固定価格買取制度(FIT)を使った太陽光発電の売電、2014年(平成26年度)の売電価格(単価)と売電収入

太陽光発電の売電価格(単価)と売電収入

住宅用(10kW未満)の太陽光発電は「余剰売電」
2014年(平成26年度)の売電価格と買取期間

10kW未満の売電単価と期間は

37円/kWh・10年間

平成26年度(2014年度)に設備認定を受けた10kW以下の太陽光発電設備は、余剰の発電分を1キロワットあたり37円で10年間買い取ってもらえます。10年間の固定価格買取期間の間、単価が変わることはありません

固定価格買取制度では産業用/住宅用の区切りはなく、あくまで10kW以上と未満で売電料金と期間が分けられています。つまり、法人が事業所などに設置する場合であっても、10kW未満であればこの売電条件が適用されることになります。

ソーラーパネル+エネファーム(蓄電池)の「ダブル発電」で
売電量が増えて、売電単価は下がる?

ダブル発電の単価と期間は

30円/kWh・10年間

太陽光発電の余剰売電設備と同時にエネファームや系統連系タイプの蓄電池システムなどを設置する場合、買取価格はダブル発電の単価が適用されます。ソーラーパネルの発電中に他の発電設備を使用すると太陽光発電からの余剰分(=売電に回される分)が増える可能性が高くなります。固定価格買取制度では、エネファーム等の設備併用家庭とソーラーパネルのみの家庭が平等になるようにダブル発電の適用家庭には単価30円を適用しています。通常の37円に比べて売電料金が大きく値下がりするため、収入が大きく減る可能性もあり注意が必要です。

蓄電池の場合はダブル発電の適用にならない種類もあります。太陽光発電の発電中は放電できないタイプのものや、分電盤に接続して制御するものではなく、コンセントから自分で充放電をするものがこれに当たります。蓄電池も設置したいけど売電収入を減らしたくないという場合はこうした機器を検討するのがよさそうです。グリーンエネルギーナビなら太陽光発電と同時に蓄電池の見積もりも取ることができますが、見積もりの際は「ダブル発電にならない蓄電池を」と一言添えると該当機種を案内してもらえます。

空き地や畑に野立てで
10kW未満を設置する場合の注意点

例えば、居住地から少し離れた土地で小規模太陽光発電所を作り、売電収入を得たいという場合、10kWの容量を超えない場合は注意が必要です。

まずは野立ての場合は屋根上と比べて施工費の単価が高くなりやすいということ。土地のならし代や土台の施工などで、屋根付けの場合と比べて1~3割程度単価が高くなることが予想されます。10年の固定買取期間で初期費用の回収ができないのであれば、再考をおすすめします。

もう一つは、パネルの設置予定地の隣接場所に電気を消費する設備があるかどうかを確認すること。野立てであっても10kWに満たない場合は余剰売電が適用されます。近くに電力消費地(小屋や電灯など)がない場合は用意する必要があり、余分に工事費用がかかります。

10kW以上の産業用は2014年まで優遇
売電価格と買取期間

10kW以上の売電単価と期間は

32円(+税)/kWh
20年間

平成26年度(2014年度)は10kW以上の太陽光発電設備で発電された電気は発電分の全量を1キロワットあたり32円(税込で34.56円)で20年間買い取ってもらえます。メガソーラーのような大規模発電所に限らず、一般の住宅であっても10kW以上なら32円・20年が適用されます。単価は下がるものの、買取対象が全量となり、さらに価格の固定期間が20年に増えるため10kW未満と比べて売電収入が増えることが予想されます。一方でデメリットが全く無いわけではないので、以下のページも参考にしながらご検討をおすすめします。

10kW以上でも余剰売電が選択可能
電気代削減効果と併せてお得に

10kW以上は全量売電しかできないと思っていらっしゃる方がいますがこれは間違いで、10kW以上でも余剰の選択ができます。買取単価と期間は変わらず32円で20年です。(※余剰だからといって37円が適用されるわけではありません。)

余剰を選択すると売電収入は減る分、電気代の削減効果が期待できます。高圧受電をしている場合太陽光発電でうまくピークカットすることで電気代を大きく削減できる場合もあるため、検討してみてもよさそうです。10kW以上で余剰売電を選択する場合は、全量売電と比べて社会貢献度や環境貢献度がさらに高まることも無視できません。

売電収入金額早見表

以下の表では、2014年の売電価格において売電した場合の収入金額を一覧にしています。10kW未満は余剰売電となり、家庭での消費電力次第で売電収入も大きく変わります。

容量 買取
単価
年間売電
収入金額
電気代
削減額
ポイント
4 kW 37円 ¥142,080 ¥18,000 4kWが一般家庭の平均的な設置容量といわれます。電気代が約2割安くなると仮定した場合のモデル金額です。
8 kW ¥310,800 ¥18,000 設置容量が倍になると売電収入が倍以上になります。消費電力に対して余剰がさらに増えるためです。
10 kW 34.56円 ¥393,984 - 10kWからは全量売電となります。売電金額は容量に比例して増えていきます。
50 kW ¥1,969,920 コスト面でメリットの多いのが50kW未満の低圧太陽光発電です。
100 kW ¥3,939,840 年間400万円の収入は立派な事業として成立します。一部の納税義務も発生してくる規模です。
1,000 kW ¥39,398,400 いわゆるメガソーラーでは売電収入が4,000万円規模になります。売電収入内の消費税は納税義務があります。
  • 発電量はいずれも年間設備利用率13%を適用

初期投資費用を10年以内で回収するには、総設置費用を年間売電収入の10倍以内におさめる必要があります。お見積りの際には当サイトのシステム価格相場などもご参照ください。

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固定価格買取制度(FIT)とは

固定価格買い取り制度(Feed-in Tariff)とは経済産業省・資源エネルギー庁が制定する太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電された電力の買い取りを義務化している制度です。俗称として売電制度などと言う場合もあります。太陽光に加えて、風力、水力、地熱、バイオマス発電からの電力を対象としていますが、固定価格買取制度の代名詞とされるのが太陽光発電。同制度によって注目度が高まり、急激に設置容量を増やしたのは、ご存知の通りです。

固定価格買取制度による
10kW以上太陽光発電の優遇で
再エネ率が急速に拡大

震災後の電力危機を受けて早急な再エネ拡大の使命が掲げられたことで、2012年(平成24年度)の7月から始まった固定買取価格買取制度では、それまでのFITと比べて10kW以上のいわゆる産業用太陽光発電に対し、売電条件が大きく変更されました。例外的とも言われた優遇買電措置により全体の設備容量は底上げされ、水力を除いた再エネ発電の累計容量81GWのうち、実に9割以上が太陽光発電、さらにその9割が10kW以上の産業用が占めています。(2014年7月末現在、認定ベース)

固定価格買取制度による売電のしくみ

事業主は、固定価格買取制度を使って各電力会社に売電をします。買い取りの主体は地域を管轄する電力会社ですが、買取のための資金は電力会社の予算から捻出されるのではなく、「太陽光サーチャージ(太陽光発電促進付加金)」として消費者の電気代に上乗せされ、消費者全体が負担する形となります。

固定価格買取制度の歴史と単価決定のしくみ

FIT制度の確立は欧州で

再生可能エネルギーの電力を買い取るように定めたFIT制度(feed-in tariff/固定価格買取制度)は、世界50か国以上の国で実施されています。欧州を中心に制度として確立されたFITは、ドイツなどの国で再エネ市場の促進に大いに役立つことが確認され、日本もこれに倣って現在のような形のFIT制度を2009年から始めています。2009年以前は電力会社の自主買取が行われていました。

売電価格はどうやって決まる?

住宅用
(10kW未満)
産業用
(10kW以上)
初期費用 38.5万円/kW 29.25万円/kW
(内訳:システム費・27.5万円
土地造成費・0.4万円
接続費・1.35万円)
運転維持費
(年間)
3,600円/kW 土地賃借料・150円/㎡
メンテナンス費・8,000円/kW
設備利用率 13%

毎年経済産業省がその年の売電価格を決定します。売電価格は、発電事業のコスト(初期費用やメンテナンス費用)を基礎に、「適正な利潤などを勘案して」定められるとされています。

表は平成26年度の買取単価決定の際に基準とさた設備にかかわるコストと、その内訳です。この制度により市場は順調に拡大しているため、年々コストも下がっています。それに従って買い取り単価も下がるしくみです。

売電価格の推移と今後

年度 住宅用 産業用
2009年以前 系統電力と同程度(約24円)で
電力会社が自主買取
2009年(平成21年) 48円・10年間
(11月より実施)
系統電力と
同程度(約24円)
で電力会社が
自主買取
2010年(平成22年) 48円・10年間
2011年(平成23年) 42円・10年間
2012年(平成24年) 42円・10年間 40円+税・20年
(7月より固定価格
買取制度実施)
2013年(平成25年) 38円・10年間 36円+税・20年
2014年(平成26年) 37円・10年間 32円+税・20年
2015年(平成27年) 35円以下? 系統電力以下?

先述の通り、固定価格買取制度では売電価格は年々引き下げられていきます。表はFIT制度が導入された2009年以降、2012年(平成24年度)に大きく条件が改変された固定価格買取制度を経て、太陽光発電の売電価格がどのように推移しているかをご案内したものです。さらに来年度(2015年)の価格についても予想しています。来年の価格予想についての考察は以下でご案内しています。

容量は実に世界一
日本の住宅用太陽光発電
売電価格推移と今後の予測

住宅用の太陽光発電においては、2009年(平成21年)11月からは48円/kWhで10年間固定価格での買取がスタートしています。系統の約2倍と高額な売電価格と環境意識の高い国民性で住宅用太陽光発電の普及は早い時期から進み、住宅用太陽光発電において日本は世界一の容量を誇ります。

太陽光発電市場自体は2012年以降、産業用を中心に大きく促進しました。それに伴い住宅用も売電単価が下がっていますが、住宅用はいずれの年も余剰売電が基本で、価格の固定期間も10年と短いことから、売電単価の引き下げ率は産業用と比べると小さめです。

2015年度は今までと同様に単価決定が行われた場合、システム価格の引き下げ率からして売電単価が35円を上回ることはないと予想されますが、系統への接続量が許容を超えはじめている今年度以降、住宅用はできるだけ自家消費を促すよう方針を変える可能性もあります。

産業用は系統料金以下の可能性も大
新電力経由の売電が増えるか?

住宅用で言及したように、系統への接続許容量が超過したことで産業用を中心に各地域の電力会社は実質売電申請を中断せざるを得なくなっています。太陽光発電がこれ以上増えるメリットは大きくなく、来年度以降は太陽光発電以外の再エネに重心をシフトしていくと予想されます。(例えばより発電量が安定したバイオマスや小水力発電)産業用太陽光発電においては、もし買取が継続されるとしても系統料金を上回る額を設定する可能性は低く、さらには系統の負荷次第で売電ができない時間帯を設ける(=単価ゼロ)可能性もあります。

少しでも高い単価で電力を売る方法として、蓄電池を経由した売電の取り扱いが見直されたり(現制度では太陽光発電から蓄電池にいったん充電すると太陽光のFIT単価は適用できない)、新電力等を経由した売電が主流になったり、という可能性も否定できないものの、産業用太陽光発電の注目度はいっきに下がっていくことは避けられなさそうです。

2014年11月3日現在の国内外のメーカー価格相場情報をお届けしています。ご検討前の売れ筋のパネルの調査や、お見積り後の相場確認などにもご活用ください。各ブランドの価格相場を見る


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