自家消費型太陽光発電のすすめ
今後の太陽光発電は自家消費率が高い方がお得?

売電に頼らない太陽光発電事業l太陽光発電総合情報について、30秒で要点説明

太陽光発電の自家消費率とは、発電した太陽光発電のうちどれだけ建物内で利用したかを割合で示したものです。全国平均は4.5kWの積載量で30%程度ですが、積載量とご家庭の電力消費量によって自家消費率は10~100%と差があります。

自家消費の比率を低くすれば売電収入が増えることになりますが、売電単価が買電単価と変わらない程度までは下がってきている昨今は、無理に設置容量を増やして自家消費率を低める(余剰分を増やす)メリットよりも、より建物内で消費して電気代を節約するメリットの方が高くなると考えられます。

自家消費率を高くするには、使える容量分だけ設置したりシステム構成を考えなおす方法が挙げられます。蓄電池や電気自動車(EV)を将来購入する予定があるなら、少し多めの容量を設置しておくのもよさそうです。

太陽光発電の自家消費の比率はどれくらい?

固定価格買取制度を使って太陽光発電を導入する場合、住宅用(10kW未満)の太陽光発電は「余剰売電」つまり発電分をまず自己消費し、残った電力は売電できるというルールが適用されます。「(自家消費分×電気代単価)+(余剰分×売電単価)」が、太陽光発電を導入した際の実質的な収入に値するため、導入時に自家消費分を把握しておくのは採算性の確認のためには重要な要素と言えます。

平均的な自家消費率は約3割
太陽光容量4.5kWの場合

まずは全国平均からご案内します。全国の住宅に設置された太陽光発電では約3割の電力が自家消費されています。これは全国平均4.5kWを屋根に載せられた場合の自家消費率で、4.5kWで得られる年間発電量約5130kWhのうち1539kWhを自家消費し、余剰3591kWhを売電している計算になります。

住宅用太陽光発電の平均的な自家消費率は3割

ただこの数値は全国平均を把握することはできるものの実際は各家庭でかなり差があります。例えば昼間在宅の家庭と昼間は家に誰もいない家庭では太陽光発電が発電中の昼間に消費する電力の比率は異なるため、自家消費率もかなり違ってきます。以下ではそれぞれのシチュエーションで変化する自家消費率について、グラフにしてご案内しています。

  • 経済産業省が毎月発表している固定価格買取制度における買電電力量と設備容量を元に、10kW以上(全量売電)と10kW以下(余剰売電)の設備利用率をそれぞれ算出したところ、10kW以上はおおよそ全国平均である12.7%、10kW未満は8.9%という数値が確認できました。ここで10kW未満の設備利用率と10kW以上の設備利用率の差である30%がおおよその自家消費率と考えることができます。なお、住宅用は最適設置角度での設置ができないことも多く、ここではその誤差について計算式に反映されていないことをご了承ください。

積載量と電気代によって自家消費率は10~100%の差がある

以下は太陽光発電を2~9kW載せた際、電気代が月6,000~25,000円の家庭で自己消費率がどれだけ変わるかをグラフで示したものです。日中外出した家に誰もいない場合は上のグラフ、日中も在宅で活動している方がいる場合は下のグラフの自己消費率が当てはまります。

グラフ内にマウスを持っていくと(スマホなどの場合はタッチ)詳細のデータがご覧いただけます。

日中外出家庭の自家消費率

(%)

日中在宅家庭の自家消費率

(%)

2kWと少ない積載量しか得られない場合は、自家消費率がすぐに100%になってしまいほとんど売電に回せないことが確認できます。逆に住宅でも9kWが載せられる場合は、節電上手のご家庭なら10%台の自家消費率が達成できる可能性もあります。

自家消費型太陽光発電の4つのメリット

固定価格買取制度が制定されてすぐは産業用の買取価格がかなり優遇されてきたこともあり、住宅であっても屋根の面積を広くとれる場合は10kW以上を載せる例が少なくありませんでした。しかし2016年以降は産業用の優遇期間が終了するため住宅に10kW以上を載せるメリットは少なくなります。また余剰売電の設備でも、これまでは自家消費率をできるだけ低くすればより多くの売電収入が期待できましたが、今後は自家消費率の高い設備を中心に導入が進んでいくと考えられます。以下では自家消費中心の太陽光発電を導入するメリットについてご案内しています。

今後、電気代の方が売電単価より高くなる?

現状で既に一般家庭の電力会社から購入する電力の単価は27〜31円程度まで上がってきています。電力自由化後は市場競争が激しくなることが期待されている一方で、全国一律で徴収される再エネ賦課金は毎年高くなることが制度の上で決まっている参考)ため、2016年度は2015年度比でプラス1.5円、その後も年度後追うごとに電気代の単価に数円ずつ賦課金が足されていき、今後電気代自体は高くならざるを得ないと考えることができます。

対して2017年度の売電単価が30円(出力抑制あり)ないし28円(出力抑制なし)なので、2017年度以降は電気を売るよりも自家消費をする方が有利な状況が増えてきます。

  • 東京電力従量BCプラン(契約電圧30~50A)において基本料金、電力量料金、賦課金を含んだ実質的な電気代を使用電力量で割った単価

無理ない範囲の金額で導入を計画できる

売電単価が30円代後半〜40円台などと高かった時期は住宅用でもできるだけ多い容量を載せた方がお得になるということで、ローンを組んでまでして10kWなどと大容量の設備に投資する方もいらっしゃいました。確かに増収の可能性は高いものの、初期費用が200万円、300万円と増えるにつれてローンの返済額が上がったりとリスクも少しずつ増えるのも確かです。

一方、今後は先ほどもご案内したように自家消費をする方が有利になってくるため、自家消費率が20%程度しかない8kWのシステムよりも40%近くを自家消費できる4kWのシステムの方が、発電した1kWhあたりの価値が高くなると言えます。こうなるとわざわざローンを組んでリスクを増やしてまでして大容量のシステムを購入するのではなく、無理せず現金で払える範囲で購入する方が賢い選択になり得ます。安価なメーカーを選べば、一般家庭の消費電力に相当する4kWを120万円以下で購入できます。新築であれば予算に余裕ができた分で断熱や床暖房を追加する、というのはいかがでしょうか。

20~30年後も考えるとお得なのは自家消費?

余剰売電の場合10年を過ぎた後は契約の電力会社との間で任意の単価を設定することになるとされています。その単価は現時点で推測することは難しいものの、少なくとも電気代と比べて安い単価が設定されるのは確実です。以下では仮に現在の買電単価の半分程度まで売電単価が下がった場合、自家消費率の違いによる収益率の差を計算しています。

設置条件

  • 3.4kWのソーラーフロンティア太陽光発電システムを100万円で購入
  • 太陽光発電設置前の月の電気代が13,500円
  • 10年目までは33円で売電
  • 11~20年目は15円で売電
自家消費率 10年の収支 20年の収支
42% 23万円 105万円
56% 21万円 112万円
70% 20万円 118万円
84% 18万円 125万円

10年間の固定価格売電期間中は自家消費率が低い方が余剰が増えるため収支が多くなります。しかしその差は5万円程度にとどまります。一方20年のスパンで見た場合、自家消費率が高い場合が収支で逆転し、金額差も20万円と大きくなります。また太陽光発電自体はメンテナンス次第で30年以上稼働できる(寿命と耐用年数)と考えられているため、20年を過ぎてもどんどん収益差が開いていくと考えられます。

環境貢献度が高い!

太陽光発電は、基本的には自家消費をする方がエコだと考えられています。というのも余剰を送電する際、どうしても送電ロスが生じてしまい発電した電力をすべて生かし切ることができないからです。

また、自宅の太陽光発電で作った電力であろうと、固定価格買取制度を使って売電すれば環境価値も手放すことになります。ご家庭用であればその電力が再エネ由来かどうかは気持ち次第かもしれませんが、例えば企業が太陽光発電を導入する場合は、自家消費分については環境貢献をした分としてアピールできる機会につながります。

自家消費率を高めるための設置の4つのポイント

容量は必要なだけ

先ほどの「初期費用が安いメリット」と内容が被りますが、生活に本当に必要だと思う量だけ設置するのは賢い選択だと考えられます。現在だけでなく、10年後の家族構成なども考えてみるとより確かな選択ができます。一方で、容量が増えるごとに単価自体が安くなることも同時に考えると、全国的に4~5kWの設置容量が妥当なところになるかもしれません。上でご案内したグラフを今一度ご確認いただき、自家消費率が極端に低くなる場合は本当にそれだけの容量が必要か、今一度考えてみるといいかもしれません。

10年後に蓄電池やEVを買い足す

屋根の面積にも予算にも余裕がある場合は、少し大きめのシステムを設置し10年後に電気自動車(EV)などを買い足すという方法もあります。先ほど20年間の収支を自家消費率ごとにご案内しましたが、10年目までと10年目以降では収支メリットが逆転することを逆手に取った作戦です。

南一面よりも東西面?

一日のうち、太陽光発電の発電量がピークになる時間帯は昼間の12時ですが、一般家庭の一日の電気消費推移を見てみると、一番のピークは帰宅後の19時、その次は朝の出勤前8時から9時となっており、発電量との差が生じています。

太陽光発電1kW当たりで得られる発電電力量は南面が一番大きくなるのは事実ですが、自家消費量を上げることを考えた場合、ピーク時間帯にかけてより発電量が多く得られるよう南東や南西に設置する方が有効かもしれません。テキサスで行われた実証実験では西向き設置の方がピークカットに貢献できるという結果が確認されました。こうした実証例は今後も増えてくることが予想されます。

過積載

産業用で採用例が増えているのが過積載で、パネルの容量に対して少な目のパワコンを組み合わせる手法を言います。発電量が多い割に消費量は少ない日中の時間帯は、一番出力抑制がかかりやすい時間帯でもあるため、切り捨てて考えるのはより理に適っていると言えます。

産業用の高圧であっても自家消費型太陽光はお得

太陽光の自家発電で電気代がお得に

以下の2つの表は工場の屋根に20kWの太陽光発電を載せた場合の発電コスト(購入金額とメンテナンス費を合わせた総事業費を総発電量で割った金額)と、高圧・特別高圧で電気事業者から電力を購入する場合のコストを比べたものです。

産業用太陽光発電の発電コスト
容量 20kW 発電量(年間) 24520kWh
単価 ¥310,000 総発電量(20年間) 465880kWh
コスト総額 ¥6,200,000 1kWhあたりの発電コスト ¥13.31
基本料金 電力量料金
夏季(7〜9月) その他
高圧 ¥1,684.80 ¥17.22 ¥16.08
特別高圧 20kV供給 ¥1,630.80 ¥15.62 ¥14.63
60kV供給 ¥1,576.80 ¥15.37 ¥14.42

わずかではありますが、太陽光発電の発電コストは既に特別高圧の電気代単価をも下回るほどまで下がってきています。高圧の需要家であれば夏季は3.91円/kWh、その他の時期は2.77円/kWhお得になります。これは例えば40kW契約で月間27,000kWhを消費し、50万円の電気代がかかる工場を運営されている場合であれば、電力量料金 だけで年間40万程度削減できることが予想されます。また電力消費量が上がりやすい夏場の昼間などは太陽光発電からの電力で多くをまかなえる可能性が高く、これが基本料金を引き下げることにもつながる可能性が高いです。基本料金が30kWから25kWに下げられれば、基本料金でさらに年間10万円削減できます。

全量買電も余剰買電も選べる

10kW以上だと全量買い取りで自家消費はできない、もしくは自家消費用にしてしまうと電力が余っても売電できない、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、10kW以上であっても余剰売電を選ぶことができます

2017年度は10kWの太陽光発電においては21円が予定されています。これは高圧の電力量料金と比べるとまだ少し高いので、全量にした方がお得なんじゃないかと思うかもしれませんが、電気代の基本料金や再エネ賦課金を加味すると経済的なメリットはほとんど変わらないか、逆転するような可能性も考えられます。さらには、以下でより詳しくご案内しますがエコ企業の好印象をアピールできることなども考えると、自家消費のメリットはどんどん高まっていると考えることができます。

エコ貢献がアピールできる

ビジネスが大きくなると、CSRの一貫として環境貢献などを考える企業もあるかもしれませんが、保有するオフィスビルの屋根にFITの全量買電制度を利用した太陽光発電をつけたところで、環境に優しい企業をアピールには本来はつながりません。これは、全量買い取りでは「環境付加価値」も含めて電気事業者に売られるためです。一方で余剰売電を選べば、余剰分においてのみ、その環境価値を企業に帰属させることができます。

環境価値は売れる

もし、環境価値よりも経済的なメリットの方がそのビジネスにとって重要なのであれば、環境価値は他の企業等に売ることもできます。有名なのはグリーンエネルギー証書というシステムで、日本自然エネルギーが運用するものです。購入するのは主に一定規模以上の企業で、自治体から課せられた温室効果ガス排出量の削減義務の遂行が主な取引目的のようです。環境権の販売に興味がある場合は設備の検討段階で、環境価値の販売が可能かどうかや販売金額なども含めて問い合わせることをおすすめします。

自家消費型太陽光や蓄電池には補助金が出る可能性も

設備認定を受けない設備、つまり余剰であれ全量であれ、FIT(固定価格買取制度)を利用した売電を行わず、発電した電力を完全に自家消費をすることを目的とした設備であれば、その発電設備(太陽光以外にも再エネ設備全体が対象)や、付随する蓄電システムについて補助金が出る場合もあります。平成28年度は「再生可能エネルギー事業者支援事業費補助金」と「再生可能エネルギー発電事業者のための蓄電システム導入支援事業」という名称で補助事業が行われました。この2つの補助事業は応募が既に終了していますが、省エネやエネルギー関連は毎年少なくない予算が配分されるので、新年度には利用できる補助金が何かないかチェックしてみるのもいいかもしれません。

納得のエコ生活も施工店次第

太陽光発電を見積もるとなるとメーカーや価格に目が行きがちですが、今後はここでご案内したようなシステム構成についてももう少し目を向けてみるとエコ生活がさらに充実したものになります。先ほどご案内した東西面設置や過積載は比較的新しい手法で、業者の中でも最新の情報を積極的に取り入れているところでないとなかなか詳しい相談をしづらい場合もあります。施行店探しには無料の一括見積なども活用することをおすすめします。

住宅用で信頼できる施工会社を探す

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