イタリア・ミラノの大学研究所の太陽電池は赤ワイン色

DSC(Dye-sensitised Solar Cells)ろよばれる色素増感太陽電池の技術は日本でも既に多くの実証実験が行われていますが、太陽光発電の普及で先を行くヨーロッパでも、このシリコンを使わない有機系太陽電池の可能性に大きな期待がもたれています。
イタリアのミラノ・ビコッカ大学の研究所では、ヨーロッパらしく赤ワインのように赤紫の果実の果汁を使った色素増感太陽電池の研究が進められています。

メリット豊富な色素増感太陽電池についての説明をまとめてみると

  • 微光でも発電可能
    明け方のような時間帯でも発電でき、日照量が多い昼間に最適化した場所(主に屋根)への設置が必要なくなり、よりフレキシブルに設置(例えばビルの壁面への応用)ができる
  • コストを大幅に低減できる
    パネルをつくるシリコンの5分の1のコストで製造可能という計算が出ている

対してデメリットは

  • 効率が低い
    効率がシリコン系のパネルだと15%程度なのに対し、有機塗料は6〜7%
  • 寿命が短い
    シリコン系パネルが30〜40年稼働し続けているものがあるのに対し、有機塗料の発電持続期間は10〜15年と言われている

とあります。
とはいえ、応用力の高さ、また通常のパネルでは発電できない光ももれなく使う事ができるというところはむしろ活躍の場がシリコン系のパネルとは全く異なるとも考えられ、現行のパネルと並行して利用することも可能だと考える事もできます。

どの国でも、太陽光発電の次のフェーズは色素増感太陽電池のようですね。

なんでもこの発電の技術は、葉緑素の光合成を基本原理として発展したものだそう。
自然の力ってすごいって改めて感じます。

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