IHととガスコンロどっちがいい?
光熱費やリフォーム費用、使い勝手などを比較

このページを30秒で要点説明

ガスコンロはIHに比べて設置費用も光熱費も安くなる場合が多く、使い勝手の面でも根強い人気があります。具体的に言うと設置費用においては、ガスコンロは安くて6万円~、IHは15万円~とスタート価格に差がありますが、ハイグレードの製品になるとどちらも25~30万円程度かかってくる場合もあります。光熱費は都市ガス地域の場合は年間10,000円近く安くなるのに対して、特に単価が高いLPガスをお使いの地域はオール電化の方がお得になる場合もあるので一概には言えません。

使い勝手の面ではどこに優先ポイントを置くかによって変わってきます。料理好きにはガスコンロが人気、居住面積が限られ気密性も高いマンションなどではIHの方が都合がいい場合が多いようです。

IH vs.ガスコンロの比較一覧表

もともとガスコンロが中心だった調理器具ですが、IH(アイエイチ、電気コンロということも)の性能が上がってきた昨今、ガスコンロからIHに買い替えるという方が増えてきています。一方で旧型のIHをお使いで、火力などに不満を感じてやっぱりIHからガスに戻すというパターンも少なくないようです。安くないリフォーム費用を払うだけに、それぞれのメリットとデメリットはしっかり把握しておきたいところです。次項以降でご案内する詳細比較に行く前にとりあえず両社の良し悪しを大まかに把握しておきたいという方のために、以下では項目ごとにポイントをまとめています。

IHクッキングヒーター(電気コンロ) ガスコンロ
  • 設置費用:15~25万円
  • 光熱費:プロパンガス地域の場合、オール電化への切り替えで光熱費削減の可能性が高い。その際エコ仕様の電気給湯器も同時に導入が基本
コスト
  • 設置費用:6~25万円
  • 光熱費:熱量あたりの単価でいうとガスコンロ(都市ガス利用)の方がお得なことが多い
  • 平らなトッププレートで掃除が楽
  • スタイリッシュな輸入ブランドも多い
デザイン
  • 受け皿が無くてお手入れもしやすい、ガラストップ天板を選ぶこともできる
  • 炎の原始的な美しさもデザインのうち
  • 火力調整がしやすく、消し忘れ防止センサーなどの細かい時間設定も可能
  • ガスの燃焼による二酸化炭素や水蒸気の排出が無く高気密住宅にも適当
  • 火を使わない時は、食材を順番に切っている間残りをちょっと置いておけるなど、キッチンの利用スペースが広がる
使い勝手
  • 炎が見えることにより危機管理意識が高まる、ビルトインコンロは全機種でSiセンサー搭載
  • 様々な調理器具も使えて料理の幅を広げやすいのでお料理好きにはより人気が高い
  • 夏場の料理は火が暑いので辛い

実際のところはどちらもメリット、デメリットがいずれの選択肢にもあるため、どちらが優れていると言い切ることはできません。むしろ、利用者が何を優先するかが重要と言えます。またIHコンロもガスコンロも、製品開発によって年々性能が良くなっていたりデメリットが解消されていたりすることもあります。ご購入の際はできるだけ最新の製品情報をしっかり把握している施工販売店の方にもじっくり相談に乗ってもらいながら決めるとよさそうです。コンロ一つでも、すぐに買い替えられるようなものではないので、じっくりご検討ください。以下では当サイトおすすめのリフォーム業者見積もりサイトをご案内しています。まだ検討時点でも、是非一度相談に乗ってもらうといいのではないでしょうか。

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IHとガスコンロの設置費用と光熱費

IHクッキングヒーターとガスコンロの価格

以下ではIHないしガスコンロのリフォーム費用の相場です。価格には古い設備の撤去や施工費用も含まれています。新築の場合は撤去費用が必要ありませんので少し安い可能性のあるかもしれませんが、ここでご案内している金額は最安値相当としてご参考いただければ幸いです。

IH ガスコンロ
15~25万円 コンロのみ 6~25万円
35万円~ コンロとオーブン両方 27万円~
50万円~ システムキッチン 50万円~

一見するとガスコンロの方が安いと考えられるかもしれませんが、ガスコンロの方が安い価格設定の商品ラインナップがあるとする方が妥当かもしれません。ガスコンロでもIHのようなガラストップ天板を選ぶとIHとそれほど金額が変わらないことがほとんどです。

ガスからIHに変更する際はご案内する価格相当の見積もりが出ることが少なくないと考えられるものの、IHのオール電化仕様の一戸建て住宅などでガス菅を引き直してガスコンロに切り替える、といった場合にはコストがかさみやすくなります。

IHの電気代とガスコンロのガス代を徹底比較

IHは電気、ガスコンロは都市ガスおよびLPガスを使うことになりますが、これらの光熱費を比較する際、それぞれの熱量ごとの単価と、調理におけるエネルギーの使用量、調理機器の熱効率などを把握しておく必要があります。

詳しいことは光熱費(ガス代・電気代)徹底比較のページやLPガスの適正価格比較一覧などでご確認いただくとして、ここでは必要な数値だけ抜き出すと、ひと家庭の調理にかかわる消費エネルギーは全国平均3.2GJで、図からも分かるように地域差はほぼありません。

地域別エネルギー消費量用途別内訳(照明、家電、冷房、給湯、調理・厨房、暖房)

また1GJの熱量を作るのにかかる光熱費は、電気で7,500円、都市ガスで3,700円です。LPガスの場合は平均で6,000円ですが、地域差が4,200~8,000円と大きくなっています。

調理機器の熱効率ですが、ガスコンロの場合、夏場には料理をしたくなくなるくらい室温を上げるところからも分かるように熱効率が低く、40%程度と言われます。一方IHは約83%の電力エネルギーを熱に変えることができます。

これらの数値を使って実際に調理にかかわる年間光熱費を計算したものが以下の表です。ただ、コンロ以外が電気で調理機器だけガス、という場合はガスの基本料金が無駄になっている場合があり、オール電化にすることで年間でさらに5,000〜6,000円程度安くなる可能性があります。

調理器具に関わる光熱費
電気 29,000円/年
都市ガス 30,000円/年
LPガス 32,500~65,000円/年

電気代を比較してみるとほぼ同程度で、かなり単価の高いプロパンガスを使っているわけでもない限り光熱費を理由にコンロ交換をする必要はなさそうです。

本気で光熱費を下げたいならコンロ交換だけじゃ不十分?

一方、光熱費削減をリフォームの大きな目的としているのであれば消費エネルギーが約4倍もある給湯器を含めて大きく見直す方が経済的なメリットはより大きくなると言えます。もし15~30年前の給湯器を使い続けているようなら買い替えのいいタイミング。オール電化なら高効率の電気温水器「エコキュート」、ガス併用なら「エコジョーズ」などを同時に検討してみるといいかもしれません。

さらに戸建てであれば、近年価格が大きく下がってきた太陽光発電は、多くの場合で10年以内の初期投資回収が可能な上、30年以上と言われる耐用年数を全うする間に電気代をぐんと抑えてくれます。太陽光発電太陽光発電は基本的に設置後10年経つと売電単価が大きく下がるので、上手にタイミングを狙ってリフォーム計画を立てるとさらにお得です。

IHとガスコンロ、どちらがより安全?

IHの場合、炎が出ないため安全というのは聞き慣れた売り文句ですが、これも見方によっては状況が異なってきます。子供の火傷対策という視点では、ガスの方が安全だとも考えられます。

実際、好奇心旺盛な2歳程度の子供は、コンロの火に興味を持ちながらもやはり少し近づくとその熱さが感覚的に分かるようで火傷をするまで火に近づくことはほとんどありません。一方で調理後の鍋で一見熱いのかどうか分からない場合は平気で手で触ってちょっとした火傷をしてしまうことがあります。IHも調理後はガラス板に鍋の熱が移っており簡単に火傷をする温度をしばらく保っています。大人でもIHに慣れていないうちは誤って触ってしまい火傷をした経験をしたという方も少なくないようです。

消し忘れ防止機能については、ガスコンロは2008年10月以降に販売される製品に対してSiセンサーが標準搭載されているので、点火後2時間経過した場合や、お鍋の焦げつきや過熱を感知した場合は自動に消火してくれます。消し忘れ防止タイマーは最短で30分程度まで調整できますが、IHコンロの場合は最短5分から設定できる機種もあるので、高齢のご両親のためにキッチンをリフォームしてあげたい、というような場合はIHが選ばれることが多いようです。ひとつだけIH導入の際に気を付けたいのが、IH用の鍋やフライパンを使うということ。IHに不適な底の薄い鍋で少量の油を熱した場合、熱を持ちすぎて引火することがあります。

ガスコンロは掃除がそんなに大変か?

あまり掃除が得意でない実家で育った方などは、場合油汚れがこびりついたガスコンロのイメージが強く残っているかもしれません。「IH=清潔、手入れが楽」という意見は、かつてのホーロー天板と比べた際によく聞かれるものです。

一方でガスコンロIHと同様のガラストップが増えており、比較的お掃除に抵抗のない方などを中心に手入れのしやすさはほとんど変わらないというほどまで製品自体は進化してきています。唯一IHよりも手間が増える部分というと、天板を拭く前にゴトク(火元を囲んでいる、鍋を置く金属の部分)を取り外す作業が加わるくらいです。

IHとガスコンロは得意料理が異なる

IHの販売がはじまったころの100Vの商品は確かに火力が弱く、温度調整がしにくいという不便さがあったようです。ただ、200Vの商品が出始めてからはそうした問題も解決されてきており、標準的な家庭用ガスコンロにひけ劣らない火力が出せるようになってきています。ただ、IHとガスコンロでは熱の伝え方の違いにより、「得意料理」がそれぞれ異なるようです。

IH ガスコンロ
  • 煮込み料理
  • 揚げ物、てんぷら
得意料理
  • 炒め物、中華料理
  • 土鍋料理
  • なべ焼きうどん

IHは過熱部に接した部分を温めるのに対し、ガスコンロは炎がなべ底を包みながら鍋全体を熱するのに長けています。そのため鍋全体を使いながら素早く水気を飛ばして調理する炒め物が上手にできます。底が丸い中華鍋や土鍋など、色んなお鍋が使えるので自ずと調理バラエティが広くなります。見落としがちなところでいうとコンビニのアルミ鍋のなべ焼きうどんも、ガスコンロしかできない料理と言えます。

IHは先述のようにヒーターの円に接した部分を中心に温めるので、円からはみ出る部分との温度差が大きめになり、焼き餃子のように淵までカリカリに仕上げたい料理は不向き。お鍋も適当なものを使い分ければ効率よく調理できるものの、買い替えや使い分けが面倒という声もあります。ただ、火力の細かい調整をより確実に行いやすいメリットはとろ火で長時間調理する煮込み料理や、温度調整が難しい揚げ物が上手にでき、また炎が出ないIHは揚げ物料理の時安全に感じるという声もあります。

料理好きの方の間ではガスに軍配が上がることが多いものの、近年はIHの製品的な魅力も向上してきています。利用者が増えたことでより知られるようになってきたポイントとして「火を使っていない時にIHの天板は作業スペースとして使える」というものなどがあります。これは、スペースの限られたマンションなどではかなり大きなメリットと言えます。

このページではIHクッキングヒーターとガスコンロについて、かなり踏み込んだ比較内容をご案内してきましたが、「検討内容が多すぎて逆に迷ってしまった」という方もいらっしゃるかもしれません。一人ひとり検討ポイントが異なるリフォームに最適解を出そうとした場合、現場で多くのお客さんの声を聞いている施工店の経験値にはかなうものではありません。以下ではリフォームの優良業者を集めたおすすめの一括見積サイトをご案内していますので是非ご活用の上、適正価格×信頼性の高い業者をお探しください。

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