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LPガス(プロパンガス)総合ガイドの要点

LPガス利用世帯は全国の約4割。自由料金制で販売店ごとに価格差が大きく、石油情報センター2025年10月公表の全国平均は10㎥=9,220円。都市ガスより熱量あたり64%高く、地域間でも2倍以上の差。災害時のライフラインとしての強さが強みで、ほぼ100%のエリアをカバーします。本カテゴリでは性質・相場・乗り換え手順・一括見積サービス比較まで目的別に解説しています。

LPガス(プロパンガス)総合ガイド
性質・料金相場・乗り換え・一括見積を網羅

日常生活だけでなくキャンプや災害時のライフライン、業務用として利用されているLPガス(プロパンガス)には2種類あり、環境に優しく安全なエネルギーとして広く普及しています。LPガスは自由料金制で販売事業者が価格を独自に決められるため、契約先によって基本料金・従量単価が大きく異なるのが特徴です。2017年の都市ガス小売自由化以降もLP料金は都市ガスより高めに設定される傾向があり、住宅の地域・契約先によっては乗換えで大きな節約余地が残ります。

2022年のウクライナ情勢を受けたCP(サウジアラムコ契約価格)上昇で2022〜2023年にLPガス価格は高騰しましたが、2024年以降は緩やかに落ち着きつつあります。契約料金を他社と比較し、必要に応じて乗換えることで年1〜数万円の削減につながるケースもあり、このカテゴリでは性質・安全性から最新料金相場・乗り換え実務・一括見積サービス比較まで網羅的にご案内します。

LPガス総合ガイド(このカテゴリで扱うテーマ)

LPガス(プロパンガス)に関する情報ニーズは「相場を知りたい」「適正価格か確かめたい」「乗り換えたい」「賃貸や無償貸与で困っている」まで幅広く、目的によって参照すべきページが異なります。本ガイドでは以下3つのテーマでカバーしています。まず価格・乗り換えの実務から知りたい方は下記リンクから、LPガスの性質・安全性・法律など基礎知識から学びたい方はこのページを下にスクロールしてください。

🔴 価格を知る・適正化する

🟢 乗換えを検討する

🟣 切替の不安を解消する

🔵 都市ガス化を検討する

💡 節約・機器を見直す

LPガスの会社を見直す

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「LPガスが高いかも」と思ったら、お住まいの地域でもっと安い会社を探してくれるエネピの一括見積が便利です。利用はもちろん無料。面倒な解約手続きなども切り替え先の会社がやってくれるので、提示された企業と価格から選ぶだけでLPガスの料金を大幅に安くすることも可能です。

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LPガス(プロパンガス)とは

LPガス(LPG)とは、「Liquefied(液化)Petroleum(石油)Gas(ガス)」の略称で、プロパン(C3H8)とブタン(C4H10)を主成分とし、冷却または圧縮することで液化できるガス燃料です。例えば、ライターでいうと圧力がかかった容器の中では液体で、着火するときには常温で気体に変わっていることが分かります。

プロパンとブタンの違い

プロパン ブタン
分子式
(分子量)
C3H8
(44.09)
C4H10
(58.12)
ガス比重 1.55 2.08
液比重 0.51 0.58
沸点 -42.1℃ -0.5℃
発熱量
(1㎥あたり)
24,000kcal 31,000kcal

LPガスの主成分はプロパンとブタン。主にプロパンは家庭・業務用として、ブタンは工場用として使用されます。(カセットコンロやライターなどの携帯用燃料にはブタンが使用されている)

どちらのガスも炭素(C)と水素(H)の化合物で、空気より重く、液体になる温度はプロパンで-42℃、ブタンで-0.5℃、燃えた時の発熱量はブタンガスの方がやや多いです。

沸点が低いプロパンは常温で液化させるにはブタンよりも高い圧力が必要となるので、注意して取り扱う必要があり、保存する容器は丈夫でなければなりません。

ブタンは低い圧力で液化しますが、沸点が-0.5℃であるため、寒冷地などで温度が-0.5℃以下だとボンベ内の圧力が大気圧よりも小さくなりガスがでなくなってしまいます。

LPガスの主な特長

環境にやさしいクリーンなエネルギー

LPガスは化石燃料(石油・石炭・天然ガス・LPガス)の中でも二酸化炭素の排出量が少なく、酸性雨の原因である硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)がほとんど発生しません。また、オゾン層の破壊につながる特定フロンに代わる物質として、身近なところ(ヘアスプレー)で使われるなど、環境保全対策上有効な地球にやさしいエネルギーです。

災害発生時のライフラインとして最適

地震などの災害時においては、各需要家ごと個別に供給可能な「分散型エネルギー」なので配管など供給設備を短時間で調査・点検・修理を行うことができるので迅速な復旧が可能です。東日本大震災ではLPガスを使ってすぐに炊き出しが行われ、避難所や仮設住宅へ早急に設置することができ、被災者の方の生活を支援することができました。また、利用範囲は都市部や郊外だけでなく、離島や山間部へのエネルギー源として幅広く利用されており、ほぼ100%のエリアをカバーできています。(都市ガスは約5%)

東日本大震災の被災地では、ライフライン(水道、電気、都市ガス、LPガス、石油製品など)の供給再開に相当の日数を必要としました。3月11日の地震発生後、全面復旧は都市ガスが5月3日、電力が6月18日なのに対し、LPガスが4月21日と復旧が早く、災害に強いエネルギーとして見直されています。

安全機器の実用化で安心

LPガスのボンベを見ると、爆発の危険があるんではないかと思われるかもしれません。しかし、LPガスの漏洩事故のうちガスボンベ容器から漏れたケースは1割以下という報告があります。事故のほとんどは配管やガス器具の不備から起こるものでした。(高圧ガス保安協会の平成22年度の液化石油ガス関係事故年報では漏洩事故205件のうちボンベからの漏れによる事故は12件)

これまで、LPガスに関する安全・安心を確保するさまざまな技術開発が行われ、多くの安全機器の設置が普及されてきています。事故発生件数のピークの1979年(昭和54年)の793件から、官民一体となった保安活動への取り組みの結果、平成6年には10分の1にまで減少しています。(現在では200件程度で推移)

安全機器や安全装置付きガス機器

  • マイコンメータ:ガスもれやガスの流れ、圧力などに異常があると自動的にガスを遮断。
  • Siセンサーコンロ:すべての火口に安全センサー搭載されたガスコンロ。
  • ヒューズガス栓:ゴム管がはずれるなどしてガスが大量に流れたとき、自動的にガスを止め、もれを防ぐ。
  • ガス警報器:ガスもれを感知し、ブザーや音声で知らせる。

LPガスの性質

空気よりも重いLPガスの比重

LPガスの比重は、プロパンで約1.5、ブタンで約2.0と空気より重く、ガスが漏れた場合には低いところに滞留します。LPガスのガス漏れ警報器は部屋の低いところに設置するようにしましょう。一方、都市ガスは空気より軽いので、漏れた場合は上方に拡散されます。

本来は無色無臭

LPガスには本来臭いがありません。保安上、ガス漏れが生じた際にすぐに気づくように微量の硫黄系化合物で強制的に着臭しています。(高圧ガス保安法により定められいる)ガスが燃焼するときは無臭となるので正しく使用している限り臭うことはありませんが、残ガス量減少により溜まっていた着臭剤の濃度が高くなり、着火時や消化時に臭いが出ることがあります。これは安全上は特に問題ありません。

ボンベ(容器)はねずみ色

ボンベ(容器)の中身は、圧縮し液化されたLPガスは入っています。日本の高圧ガスのボンベの色はガスの種類により高圧ガス保安法で定められていて、LPガスの場合はねずみ色と決まっているので色を塗り替えたりすることはできません。また、表示内容も定められているので、内容の書き換えは法律違反となります。

LPガスの料金

2025年10月時点の全国平均

石油情報センターの2025年10月時点確報値を基準とした、LPガス全国平均料金です。

全国平均(2025年10月末時点)
基本料金(月額)2,021
従量単価(1m³あたり)719
5m³使用時 月額5,668
10m³使用時 月額9,220
20m³使用時 月額15,955

※ 全国1,000店の販売事業者を対象に月次調査。世帯あたり一般小売価格(税込)。

出典:石油情報センター(2026-05-01 参照)

販売価格は自由(現在も)

LPガスの販売価格は、地区や県で統一することは独占禁止法で禁じられており、基本料金・従量単価ともに事業者(ガス会社や販売店)が自由に決めることができます。契約する販売店によって料金が異なるだけでなく、同じ販売店でも顧客ごとに単価が違うケースも珍しくありません。契約後に値上げされることもあるため、ガス会社を選ぶ際には慎重に信頼できる会社を探す必要があります。

2017年の都市ガス自由化以降、都市ガスエリアではガス会社間の競争が進み料金が下がる動きも出ていますが、LPガスについては自由料金制の仕組みが変わっていないため、消費者が価格を比較・交渉しなければ割高な料金で契約し続けることになりがちです。2022年以降はCP上昇分がLP小売価格にも転嫁されたことで、適正価格の販売店と不透明な販売店の差がかえって広がった側面もあります。

新居や引越し先で新たにガス会社を探す際、現在契約しているガス会社を見直す際には地域の販売価格を比較できる一括見積サービスの利用がおすすめです。料金・信頼性・保安サービスを備えた会社を厳選して紹介し、交渉や解約代行も行ってくれます。詳しい料金比較はLPガス料金の相場をご参照ください。

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LPガスの流通

ほぼ100%海外に依存

日本で利用されるLPガスはの7割はサウジアラビアやカタール、UAEなどの中東の国々やオーストラリアなどの産ガス国からタンカーで輸入され、残りの3割は国内で原油から生産されていますが、国内で使用する原油も輸入しているのでほぼすべて海外に依存していることになります。

輸入または生産されたLPガスは、輸入基地や一次基地(63カ所)、二次基地(48カ所)に貯蔵され、三次基地と呼ばれる充てん所(約2,100カ所)やスタンド(約1,800カ所)に内航タンカーやタンクローリ、タンク貨車(鉄道)で輸送され、一般家庭や工場などの需要先へ配送されます。

LPガスのさまざまな用途

LPガスは、家庭用や業務用を中心に、工業用、自動車用(タクシーなど)、都市ガス用(原料や増熱用)、電力用(火力発電所の燃料)など幅広い用途で利用されています。

省エネに貢献

家庭用の用途としては、生活に身近なガスコンロや給湯器、湯沸かし器、ガスストーブなどに使用されていますが、最近では「エコジョーズ」「エコウィル」といった給湯器やガスを使った蓄電池「エネファーム」などエコで省エネを実現する商品の普及が増えてきています。アウトドアで使用するカセットコンロやガスライターにも使われています。

強力な火力

業務用として、強力で安定した火力と調節のしやすさから飲食店、レストラン、旅館、オフィス、学校、病院など大規模な施設の厨房用、空調設備用、冷暖房用、ボイラー用、建築現場での鋼材の溶接・切断などに使用されています。

産業用として、金属・非金属の加工・溶断用や食品加工用、塗装乾燥用などの工場の熱源や空調設備として使用されています。

燃料はガソリンの約半分

LPガスを燃料とするLPガス自動車は、低公害自動車としてタクシーやバス、宅配車、ごみ収集車などで利用されています。最近では自家用車への普及も進みつつあります。

LPガスに関連する法律

多岐にわたる法令が関わっている

主となる法律では「液化石油ガス法」と「高圧ガス保安法」となります。

昭和43年(1968年)に施行された液化石油ガス法は、一般家庭・業務用向けの販売事業、保安業務、貯蔵施設、充てん設備、液化石油ガス設備工事、液化石油ガス器具などの保安と取引について定めています。所管は保安面が経済産業省、流通面が資源エネルギー庁です。高圧ガス保安法では、容器(ボンベ)などの貯蔵や製造について定めています。そのほかに、ガス事業法、消防法、建築基準法、電気事業法、消費生活用製品安全法、計量法、水道法、道路法、道路運送車両法、特定商取引法など多くの法令が関連しています。

  • 液化石油ガス法は、「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」の略称です。

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