壁紙クロスの張替えリフォーム
費用相場と選び方

リフォーム費用についてご案内する前に、お部屋の壁紙を張り替える際にチェックしておきたいポイントを簡単にまとめました。

リフォーム時は既存の壁紙を剥がした際に壁に多少の凸凹が残りますが、こうした状態でも綺麗に貼れるようリフォーム用となった壁紙は厚めにできています。逆に、厚みのない輸入壁紙などを採用したい場合は下地からやり直す必要があり、コストが上がる可能性があります。

また、リフォームの際は壁以外の建材や家具が経年で深い色味に変わっている場合が多いです。壁紙に絵の具の「白」のような明るさを選ぶと青みがかった印象になり、壁だけ浮きがちです。色見本では黄白色くらいに見えるくらいの色を選ぶとまとまりやすいと言えます。その際はサンプルで「少し濃いかな」と思うくらいの方が、広い壁に広がった時にちょうど良い色合いになることが多いようです。

部屋の箇所にもよりますが。一般的に壁紙は10〜15年経つと汚れなどが目立って変更したくなる時期になると言われます。もちろん、個人的な選択でこれより長くなったり短くなったりといった誤差はあります。壁紙を張り替える時期かな、と思った時に知っておきたいのが、近々必要になりそうなリフォームで壁紙を剥がす必要があるリフォームなどは、一緒に行う方がお得だということです。以下では壁紙を剥がすタイミングで検討したいリフォーム内容の一覧です。

築年数の経った家に住んでいると、年々増える電化製品で配線がタコ足状態だったり延長コードであちこちに配線を引っ張っていたりといったことも多いかもしれません。コンセントを使いやすい位置に増設したり、他にもシーリングライトをペンダントライトに変更したりといった施工内容は、壁紙も一緒に交換する時期に行うと少しお得になるかもしれません。最近は特にダウンライトを導入したいという方も増えているようですが、壁紙を剥がすまで中の配線がわからない、といったおうちの場合は特に、壁紙リフォームを壁の中の電気工事をと同じタイミングで行うと都合がいいが多いようです。

施工店にもよりますが、エアコンの着脱を伴う壁紙張りの場合、着脱にベット費用が生じることもあります。その金額も2万円など少なくない金額となることも多いようなので、エアコン新調と壁紙交換は時期を同じくできないか、検討をおすすめします。

窓枠、カーテンレールなどは、耐用年数が特に無く、使える限り何十年も変えないということもしばしばでしょう。一方壁紙のデザインにこだわると、これまでの窓枠やカーテンレールのデザインとの相性が気になりだすこともあります。壁紙を変えた後にこれらを交換しようとすると費用がかさんだり、レールを固定するビス穴の位置がずれて穴が残ったりといった失敗にも繋がりやすくなります。壁紙のデザインや色を大きく変える場合、既存の窓枠などにデザインが合っているかを考え、問題がありそうなら同時の交換を考えるのがいいかもしれません。

断熱リフォームには色々な種類があります。窓に断熱性の高い内窓を取り付けるものや外壁に断熱材を貼り付けたり、断熱塗装をしたりというものもありますが、部屋の壁に断熱材を取り付けるタイプの断熱リフォームは壁紙を張り替える必要が生じるので、タイミングを合わせると大きくコストが削減できます。

壁紙の張替えリフォームの費用内訳は、材料費（主に壁紙代）と施工費に大別されます。壁紙代は安いもので200円／㎡程度から選べ、高級な壁紙ともなると1平米あたり約2,000円の素材などもあります。

施工費は職人一人あたり、最低でも2.5万円／件の値段が標準的で、施工面積がどんなに狭くても最低金額として壁紙代を合わせて3万円弱程度がかかります。一方施工面積が増えると施工面積に応じて工事費大体平米680〜1,300円程度で面積と掛け合わせた金額がチャージされるのがほとんどです。つまり格安の壁紙と施工費を合わせて880〜1,500円／㎡の範囲が相場と言えます。

先ほどもご案内したように、工事の人件費は最低限確保される金額をどの施工店も定めているのが通常で、大体30〜40平米を境として最低価格から単価×施工面積の費用計算方式に変わるのが通常です。このことから、壁紙張替えの価格は以下の図のような形で推移します。

人件費の最低価格が定められていることで、施工面積が少ないトイレの壁紙の張替えが部屋の面積が6倍の居室の壁紙の張替えと比べて5,000円程度しか価格が変わらない、ということが起こり得ます。トイレはスペースが狭いことから施工が通常の居室と比べてやり難くなるので少々の単価の高さはしょうがないと考えるのも一つですが、数年後に他の部屋も壁紙を交換することがわかっているような場合は時期を同じくするのが、コストパフォーマンスを上げるコツの一つと言えます。

壁紙の張替えは使う壁紙の面積（㎡）や長さ（m）単位で価格を決めるのが通常ですが、「6畳の寝室の壁の面積」と言われても感覚的に掴みにくいのが実際のところです。以下では部屋の大きさと窓やドアなどの開口部の数に応じた施工面積と、価格帯の目安を一覧表にしてご案内しています。リフォームの際の目安にお役立てください。

最後に、通常の施工に加えて必要になりうる追加費用についてご案内します。施工場所に当てはまる項目がないかどうか 一度ご確認ください。

• 大きな穴の補修（小規模なものは追加費用が必要ない場合が多い）
• 駐車場の駐車料金
• 大きな家具の移動（一人で動かせない家具は追加の人員が必要な場合もある）