東北電力、再エネ関連の事業を統合した「東北エネルギー」7月に設立

5月28日、東北電力が、7月に設立する水力・地熱系の「東北エネルギー」に、東北自然エネルギー開発と、東北ソーラーパワーの2社を追加統合すると発表しました。これにより、新会社は水力・地熱に加え、風力・太陽光の発電所も持ち合わせた再生エネルギーの総合会社となります。これで、合計26箇所の出力である約150MW(15万kW)を保有することになりました。このうち、太陽光発電は、東北ソーラーパワー所持の7箇所で焼く8.8MWです。

新会社は調査、開発、建設、運転・保守を一貫して行う、専門企業として再出発をするわけですが、二酸化炭素排出係数が平均値より若干上回っている東北電力電力小売自由化に向けて環境面での強みを高めていきたい意向があると見えます。

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東京電力の電気代支払い、ポンタ経由でNTTドコモのポイントがたまる

NTTドコモは2015年12月から新ポイントサービス「dポイント」をスタートします。dポイントは、コンビニエンスストアのローソンで使用したり貯めたりでき、ローソンを中心に展開しているポイントサービス「Ponta(ポンタ)」とポイント交換も可能になります。

2016年1月からは、Pontaと東京電力が提携してポイントサービスが始まる予定です。そのため、NTTドコモ東京電力はPontaを経由してポイントのやりとりが可能になるため、ポイントサービス加入者を増やすための活動が積極的に行われると予想されます。

コンビニ各社にはポイントサービスが導入されており、携帯電話事業者もポイントサービスを強化しています。ポイントサービスの新たな提携は今後も増える見込みです。

東京電力は最近ソフトバンクとの提携を決定したばかりです。
ポンタ経由でドコモユーザーも囲い込みたい狙いが見えます。

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東京電力、丸紅、住友電気工業による自動デマンドレスポンス実証実験の成果を発表

東京電力丸紅が実施しているデマンドレスポンスの実証プログラムに住友電気工業が参加し、電力使用量が計画通りに削減できることを証明するなど電力の需要調整に有効とされるデマンドレスポンスの自動化技術が進化しています。
情報通信関連製品の開発・製造拠点である住友電気工業の横浜製作所が対象となり、レドックスフロー電池と集光型太陽電池、そして熱と電力を供給できるガスコージェネレーションシステムという3種類の最先端蓄電と発電設備を組み合わせた設備です。

要請から10秒でシステム応答、15分で640kWの削減量達成

東京電力からの発令に基づきアグリゲータのエナノック・ジャパンが参加企業に指令を出す方式のデマンドレスポンスにおいて、住友電気工業の横浜製作所ではエナノックからの信号を受け10秒以内にシステムが応答、自動的に電力量削減を開始しました。さらに15分以内には取り決めた削減量の640kWに達し、デマンドレスポンスを実施しているその後1時間にわたっても削減量を維持し続けるという結果でした。
仕組みとしては自社で開発したエネルギー管理システムが蓄電と発電設備を管理し、電力会社からの購入量を調整するというものです。

まだまだ余力のある設備でどこまでのDRに対応できるか

国内最大級の蓄電容量5000kWhを誇るレドックスフロー電池は削減電力量の8倍に相当し、100kWの発電能力がある集光型太陽電池と4000kWのガスコージェネという発電設備のシステム構成で、電力削減量に対し十分な余裕もあります。通信プロトコルには国際標準規格「OpenADR2.0」を採用し、住友電気工業はデマンドレスポンスにおける標準ツールとして、効果を示すことのできたエネルギー管理システム「sEMSA」を広めるという方針を出しています。

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東京電力、電力小売自由化に向けて再エネ発電事業を子会社分化し強化体制整える

2015年4月1日付で東京電力は社内カンパニーを3つ新設する予定で、その中のリニューアブルパワー・カンパニーは再生可能エネルギーの発電事業を担当する会社として注目です。既存の水力発電所の設備更新・出力増強するリパワリングに注力して発電規模を拡大する方針を持つ独立カンパニーとして再生可能エネルギーの発電事業を加速させることとなります。

1都8県・合計164か所に水力発電所を持つ東京電力の発電能力は945万kWに達し、日本で最大の再生可能エネルギーにおける発電事業者となります。2016年4月の小売全面自由化後に独立事業会社として分割される可能性が高く、原子力発電に抵抗感の強い家庭中心に契約切り替え者が増加すると見込まれ、発電と小売の両面での競争力も発揮しやすいと考えられています。

また揚水式の大規模水力発電所開発に取り組む東京電力は群馬県で最大出力282万kWに達する神流川発電所設備を拡大中で6基のうちすでに2基が営業運転を開始し、残りの4基も2023年度から順次稼働させる予定で653メートルの落差で発電する揚水式発電所としては日本最大になります。水力発電所の運転・保守に関しては送配電事業部門が担当し、小売全面自由化後は新カンパニーが電力販売を担当します。また東京電力は神奈川県に2か所、山梨県に1か所のメガソーラーを運転し発電能力は3万kW、八丈島では3300kWの地熱発電所を運転中です。

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東京電力、電力小売自由化に向け通信会社との提携交渉

異業種から多くの企業の新規参入が予想される2016年の家庭向け電力小売の自由化を見据えて、東京電力は携帯電話会社との提携交渉を始めました。

NTTドコモはスマホと光回線のセット割りを始めるなど家の中のサービス提供、KDDIはマンション向けの電力小売事業に参入、ソフトバンクは法人向けの電力小売事業を進め将来的には一般家庭への供給も見据えるなど、通信業界では電力小売自由化に向けての事業を推進する動きが盛んです。
電力小売自由化後の戦略として、異業種との競争でなはく協調という戦略を選んだ東京電力。当初は同じ公益事業であるガス会社との連携が有力視されていましたが、1社と提携するだけで全国を網羅できる通信会社の力は大きく、また、ガスの完全自由化は電力小売の1年後となることもあり、電力小売自由化と同時にサービスを開始できる通信会社との提携のほうがメリットが多いと判断されたようです。
提携交渉成立後は、電気とインターネット、携帯電話、ケーブルテレビなどのセット販売を都市圏を中心に展開していく考えです。

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東邦ガスも電力事業に参入

2016年に、東邦ガスは東海地方での家庭向け電気小売り事業に参入する方針でいます。

東海地方での電気の購入は中部電力以外には無かったのですが、電気小売り全面自由化に向けて選択肢ができることで、大手都市ガスが中部電力の地域独占に挑む形でいます。電気の利用としては、工場や企業などもありますが、東邦ガスでは営業や事務作業などで経費は掛かるけど、企業に比べると販売単価が高く利益も上げやすいと判断し、基本的には家庭向けに販売をします。

大規模火力発電所の建設を念頭におき、提携先も探していますが、当初は他社発電所で余った電気の買い取りや卸市場から調達した電気でまかない、

東電、電力自由化戦略に損保や住宅メーカーとの提携

2016年4月に電力小売全面自由化に向けて、東京電力は損害保険会社や住宅メーカとの提携を検討しています。

家庭向け電力の小売自由化で、地域や業種等の競争を見込み「家庭用はどこかと組んで、電気とのセット販売も視野に入れないといけない」と、全国規模の営業網の企業と組むことで、事業基盤の強化にて新顧客の獲得の為に「電気、火災保険や住宅販売も家単位の契約ということで、いろいろな可能性がある」と期待を示しています。

福島第1原発事故での被害関係者に対しての営業損害賠償期限を実質1年延長した来年の2月で打ち切るという案に対しての反発が強いことを見込んだ上で、決着にはこだわらず、協議を続けると意向を示しました。

東京電力と中部電力が電力自由化に向け共同運営会社設立

2015年2月9日に、東京電力中部電力と共同出資を行い、共同運営会社を設立する契約を行いました。
東京電力は、電力の小売り全面自由化に備えて、火力発電と送配電、小売の3事業を2016年4月に独立させる計画があります。その計画に先立つ形で、中部電力との共同運営を開始し、中部電力の火力発電部門を取り込むことになりました。今後、中部電力との提携範囲は、送配電まで拡大することが予定されていて、後々には中部電力のほかにも東北電力なども加わって広域にサービスを拡大させる計画です。更には小売に関しても、ガス会社や石油会社、通信事業者、流通業などの企業と連携して、全国にサービスを展開させる計画です。

これらの経営方針をまとめた、『新・総合特別事業計画』が発表されて、火力発電・送配電・小売の部門ごとの成長戦略が明確になりました。
新会社は、2015年の4月中旬に、東京電力と中部電力の折半出資で設立が行われます。この新会社の設立により、電力発電・送電・小売のコストを削減して、原子力発電設備を稼働させない状態でも、電気料金を値上げせずにする見込みになりました。今回の経堂会社の設立は、電力業界の大きな一歩で、これを機に他の電力会社や他の大手ガス会社などの提携などの動きが活発化されることが予想されます。電力会社業界では、収益の悪化に苦しむ、関西電力・東京瓦斯・東邦ガスなどの大手会社の動向に現在注目が集まっています。
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日立、東電ら、電力自由化後の電気事業者向けシステムで業務提携

一昨年から「情報システムサービス」に関して戦略的業務提携を進めていた日立システムズ日立東京電力の3社は昨年3月「日立システムズパワーサービス」を設立。
この新会社も含めた4社で新たに電気事業者向けの電力システムサービスを提供すると発表しました。

その名も「ePower Cloud」

新電力なども含めた電力自由化後のエネルギー業界のプレイヤーにとって、電源確保はもちろん、受給をより効率的にするマネージメントの方法の確立は必須と言えます。
今回日立システムズパワーサービスが主な事業主体となって提供される「ePower Cloud」は、発電実績管理、ばい煙排出量管理、メーターデータ管理、料金計算等の業務システムの他、人事労務、経理等の経営管理システムをクラウドサービスで提供されるというもの。

海外展開も計画

2015年3月にまずは国内中心にサービス開始をしていきますが、今後は需要が高まることが予想される海外市場にも積極的に目を向けていくとしています。

また自由化による新電力への顧客流出を少しでも食い止めたい東京電力ですが、この取組みを通じた競争力の強化も狙っているということです。

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西部電力の電力自由化戦略は「LNG火力発電を活用した電気料金低下」

西部ガスの酒見俊夫社長は、平成28年の電力自由化および29年のガス自由化に伴い、総合エネルギー企業を目指すとする同社の指針を語りました。

カギとなるLNGの火力発電所の新設に先駆け新電力参入

自由化に備えて、将来を左右する正念場の時期にさしかかっている今、27年度中に電力事業に取り組む部署を設け本格的に活動をおこなうという酒見社長。
総合エネルギー企業となるカギが、北九州市若松区に完成した大型液化天然ガス(LNG)の受け入れ設置「ひびきLNG基地」となるのだそう。
この施設の新設により大量の天然ガスを受け入れることが可能となり、最大出力160万キロワットの火力発電所建設を決断しました。
ただ同火力電力の完成は早くても平成32年度で5~6年先になります。
西部ガスではこれに先駆けて「新電力」の申請を完了させ、すでに自由化をされている企業向けの電力市場だけではなく、家庭用電力への販売もできるように準備を整えたということ。

周辺事業から本業のエネルギー分野に資本を集中

西部ガスは、食や介護などいくつかの事業経営を幅広く行ってきましたが、エネルギー自由化になる今、しばらく新たな事業は控え、本業であるガスや電力などのエネルギー分野の経営資源に集中する必要があるとしています。

企業経営上、スピード感の重視、家庭用ガス料金の値下げです。値下げをすることで、「ひびきLNG基地」が稼動したことをお知らせして、メリットをいち早く実感してもらう必要があったからです。

数年の積み上げ期間を経て電気料金数%減を目指す

巨額の設置投資のため、効果が即座に出るわけではなく、値下げ幅も小さいのは否めません、値下げは一気にできるものではなく積み重ねていくものため、数年はかかると予想されるものの、現状よりは数%安くなるとしています。

家庭用ガスだけではなく、企業向けも値下げもします。企業向けのガス販売は新規参入が予想され価格競争も激しくなる中、西部ガスを選んでもらえるような態勢を整えて行いきたいとしている。

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