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設備利用率と稼働率|太陽光発電の年間性能を測る2つの指標

設備利用率は、発電設備が1年間に実際に発電した電力量を、定格出力で1年中(8,760時間)発電し続けた場合の量で割った割合です。住宅用の太陽光発電は、国の調達価格等算定委員会の資料で平均14.1%(2025年1〜8月)、調達価格の計算では13.7%を想定しています。発電している時間の割合(稼働率)とは別の指標で、年間発電量の見積もりには設備利用率を使います。

設備利用率の意味と算定式

設備利用率は、発電設備が一定期間(通常は1年間)に実際に発電した電力量を、定格出力で休まず発電し続けた場合の電力量と比べた割合です。1年間は8,760時間(24時間×365日)です。

  • 設備利用率(%)= 年間発電量 ÷(定格出力 × 8,760時間)× 100

例:東京で南向き・傾き30度に設置した1kWの太陽光発電は、NEDOの日射量データ(MONSOLA-11)で計算すると年間約1,160kWh発電します。設備利用率=1,160÷(1×8,760)×100=約13.2%です。

国の資料では、住宅用(10kW未満)で太陽光だけを設置した家(シングル発電)の設備利用率は、2025年1〜8月に集めた定期報告の平均で14.1%(1kWあたり年間約1,240kWh)でした。過去4年間に検討した数値の平均は14.2%で、調達価格の計算では13.7%(1kWあたり年間約1,200kWh)を想定しています(調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月5日))。

稼働率との違い(時間の割合と電力量の割合)

「稼働率」と「設備利用率」は混同されがちですが、割合のもとになる量が違います。

この表は稼働率と設備利用率の違いです。
指標 分子 分母 例
稼働率発電している時間(稼働時間)期間中の総時間1日12時間発電するなら50%(24時間中12時間)
設備利用率実際の発電量(kWh)定格出力で休まず発電した場合の発電量1kWの太陽光が年間1,160kWh発電するなら約13.2%

太陽光発電は夜は発電しません。東京の時刻別の日射量データ(NEDO「年間時別日射量データベース(METPV-11)」)で見ると、発電する時間帯(月平均で1kWあたり1時間に0.01kWh以上)は、6月が5時台〜18時台、12月が7時台〜15時台です。1年8,760時間のうち発電している時間は約4,290時間(約49%)です。昼でも朝夕や曇り・雨の日は出力が小さいため、設備利用率は約13.2%と、発電している時間の割合よりずっと低くなります。年間発電量や収支の見積もりに使うのは設備利用率のほうです。時間帯ごとの発電量は1日の発電量のページで確かめられます。

各電源の設備利用率の比較

太陽光発電の設備利用率は、ほかの電源と比べて低くなります。夜は発電せず、天気で出力が変わるためです。国の発電コスト検証ワーキンググループ(2025年2月とりまとめ)が発電コストの試算で使った前提は次のとおりです。

この表は各電源の設備利用率と1kWあたりの年間発電量、稼働年数です(国の発電コストの試算の前提)。
電源設備利用率
(%)
1kWあたりの年間発電量
(kWh)
稼働年数
(年)
太陽光(住宅用)15.8約1,38020・25・30
太陽光(事業用)18.3約1,60025・30
陸上風力29.6約2,59020・25
洋上風力(着床式)30約2,63020・25
中水力54.7約4,79040・60
小水力54.4約4,77030・40
地熱83約7,27030・40・50
バイオマス(木質専焼)87約7,62020・30・40
石炭火力10〜80
(5つの条件)
約880〜7,01030・40
LNG火力10〜80
(7つの条件)
約880〜7,01030・40
原子力60〜80
(3つの条件)
約5,260〜7,01040・60

設備利用率が低い電源は、同じ容量でも年間の発電量が少なくなります。ただし発電コスト(1kWhあたりの費用)は、設備利用率だけでなく建設費や燃料費でも決まります。住宅用の太陽光の発電コストと電気料金の比較はグリッドパリティのページで計算しています。

地域別の設備利用率(太陽光発電)

太陽光発電の設備利用率は、地域の日射量で変わります。NEDOの日射量データベース(MONSOLA-11)で47都道府県の観測地点(県庁所在地など)の1kWあたりの年間発電量を計算し、地方ごとにまとめると次のとおりです。

この表は地方別の太陽光発電の1kWあたりの年間発電量と設備利用率です。
地方1kWあたりの年間発電量
(kWh)
設備利用率
(%)
北海道・東北約1,090〜1,20012.4〜13.7
関東約1,160〜1,29013.2〜14.7
中部・北陸約1,100〜1,38012.6〜15.8
近畿約1,150〜1,29013.1〜14.7
中国・四国約1,110〜1,37012.7〜15.6
九州・沖縄約1,220〜1,35013.9〜15.4
  • NEDO「年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)」の各都道府県の観測地点(県庁所在地など)で、南向き・年間で最も発電する傾きに設置した場合の値です(損失係数0.85)。設備利用率は1kWあたりの年間発電量を8,760時間で割って計算しています。
  • 47都道府県で最も多いのは山梨県(約1,380kWh・15.8%)、最も少ないのは秋田県(約1,090kWh・12.4%)です。都道府県ごとの値は都道府県別の太陽光発電で確かめられます。

同じ地方の中でも差があり、冬に曇りや雪の日が多い日本海側の県は低めになります。

パネルの温度による違い

同じ地域・同じ屋根でも、パネルの温度が上がると出力が下がるため、夏の晴れた日の発電量に差が出ます。主要9メーカーの主力モデルはどれもN型のセルで、セルの構造はバックコンタクトがハンファQセルズ・パナソニック、TOPConがカナディアンソーラー・ネクストエナジー・トリナソーラー・長州産業・ジンコソーラーです。

  • 温度係数(パネルの温度が1℃上がるごとに出力が下がる割合)は、公表しているメーカーで−0.26〜−0.30%/℃です。最も小さいのはパナソニックです
  • パネルが70℃(基準の25℃より45℃高い)になると、出力は約11.7〜13.5%下がります(温度係数×45℃で計算)
  • この温度係数の差による出力の差は、パネルが70℃のときでも約1.8ポイントで、屋根の向き(東・西向きは南向きの約83%)や地域による差より小さくなります

メーカーごとの温度係数はパネルの温度と発電量のページ、変換効率は変換効率のランキングで比べられます。

設備利用率を左右する設置の条件

実際の設備利用率は、屋根の向きと傾き、影、パワコンの容量の組み合わせで変わります。東京で計算すると、東向き・西向きの30度は南向き30度の約83%(設備利用率 約11.0%)、北向き30度は約62%(約8.3%)です。東西の屋根については東西屋根の太陽光発電のページで比べています。

  • パネルの向きと傾き(屋根の勾配と方位で決まる)
  • 影がかからない配置(電柱・煙突・隣家の影)
  • パワコンの容量とパネルの容量の組み合わせ(過積載)
  • 配線の長さと太さ(電圧が下がることによる損失を抑える)
  • 定期点検と故障の早期発見(遠隔監視・点検)

屋根に合った配置や容量の提案は施工店によって違うため、複数社の見積もりで設計の提案も比べるのが確実です。

業者・パネル選びを比較見積もりで進める

屋根の向き・傾き・影の条件で、設備利用率と年間発電量は変わります。ご自宅の屋根での発電量の見込みと費用を、複数の施工店の見積もりで比べられます。

住宅用で信頼できる施工会社を探す

住宅の屋根は形・向き・広さに制約があり、載せられるメーカーやパネルの枚数は家ごとに変わります。価格にも幅があり、経済産業省の集計(2025年設置)では1kWあたり平均29.0万円に対し、安いほうから3割の水準は25.6万円です(5kWなら約17万円の差)。複数社から見積もりを取り、価格と提案の中身を比べてください。以下は住宅用の見積もり窓口で、複数社をまとめて比べられる一括見積もりサイトと、販売店などから直接提案を受けられる窓口があり、いずれも無料で申し込めます。

  • 複数メーカーを扱う販売店から直接

    AD-HOME

    太陽光と蓄電池の設置を専門に扱う販売店です。各メーカーと直接取引して中間マージンを抑え、多数のメーカーから屋根の条件や予算に合わせて柔軟に提案します。メーカー保証に加えて独自の保証制度もあり、一括見積もりとあわせて販売店から直接提案を受けたい方の選択肢に。

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  • 関東エリア限定・東京ガスのサービス

    東京ガスの太陽光発電・蓄電池

    東京ガスの太陽光発電・蓄電池の導入サービスです。家の状況や予算に合わせた提案を受けられ、補助金の申請手続きのサポートから導入後のアフターサポートまで対応しています(地域や条件により、東京ガス提携の販売施工店が契約・施工する場合があります)。対象は戸建ての持ち家で、対応地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県です。

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  • 東京都の太陽光&蓄電池・補助金特化

    エコエネハウス

    東京都の太陽光・蓄電池に特化した専門窓口です。補助金の申請手続きを専門スタッフがサポートし、東京都と市区町村の補助金を組み合わせた費用の提案が受けられます。無料相談から始められるので、東京都で太陽光と蓄電池の導入を検討している方の選択肢に。

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あわせて使いたい一括見積もりサイト

  • タイナビ

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よくある質問(FAQ)

太陽光発電の設備利用率は何%ですか?
国の調達価格等算定委員会の資料では、住宅用(10kW未満)の太陽光発電の設備利用率は2025年1〜8月の平均で14.1%、調達価格の計算で想定している値は13.7%です。NEDOの日射量データで計算すると、東京・南向き30度で約13.2%、47都道府県の観測地点では約12.4〜15.8%です。
設備利用率と稼働率の違いは何ですか?
稼働率は発電している時間の割合、設備利用率は実際の発電量を、定格出力で1年中発電し続けた場合の量で割った割合です。東京の太陽光発電は1年の約49%の時間で発電していますが、朝夕や曇りの日は出力が小さいため、設備利用率は約13.2%になります。
設備利用率から年間発電量を計算するには?
年間発電量(kWh)=容量(kW)×8,760時間×設備利用率です。例えば5kWで設備利用率14.1%なら、5×8,760×0.141=約6,180kWhです。

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