ポルトガルの水上太陽光発電所は、水力発電用ダムを活用

水上に浮く太陽光発電は国内外で設置例が増えていますが、ポルトガルのエネルギー事業者、ポルトガルエナジー(Energias de Portugal: EDP)による220kW太陽光発電所の建設地はなんと、水力発電用のダムの水上を活用した、世界初の試みとなっています。

総投資額は45万ユーロ、日本円に換算すると約58,500,000円で、kw単価は26.6万円です。
水上発電用架台ではおなじみのシエル・テール(仏)のフロートを使い、年間発電量は300MW(1363kWh/kW・設備利用率15.6%)を見込んでいるそいうこと。

ダム上太陽光発電は、土地の有効活用だけでなく、水力発電所で使っている送電線を使えるメリットなどもあります。
今後一般化されてもよさそうなアイデアと言えます。
また、日本でも昼間は太陽光発電の発電量が余ってしまう地域もでてきていますが、揚水型の水力発電所に太陽光発電を併設して、その電力をそのまま揚水に使う、というのも一案かもしれませんね。

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京セラが今後の戦略を発表、住宅用は蓄電池付きソーラー、産業用は水上メガソーラー

京セラの山口悟朗代表取締役社長は、2015年3月期(2014年度)の連結決算概要説明会の席上、太陽光発電事業について、住宅向け市場の拡大や水上設置型メガソーラー、次世代燃料電池を開発し、事業を拡大していく方針を示しました。

住宅用では、太陽光電池の効率化を進めるとともに、太陽光発電システムと直結するマルチDCリンクタイプ等の新型蓄電池を2015年6月~8月に投入し、太陽光発電、蓄電池、HEMSサービスの3つを組み合わせたセット販売を推進していくとし、産業向けでは水上設置型メガソーラーの開発に注力する模様です。

また、技術開発分野においても、固形酸化物形燃料電池システムや自動デマンドレスポンスの実証実験をスタートさせ、電力アグリケーション関連の研究開発を推進していくとしています。

山口氏は今後の方針について、「産業用市場は今までのような拡大は望めない。一方、住宅向け市場においては、自家発電した電力を売るのではなく、自己で消費する流れが生まれると考えている。今後は、更に住宅向けの事業を拡大していく」と述べました。

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アンフィニが兵庫県の「琴池」に水上メガソーラー1.7MWを開所

兵庫県稲美町のため池「琴池」で4月18日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の開所式がありました。池に浮かべるのに使用された太陽光パネルは6846枚。出力規模は約1.7MWで、一般家庭500世帯に相当する年間180万kW時の発電を見込んでいます。

事業を展開する「アンフィニ」(大阪市)によると、水上設置されるメガソーラーとしては国内最大の出力規模だと言われています。池を管理する「琴池土地改良区」には賃料が還元され、土地改良区運営費に宛てることが可能になりました。

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アンフィニジャパンソーラー

QセルズやLS産電など、海外メーカーによる日本の太陽光市場戦略とは

国際的に原油価格が下落した事により、再びスポットを浴びている産業があります。それは一時停滞気味とされていた太陽光発電事業です。

日本や中国、アメリカでも、環境のために太陽光発電への切り替えが進んでおり太陽光発電市場は賑わいを取り戻しつつあります。

各企業は今後、市場が一般家庭やピルなどに分散して拡張するとの見通しを持っており、電力の買い取りを行っている日本を中心にそのような市場が大きくなると予想しています。

ハンファQセルズやLS産業、ハンソルテクスを含む韓国の太陽光発電企業54社が2月25日に東京で開催されたワールドスマートエネルギー展示会に太陽光モジュールとESSと呼ばれるエネルギー保存装置などの新製品を一挙に公開し、他国での太陽光発電市場の獲得へ向けて動き出しました。

ここでは各メーカーが打ち出している戦略をダイジェストでお届けします。

2014年は日本供給量744MW、一位を狙うハンファQセルズ

今年、日本での1GW、太陽光モジュールの販売専有率1位を目指しているのが太陽光電池やモジュールを製造しているハンファQセルズです。

昨年は日本で約744MW規模のモジュールの販売実績を作りました。方向性として、単純部品を中心に制御装置やESSなどをまとめた統合ソリューションを製造販売していくことが決定しました。そのため2月6日にハンファソーラーワンと合併して以来初めての参加となる先の展示会でも各家庭で太陽光で生産された電気を制御しリアルタイムで電力状況を確認できる新たなエネルギーシステムを発表しました。

LG電子効率19%超のプレミアム製品で対抗

一方ライバルでもあるLG電子は高価製品で勝負を仕掛けるという戦略に出ました。今回の展示会で披露したのは太陽電池セル60枚の製品で出力は320W、効率は19.5%とされます。
市中のライバル会社のどの製品も300Wを超えることはありませんでした。

LS産電は水上太陽光発電製品で勝負

一方LS産電ですが水上用太陽光ソリューションを発表するなど日本市場の獲得のために各社様々な戦略を立てています。

この水上太陽光発電、日本でも実例が増えています。
ため池など、他に使い道のない場所を発電所に変えることができ、さらには水による冷却効果でパネル面の温度を下げて多くの出力を得られる水上発電は、LS産電によると30%ほど施工費が高くつくということ。一方でエネルギー効率が地上に比べて5~10%良い(多分これは、熱損失が5~10%抑えられることを意味すると思われます)としていて、すでに日本でも10件程度、供給を交渉している最中だといいます。

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千葉県に世界最大13.4MWの水上フロートメガソーラー計画

千葉県企業庁では2014年10月より環境負荷を目的に同県、山倉ダムの水面において水上設置型太陽光発電システムを設置、運営する事業者の公募を行っており、京セラ株式会社と東京センチュリーリース株式会社が共同出資する京セラTCLソーラー合同会社が応募し、事業候補会社として採択されました。それを受けて、2014年12月22日に同会社は山倉ダムにおいて水上設置型としては世界最大級となる13.4MWのメガソーラー発電事業に取り組むことを発表しました。今後は東京電力などと協議し、2016年3月の稼働を目指すことになっています。

この発電事業では山倉ダムの総面積はおよそ60万平方メートルのうち約3分の1にあたる水面18万平方メートルを使用し、京セラ製の太陽電池モジュールを約5万枚設置する計画です。
総発電能力はおよそ13.4MWにのぼり、年間発電量は一般家庭約4300~4700世帯分の年間電力消費量に相当する1564万kWh(15.64GWh、設備利用率は13.3%)となる見込みで、さらに年間約7800トンの二酸化炭素の削減にも貢献する予定としています。発電した電力はすべて東京電力に売電されます。

ダムの水上に太陽光発電パネルを設置するための浮体構造物は国内外で広く使用されているフランスのシエル・テール社製です。水上に太陽光発電パネルを設置する場合には陸上に設置する場合よりも浮体構造物が必要となる分だけ費用が必要になりますが、太陽光発電パネルの温度上昇を抑えることができるので発電効率を上げることができます。また太陽光発電パネルが風の影響を受けて水につかったり揺れたりすると発電効率に影響があるので浮体構造物の性能と設置方法が重要になってきます。

事業スキームについては従来どおり合同会社が事業運営行うことになり、発電所の維持や管理に関しては地元企業の協力を得ながら、発電所近隣に環境学習施設を整備して地元の子供たちにむけて環境学習を実施しながら地域貢献をしていくことなども事業計画に盛り込まれています。

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世界最大7.5MWの水上メガソーラーが埼玉県で着工

約2年前から実例が増え始めた水上太陽光発電。水上架台の汎用化も進むなか、埼玉県でなんと、世界最大級7.5MWのフロート水上メガソーラーが着工したというニュースです。

事業主体は「川島太陽と自然のめぐみソーラーパーク合同会社」。株式会社スマートエナジーらがこの事業のために特別に作った特別目的会社です。

武蔵野銀行とプロジェクトファイナンスを組みことで資金調達。
設備は、供給量世界一の中国メーカーインリーソーラー製の単結晶パネル、そしてシュナイダー製インバーターを使用するとのこと。
場所は埼玉県梅ノ木古凍貯水池で、この貯水池を管理する川島町土地改良区が事業者をプロポーザル形式で公募して同社に決定したのだとか。

公募の決定理由などは川島町からも、選定事業者からも公開はされていません。パワーコンディショナに、災害時の自立運転機能はついているのでしょうか?

自治体が太陽光発電事業者を公募する例は多いですが、選定する際には「貸付賃貸料」の比重はそこそこにし、「事業がどのように地域貢献できるか」についても一考するべきではないかとは思います。
例えば、災害時の利用方法や、地元の産業との協力など、ですね。

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京セラが東京センチュリーリースと”水上メガソーラー”事業、仏シエル・テール製水上架台で

世界最大級の水上メガソーラー

水上のメガソーラーの設置例が増えつつあります。
京セラは自社製太陽電池を使用し、フランスのシエル · テール日本法人株式会社シエル · テール · ジャパンから水上架台の提供を受けて兵庫県の西平池および東平池の2か所に合計2.9MWになる大規模な水上メガソーラーを建設すると発表しました。そのうち1.7MW規模になる西平池のものは水上設置の太陽光発電事業としては世界最大規模になる予定。

今回の水上メガソーラーは京セラと東京センチュリーリース株式会社によって設立された合同会社「京セラTCLソーラー」によるものです。
2012年7月に始まった固定価格買取制度後、同社はすでに11か所約21.6MWのメガソーラーの運転を開始しており、さらに17か所、合計で71.2MWの事業が開発中ということ。
メガソーラーに適した野立て用の土地はすでに成約済みのことが多く、今年中にどうしても容量を増やしたいのでしょう。今年度中には同様の水上メガソーラーを全国に60MW開発することを計画しているということです。


予想される発電量は?

兵庫県では水上太陽光発電の事例がこれまでにもあり、また県を挙げての太陽光発電事業も盛んな自治体です。平均設備利用率は全国18位の14.6%。全国平均(14.09%)を少し上回り、気候的にも比較的太陽光発電に適しています。

今回の水上メガソーラーでは2.9MWで年間約330万kWhを見込んでいるようで、設備利用率にして13%。これは全国平均とされる数字ですが、果たしてこの予想は妥当といえるでしょうか。

野立てで最適角度とされるのは30度、水上では同等の角度を確保して設置することは難しく、今回の事業では低設置角(最大の日射量を得られる角度より低い角度で設置する方法)が採用されることが予想されます。(あくまで予想)
一方で水上では、パネル温度の上昇を防ぐことが期待できます。これにより夏場の気温上昇に伴う発電量の低下を防ぐことができ、結果的に通常より発電量が増えることが期待されます。通常の屋根上発電と比較して1.1倍という実証実験の結果もあります。
(参考:太陽光発電の設置角度と発電効率

総合すると今回の事業で見込まれる設備利用率13%というのはかなり控えめな数字と考えられそうです。規模が大きいだけに、今回の水上メガソーラーの稼働状況はぜひ公開してもらいたいですね。

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ウエストホールディングス、水上メガソーラーを30MW目標

2012年の時点で水上太陽光発電に目を付けていたウエストホールディングスが、今後さらに水上に注力していく意向を発表しています。

水上のメリットとして期待されていた「温度上昇を防いで熱損失を減らす」効果は、陸上比1割増という実績を確認したとしています。1割というとかなり大きいですね。
ソーラーパネルにとっての熱による発電量の低下は決して侮れず、夏場は損失係数20%前後となっています。

ウエストホールディングスでは2015年1月からさらに大規模な太陽光発電施設(メガソーラー)を水上に建設し始め、年間で30MWを目指しているとのこと。

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兵庫県の水上太陽光発電、水を抜いても稼働順調

水上に浮かべる太陽光発電の実証実験が各地で行われていますが、一足早く水上太陽光発電に乗り出していた兵庫県が、実証実験の途中経過について公表しました。

小野市浄谷町の農業用ため池の上の2つの浮きに、それぞれ80枚のソーラーパネルを設置し行われているこの実証実験。
農閑期にはため池から水が抜かれますが、今年2月下旬から3月初めにかけての水を抜いた状態での稼働でも、順調に稼働を続けているそうです。

水上の太陽光発電は、土地の有効利用以外のメリットも多いと言います。
パネルの温度上昇が水に浮かべる事よって防げることで、通常より多くの発電量が期待できるとも言われますが、この実験は2013年7月から続く兵庫県の水上太陽光発電では、実際県社総合庁舎(加東市社)屋上の発電設備と比べて約1.1倍の発電効率が得られていると言います。

とはいえ、この一例だけでは水上太陽光発電のメリットを裏付けるに足りるとは言えません。兵庫県では、東・北播磨地域のため池でも民間企業による水上太陽光発電の計画がいくつか浮上しているということ。

兵庫県の事業に民間への発展が見られ、自治体による実証実験としては好例と言えそうです。

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香川県が水上太陽光発電の実証実験

水上の太陽光発電に関する試みは全国でちらほら増えています。

香川県には約1万4600カ所ものため池があり、県はそれらを有効活用した太陽光発電の実証実験を始めるのっだそうです。

香川県は日照時間が全国で19番目に長いそうで、全国平均の日照時間を115.6時間上回るということ。
水上の太陽光発電には使わない土地の有効利用以外にも、太陽光発電にはメリットが多いとされていますが、香川県のようなスケールで行えばより効率的で効果的なエコ発電事業になりそうですね。

来年度から小規模の水上太陽光発電の実証実験を始めるということで、実験結果、特にどの程度の発電量が得られるのかは注目したいところです。

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