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太陽光発電の価格推移の要点
住宅用太陽光発電の1kW単価は、2013年の約35万円から2026年には17〜28万円まで約半額に低下しました。海外大手4社(カナディアン/トリナ/ジンコ/JA)は1kW単価18万円前後、国内5社は20〜28万円でシェアが両極化。2025年10月の新FIT制度施行で売電単価が二段階化したため、2026年以降の購入判断は「自家消費率をどう設計するか」が鍵になります。
当ページでは、2013年度から2026年までの住宅用太陽光パネル価格の推移を、過去13年分のデータと業界構造の変化とともに解説します。東芝・三菱電機・京セラ・ソーラーフロンティアなどが市場から撤退した歴史的背景と、現在残っている現役9メーカーの相場水準を理解することで、後悔しない購入判断ができます。
過去13年の1kW単価の大まかな推移は以下のとおりです。
| 年度 | 1kW単価の相場レンジ | 主な出来事 |
|---|---|---|
| 2012年 | 32〜36万円 | FIT制度開始(住宅用42円/kWh)/市場急拡大 |
| 2013年 | 30〜34万円 | 駆け込み需要で価格低下 |
| 2014年 | 30〜32万円 | 住宅用補助金廃止/消費税5→8%増税で一時値上がり |
| 2015-2016年 | 28〜30万円 | 価格横ばい期/産業用シフトで住宅用施工店減少 |
| 2017-2018年 | 23〜27万円 | メーカー海外生産移転/中国系台頭 |
| 2019-2020年 | 22〜25万円 | 住宅用売電単価 電気料金を下回る/自家消費重視へ |
| 2021-2022年 | 20〜25万円 | ソーラーフロンティア撤退/東芝・三菱電機も事実上撤退 |
| 2023-2024年 | 18〜27万円 | N型TOPCon世代が主力化/海外大手と国内勢の価格差拡大 |
| 2025-2026年 | 17〜28万円 | 2025年10月 新FIT制度施行(住宅用 24円×4年+8.3円×6年の二段階) |
2012年の約35万円から、2026年には17〜28万円まで約半額になっています。ただし海外大手(18万円前後)と国内メーカー(26〜28万円)の間に価格帯の両極化が進み、かつてのように「全メーカーが同じように値下がりする」局面ではなくなっています。
以下は、住宅用太陽光発電のメーカー別1kW単価の月次推移グラフ(2012年10月〜2019年10月、歴史アーカイブ)です。旧ラインナップの主要メーカー(シャープ・ソーラーフロンティア・東芝・パナソニック・三菱・カナディアンソーラー・トリナソーラー・Qセルズ)の価格変動を記録として残しています。東芝・ソーラーフロンティア・三菱電機はその後住宅用事業から撤退しました。
(読み込みに時間がかかることがあります)
住宅用太陽光発電 1kW単価の推移(2012-2019、メーカー別)このグラフからは、2012年当時 35万円前後だった単価が、2019年には23万円前後まで段階的に下がった経緯が読み取れます。2014年4月の補助金廃止+増税時のスパイクを除けば、ほぼ一貫した値下げトレンドでした。
2019年頃から市場構造が大きく変化し、以下の理由でメーカー別の月次比較の意義が薄れました。
2020年以降の動向は、次の「国内メーカー撤退史」「新FIT制度」セクションで整理しています。
2010年代後半から2020年代初頭にかけて、日本の大手家電メーカーが相次いで住宅用太陽光発電事業から撤退しました。これは単なる「各社の経営判断」ではなく、中国系メーカーの世界シェア支配と売電単価低下という構造変化が背景にあります。
| 撤退メーカー | 時期 | 背景 |
|---|---|---|
| 東芝 | 2018年頃 | OEM中心の事業モデルで自社製造から早期撤退。太陽光事業自体は段階的に縮小 |
| 三菱電機 | 2020年3月 | 太陽光パネルの生産・販売終了を正式発表。中国製との価格競争に耐えきれず |
| 京セラ | 2020年代前半 | 住宅用新規設置から実質撤退。一部アーカイブ製品のメンテナンス対応のみ継続 |
| ソーラーフロンティア | 2022年 | 国内ソーラーパネル製造事業から撤退。宮崎工場閉鎖 |
| サンテックパワー | 2013年 | 米国本社が破産申請、日本法人は事業縮小・撤退 |
撤退要因は主に以下の3点です。
結果として、2026年時点の住宅用太陽光パネル市場は海外大手4社+国内5社(うち2社は海外委託生産)という構成になっています。過去の大手ブランドのパネルで新規設置することは、メーカー保証の実効性や故障時の交換パネル入手の観点から推奨できません。
2025年10月、住宅用太陽光発電の売電単価が大きく変わりました。
| 期間 | 旧FIT(〜2025年9月) | 新FIT(2025年10月〜) |
|---|---|---|
| 最初の4年間 | 16円/kWh(住宅用) | 24円/kWh(住宅用) |
| 5〜10年目 | 16円/kWh | 8.3円/kWh |
| 10年平均 | 16円/kWh | 約14.58円/kWh |
10年平均では新FITの方が若干安くなりますが、最初の4年間は24円と高単価。投資回収期間を早める設計になっており、逆に5年目以降は8.3円と電気料金(30円前後)を大きく下回るため、自家消費率を高めるほどお得という構造です。
詳しい計算根拠は売電価格についてでも解説しています。
2026年4月時点の現役9メーカーの住宅用主力モデルの1kW単価相場です。海外大手4社と国内5社で明確な価格差があります。
| メーカー | 主力モデル | 出力 | 効率 | 1kW単価 |
|---|---|---|---|---|
| カナディアンソーラー | CS6.2-36TM-350 | 350W | 23.1% | 18.0万円 |
| トリナソーラー | Vertex S+ NEG9R.28 | 445W | 22.3% | 18.0万円 |
| ジンコソーラー | Tiger Neo N-405 | 405W | 21.5% | 18.0万円 |
| JAソーラー | DeepBlue 4.0X | 415W | 21.3% | 18.0万円 |
| ネクストエナジー | NER108M460B-NED | 460W | 23.0% | 23.0万円 |
| ハンファQセルズ | Re.RISE-NBC MS290 | 290W | 23.5% | 24.0万円 |
| 長州産業 | CS-364B81N | 364W | 20.5% | 26.0万円 |
| パナソニック | MODULUS Black 400 | 400W | 22.0% | 26.0万円 |
| シャープ | NU-259AM | 259W | 19.8% | 28.0万円 |
海外大手(1kW単価18万円前後)の値下げ余地は限定的と見られます。世界的なシリコン原料価格が底打ちし、中国系メーカー間の価格競争が激しかった2020-2023年を経て、現在は採算確保のフェーズに入っています。国内メーカー(26〜28万円)も販売チャネルの整理で大幅値下げは難しい状況で、2026年以降は緩やかな横ばい〜微減が見込まれます。「さらに下がるまで待つ」より、新FIT制度の最初の4年間 24円/kWh を活用する方が経済合理性があります。
変わりました。最初の4年間は24円/kWhと高単価のため、投資回収期間を短くする設計になっています。逆に5年目以降は8.3円/kWhと電気料金を大きく下回るので、自家消費率をどう上げるかが経済性の決め手になります。蓄電池との組み合わせ、エコキュートなど家電の消費時間シフト、EVへの充電など、家全体のエネルギー設計と一体で考えると投資回収がさらに早まります。
「国内サポート体制」「ブランドの安心感」「独自技術」に明確な価値があります。ハンファQセルズはバックコンタクト構造で変換効率24.2%、パナソニックのMODULUS、シャープの台形・三角形モジュールなど、海外大手にはない技術的強みがあります。長州産業は完全国産+業界唯一の雨漏り保証10年で、屋根の補償まで含めた安心感は海外系では得られません。価格差5〜10万円/kWを「安心感の対価」として評価するかどうかが判断の分かれ目です。
推奨しません。理由は主に4つあります。(1) メーカー保証の実効性が弱まっている(生産終了メーカーの出力保証はパネル交換対応が困難)、(2) 故障時の交換パネルが市場に無い、(3) 現役施工店が取扱を停止しており一括見積りサービスで見積りが取れない、(4) 新FIT認定や補助金制度の対象外になるケースがある。中古市場や在庫処分ルートで安く入手できても、長期運用リスクは大きくなります。
ほぼありません。(1) 新FIT制度の 24円×4年 という高単価期間がそのまま先送りされる、(2) 電気料金は燃料費調整額の影響でむしろ上昇傾向が続いており、自家消費メリットが年々大きくなる、(3) 設置費用の値下げ余地が限定的、の3点から、導入タイミングを早めるほど累積利益が大きくなる計算になります。例外は「5年以内に建て替えを予定している」ケースのみです。
価格推移を理解しても、最終的な判断にはお宅の屋根条件・家族の電気使用パターン・地域の日射条件による個別見積りが必要です。現役9メーカーを横断で比較できる一括見積りサービスなら、同じ屋根条件で複数メーカー・複数販売店の提示を並べて比較できます。
太陽光発電のメーカー選びで欠かせないのがいい施工店との出会い。実際に設置するとなると制約の多い住宅屋根は選べるメーカーが案外少ないなんてこともあり、限られた選択肢から最適解を見出すにはメーカーと購入者をつなぐ施工店が重要な役割を果たします。施工店選びには一括見積サービスを利用される方がほとんどですが、ここでは当サイトがおすすめする見積もりサイトとその特徴をご案内します。
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