風呂・浴室リフォームの極意
工事内容やお悩み別の相場や期間を比較

このページを30秒で要点説明

住宅の浴室には「在来工法」と「ユニットバス」があり、現在お住まいのおうちの浴室がどちらなのかにより、リフォームの選択肢が変わってきます。

タイルや木材仕上げなど、デザインも配置も自由度が高い在来工法のお風呂をそのまま使い継ぐ際は70万円以上かかる新調の他にも、5万円程度からできる部分補修の選択肢も多く、在来浴室で多い寒さ対策のための商品も多く開発されています。

浴室リフォームで多いのが「在来浴室からユニットバス」へのリフォームです。これも在来風呂の新調と同様費用は70万円からで、在来工法で達成するのは難しい断熱性や利便性が確実に確保できるのが特徴です。

既にユニットバスの場合は同規格の商品をそのまま入れ替える形のリフォームが一般的で、総交換でも40万円からと比較的安価な製品が多いものの、持ち家の浴場リフォームの場合はグレードの高い製品が選ばれることが多く、100万円超の見積もりも少なくありません。

在来工法とユニットバス
それぞれのメリット・デメリットを知る

住宅の浴室を大まかに大別すると在来工法とユニットバスに分けられます。現在おすまいの浴室がどちらなのかで、リフォームする際の選択肢が分かれてきます。

在来工法の風呂・在来浴室

基礎としてモルタルで防水を施し、浴槽や洗い場を自由に配置していくタイプの浴室です。壁面や床にはタイルを使うことが多いですが、他にも御影石や木材を敷いて温泉のような雰囲気を楽しむデザインなどもあります。

メリット サイズ・配置・デザインの自由度が高い、要望に合った、雰囲気のある浴室を作れる

デメリット 防水性能に欠け、2階以上への設置は難しい、費用がかかる、モルタルの乾燥(養生)期間が必要となる「湿式工法」は工期が2~3週間と長い

ユニットバス・システムバス

浴槽と壁・床、ドアなどパーツを工場で一括製造してモジュール化されたものはユニットバス(システムバス)呼ばれます。

メリット 断熱性・防水性に優れる、手入れがしやすい、作業は基本的に組み立てるだけの「乾式工法」で工期が2~6日と短い

デメリット サイズに規格があるため部屋のスペースを有効に使えない場合がある、工業製品という感じは否めない、製品が廃盤になると部分補修が難しく総取替など費用がかさみやすい

それぞれメリット・デメリットがありますが、アパートなどへの導入が容易なユニットバスはシェア率の面では圧倒的といえます。一方で、子供のころ夏休みに祖父母の家に帰った際の磨き上げられたタイルとステンレスむき出しのお風呂場を懐かしみながら、もしくは外国風のおしゃれな猫足の独立型バスタブに憧れて、タイル張りのバスルームに回帰するような動きも確かにあります。

ユニットバス開発の歴史▼(開く)

浴室をモジュール化して工場で作り、現場では組み立てだけの「乾式工法」で工期を劇的に短縮させたユニットバス(システムバスは同義語)は工業化が進んだアメリカなどでも30年代からアイデアとしては考案されていたものの、1964年の東京オリンピックを控えた建設を急ぐホテルニューオータニにTOTO(当時は東洋陶器)などが開発したものをベースとして、日本で本格的に商品化が進みました。2014年現在で国内の浴室95%をの占めるまでに普及しているといいます。

価格や費用対効果は条件次第

新築やスケルトンリノベーションなどで初めから浴室を作る場合は在来工法のお風呂の方が値が張る場合が多いものの、既にあるお風呂をリフォームする場合どちらが安く済むかは簡単に比較できません。以下では「在来工法→在来工法」「在来工法→ユニットバス」「ユニットバス→ユニットバス」という3種類のパターンにおいて、工事内容別に相場目安などもご案内していますが、実際それぞれの現場でどの選択肢が一番費用対効果が高いかは、複数の業者に提案をもらって相談を重ねながら判断するのが確実だと言えます。

在来風呂のままリフォーム
味わいをそのままに、快適性を高める

寒さ対策や利便性などはユニットバスが確実に優れているものの、在来工法の浴室には捨てがたい魅力が多いのも事実です。在来風呂を使い継ぐ際は、部分的にでも快適性・安全性を高めるリフォームを行うと、バスタイムの質がぐんと上がる場合もあります。以下では「在来浴室から在来浴室へ」リフォームする際のポイントや費用などについてご案内していきます。

使えるものは残しながら部分補修・工事内容の例と価格相場

在来浴室を総新調するとなると70万円以上の予算が当たり前になりますが、そんなにお金をかけなくても必要な部分だけ改修して問題解決ができる場合もあります。

解決したい問題 予算目安
新調 70万円~
寒さ対策 5~30万円
破損修理と美化 5~30万円
給湯器等交換 15万円~

例えば在来工法のお風呂で一番多い寒さ対策にはそれぞれ5万円から施工ができるシートタイプの床材と断熱窓を導入し、暖房機を取り付ければかなり改善され、コストも断熱性能の高いユニットバスへの交換と比べて2~3分の1で収まることが多いです。他にも破損の修理や給湯器など機能面の新調など、新調・総取替なしでも快適性を上げられるプチリフォームについて、施工例と相場は以下のピンクのタブ内で詳細をご案内しています。

寒さ対策はバリアフリー効果も▼(開く)

寒さ対策はバリアフリー効果も
費用目安:5~30万円

工事内容 予算目安
床にシートを上張り 5~15万円
断熱窓に取替え 5~20万円
浴槽の下に断熱材充填 8万円~
断熱パネル壁に交換 20万円~
浴室暖房の取り付け 10~30万円

お風呂自体は丁寧に手入れをしていて特に問題はないけど、とにかくお風呂が寒い!という場合のバスリフォームの方法をご案内します。ヒートショックの危険もあるため、寒さが気になるお風呂はできるだけ早く対策をしたいところ。冷たいタイル床には、上からシートを張り付けるだけで足元の冷たさを解消できる商品が出ています。滑りにくくなるだけでなく万一転んだ際もタッチが優しくなるのでバリアフリーとしても効果的です。窓を隙間がなく複層ガラスを取り入れた断熱タイプに変えるのも効果が期待できます。より本格的に断熱をお考えであれば、既存の浴槽の下から断熱性のフォームを充填してお湯を冷めにくくしたり、発泡素材の壁用パネルをタイルの上から張り付けるなどの方法もあります。

こうした寒さを軽減する素材の使用に加えて浴室暖房を加えるとお風呂の寒さはかなり改善されるのではないでしょうか。浴室暖房は10万円の簡易なものから、人感センサー付きで遠赤外線で温めてくれるもの(30万円程度)まで幅広い選択肢から選べます。

汚れ・破損を直して見栄えよくしたい▼(開く)

汚れ・破損を直して見栄えよくしたい
費用目安:5~30万円

工事内容 予算目安
タイル補修・張り替え 5~10万円
床・壁のタイル上からパネル貼り 20万円~
浴槽の交換 10~30万円
浴室全体の塗装
(浴槽のみ塗装)
15~30万円
(8万円~)
水漏れ補修 20万円~

基礎部分の腐食などがないのであれば、タイルなど表面部分だけを補修、張り替え、塗装仕上げをしてかなり見た目の快適性を高めることができます。既存の風呂場の床や壁の上から、ユニットバスで使用するようなパネルのみを張ってユニットバス風の仕上げにできるリフォーム方法も、一部の業者で請け負っています。大規模な工事をしなくてもユニットバスの断熱性や掃除のしやすさを確保できるのが特徴です。

給湯器など機能面アップグレード▼(開く)

給湯器など機能面アップグレード

工事内容 予算目安
シャワー取り付け・交換 1~5万円
給湯機交換 15~30万円
バランス釜を交換
(給湯器+浴槽もしくは両方)
15~40万円
換気扇交換 3万円~

在来工法の場合、シャワー水栓がついていない場合もあります。風呂桶で水をすくって体を洗うのは結構面倒な部分が多かったり。シャワーを取り付けるだけでかなり楽になる場合もあります。また団地などに多いバランス釜は安全面・使い勝手・快適性の面でバランス釜以外のものに取り換えがお勧めです。バランス釜のお風呂には、安価なリフォームが可能な壁貫通タイプの給湯器と浴槽の商品もあり、給湯器・浴槽どちらも交換して20万円程度で済む場合もあります。

また耐用年数が15年程度と言われる給湯器は安いもので交換は15万円程度から。設置費用が少しかかってもガス代などのランニングコストが安くなる給湯器や、ランニングコストゼロの太陽熱温水器なんてものもあります。交換時期がきた時は初期費用だけでなく長期視点でのコストシミュレーションをお勧めします。

在来工法をユニットバスにリフォーム

在来工法の浴場のあるお家は概して築年数が経っており、居住者も比較的高齢である場合が多くなっています。そうした場合風呂場の寒さ、使いにくさ、掃除のしにくさは単に不便なだけでなくその危険性を指摘する声は少なくありません。一方でユニットバスが日本で開発されてから半世紀の間に各メーカーが切磋琢磨してきた背景から、快適性と安全性は在来工法ではなかなか到達しにくい水準まで上がってきていると言えます。そのため、バリアフリーを主な目的とした浴室リフォームではユニットバスへの変更が選ばれることが多いです。以下では、思い切って在来浴室からユニットバスにリフォームしようという方のために、そのポイントや費用相場などをご案内しています。

ユニットバスにリフォームする際の価格比較

在来工法のお風呂をリフォームしてユニットバスないしそれに類する快適性を得るためには、一番標準的なユニットバス総交換という方法の他に、在来風呂とユニットバスの中間にあたるハーフユニット、そして床や壁だけパネルやシートを上張りするユニットバス風仕上げ施工の3つの方法があります。

本体
工事内容 予算目安
解体後ユニットバスへの交換 70万円~
解体後ハーフユニット設置 75万円~
ユニットバス風仕上げ 40万円~
オプション
デザインなどに凝ったユニットバス +3万円~
保温機能のある浴槽 +1.5万円~
給湯器の交換が必要な場合 +15万円~

在来工法からユニットバスに総取り換えをする場合の予算目安は70万円以上です。在来工法の浴室を解体せずに、シートを重ねて浴槽も塗装で美化するリフォームを行う業者もあります。基礎部分の浸水が無いなど条件によってはこうした簡易リフォームを利用するのも手です。

浴槽の高さより下の部分だけがユニットバスで、それより上の部分はタイルや木材などこだわりの素材で仕上げられるハーフユニットという選択肢もあります。この場合モジュール化していない壁上部の施工は左官工事等が必要になるため、通常のユニットバスへの交換と比べて施工費が上がることが多いです。ハーフユニットは、例えば階段下スペースを利用した浴室など標準的なユニットバスが収まらないような際にも選ばれることがあります。

見積もり内訳▼(開く)
見積もり内訳
項目 価格
ユニットバス本体価格 500,000円
解体・廃材処分費用 100,000円
取り付け費用 80,000円
給排水・ガス工事 50,000円
電気工事(換気扇・照明など) 50,000円
大工工事 60,000円
諸経費(現場管理、運搬など) 80,000円
総計 920,000円

表では標準的な「在来浴室からユニットバスへ」のリフォームの見積もり例をご案内しています。ユニットバスのメーカー価格は100万円以上のものが多いため、「施工も含めて100万円以下ってどういうこと?」と思われる方も多いかもしれませんが、ユニットバス本体の実際の販売価格は30~50%程度(つまり50~70%オフ)で提示されることがほとんどです。それに加えて施工に関わる人件費や技術費として20~30万円が加算されます。全体の平均的な総見積もり額は80~100万円程度となっていますが、給湯器交換や配管補修、基礎部分のやり直しなど見えない部分で必要となる追加工事の有無は状況によってまちまちなため、実際の見積もり額は50万円台から160万円まで幅が見られます。

コラム:追い炊きって本当に必要?▼(開く)

コラム:追い炊きって本当に必要?

在来工法の浴槽の場合追い炊き機能がついていないことも多いのですが、追い炊きをするには給湯器を交換し、排水管工事も必要となってくるので20万円程度の追加料金が発生する場合があります。一方でこの追い炊き機能ですが、一般化してきていることから無いと不便と思われがちですが、多くの追加料金を支払ってまで必要でない場合もあるかもしれません。

近年、多くのメーカーが周りに断熱材を加工した保温タイプの浴槽の販売を始めています。LIXILは「サーモバス」、パナソニックは「保温浴槽」、TOTOは「魔法びん浴槽」といった商品名でそれぞれ展開していますが、1.5~2万円程度でこうした保温タイプ浴槽に変更できます。その性能ですが、4時間後の湯温の低下を2.5℃まで抑えることができます。後から入る人は既に張ってあるお湯を温めなおすのではなく、熱めのお湯を少し足せばたっぷりの温かいお湯に浸かることができます。(くれぐれも、やけどにはお気を付けくださいね!)このように追い炊きができなくても十分快適なお風呂時間が実現できることもあるので、設置コストのどこを削ろうかとお考えの際にはご一考ください。

ユニットバスの浴室をリフォーム

既にユニットバスが入っているお宅の場合、ドアなど壊れやすい部分だけ一部補修したくても、廃盤などで部品がないという場合も少なくありません。そうした理由からユニットバスリフォームというとすべて新調するような大掛かりなものになりがちです。

まるごと交換は40万円から、サイズ変更はオプション工賃が発生

工事内容 予算目安
コンパクトサイズのユニットバス 30万円~
家族サイズのシンプルユニットバス 40万円~
グレードを意識したユニットバス 70万円~
今より大きいユニットバスに交換 70万円~
表面だけコーティング塗装リフォーム 10~30万円

ユニットバスにはいくつかの決まった規格があります。マンションやアパートでユニットバスが既に入っている場合は、同規格のユニットバスを丸ごと交換といったリフォームができます。低~中低所得者アパート向け商品などでは全部新調しても40万円からと比較的安価な商品もあるため価格を抑えることは容易ではありますが、自宅用の場合は快適性や見た目の高級感を追及してグレードの高い商品を選ぶ方も多く、70万円から100万円超の見積もりも多く見られます。

今のユニットバスがおさまっているスペースの周りに余裕がある場合は、サイズアップができることもあります。この際オプショナルな施工が加わることが多いことや、グレードの高いユニットバスを選ばれる方が多いことから、同規格を交換する際と比べて価格帯は70万円からと高めになっています。

ユニットバスの部分補修はあまり一般的ではありませんが、機能面に問題がないけど見た目だけでもきれいにしたいという場合に、表面だけコーティングしてするリフォームの方法もあります。

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