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熱貫流率(U値)の定義と各建材のU値一覧|計算式と熱伝導率

熱貫流率(U値)の要点

U値(熱貫流率)は室内外の温度差1℃あたり1時間に1㎡を通過する熱量(W)。値が小さいほど断熱性能が高い。計算式は「U値 = 1 ÷ 熱抵抗」。各建材の熱伝導率(W/mK)と厚みから熱抵抗を計算し、1から割って導きます。住宅全体の平均的な値が外皮平均熱貫流率(UA値)。2009年の改正省エネ法以降、国際基準に合わせて記号がK値からU値へ統一されました。本ページでは主要建材・断熱材の熱伝導率とU値、窓ガラスの代表値、目指すべきU値の目安を一覧で整理しています。

U値(熱貫流率)の定義と計算式

U値とは「室内外の温度差1℃のとき、1時間に建材1㎡を通過する熱量(W)」を表す断熱性能指標です。住宅の壁・床・天井・窓などのパーツごとに計算し、面積で加重平均すると家全体のUA値になります。値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。

U値の計算式
項目 式・単位
U値 U値(W/㎡K) = 1 ÷ 熱抵抗(㎡K/W)
熱抵抗 熱抵抗(㎡K/W) = 厚さ(m) ÷ 熱伝導率(W/mK)
複合建材のU値 建材を構成する各層の熱抵抗を足し合わせ、その逆数を取る
  • 記号は2009年の改正省エネ法以前は「K値」を使用。現在は国際基準(ISO)に合わせて「U値」が公式呼称
  • 住宅全体の平均値は外皮平均熱貫流率(UA値)として表現。断熱等級・UA値・HEAT20の対応

主要建材の熱伝導率(W/mK)

建材の素材ごとに熱伝導率は大きく異なります。アルミニウムは200W/mKと極めて熱を伝えやすく、空気は0.024W/mKと熱を伝えにくい性質があります。断熱性能を上げるには、空気・断熱材のような熱を伝えにくい素材を住宅外皮に組み込むのが基本です。下表で代表的な建材の熱伝導率を確認できます。

建材・素材別の熱伝導率一覧(W/mK)
建材・素材 熱伝導率
(W/mK)
備考
アルミニウム合金 200 サッシ枠で結露の主因
鋼材(LGS等) 53 鉄骨造の柱・梁
ステンレス鋼 51 設備配管
スレート 2.01 屋根材
コンクリート 0.4〜1.6 RC造の躯体
タイル 1.3 外壁・床仕上げ
フロートガラス 1.0 一般的な窓ガラス
漆喰 0.70 内装仕上げ
土壁 0.69 伝統的工法
珪藻土 0.60 調湿性能あり
レンガ 0.62 外装材
石膏ボード 0.22 内装下地
アクリルガラス 0.20 透明断熱材
天然木(広葉樹) 0.15〜0.19 ナラ・ブナ等
構造用合板 0.16 壁・床下地
パーティクルボード 0.15 床下地・家具
天然木(針葉樹) 0.12 ヒノキ・スギ等
0.11 床仕上げ
空気(静止) 0.024 複層ガラスの中空層
アルゴンガス 0.016 高性能複層ガラスの中空層
  • 空気は対流が起きない条件で断熱材より熱を伝えにくい。複層ガラスの中空層が12mm以下なのは、それを超えると対流が起き断熱性が下がるため
  • アルゴンガスは空気の約2/3の熱伝導率。高性能複層ガラスで採用されます

断熱材の熱伝導率とU値(厚さ別)

断熱材を選ぶときの目安として、各素材の熱伝導率と「50mm厚」「100mm厚」でのU値を整理します。U値は小さいほど熱が逃げにくく、同じ素材でも厚みが2倍になればU値は半分になります(断熱性能は2倍)。

主な断熱材の熱伝導率と厚さ別U値
断熱材 熱伝導率
(W/mK)
U値50mm厚
(W/㎡K)
U値100mm厚
(W/㎡K)
グラスウール 0.036〜0.050 0.72〜1.00 0.36〜0.50
ロックウール 0.038 0.76 0.38
ロックウールフェルト 0.049 0.98 0.49
セルロースファイバー 0.040 0.80 0.40
押出法ポリスチレンフォーム 0.028〜0.043 0.56〜0.86 0.28〜0.43
硬質ウレタンフォーム 0.021〜0.026 0.42〜0.52 0.21〜0.26
フェノールフォーム 0.019〜0.022 0.38〜0.44 0.19〜0.22

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窓ガラス・サッシ枠の代表的なU値

窓など開口部は住宅熱損失の約58%を占めるため、ガラスとサッシ枠の組み合わせ別U値を把握しておくと、リフォーム時の性能比較がしやすくなります。アルミサッシ単板ガラスのU値6.51は最悪値で、樹脂サッシLow-E複層ガラスなら1.90、トリプルガラスなら1.60まで下がります。

窓ガラス・サッシ枠の代表的U値(W/㎡K)
ガラス・サッシの組み合わせ U値 位置づけ
アルミサッシ単板ガラス 6.51 1980年代以前の標準(最悪値)
アルミサッシ複層ガラス 4.07〜4.65 2000年代の一般住宅
アルミ樹脂混合サッシ Low-E複層 2.33 省エネ基準・断熱等級4の標準
樹脂サッシ Low-E複層ガラス(標準仕様) 2.15 ZEH水準・断熱等級5
樹脂サッシ Low-E複層+アルゴンガス 1.90 HEAT20 G2水準
樹脂サッシ Low-Eトリプルガラス 1.60 パッシブハウス水準
真空ガラス・最高グレード 1.00〜1.40 超断熱住宅の最高クラス

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目指すべきU値の目安

住宅性能表示制度の断熱等級5(ZEH水準)以上、HEAT20基準ならG2以上を目指すのが現在のスタンダードです。地域区分別の目標UA値(家全体の平均値)は下表のとおりです。新築なら等級6(HEAT20 G2相当)が現実的な目標、リフォームなら等級5〜6が到達可能な範囲です。

地域別の目標UA値(外皮平均熱貫流率・W/㎡K)
断熱等級 水準 1〜2地域
(北海道等)
4地域
(内陸部等)
5〜7地域
(本州一般)
等級5 ZEH水準 0.40 0.60 0.60
等級6 HEAT20 G2相当 0.28 0.34 0.46
等級7 HEAT20 G3相当 0.20 0.23 0.26
  • 2025年4月から等級4(地域6でUA値0.87以下)が新築の最低基準として義務化。これ以下の新築は認められなくなります
  • 2030年には等級5(ZEH水準)の義務化が予定されており、それ以前の住宅は売却・賃貸時の競争力が落ちる可能性があります

断熱リフォームの一括見積もり

家全体のUA値を改善する断熱リフォームは複数業者の比較が大切です。商品(断熱材・サッシ)の選択だけでなく、施工技術(気密測定・防湿層の連続性)で完成度が変わります。主要な一括見積もりサービスは以下のとおりです。

住宅リフォームを一括見積もりで比較する

住宅リフォームは同じ工事内容でも、業者ごとに本体価格・付帯工事費・補助金申請サポート・保証年数が異なり、合計で20〜30%の差が出ることも珍しくありません。検討範囲(水回り単独・全面・外壁塗装・オール電化)に応じて、複数社から見積もりを取ると相場感をつかみながら比較しやすくなります。以下は住宅リフォームに対応する主要な一括見積もりサイトです。いずれも無料で利用できます。

  • 外壁塗装・屋根工事に特化した一括見積もり

    リショップナビ外壁塗装

    外壁塗装と屋根塗装に特化した一括見積もりサービス。塗料グレード(シリコン・フッ素・無機)の比較、付帯工事の内訳まで業者間で比較しやすい設計です。築15〜20年で外装の更新時期を迎えるご家庭に向いています。

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  • IH・エコキュート・オール電化リフォームに強い

    グリエネ オール電化

    エコキュート・IHクッキングヒーターへの切替やオール電化リフォームに特化した一括見積もりサイト。給湯省エネ事業の対象工事についても相談でき、世帯人数・既存設備の状態(ガス給湯器の年数・キッチンのタイプ)に合わせて業者をマッチングしてくれます。

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  • 太陽光発電・蓄電池・エコキュートをまとめて見積もり

    グリエネ(太陽光・エコキュート)

    太陽光発電パネルやエコキュートのような高額機器は、大量仕入れができる専門業者から見積もりを取ると価格と保証の条件が比較しやすくなります。太陽光・蓄電池・エコキュートをまとめて1回で見積もりたい方や、自家消費型住宅への切替を検討中の方に向いています。

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中古物件購入や小規模修繕は専門サイトの選択肢も

  • リノべる。

    中古物件探しからこだわり設計・施工までワンストップで依頼できるリノベーション専門会社。リフォームローンを低金利の住宅ローンに一本化できる点も特徴で、中古物件購入と一体でリノベを考えている方に向いています。

  • イエコマ

    網戸の張替え・蛇口交換・雨樋補修などの小規模修繕を定額メニューで依頼できるサービス。本格リフォームの前の現状確認や、部分メンテナンスを気軽に依頼したいときの選択肢になります。

よくある質問(FAQ)

U値とK値はどちらが正しい呼び方ですか?
2009年の改正省エネ法以降は国際基準(ISO)に合わせてU値が公式呼称になっています。それ以前はK値が使われていたため、古い文献や2009年以前の建材カタログではK値の表記が残っています。両者は同じ概念(熱貫流率)を指すため、数値の比較は問題なくできます。
U値とUA値の違いは何ですか?
U値はパーツごとの熱貫流率(壁のU値・窓のU値・床のU値など)。UA値はそれらを面積で加重平均した「家全体の平均熱貫流率」です。住宅性能評価・省エネ基準・断熱等級の判定はUA値で行います。詳しくは断熱等級とUA値・HEAT20の対応のページを参照してください。
U値とQ値の違いは何ですか?
U値・UA値は外皮面積で割った熱の逃げやすさ、Q値(熱損失係数)は床面積で割った熱の逃げやすさを表します。どちらも値が小さいほど高性能。2013年改正以前の省エネ基準ではQ値が使われ、現在はUA値が主流です。同じ住宅でも床面積と外皮面積の比率で換算値が変わります。
同じ建材でも厚さでU値が変わりますか?
はい、厚さが2倍になればU値は半分になります(断熱性能2倍)。逆に言えば、薄くて高性能な断熱材(フェノールフォーム・硬質ウレタンフォーム)を選ぶか、厚みを確保できる場所(天井裏・床下)に普及品(グラスウール・セルロースファイバー)を厚く入れるか、設計上の判断が必要です。
窓のU値がカタログ表記より実測で悪化するのはなぜ?
カタログ値はガラス中央部の理想条件で測ったもので、実際にはサッシ枠・スペーサーからの熱橋影響でU値が悪化します。実測U値はカタログ値の1.2〜1.5倍程度になることが一般的です。住宅性能評価ではカタログ値ではなく「窓全体のU値」を使うため、商品選定時に確認してください。
アルミサッシのU値が極端に悪いのはなぜですか?
アルミニウムの熱伝導率は200W/mKと木材(0.12W/mK)の約1,700倍。サッシ枠から室内の熱が屋外に直接抜けてしまうためU値が悪化します。樹脂サッシ(熱伝導率0.16W/mK程度)に変えるとサッシ枠を伝う熱貫流量は素材比較で約99%減になります(窓全体のU値で見ると概ね70〜80%程度の熱損失削減)。冬の結露も大幅に減ります。
建材の組み合わせでU値はどう計算しますか?
各層の熱抵抗(厚さ÷熱伝導率)を足し合わせ、その逆数を取ります。例えば構造用合板12mm(熱抵抗0.075)+グラスウール100mm(熱抵抗2.778)+石膏ボード12mm(熱抵抗0.055)の合計熱抵抗は2.908㎡K/W。U値は1÷2.908=0.34W/㎡K。実際にはこれに室内側・室外側の表面熱伝達抵抗を加えて算出します。

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