太陽光発電の貿易戦争を斬る(米GreentechMediaコラムより)

アメリカの中国製品に対する課税で激化している太陽光発電市場での価格戦争。
これを1930年代の「世界恐慌」になぞらえて警告を発している、米GreentechMedia(GTM)に載せられたコラムをご紹介します。

低価格太陽光エネルギー同盟の代表で、太陽光エネルギーサービス会社”サンエディソン”の創立者、Jigar Shahのコラムより

J. P. MorganのCEO、Henry Fordを始め、多くの反対を押し切って制定されたスムート・ホーリー法でアメリカに輸入される製品に対する関税が記録的な高さに引き上げられ、それに報復する形で各国がアメリカ製品への関税をかけはじめたことで、恐慌が悪化しました。現在の太陽光発電業界における各国の報復的なアンチダンピング調査のし合いなどはそれと同じ道筋をたどることが目に見えていますが、また救済の余地はあります。

アメリカの中国メーカーに対する関税は、アメリカのセルメーカーを救うためという口実でドイツのSolarWorldが始めたものでした。
結果、SolarWorldは要求のほとんどを勝ち取ることができましたが、その”勝利”にもかかわらず、関税は結果的にアメリカのセル/モジュールメーカーの救済の助けにはならなかったことを認めています。

この、結果的に無意味であったSolarWorldの申立てにより、世界中で貿易関連の動きがみられました。

アメリカでの申立を行った後、SolarWorldは同じような内容の申立をEUでも行い、この夏EUは中国に対してアンチダンピング調査を開始しました。
もしこの調査により、中国のアンチダンピングを認められたなら、世界中の太陽光発電市場に大きな影響を与えることとなります。

そして中国はその報復としてアメリカ企業のポリシリコンのダンピング行為の調査を開始し、世界貿易機構まで巻き込んで、EUやその他の国で行われた補助金政策の違法性を訴えました。

そして今では、インドまでもが中国とアメリカ、そしてマレーシアに対するダンピング調査を始めようとしています。

アメリカにおいて、太陽光発電を化石燃料に対抗するエネルギーにしようと奮闘してきた私たちは、この戦争の後に恩恵を受けるのは、石油や天然ガス業界だけであり、どの国の太陽光発電業界にとってもメリットは無いと考えています。

報復や逆襲からは何も生まれず、協力によってのみ、世界の太陽光市場構造を形作ることができます。

アメリカ国内では地元の製造業は重要です。強力な戦略の元、一番効率のいい技術の製品化をもってこの苦境を乗り越えるべきです。
日々更新される研究と発見の中から、経済的、労働力的、地理的にアメリカに一番適した製造業に対して振興を進めるべきです。

国際的には、関税のような非効率的な方法に頼らず、貿易関係の交渉を行うべきです。

アメリカの法律体制は、申し立てを行った者に有利に働くようになっており、全体の経済や消費者の事を考えない、時代遅れで柔軟性のないものです。

このSolarWorldのケースでは、しばしば用いられるこの言葉が適切です。
「過去を忘れるものはそれを繰り返す運命にある」(ジョージ・サンタヤナ)

つまり、1930年代の恐慌時代を忘れるべきではないのです。貿易戦争からは一人の勝者も生みません。

SolarWorldを叩きまくりですね 笑
しかし、アメリカでも、EUでも、この会社の申立が直接の原因だったのだから、ここまで言われても”they deserve it”という感じなんでしょうか。

中国に任せられるものと、アメリカが得意とするものは別であるはずだ、という事でしょうか。

日本の場合まだ、メーカーの「信頼性」などが重視される傾向があるため、メーカー一覧が中国メーカーで埋まっている、というようなことはないですが。
そして、技術的に比較的新しいCIS/CIGSの化合物系への注目度が、ソーラーフロンティアの頑張りのおかげで高いのも見逃せません。

ソーラーフロンティアの詳細・パネル最安値情報など

参考

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