太陽光発電の売電について・売電価格の推移

太陽光発電の売電価格について

平成26年度(2014年度)・固定価格買取制度(売電制度)

固定価格買取制度とは経済産業省・資源エネルギー庁が制定する太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電された電力の買い取りを義務化している制度です。太陽光に加えて、風力、水力、地熱、バイオマス発電の電気を対象としています。発電量に応じて電力の買取価格は変わります。

固定価格買取制度による売電のしくみ

事業主は、固定価格買取制度を使って各電力会社に売電をします。買い取りの主体は地域を管轄する電力会社ですが、買取のための資金は電力会社の予算から捻出されるのではなく、「太陽光サーチャージ(太陽光発電促進付加金)」として消費者の電気代に上乗せされ、消費者全体が負担する形となります。

売電価格はどうやって決まる?

住宅用
(10kW未満)
産業用
(10kW以上)
初期費用 38.5万円/kW 29.25万円/kW
(内訳:
システム費・27.5万円/kW
土地造成費・0.4万円/kW
接続費・1.35万円/kW)
運転維持費(年間) 3,600円/kW 土地賃借料・150円/㎡
メンテナンス費・8,000円/kW
設備利用率 13%

毎年経済産業省がその年の売電価格を決定します。売電価格は、発電事業のコスト(初期費用やメンテナンス費用)を基礎に、「適正な利潤などを勘案して」定められるとされています。

具体的には、平成26年度の固定価格買取制度の決定には、表の内容が基準とされました。

「10kW未満」の太陽光発電の売電価格

平成26年度(2014年度)は、10kW以下の太陽光発電設備は買取価格が余剰電気分37円/kWhで10年間と定められています。

  • ちなみに…
  • 「産業用」の10kW以下の設備についても“余剰発電”の対応です。2012年の固定価格買取制度以降、「住宅用/産業用」という言葉が無くなり、例えば空き耕作地などを利用する場合でも10kW未満であれば、電力会社の系統と連結できる設備(電灯など)を何かしら接続する必要があり、その工事費の費用がかさむことになってしまいます。

「10kW以上」の太陽光発電の固定価格買取制度

平成26年度(2014年度)は10kW以上の太陽光発電設備で発電された電気は全量を32円/kWh(税込で34.56円/kWh)で20年間買い取ってもらえます。

  • ちなみに…
  • 「住宅」に10kW以上設置したいという場合も同じように「32円の買取価格を20年」です。しかし地域で補助金制度などがある場合、10kW以上の設備は対象から外れる場合もあります。また、全量買取にするか、余剰買取にするか、選択も可能なので、停電時に太陽光発電システムでの発電を利用したいというような場合は、10kW以上であっても余剰発電の売電をすることもできます。

なぜ"10kW以上"と"10kW未満"では買取方法が違うの?

「固定買取価格買取制度」において10kW未満と10kW以上で買取価格や期間が異なるのは、よりダイナミックで多様な次元で太陽光発電の普及を達成したい狙いがあるからだと考えられます。

まず10kW以上のいわゆる産業用の事業者を増やして全体の設備容量の底上げを図りました。これは、震災後の脱原発の社会要請をくんで早急に再生可能エネルギーの量を増やそうとしたもので、例外的とも言われた買取方法の優遇策が講じられました。

一方住宅用に乗る程度の容量10kW未満に対しては、「余剰発電分」を売電できるという制度を採用しました。余剰とすることで家庭での省エネ意識の向上を期待しています。家で発電した分をできるだけ家で使う、電気の「地産地消」を理想としています。

蓄電池の利用による"ダブル発電"と、家庭の売電収入を増やすちょっとした"裏ワザ"

先述した電力の地産地消を達成するために、将来的に蓄電池の利用は欠かせないと考えられます。昼間の余剰分を夜中に使うことで、完全な地産地消が達成できます。系統に連携しない独立型の太陽光発電なども、蓄電池の利用が必須となります。

ただ、現時点ではまだ蓄電池の価格は高く、「地産地消をするために蓄電池を購入する」という方は環境対策に対する大義にかなり篤い人くらいと言えるでしょう。(こういう方が多くいれば喜ばしいには違いありませんが。)

災害対策の面で購入を考えている方は少なからずいらっしゃるかもしれません。この場合、「ダブル発電」の適用になってしまう製品を選ぶと、売電収入が逆に下がってしまう場合もあるため、注意が必要です。

固定価格買取制度では、10kW未満のダブル発電の設備は30円/kWhの買取価格を定めています。ダブル発電とはガスを使って発電する「エネファーム」のような設備を併用する事をさしますが、これには蓄電池も含まれる場合があります。「場合がある」と言ったのは、蓄電池でも、ダブル発電になる種類とならない種類があるから。太陽光発電システムの発電中に放電できる(蓄電池から電力が供給される)種類のものはダブル発電が適用され、太陽光発電からの電力供給が行われている時は放電されないようになっているものは、通常の10kW未満の売電価格の適用になります。

より詳しい蓄電池の種類については「蓄電池のメリット」でご案内していますが、ダブル発電の適用にならずに余剰売電分を底上げできるような蓄電池も、無い事もありません。蓄電システムのような大掛かりで高機能なものではなく、シンプルに手動で充放電できるタイプのものを使って、昼間電気を使用する際は蓄電池にコンセントを差し替えるという方法。ただ、地産地消とは真逆で非効率的な電力の運用は、環境対策面であまりおすすめすべきでないという点、また、蓄電池の購入費用を、売電収入の増加分で精算できるかどうかと考えると、現状ではプラスマイナスゼロ、もしくは若干のマイナスとなる点を考えると、ちょっとした裏技程度と考えるのが妥当かと思われます。

固定価格買取制度の歴史と売電価格の推移

再生可能エネルギーの電力を買い取るように定めた制度はFIT(feed-in tariff/固定価格買取制度)として世界50か国以上の国で実施されています。日本は2009年に、クリーンエネルギー先進国ドイツなどのFITを参考にして実施を始めました。2009年以前は電力会社の自主買取が行われていました。

太陽光発電の買取価格は、前年度の設備価格の低下に応じて引き下げられる事となっています。ここでは、住宅用(10kW未満)および産業用(10kW以上)での太陽光発電の売電価格がどのように変わっていったかをご案内しています。

住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格推移

住宅用の太陽光発電は、従来は系統電力と同程度で約24円での買取りでしたが、2009年(平成21年)11月からは48円/kWhで10年間固定価格での買取がスタートしています。系統の約2倍と高額な売電価格と環境意識の高い国民性で住宅用太陽光発電の普及は早い時期から進み、住宅用太陽光発電において日本は世界一の容量を誇ります。

2011年(平成23年)から2012年(平成24年)までは42円の買取価格、2013年(平成25年)は38円と大きく下がり、2014年度(平成26年度)は昨年度から1円だけ下がって37円とされました。

産業用太陽光発電(10kW以上)の売電価格推移

固定価格買取制度以前の産業用太陽光発電の売電価格は、2010年は24円/kWh、2012年度4~6月は40円/kWhという推移をたどっています。

太陽光発電事の大きなターニングポイントとなったのが2012年7月の固定価格買取制度。10kW以上に40円/kWh(税込42円)という例外的に高額な買取価格が設定されたのに加えて、20年間の価格固定という収入の安定性の高さは投資先としての魅力をいっきに増し、これをきっかけに産業用の大規模ソーラー発電所が多く建てられるようになります。

2013年(平成25年度)は買取価格が36円/kWh(税込37.8円)と大幅に引き下げられましたが、2012年度中の需要拡大にともなう発電設備の市場価格の低下により、なお健全な収益が期待できる投資先と考えられています。

2014年(平成26年度)はさらに買取価格が下がり、32円/kWh(34.56円/kWh)となりました。太陽光発電に偏った発電容量の拡大は電力供給を不安定にするため、現在は電力ミックスに多様性を持たせることを目的に、産業用太陽光発電の買取価格は洋上風力といった新興の発電設備と比較して低く設定されています。

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