ドコモの携帯電話グリーン基地局は、太陽光発電×蓄電池で6時間作動を確認

NTTドコモは、太陽光発電と蓄電池を利用する事で「災害に強く、環境に優しい携帯電話基地局」の実証実験を2011年からはじめており、運用状況が発表されました。

パナソニックの創蓄連携システムを使い、ドコモが開発する次世代制御技術「グリーン電力コントローラ」を活用してR&Dセンターで行われた実証実験では、停電などで通常の電力の供給が無くなった場合でも、基地局の機能を最大6時間保持することに成功、同設備に関連する温室効果ガスの発生も30%削減に成功したといいます。

現在、東京都、神奈川県、山梨県の3局に広げて実証実験を続けるドコモ。2014年度はさらに関東甲信越地方の各地10局での実証実験を始めていますが、先には年内の商用化の目標があるということ。

参考

グリーン基地局とは

パナソニックによる創蓄連携システム

NTTドコモが進める「グリーン基地局」事業は携帯電話の基地局を太陽光発電と蓄電池でクリーンな電源で運用するとともに、停電時にもサービスを途絶えさせないようにするための災害対策の一環です。

システムの開発にはパナソニックが関わっており、太陽光、蓄電池、系統のどの電力を使用するかなどを制御できる創蓄連携システムを提供しています。
基地局専用にプログラムされたシステムでは、直流をそのまま貯蔵することで電力の利用効率向上の成果も上げています。

グリーン基地局が目指す事

性能目標

同システムが性能面で掲げる目標は、「災害時でも3日間の電力確保」というもの。
今回実証実験では6時間という成果を上げていますが、システム制御の最適化のための実証実験の結果を元に、蓄電池の容量を増やして達成を目指すものかと予想しています。
基地局自体の消費電力も、まだ見直せる余地があるかもしれません。

市場展望

現在は実証実験の段階ですが、あくまで商用化を念頭に置いたものです。
日本で災害に強い電力網の確保はもちろんなのですが、
無電化地域では固定電話以前に携帯電話の普及が進んでいるような状況もあり、
同様のインフラ設備の有用性は高いと考えているそうです。