パナホームの「CASART」にZEHを超える性能のゼロエコ標準採用

パナホームからエネルギー収支ゼロのエコ性能を備えたカサートが発売になりました。太陽光システムに蓄電システムをプラスしてエネルギーを効率的に活用させるだけでなく、リチウムイオン蓄電池が余剰電力や夜間電力をしっかりと蓄電し、日常生活で消費したり、非常時のバックアップ電源としても利用できるようになっています。
太陽光発電と蓄電システムを利用することで毎月の光熱費はゼロになることから、ゼロエコと名付けられています。ゼロエコの標準搭載により、光熱費の年間収支はプラスになることが予定されています。経済的なメリットが大きいだけでなく、パナソニックのスマートHEMSを利用することにより、リモコンで家じゅうの家電製品のエネルギー消費量を制御し、電力消費量のピーク時には消費量を抑制することもできます。リモコンでテレビ番組の視聴や録画予約ができるだけでなく、窓やシャッター、電子錠やエアコン、照明のオンとオフができるようになります。
接合部分の部品にこだわり、設計と施工で構造全体の強度を高めた耐震機能を備えています。壁面にも揺れを低減し、揺れで変形しないような耐震エネルギーの吸収効率が高い資材を使用しています。壁や天井など基礎の内部にまで断熱材を施し、地熱を利用して家をまるごと断熱しいつもきれいな空気で満たされるようになっています。
屋根、窓、バルコニー、ファサード、ダウンフロアなど理想通りの家を作ることができる自由設計の規模が大きくなり、主要部材のサイズも大きくすることで工期を縮小し、作業負荷の軽減にも貢献してくれます。美しい外観を維持するための光触媒技術キラテックを利用した外壁タイルで空気清浄機能と外壁のメンテナンス費用を削減することに成功しています。

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ミサワホーム、「SMART STYLE」の全商品に太陽光発電搭載でZEH基準対応

ミサワホーム(株)は、4月より木質系企画住宅ブランドであるSMART STYLEシリーズ全てに太陽光発電システムを標準搭載する事に決定しました。これを機に環境配慮やノウハウに基づいたエネルギーソリューションの提案をSMART AMENITYとして提唱していきます。

同社はこれまで低炭素社会の実現に向け取り組んでおり、今回の太陽光発電システムの標準搭載は、2017年度での新築戸建住宅のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)標準化を目指す一環として取り組んでいます。
ZEHの基準を満たすには、断熱性の向上や創エネ設備・省エネ設備等を設置する必要があり、同社は昨年10月、SMART STYLEシリーズにて、通常商品と同価格帯で抑えつつ、太陽光発電システムの標準化によりZEH基準に対応するSMART STYLE Sを発売し、今回の太陽光発電システムの標準搭載で、より多くの商品でZEH対応を進めていきます。

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パナホーム、標準的な太陽光搭載量でもZEH可能な「ゼロエコ」発表

2015年3月17日、パナホームが「ゼロエコ」を発表しました。

ゼロエコとは、太陽光発電システムを戸建て住宅に設置するだけでゼロエネルギー化することができる住宅仕様です。ゼロエネルギー(ZEH)化は国が進めている方策で、パナホームでは2015年4月から「カサート」・「エコ・コルディス2」の販売数量のうち50%をゼロエコ仕様にしたい考えです。パナホームは2013年時点から、2018年には全戸建住宅をゼロエネルギー化することを目標としていました。これは2020年を目標としている国の政策よりも2年も早く、今回のゼロエコで目標は確実となる見通しです。

ゼロエコ仕様の特徴は、「発電・蓄電」「断熱・換気」「家電制御」の3つです。
発電・蓄電は、HIT太陽光電池4.61kWとリチウムイオン蓄電池5kWhを標準としています。太陽光発電で作られた電力は売電と蓄電池への蓄えにし、夜間の電力さらには非常電源として利用されます。断熱・換気は、「エコナビ搭載換気システムHEPAプラス」と基礎の内側まで断熱する「丸ごと断熱」が特徴です。これによってエネルギー効率が良い清浄な換気システムを実現します。
家電制御は、各部屋のエネルギー消費量の見える化をすることでエアコンなどの自動制御によって、ピーク電力を抑制することができます。これを可能にしているのが、スマートHEMS「AiSEG」と持ち運びできる小型テレビ「プライベート・ビエラ」の組み合わせです。

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リクシルのHEMS「いえスマ」5月に発売開始

2015年3月12日、株式会社LIXILは電気・ガス・水道といったエネルギー使用量と太陽光発電システムなどの発電量や売電量をクラウドから管理するHEMS「いえスマ」を2015年5月から発売開始することを発表しました。

流量計を設置することで、電気使用量や発電量、売買電量に加えて水道やガスといった住まいのエネルギー全体の可視化を実現します。他にも、各部屋ごとや機器ごとの消費電力を表示する機能、温度と湿度を表示する機能、太陽光発電システムの稼働状況を見張り異常を検知すれば通知する「太陽光発電見守りサービス」などの機能を備えています。
さらにクラウド技術を活用することで、インターネットに接続可能な環境のパソコン・スマートフォン・タブレットからシステムへのアクセスを可能としました。これにより、外出先から自宅のエネルギー使用状況や発電状況を確認することはもちろん、遠隔地に暮らす家族のエネルギー使用状況を確認することで、家族の生活を見守ることもできます。
また、「いえスマ」とスマートフォンなどを連携させることで、遠隔地から自宅のエアコンを操作できるようになり、外出先からの帰宅時やペットの留守番時などにも有効です。

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とよたEcoful Town、全施設が完成してグランドオープン

2014年4月に、低炭素社会を体験できる豊田エコフルタウンがすべて完成しました。この施設で市民に低炭素社会の進展や新ビジネスの開発を進めることを目的としています。豊田市では、低炭素社会の一端を具体化して、エコフルタウンを訪れた市民が未来の生活を体験できるようになっています。2012年のオープン以来来場者は増え続け、フルオープン後のゴールデンウイークでは6000人の来場者が訪れました。また、70か国、800団体の施設に対応しています。エコフルタウンの施設には、スマートハウス、地産池消のレストラン、水素ステーション、交流広場など多様になっています。

スマートハウスは、世帯の家族構成に合わせた家の展示や、リフォームでのスマートハウス化を意識した展示をしています。スマートハウスに認定されると減税が行なわれることになります。またエコポイントが支給されますが、市民の間で十分普及はしておらず、豊田市では対応を協議しているという状況です。
交流広場では、いわゆる「交差点確認システム」や「速度警報システム」であるITSを体験できます。「交差点確認システム」では見通しの悪い交差点に電光掲示板とカメラを設置して、ドライバーや歩行者に危険を通知します。「速度警報システム」は、住宅街など速度抑制エリアに入ると、スマートフォンアプリでドライバーに音声ガイダンスで知らせるようになっています。また、道路わきの電光掲示板には、速度を表示して注意喚起をします。

そのほかにも水素ステーションを設置することで、ドライバーに普通のガソリンスタンドと変わらないことを強調して、FCVの購入を促すなど、エコフルタウンは今後も「未来のフツー」を伝える情報発信源としての役割を果たすため、施設の拡充を図っています。

豊田市の低炭素社会システム実証プロジェクト

豊田市ではSmart Melit(Smart Mobility & Energy Life in Toyota City)を掲げ、低炭素社会の実現を目標に複数のプロジェクトを進行中。エコフルタウンもその一環です。
ここでは住民などが次世代型の暮らしを体験できますが、体験するにとどまらず豊田市では太陽光発電システム、蓄電池、HEMSの3つすべてを備えた家をスマートハウスと定義した上で補助事業や特別減税措置を与えるなど、低炭素社会実現のために包括的な視点による事業遂行を行っています。

それぞれ乱雑にプロジェクトを行っていくのではなくて、プロジェクトごとに建設的なつながりをもちながら、未来に向けた確実な歩みが感じられるSmart Melitについて、これからも注目して見ていきたいと考えています。

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大京、2015年度以降のマンションに「ライオンズパッシブデザイン」を標準採用

不動産会社の大京は、2015年4月以降に着工する全てのマンションを対象に「パッシブデザイン」を採用することを決めました。パッシブデザインは、太陽や風の自然エネルギーをそのまま生かして室内の気温や湿度を調整する方法です。

大京は2009年に横浜市のマンションからパッシブデザインの実証を始め、2013年の夏に行った東京都内のマンションの分析から、冷房の電気代を大幅に削減できることが分かりました。

この時に導入した装備は、換気機能付玄関ドア、通気レーバー扉、給気口、自然換気ストッパー付きサッシ、グリーンカーテンフックの5種類です。これらの装備は、通風効果や遮断効果を発揮するもので、このようなパッシブデザインを施した南向きの3LDKの住居を対象に、3人家族が生活をする条件を設定して解析しました。夏季の6~9月を対象に行い、室温が最も高かった7月下旬には4.9度も低くなることが確認できました。また、室温27度・湿度60%の状態を保つようにエアコンを稼働させると、パッシブデザインの効果で冷房代が3390円も安くなり、削減率が31%になることも分かりました。

自然エネルギーを生かしたパッシブデザインはゼロエネルギー住宅(ZEH)に採用されることも多く、LED照明や太陽光発電などと組み合わせれば、光熱費をゼロ以下に抑えることも可能になります。

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城南建設の「クアッドソーラーシステム」がハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2014で優秀賞

城南建設株式会社は、『ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2014』において優秀賞を受賞しました。今回の受賞により2年連続の受賞になります。

ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2014』は、省エネルギー住宅のトップランナーに選定されると表彰される制度です。特に外皮・設備の省エネルギー性能値や多様な省エネルギー手法の導入、省エネルギー住宅の普及活動への取り組みが着目されます。
受賞した商品は、クアッドソーラーシステムで、風通しを確保しながら日差しを遮断するパッシブデザインが採用され、太陽光発電システムやオール電化システム、保温浴槽などの省エネ設備が導入されている特徴があり、国産木材チップを原料とした外壁祭デングを使用する等資源の再利用も実現されています。

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三菱電機の次世代型スマートホームコンセプト

「心理的なストレスを感じない、快適で気持ちのいい生活」
それは誰もが理想とする暮らしの形なのではないでしょうか。そして今、三菱電機がそれをコンセプトとした、新たな第一歩を踏み出そうとしています。

三菱電機は「三菱電機スマートホーム」で具体的な3つのプランを立案しました。

一つ目は「ドアのハンドルで家族の健康管理を行う」というものでした。玄関ドアのハンドルを握ると、そこから体温や脈拍といった生体情報が取得され、その日の予定と一緒に表示されるのです。

二つ目は「冷蔵庫が献立を考えてくれる」というものです。中に貯蔵された食材を体調センシングで管理し、その情報を元に常に三種類程度の献立や、それに合った副菜なども提案してくれます。

最後の三つ目が「選んだメニューの料理方法が投影される調理台」です。冷蔵庫と連動し、調理工程や完成までにかかる時間も細かく表示されます。またさらに、スライド可能なIHクッキングヒーターや、カウンター部分にはコンセントに繋がなくても炊飯器やジューサーが使える非接触給電エリアといったものもあります。

従来のエネルギー活用の最適化を目的としたスマートハウスに比べ、三菱電機「三菱電機スマートホーム」はより人の生活に着目した、まさに心理的なストレスを感じない、快適で気持ちのいい生活といえるのではないでしょうか。現段階で製品化予定は未定ですが、従来の三菱電機の「固いイメージや、技術先行のイメージ」を払拭する、「人発信」のものづくりが一歩、また一歩とその歩みを進めています。
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ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーにヤマト住建とアエラホーム

省エネルギー性に優れた住宅に表彰される「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」(一般社団法人 日本地域開発センター/東京都港区)2014年度の大賞に、アエラホーム「クラージュ(プレミアム仕様)」とヤマト住建「エネージュUW」が選ばれました。

アエラホーム「クラージュ」

アエラホームのクラージュ(プレミアム仕様)は、屋根までを遮熱断熱材で覆う外張断熱に加え、屋根と壁には発泡ウレタンフォームによる吹付断熱を施した「外張W断熱」を採用した住宅で、高い断熱性と気密性を実現させています。

ヤマト住建「エネージュUW」

ヤマト住建のエネージュUWは、家全体を内側と外側の両方からダブル断熱を施した上、屋根断熱と基礎断熱、Low-Eトリプルサッシの樹脂サッシを採用し、北海道の省エネ基準を上回るUA値0.27(W/m2・K)を記録しました。

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山形のエコアパートは国内最高の断熱性を達成

山形県天童市に高断熱高気密の総合住宅「エコアパート」が完成しました。
1LDK6室と大屋住居が併設された同住宅の壁の厚みは一般的な家庭の約2倍となる22cm。
その中に通常よりも多くのガラスウール(断熱材)を挿入したことで、熱損失係数0.88を実現。

これは国土交通省が天童市に定めた次世代省エネルギー住宅基準2.4の約1/3の数値であると同時に、国内でも最高の断熱効果を持つ総合住宅であることを示しています。
さらにすきま風防止シートを挿入したことで、気密性も一般的な総合住宅の約1/5になったとしています。

設計を担当した東北芸術工科大建築・環境デザイン学科の竹内昌義教授は「全国で初めて熱損失係数が1を下回った究極の高断熱高気密だ」と胸を張り、「入居者の協力を得て効果を調査する他、新築以外のエコアパート改修も提案していきたい」と語っています。

日本の家が寒い!というのが、早く過去の話になりますように。

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