太陽光パワコン併用の蓄電池システム発売

京セラ株式会社は国内住宅用リチウムイオン蓄電システムにおいて新しい2機種を製品化しました。
「マルチDCリンクタイプ」は充電効率の向上、設置スペースのコスト削減を実現しています。もう1つは「大容量タイプ」です。特徴として国内最大クラスの蓄電容量12kWhを備えています。2機種は2015年の6月以降に順次、販売をスタートする予定である事をお知らせします。受注と販売を行うのは京セラの太陽光発電システムの国内販売会社、株式会社京セラソーラーコーポ-レーションです。

近年では再生可能エネルギーの固定価格買取制度について、買取価格の引き下げが行われました。同時に電気料金の値上げをした事により各家庭で節電意識が高まっています。そのために太陽光発電システムによる発電をした時に出てくる余力電力を充電し、自らの家で消費できるようなシステムが求められるようになりました。そのため蓄電システムの需要が増えて行く事を見据えて、大容量の蓄電池開発が望まれています。京セラはそのニーズに応える形で2つのリチウムイオン蓄電システムの提案を行いました。

マルチDCリンクタイプの特長は、太陽光発電システムと重電システムのパワーコンディショナーを一体化させています。そのため太陽光電池で発電出来た直流電力をそのまま充電する事を可能にしています。従来の蓄電池では、パワーコンディショナによって家庭で使う直流電力に変換した電力を蓄電システムへ充電したいならば、交流から直流による変換がおこなわれていました。変化する時に電力の損失が行われで効率的ではありませんでした。同時に太陽電池で発電した電力をまとめるための機能も蓄電システムに内蔵されていますので、スペースコストを大幅に減らす事が出来ています。大容量タイプは従来品と比較して1.7倍もの蓄電容量を実現しています。

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シャープ、パワコン新製品とクラウド蓄電池システム発売

太陽光発電の固定価格買取制度の運用ルールが変更になったため、地域によっては住宅用の太陽光発電についても電力会社から出力制御を求められるようになりました。
シャープはこの出力制御に対応できる新型の蓄電池「クラウド蓄電池システム」を5月に発売の予定です。
これは、太陽光発電用のハイブリッドパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池を1台で制御できるもので、パワーコンディショナーの定格出力は従来機よりも30%増の5.5kWh、蓄電池の容量は従来機の2倍の9.6kWhに拡大されました。

これにより、一般家庭の1日分の電気使用量・約10kWhを賄うことができる上、従来はパワーコンディショナー1台では太陽光発電との連携が難しかった屋根面積数が多い寄棟屋根や複合屋根などでも、この新型蓄電池だと1台で対応が可能になります。

このシステムはネットワーク上で情報を管理する「クラウドサーバー」と連携し、電気料金の多様化やお客様の電力使用状況に合わせて、きめこまやかなエネルギーマネージメントを実現します。万が一の停電時でも、自動的に電力を家庭内に供給する機能を搭載しました。

また施工面でも、本体が2つのユニットに分離しているため設置方法が簡単になり、工期短縮や施工費用の低減が可能となりました。シャープは今後も高まる蓄電池需要に向けて、クラウド蓄電池システムのラインナップ強化を図る予定です。

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ソーラーフロンティア、NEC製の蓄電池とHEMSをラインアップに追加

ソーラーフロンティア株式会社は、従来の商品ラインナップに加えて新たに蓄電システム・HEMSを追加し販売します。

日本電気株式会社製の新型「小型蓄電システム」を採用したこの新しい蓄電システムは、蓄電容量7.8kWhと家庭での利用に適しており、停電時にも必要な家電機器を使用することができます。また、従来品よりも蓄電システムを長寿命化したことにより、屋外設置15年保証という業界最長期間での保証サービスを実現しています。さらに割安な夜間の電気を貯めて日中利用したり、太陽光発電での余剰電力を貯めて夕方に利用したりなど、ご家庭の希望にそったスマートな電気の利用方法を選べるようになっています。
またこの蓄電システムではクラウド型HEMSを専用HEMSとして採用し、各ご家庭の部屋ごとの消費電力を計測し、ご家庭全体の電気の使用状況をリアルタイムで確認できる機能を備えるとともに、太陽光発電システムの発電状況を見守るなど、ご家庭での省エネに対する取り組みをサポートしてくれます。

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テスラモーターズ、家庭用蓄電池開発を発表

電気自動車の開発・製造を行うアメリカのテスラモーターズが、2月12日に行われた投資家向けの決算説明会で、家庭用リチウム蓄電池事業に進出する計画を発表しました。

同社のCEOは、デザインなどは完成しており1,2か月後に公開し、6ヶ月以内には生産が実現すると述べています。

投資会社モルガン・スタンレーはテスラの家庭用蓄電池が普及すれば、利用者は電力会社からの電力供給を受けずに生活できると評価しています。

テスラは既に、太陽光発電会社SolarCityから、カリフォルニアの農場へ蓄電ユニットを提供しています。

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東北電力、西仙台変電所に20MWhの蓄電池設置で出力変動吸収を実証

東北電力は西仙台変電所に20,000kWhのリチウムイオン電池を採用した大型蓄電池システムの営業運転を開始しました。

本システムの稼働開始により、風力発電や太陽光発電のような気象変動で発電量が変動することによる周波数変動を解消することが可能になります。
これまでは、周波数変動の調整は火力発電施設に頼ってきましたが、今後は大型蓄電池システムと組み合わせることにより、周波数調整能力を向上させるのが狙いです。

一般社団法人新エネルギー導入促進協議会が公募した「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に採択されたこの事業ですが、電力系統に大規模蓄電池システムを導入する国内初の取り組みになります。

東北電力では、今回のシステムでの実証試験結果を検証して、更なる、再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでいく予定です。

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住友電工、低価格家庭用蓄電池「POWER DEPO 2」発売

「POWER DEPO 2」は、住友電気工業(住友電工)が2月19日に発表した高効率家庭用蓄電池です。

これは、太陽光発電システムの自立出力及び連携を可能にしたもので、大容量3kWhのリチウムイオン電池を搭載することで、災害の際の停電時に、情報機器及び家電製品に給電することを目的として作製されました。この機械は太陽光発電システムと連携することで安定した電力の供給力を誇っており、更には、AC100Vコンセントに対応し、かつオフィスや店舗などでの使用を可能とするためにキャスタを付けているために取り扱いも便利です。

3kWhの大容量リチウムイオン電池を搭載し、充放電回数が6000回以上という長寿命でありながらも、停電を検出すると同時に電池からの給電に切り替わるUPS機能及び電気製品で使用する電力の大きさに合わせて最大1kWの範囲で充電電力を最適に制御する機能を搭載した優れものの機械であるうえに、徹底的に無駄を省いたシステム設計で低価格を実現しています。

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ソーラーフロンティア、イタリアの蓄電池システムと販売提携

イタリアのUnendo Energia社は、住宅用・産業用の太陽光発電システムの販売を強化するために、ソーラーフロンティアの太陽光発電最適化システムを採用する方針を決定しました。

ソーラーフロンティアの『PowerSets』とUnendo Energia社の高機能蓄電池システムを組み合わせることによって、家庭での電気使用量の93%を太陽光発電でまかなえることができるようになります。

イタリアの『Conto Energia』という補助金制度が終了されてから、電力の自給自足化の需要が高まっていて、発電能力の高いシステムに注目が集まっています。そのような状況の中で、Unendo Energia社とソーラーフロンティアのシステムを組み合わせた製品は、発電量力と蓄電能力が高く、昼夜を問わず外部の電力供給の依存を解消して、電力料金の変動の影響を最小化することができます。

ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池モジュールは、結晶シリコンモジュールよりも高い発電量が特徴で、さほど太陽光に左右されることなく安定した発電を見込むことができます。CIS太陽電池モジュールの性能を最大限に発揮できる高い発電能力があります。

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パナソニック、住宅用創蓄連携システム販売

パナソニックは2015年3月25日から「住宅用創蓄連携システム」を販売すると発表しました。このシステムは、太陽光発電とリチウムイオン蓄電の連携により、日常時はもちろん停電時も安定した電力供給を行います。

蓄電池ユニットは、蓄電容量が5.6kWhとなり従来製品から20%も増加しました。さらに、充放電容量の放電下限を拡大することで、約2倍の電力量を使用可能となりました。また、「経済優先モード」や「環境優先モード」など電気利用をライフスタイルに合わせて変更できます。

蓄電池が満充電ならば、265W(冷蔵庫・LED照明・テレビ・携帯電話の充電器を同時に使用時に相当)を太陽光発電なしで16時間、曇天下での太陽光発電時(8kWh/日)で72時間使用可能です。

価格は、蓄電池1個の蓄電システムユニットがパワーステーションの異なる2種類があり、それぞれ167万円の179万円、蓄電池2個搭載のシステムユニットが298万円です(価格はすべて税別で、パワーステーションと蓄電ユニットの合計)。蓄電池は10年保証で、同社は2015年の販売目標を年間3000システムとしています。

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三菱電機、蓄電池を用いて再エネ発電量を制御する技術を開発

三菱電機株式会社は、2014年2月13日付の自社のニュースリリースで、再生可能エネルギー対応蓄電池制御技術を開発したと発表しました。
この技術では太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーを大量導入する際、出力変化量を推定して蓄電池の充放電を制御し、電力の需給バランスを保って、電力系統に影響のない安定した周波数の電力を供給できるとしています。

蓄電池の充放電の制御は蓄電池の健康状態を推定した上でも行えるため、蓄電池の余寿命の最大化も期待できます。
また、三菱電機が保有する蓄電池評価データと各蓄電池の測定データから蓄電池の劣化状態を正確にモニタリングできる環境も整えられています。これらのシステムは蓄電池のメーカーや種類に問わず対応できるとしています。

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蓄電池と太陽光一元制御で売電金額を増やす、オンキョーの「Onkyo HEMS」

2月6日、オンキヨーの連結子会社であるオンキヨーマーケティングジャパンの住宅エネルギー管理システム「Onkyo HEMS」が、SIソーラーのシステム標準機器に採用されました。

ダブル発電を回避して売電金額を増やす

太陽光発電システムと蓄電池を合わせて使用した場合、従来ならばダブル発電となるため、売電価格が低く設定されてしまいます。その太陽光発電システムと売電を分けて管理できるというのがこの住宅エネルギー管理システム「Onkyo HEMS」の特徴です。

そのため、「Onkyo HEMS」を利用すると、固定価格買取制度のダブル発電には該当せず、蓄電池を合わせて使用しているにもかかわらず、売電収入を増やすことができます。また「Onkyo HEMS」は電気だけでなく家庭内で使用するガスや水道などもトータルで管理することが可能です。

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