JR都城駅の太陽光発電、除草にヤギを利用

宮崎県で県2位の人口を持つ都市である都城市。
その中心の都城市栄町に位置するJR都城に、JR九州グループの運営する「都城太陽光発電所」が3月から稼働開始しましたが、その運用にヤギを活用する実証実験を行うと発表しました。

発電所の2万㎡の土地の除草のために5匹のヤギを放ち効果を測定します。
駅を利用する乗客からの反響も大きく、住民への癒し効果もあるということ。

鉄道会社では既に西武鉄道が、自社の太陽光発電所でのヤギ除草を行っているということで、親子合わせて4匹のヤギで年間176kgのCO2の削減効果を試算しているということ。

運用費の削減にCO2の削減、さらには癒し効果まで、一石三鳥にもなりうる動物による除草は全国で例が増えています。

売電の流れがいまだ強い中、JR東日本は自家消費用にメガソーラー

42円の売電価格が切り下げられる可能性が高くても、今だに太陽光発電施設を建設するならもっぱら「売電用」としている企業が多い中、JR東日本は売電制度を活用せず、あくまで自家消費のための施設を建設しています
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京葉車両センターの未利用地を利用して、1,050kWの施設を建設、年間年間約1,000MWhの発電量が期待できるそうです。
一日の発電量に換算すると、山手線(E231系)1編成が約4周走行する際に消費する電力量。
電力を多く使う鉄道会社は自社の発電所で発電された電力を使う事が多いですが、太陽光発電の設備費が下がってこういった動きもどんどん高まっていくことを期待したいです。

他業種でいうと、クラウドサービスで年々電力消費量が上がってきているIT企業の話題もありました。

現在売電や補助金による促進を行っている状態の太陽光発電市場ですが、その次の段階としてこうした企業のニーズに応えるような自然な発展や、太陽光発電に付随する蓄電池やEVといった機器類の発展へと、うまくつながっていってほしいですよね。

エコステ/太陽光でエコな駅

電車は、自家用車、バス、海運、航空と比べた場合、二酸化炭素排出量が一番(断トツで)低く、エコな移動手段であるといえます。それに加えてJR東日本では、の消費電力を再生可能エネルギーでまかなう、「エコステ」という取り組みで、より環境への負担を減らす努力を行っています。

四ツ谷駅

「エコステ」モデル駅の第一弾は四ツ谷駅です。2008年度比でCO240%削減を目標に、省エネ設備導入、駅社員の積極的な省エネへの取り組みを行っています。

具体案では証明器具をLEDに取り換えたり、太陽光発電(50kW)を設置することでCO2削減に取り組むほか、駅周辺の緑化や、エコ情報表示板の設置なども合わせて行い、利用者や従業員のエコ意識向上にも貢献する駅の実現を目指しています。太陽光発電システムはパナソニックのHIT、それに加えて蓄電システムやLED照明もパナソニックのものを導入しています。

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2012年3月に本格稼働しました。

平泉駅

エコステ第二弾は岩手県の平泉駅です。史跡が多く残るこの土地は2011年6月に世界文化遺産にも登録されており、緑に囲まれた環境も踏まえてモデルに選ばれました。

四ツ谷駅同様LED照明や駅舎の断熱性を向上させることで省エネを、太陽光発電(四ツ谷の1.5倍以上の7.8kW)と蓄電池(240kWh)で創エネをし、エコ情報表示の設置でより意識、実感を高めることで、駅で消費するエネルギーの80%をまかなう計画です。

今年(2012年)6月28日に稼働開始。

海浜幕張駅

第三弾は千葉の海浜幕張駅に決まりました。海際の強い風力を利用するために、今回は風力発電も取り入れられます。この他にも「太陽光採光システムや「クールチューブ」といった設備も導入し、駅全体で現在の二酸化炭素排出量より2割を削減する見込みです。2013年から稼働できるよう、8月から工事が開始しています。

この他にも、中央本線小淵沢駅での検討がなされています。