東京ガス

自社で多くの発電設備を保有し、新電力シェアトップのエネットにも出資する東京ガスは電力小売自由化後、首都圏における低圧・家庭用市場でシェアを伸ばす可能性が高い注目新電力の一つと言えます。既に発表されているプランを見ると電気代は既存電力会社の東京電力に比べて数百円安くなる程度で目立たないものの、ガス販売で培った既存顧客を中心に、価格にシビアなご家庭から確実に切り替えを狙っていきたいところです。なお高圧・特別高圧の顧客には関連会社エネットの代理店として引き続き営業をしていく予定です。

東京ガスの電力事業

以下では東京ガスが電力販売を行うにあたっての特徴をご案内しています。

家庭用の電気料金プランについて(「ずっとも電気1」)

東京ガスが提供する標準的な家庭用電気料金プランは「ずっとも電気1」です。料金体系としては東京電力の「従量電灯BC」と変わらず、基本料金と3段階で単価が変わるの電力量料金で構成されます。実際の金額や単価は以下の表でご案内しています。ガスとセットでお申し込みの方は基本料金から250円(税込270円)の割引が適用されます。

基本料金 30A 40A 50A 60A
東京ガス
「ずっとも電気1」
(ガスとセットの場合)
907.2円
(657.2円)
1,209.6円
(959.6円)
1,512.0円
(1,262.0円)
1,814.4円
(1,564.4円)
東京電力
「従量電灯BC」
842.4円 1,123.2円 1,404.0円 1,684.8円
電力量料金 単価
東京ガス ~140 ~350 350~
23.24円 23.89円 29.12円
東京電力 ~120 ~300 300~
19.43円 25.91円 29.93円

料金体系だけを見比べても実際どれくらい安いのか把握しづらいため、以下では使用電力量ごとの実質電気代(セット割の場合)をグラフで比較しています。

東京ガスと東京電力の料金比較

(円)

東京ガスがお得になる分岐点をクロースアップ

(円)

東京・神奈川東部を中心に家族世帯はお得になる可能性が高い

セット割を利用することで250kWh~280kWh以上をご利用のご家庭なら東京電力よりも電気代が安くなり、家族世帯などは得になることが多くなりそうです。一方省エネ上手のご家庭、一人暮らし世帯などで毎月の電気代平均が7,500円に満たないような場合は逆に東京ガスへの切り替えで電気代が高くなってしまいます。なお、ガス供給は東京、神奈川の東部と関東他県の一部地域に限られているため、セット割が利用できる方も限られてきます。セット割ができない地域においては損得分岐点が320~340kWh(電気代にして9,000~10,000円程度)です。

その他の電気料金プランについて

東京ガスは全部で3つの料金プランを用意しています。

大家族や小規模事業所にお得
「ずっとも電気2」

東京電力と同じく、東京ガスでも標準家庭用と大口家庭・小規模商店を振り分けるためプランを分けています。対象は6kVA(60A)以上の契約容量以上の場合となっています。60Aの場合はずっとも電気1でも2でも契約でき、どちらを選んでも料金的にはほぼ変わりません。以下では東京ガスの「ずっとも電気2」の料金プランを東京電力の「従量電灯BC」と比較してご案内しています。

基本料金 60A 70A 80A 90A
東京ガス
「ずっとも電気2」
(ガスとセットの場合)
1,684.8円
(1,434.8円)
1,965.6円
(1,715.6円)
2,246.4円
(1,996.4円)
2,527.2円
(2,277.2円)
東京電力
「従量電灯BC」
1,684.8円 1,965.6円 2,246.4円 2,527.2円
電力量料金 単価
東京ガス ~360 360~
24.19円 28.90円
東京電力 ~120 ~300 300~
19.43円 25.91円 29.93円

以下では使用電力量の変化に応じてどれくらい電気代が変わってくるのかを示したグラフです。割引額は数百円と目立たないものの、確実に電気代はお得になると言えます。グラフで示した「ずっとも電気1」および「ずっとも電気2」の料金はガスと併用した場合の割引を適用していますが、同社のガスをお使いでない場合は割引額の250円を足した金額が実質的な電気代となります。

東京ガスと東京電力の料金比較

(円)

事業用などに「ずっとも電気3」

消費電力の大きい機械などを利用する工場などに向けたメニューです。

基本料金 1,018.44円/kW(契約電力0.5~50kWまで)
電力量料金 [契約電力×130]kWhまで 夏季(7/1〜9/30)16.91
その他(10/1~6/30)15.37
[契約電力×130]kWh以上 夏季(7/1〜9/30)18.37
その他(10/1~6/30)18.26

電力供給地域について

東京ガスは現在は関東地域に限定して電力供給を行っています。以下は供給可能地域の一覧です。

東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 栃木県 群馬県 山梨県 静岡県(富士川以東)

  • 2016年1月6日現在の情報です

発電設備(電源)や電力調達先について

東京ガスはLNG調達の経験を活かしながら、天然ガス火力発電を中心とした発電施設をいくつも保有しています。同社は国内で2020年までに300~500万kW(他社持分含む)の電源開発を目標に掲げ、新規電源の開発も積極的に行っています。以下は東京ガスが出資もしくは電力調達の契約を行う発電所の一覧です。

発電所名
建設中および計画中
種類 出力 出資比率、事業内容など
東京ガスベイパワー袖ケ浦発電所 天然ガス火力 10万kW 100% ※エネットに電力供給
横須賀パワーステーション 24万kW 75%
川崎天然ガス発電所 42万kW×2基
※3、4基目(各約55万kW)計画中
49%(JX日鉱日石エネルギー51%) ※エネットに電力供給
扇島パワーステーション 40万kW×2基
※3基目(40万kW)建設中
75% ※エネットに電力供給
遊佐風力発電など 風力 計15,910kW 運営の庄内風力発電有限会社に2011年4月に事業参画
袖ケ浦LNG基地内風力発電所 風力(FIT電源) 1,990kW ※エネットに電力供給
銚子高田町風力発電所・椎柴風力発電所 計12,000kW くろしお風力発電株式会社との契約により電力を購入
株式会社千葉袖ケ浦エナジー(石炭火力発電所)
計画中・2020年代中頃稼働予定
石炭(バイオマス混焼も検討) 100万kW×2基(最大) 33.3%(出光興産、九州電力と均等出資)
神鋼真岡発電所(仮称)
建設中・1号機2019年後半/2号機2020年前半稼働予定
都市ガス火力 60万kW×2基 株式会社神戸製鋼所が同社の真岡製造所(栃木県)に設置する発電所にガス提供と電力受給を契約。(運転開始から15年間)

電力販売以外のサービスについて

東京ガスは電気関連のサービスは特に提供がないようです。

主力のガス、電力販売に加えて、「生活サービス」を提供しています。内容としてはガスの使用状況から一人暮らしのご老人世帯などの「見守りサービス」や、毎月数百円の負担額で水まわり、鍵、窓のトラブル、メンテナンスの必要が生じた際、に作業費などが無償になる「生活まわり駆けつけサービス」などがあります。

周辺関連事業
電気保守 -
自家用発電装置 -
蓄電池 -
省エネ関連
デマンドレスポンス提案 -
電力負荷平準化サポート -
省エネ設備提案 -
見える化 -
環境保全対策
環境配慮型発電装置(太陽光など) -
グリーン電力証書の発行 -

他社新電力と東京ガスを徹底比較

以下では東京ガスを電力購入先の候補とする場合に参考になる実績値を他社新電力との比較においてご案内しています。

供給実績

実績
供給量(販売量)  MWh
うち高圧  MWh
うち特別高圧  MWh

2015年10月時点で同社はまだ電力供給実績がありません。

東京ガスの評価

以下では新電力他社との比較において東京ガスが際立っている点や強みと言える点を独自に評価しています。

既存の顧客基盤で都市部エリアの有力候補

これまでに培ってきた一般家庭の顧客基盤が強い東京ガスは低圧部門を中心に2016年度電力小売り自由化後勢力を伸ばしそうです。一般家庭の中でもより多くの電力を使用する家族世帯にお得な料金構造で効率的にシェアを拡大していく可能性があります。同社は2009~2011年に事業構造の20%を占めていたLNG・電力販売事業を2020年には25%まで増やすことを目標にしています。電源の燃料確保から電力供給までを自社内で行える同社は新たな電源の開発計画もあることから、着々と準備が整ってきていると見ることができます。

"痒いところに手が届く"ような生活密着型の「駆けつけサービス」ですが、電気とガスを両方お使いの方に2018年まで最大2年間限定で月額400円の会費が無料になるキャンペーンを行っています。サービス自体は本当に必要な人というのが限られてくるため、年間でお得になるサービス利用料金相当の4,800円にあまり意味はないと考えることもできますが、「無いよりはまし」ということでいったん囲い込んだ顧客の離脱を防ぐのに一役買うかもしれません。

ご案内した評価は当サイトの調査・編集担当の独断による判断も一部に含まれている可能性があります。実際の体験談や口コミなどのご投稿も歓迎しております。こちらからご意見をお寄せください。

東京ガス(株)会社概要
所在地 供給区域 設立年 電力小売事業開始年 子会社
東京都港区 関東 明治18年(1885年) 平成27年(2015年) 東京エコサービス株式会社(40.2%)、株式会社エネット(30%)

おうちの電気料金・光熱費を見直す

各社多様な電気料金プランを用意していますが、料金体系だけでなく本当に安くなるのかをまずシミュレーションで確認できるサービスも併せて提供されています。以下は主要な電気事業者の電気代シミュレーションができるページをご案内しています。

エネチェンジ(対象地域:全国)
月間170万人が利用するエネチェンジは、お住いの郵便番号と現在の電気料金や世帯人数などを入力するだけで、「エネチェンジ限定キャンペーン」が適用されるお得で最適な電気料金プランをご案内してくれます。電気料金の比較から切り替えまでかんたんでわかりやすく申し込みができ、さらには電気の選び方や切り替え手続きに関する相談も無料でサポートしてくれるので安心してプランの変更が可能です。

エネチェンジ

ソフトバンクでんき(対象地域:全国)
「でんきがかわる。みらいがかわる」をテーマに自然エネルギーの普及を積極的に推進しているソフトバンクでんき。FITでんき(再生可能エネルギー)比率の高い電力を使用し、地球温暖化対策への取り組みとして、未来のために今選ぶべき新電力かもしれません。ソフトバンクの携帯電話やスマートフォン、通信サービスをまとめたセット割は、かなりお得な料金プランです。まずは料金シュミレーションでご確認ください。

ソフトバンクでんき

事務所・工場の電気代を見直す

タイナビスイッチビズ(対象地域:全国)
高圧・特別高圧を受給している事業者による新電力への切り替えは、すでに50,000以上の施設等で行われています。利用者数100万人を超える新電力比較サイトタイナビスイッチビズ」では、全国から厳選された最大5社から完全無料で電気料金削減プランを取得し提案してくれるので手間なく最適な見積もりを受け取ることができます。

タイナビスイッチビズ

新電力一括.jp(対象地域:全国)
事業用では特定の負荷率の場合PPS側から契約を見送られることもあります。また800社近くの登録社数がある新電力の中から自社の施設へ電力販売が可能な会社を見つけるだけでも手間がかかります。ご案内する新電力一括.jpでは、電力の需要地において供給可能なPPSに絞って最大5社から無料で見積もりを取ることができます。

新電力一括.jp