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エネット

通信とエネルギー大手が共同で設立した
新電力最大手「エネット」

従来の電力会社に代わって近年新しく電力市場に参入し勢力を伸ばす、いわゆる新電力(PPS)の中でも圧倒的な存在感を示すのが「株式会社エネット」です。その共同出資者となったのがNTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスの3社で、エネルギー大手2社が保持するものも含め150箇所以上に上る広域な独自電源の確保と、通信大手によるエネルギー利用の効率化・最適化の支援によって企業や自治体を中心に電気代の大幅削減に協力し、実績を伸ばしています。

他の新電力との比較が一目でわかる
数字で見る「エネット」

掲載の情報は新電力エネットの2015年(平成27年)3月の情報です。

シェア1位を長年維持

実績
供給量(販売量) 990,300MWh
シェア※1 37.82%(1位)
シェアの伸び率(直近3か月比) 99%
シェアの伸び率(昨年度比) 91%

親会社に大手エネルギー会社と通信会社をもつエネットは、設立当初からシェアをリードしてきました。かつては新電力の半分以上のシェアを誇ったエネットですが、平成26年度の実績は41.7%、新興の他社新電力の勢いが強まってきたこともあり、シェアはさらに縮小気味です。

一方でこれまで培ってきた経験に加えて、比較的大規模な発電設備、特に次項でご案内するような再エネ発電設備からの電力の直接購入および販売ができるところは、ゆるぎない強みと言えそうです。

  • 1 新電力全体の供給量におけるシェアと順位

環境に優しい電力を販売

環境評価
CO2排出係数※2 0.435kg-CO2/kWh
平均との差※3 0.90
既存の電力会社との差※4 0.74

販売している電力の環境に対する影響を推し測る指標の一つにCO2排出係数があります。この指標は同じ発電量を得るのにどれだけの二酸化炭素を排出したかを比較できるものです。

エネットは既存の電力会社と比べて約4分の3ほどのCO2係数にとどまっています。つまり、それだけクリーンな電力を提供していると言えます。新電力のみに絞って比較した場合も、エネットのCO2係数は平均以下となっています。

エネットの電源構成をみると、火力発電の燃料の大半が二酸化炭素の排出量が少ない天然ガス由来、さらに全体に占める再エネ由来の電力は10%と高比率であり、CO2排出係数の低さを裏付けています。

  • 2 1kWhの電力を作るに伴って排出した二酸化炭素の量。数字が少ないほど環境に優しい電力といえる。
  • 3 月間2.5万MW以上を供給する新電力上位17社のCO2排出係数の平均との比較
  • 4 電力会社10社のCO2排出係数の平均との比較

エネットの地球温暖化対策

エネットでは、以下の再エネ発電所に代表されるエコな発電電源からの電力調達を積極に行っています。展望としては天然ガスによる火力発電を増やしていくとしています。

また社内では部署横断型の地球温暖化対策チームを設けて調達中の発電所のCO2排出量の把握を行いながら、今後の環境対策事業の計画、推進を行っています。

  • 以上は2012年度の環境省に提出されたエネルギー環境計画書による

エネットの再エネ発電所

エネットは自社開発の発電所は持っていませんが、各企業による再エネ発電所との提携を積極的に行っています。ここでは多種にわたるエネットの提携発電所の一部をご案内しています。

2008年稼働開始の「広川明神山風力発電所(16MW)」

出力16MWの広川明神山風力発電所は、エネットの出資企業の一つである大阪ガスの100%子会社、株式会社ガスアンドパワーインベストメントと双日株式会社が共同出資(出資比率 51:49)した発電所です。和歌山県の山脈に林立する16台の風車が、2008年11月以来毎年約4,100万kWh(約11,000世帯分に相当)のクリーンな電力を提供しています。

「宮崎ソーラーウェイ(1MW)」

「宮崎ソーラーウェイ」は、日本アジアグループの国際興業株式会社や宮崎県が関わった官民共同の太陽光発電事業です。固定価格買取制度によって再エネ発電の高単価売電が始まる以前としては貴重な、メガ規模の太陽光発電です。

サンエコサーマルのバイオマス発電所

月島機械の子会社で、廃棄物処理場を運営するサンエコサーマル株式会社は焼却処理で生じる排熱を利用した発電事業を行っています。同社のバイオマス発電所からもエネットに電力が融通されています。

本当に電気代が安くなるの?
エネットの電気代について

販売シェアのや電力源はもちろんですが、やはり需要家として一番気になるのが電気料金についてではないでしょうか。エネットをはじめとする新電力はベースロード電源を持たず、既存の電力会社のように一律の電気料金を設けるといった運用体制を取っていません。(2016年10月現在)

  • 法人(特別高圧・高圧):電力使用状況調査票を提出 → 見積もり提示 → 契約 → 切り替え
  • 法人(低圧):申込フォーム入力 → 見積もり提示 → 契約 → スマートメーター設置 → サービス開始
  • 個人(家庭):直接の受付を行っていない。

見積もりは各需要家個別で行われ、電気の使用方法によって提示される料金が異なります。エネットは単なる電気販売にとどまらず、スマートな電力利用をサポートするサービスを強みとしています。電気料金を安くする大きなポイントの一つは、需要の少ない低単価の時間帯に消費をシフトするピークシフトやピークカット、デマンドレスポンスといったスマートな電力利用にあります。これらをスムーズに実現するためにエネットでは電力の「見える化」をサービスの基幹の一つにおいています。

(株)エネット会社概要
所在地 供給区域 事業開始年 主要株主
東京都 沖縄と島嶼部を除く全国 平成13年(2001年) NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガス

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