ネガワットとは

ネガワットの定義

電力供給は、需要(使用量)と供給(発電量)のバランスを維持することが基本です。ですから、電力会社は電気の使用量が増えると発電量を増やして、需要と供給の一致を図り、一定の周波数を維持します。

この従来の方法と同じ効果は、発電量を増やす代わりに、使用量を減らすことでも実現します。つまり、電力量(ワット:W)をプラスするのではなく、マイナス(負:ネガティブ)することでも、需給バランスを維持できるのです。

この考え方に基づき、節電することで生じた(余剰となった)電力は「ネガワット」と呼ばれ、発電所に対しては節電所と捉えられます。

ネガワット取引とは

基本的にはデマンドレスポンスに応じる形で需要家が節電をして生まれたネガワットが市場で売買されます。節電に協力した企業や家庭には対価として報奨金が支払われます。節電によって電気代の削減ができるうえに報奨金が支払われることで経済的なメリットが大いに期待される一方で、節電目標が達成できなければペナルティを求められることもあるため、エネルギーマネージメントシステムの活用が必須と考えられます。

東京電力のネガワット取引

既に米国などでは標準的に行われているネガワット取引ですが、日本では原発事故を機に効率的なビジネス展開と電力の安定供給を両立させる方法として東京電力が取り組みをはじめています。

東京電力は2012年(平成24年)1月から約一か月「ビジネス・シナジー・プロポーザル」でピーク需要抑制の方法を広く公募しました。採択された6つのビジネスプランの一つに、NTTファシリティーズとエネットによって提案されたネガワットアグリゲーションが含まれています。具体的には、エネルギーマネージメントシステムを活用して需要家の節電した電力をエネットが集約して東京電力に送るというもので、まずは大口需要家(事業所等)を対象に「EnneSmart(エネスマート)」としてサービスがはじまっています。

経済産業省を中心にネガワット取引の活性化を狙う

ネガワット取引をより有効におこなうにはより広域の需要家を対象としたサービス展開が理想的といえます。そのため経済産業省は各電力会社と、パナソニックやNTTを含む50の組織を集めて統一的な節電システムの開発の検討を、東京電力の公募から少し遅れた2012年(平成24年)6月から始めています。

2015年度中には実験的に実際の取引を実践していくとしており、2016年度の電力自由化に向けてシステムはさらに具体性を高めた内容となってきています。

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