壁を取る、部屋をつなげるなどする「間取り変更リフォーム」は、リビング空間などをよりオープンで広々とさせることができますが、壁の構造によっては構造上抜いてはいけないものもあり、注意が必要です。他にも台所を含めた間取り変更では床下が広くないとキッチンの移動に制限がある場合もあります。
費用ですが、単に壁を取るだけなら20万円もあれば可能ですが、フローリングや壁紙の新調、断熱や床暖房、窓の位置変更、収納の新設・移動なども含めて全体的に空間をリフレッシュする方が多いようで、予算的には平均で10万円/畳となることが多いようです。
窓からたっぷり採光できる広いリビングに、などと夢を膨らませる前に、物理的に間取り変更がかなわない場合もあることを知っておきます。今からマンションを探すという場合は間取り変更ができる物件かどうかを事前に確認することをおすすめします。
お家やマンションの構造上、抜いてもいい壁と、抜いてしまうと構造上危ない壁が存在します。面の広い壁を叩いてみて軽い音がするなら、多くの場合構造に関係ない造作壁で取り除くことが可能です。ただ、リフォームをする際はおうちの構造をきちんと確認してから行うのが無難です。
中高層以上のマンションに多いラーメン構造は、梁と柱で建物を支えているので間仕切り壁は取り除くことができます。戸建てでも鉄骨のラーメン構造が採用される場合があります。
少し古めの低層マンションや2×4構造などの戸建てに多い壁式構造は、壁と床で構造を支えているため取り除くことはできません。間取り変更をするには制限がありますが、もともと広めの間取りならドアを取り外すだけでもある程度の解放感を得ることができます。ちょうどドアのあった部分をフレームのように見立てて向かいの部屋をドラマチックに演出している例などもあります。
水回りの配管を移動を伴う間取り変更は床下の構造によってはできないこともあります。まず古いマンションの場合、階下の天井裏に排水管が通っていることがあります。こうなると、階下への影響の大きさから水回り移動を伴うリフォームはあまり現実的ではありません。
配管が自身のお部屋の床下にある場合でも、床下の高さが足りないと配管の勾配が十分に取れないため、水回りを大きく移動することは難しくなります。
現在カーペット床のマンションの場合は階下に足音が響きやすくなることから、床材の遮音性に規制がかかりフローリングなどに変更することができない場合もあります。この他マンションによってリフォーム内容に規制がかかっている場合もあるため、事後トラブル防止のため管理規約はリフォーム計画時点で確認しておくと安心です。
間取り変更に関するリフォーム工事の相場費用をご案内しています。ご案内しているのは実際の間取り変更リフォームの費用実例の最安値価格相当をご案内しています。建材のグレードが上がるとプラスで料金が発生してくることもあります。
壁を増やす・減らすリフォームの費用 | |
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間仕切り壁を足す(1枚) | 20万円~ |
間仕切り壁を取る(1枚) | 25万円~ |
床・壁を自然素材にアップグレード | +5~10万円 |
大きく取った一部屋を子供の成長に合わせて間仕切りを付けて二部屋に分割するような場合、壁一面につき20万円から追加ができます。逆に、分割された壁を取り去って一続きの大きな部屋にしたい場合は、25万円から事例があります。
壁を一枚抜き足しするだけなら「くらしの質が向上」したような満足感まではなかなか得られないかもしれませんが、例えば仕切りを取り去った後自然素材のフローリングや塗り壁などで床壁をグレードアップさせたら、満足度もぐんと上がるのではないでしょうか。広さや建材の質にもよりますが、5~10万円の追加で床や壁の貼り直しができます。
部屋の広さ | 平均 | 価格帯 |
---|---|---|
~8畳(約13㎡) | 80万円 | 45~100万円 |
~12畳(約20㎡) | 125万円 | 45~400万円 |
~16畳(約26㎡) | 175万円 | 50~400万円 |
~20畳(約33㎡) | 187万円 | 50~500万円 |
21畳~(約34㎡) | 250万円 | 100~570万円 |
表ではリビングを中心に間取り変更リフォームを行った事例において、実際にかかった費用を平均化してまとめたものです。基本的に、複数の小さな部屋の壁を取り壊して一つの大きな部屋にするタイプのリフォームの実例となっています。先ほどでご案内したように単純な壁の撤去のみなら20万円程度ですが、壁を抜くと天井や床に跡が残るため通常はフローリングの張替えや壁の塗り直しなどを合わせて行うことが多いです。また間取り変更はもともとの設計プランが変更されるため窓の形状や位置を変えたり、大空間を支えられるように梁の補強等の耐震対策、収納の新設や移動を行ったりといった工程が加わることも多くなり、平均的に10万円/畳(坪単価20万円)程度の予算感になることが多いようです。
8畳までだと壁を除いて整えるくらいしか空間的な余裕がありませんが、12畳を超えると趣味に合わせてこだわりの強い空間づくりを行う方も増え、価格帯の上限が上がります。
間取り変更リフォームではお部屋の見た目を一新させることができますが、目には見えない空気質についても気を使ってみると、さらに生活の質を大きく向上させることができます。以下では間取り変更リフォームと一緒に検討したいリフォーム内容とその費用についてまとめています。
暖かさをプラスするための費用 | |
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床暖房 | +50万円~ |
断熱内窓を追加 | +3万円~ |
断熱材充てん | +15万円~ |
リビング階段に引き戸設置 | +20万円~ |
エアコンなどと比べて快適さに定評のある床暖房を家族の集まるリビングに導入する方も多くいらっしゃいます。床暖房は5~6万円/畳を目安に面積に応じて費用が上がります。8畳以上が多いリビング空間は50万円以上を見込んでおきたいものです。
まだ、断熱が甘いリビングだと、床暖導入後の電気代が気になるところです。リビングの窓を断熱窓に変えるか、既存の窓の内側にもう一つ窓を付けるることでリビングの暖かさが大きく改善されることがあります。窓の大きさと枚数、グレードにもよりますが、内窓は3万円程度から導入が可能です。
壁に断熱材が入っていない場合は内窓を取り付けただけでは寒さが改善されないことが多いです。リビングの寒さにお悩みなのに予算を削るために内窓だけ導入してストレスを残すよりも、良い断熱材を使って問題を根本からしっかり解決した方が、支払った費用以上の満足感につながるのではないでしょうか。お家全体となるとコストもかさんできますが、少なくともリビングだけは予算の許す限り断熱対策にもこだわってほしいところです。断熱材の質にもよりますが、小さめのリビングなら15万円程度から対策が可能です。
リビングの暖かさに関してはもう一つ、階段が隣接しているお家では上階からの冷気が下がってきてリビングを冷やしてしまうこともよくあります。その場合引き戸を設置するなどして冷気をシャットアウトするような方法もあります。
防音をプラスするための費用 | |
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防音窓設置 | +5万円~ |
防音建材を既存壁の上から施工 | +20万円~ |
ご近所や寝ている子供に気を使うことなく映画鑑賞を楽しみたい、楽器の練習がしたいなど、リビングに防音対策を加えるには、窓を防音性の高いものにする、壁に防音材を付けるといった方法があります。窓や建材のグレードと施工面積に比例して金額は上がるものの、予算感としては表でご案内したような金額が最低必要となってきます。
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