スイスの歴史的建造物がスマートハウスに総リフォーム、エネルギー消費量は4分の1に

スイスにあるネオバロックの歴史的建造物が、太陽光発電の設置などで全面的にスマートハウス化されました。

スイス政府はエネルギー戦略2050という政策を打ち出しており、2050年までに再生可能エネルギーの拡大と消費電力削減を目標に掲げているからです。歴史的建造物の外観を損ねることなく、エネルギー効率をアップさせようとするのは至難の業で、国民からも反対の声がありましたが、福島第一原発の事故によって脱原発の機運が高まり、再生可能エネルギーへの転換を余儀なくされることになりました。

環境に優しいセルロース素材を使い、地下室から屋根裏まで骨組みを断熱化させることに成功しました。隙間はリサイクル可能なポリエチレンを埋め込み、クリプトンガス入りの二重構造の窓にすることで、100年以上続いている外観と風合いを維持させることに成功したのです。

地下150mまで掘り下げ、地中熱調査も行い、給湯と温水暖房用の太陽熱貯蔵ポンプと地中熱ヒートポンプを設置しました。

屋根には太陽光発電装置と太陽熱温水器を設置し、直射日光が当たらなくても、外気温10度という条件でも熱エネルギーを吸収することが可能になっています。

現在のエネルギー消費量は従来の4分の1にまで削減され、電力と熱エネルギーの予備を十分に保有することが可能になっています。二酸化炭素排出やエネルギー生産時の環境に対する負荷を真剣に考えれば、建築資材と建築工法を見直し、再生可能エネルギーにシフトしていくことは当然の流れといえます。文化遺産保護局も考え方に変化がみられており、太陽光発電の取り付けに対して理解をしめし始めています。歴史的建造物を省エネハウスに全面改修するのは時間もコストもかかるうえ、デザインにも影響がないように配慮しなければならず難しいことなのですが、成功例が少しずつ増えていくことが期待されます。

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ダイワハウス子会社ホームセンター、70%CO2削減の「次世代環境配慮型ホームセンター」としてリニューアル

大和ハウス工業の子会社で、「Home Solution」をコンセプトとするロイヤルホームセンターの長久手店が大幅改修、CO2を70%以上削減可能な次世代環境配慮型ホームセンターとしてリニューアルオープンしました。

ロイヤルホームセンター長久手店について

店舗面積を5倍に拡大してプロ向けの87,000にも及ぶ品ぞろえや作業服裾上げ・最大1,320色の塗料調色サービスを従来以上に充実させ、始業開始までに必要なものを購入できるよう早朝6時30分に開店します。またそれだけではなく一般向けの家庭用品や日用雑貨・ペット用品などの販売も行っていきます。さらに一般客向けには電球や水栓、網戸等の取り付け作業や合計5,000円以上の買い物で無料配送などサポート体制も整えられます。

経済産業省「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」に採択

ロイヤルホームセンター長久手の建物は平成25年にネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業で採択され、1990年当時の建物と比較すると約70%CO2排出量を削減できる次世代環境配慮型のホームセンターです。

その特徴としては立地を活かして店舗を地中化しているため断熱性が向上しています。
また高断熱複層ガラスの使用で省エネ性を向上させるともに屋根面への太陽光発電パネル設置で創エネに努め、照明にもLED照明を使用しています。商品棚にも光拡散フィルムを使用することで照明器具を使用しなくても明るさを保てます。さらに照明の消し忘れ防止のセンサー設置をはじめとしたエネルギーマネージメントも実施するなど環境に配慮した店舗となっています。

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旭ファイバーグラス、ECHO CITY製品大賞2014で大賞を受賞

建築、住宅や都市の未来を創造する優れた設備・建材に贈られる「ECHO CITY製品大賞2014」を受賞した旭ファイバーグラスの住宅用断熱材。

世界最高水準の0.032W/M・Kの熱伝導率で、省エネ基準で寒冷地の壁に要求される断熱性能を標準的な柱厚でクリアできるというグラスウール断熱材です。

性能の向上と同時に日本の住宅の構造に合うよう開発されたこと、施工が容易であることなどで高評価を得ました。環境や人に優しいノンホルムアルデヒドという点も評価が高いポイントです。

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住友林業ホームテック「スマートリフォーム」プランを発表

住友林業ホームテック株式会社は、『スマートリフォレスト』というリフォームプランを発表しました。

スマートリフォレストは、耐震性と断熱性を確保した安全な住宅に、発電・節電・蓄電を組み合わせてエコを実現した住まいを構築することができるサービスです。

屋根に設置された太陽光パネルを発電源として電力会社からの電力提供に頼らないエネルギー源を確保して、災害時や緊急時にも万全な体制が取れます。
フォーアールエナジー社製の家庭用リチウムイオンバッテリーを蓄電池として使用していて、容量も12kWhと大容量なのが特徴です。

また、HEMSを導入することにより、家庭内の製品ごとに消費電力の確認や、時間単位ごとでの消費電力量のモニタリングなど電気の見える化が徹底されたリフォームプランです。

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ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーにヤマト住建とアエラホーム

省エネルギー性に優れた住宅に表彰される「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」(一般社団法人 日本地域開発センター/東京都港区)2014年度の大賞に、アエラホーム「クラージュ(プレミアム仕様)」とヤマト住建「エネージュUW」が選ばれました。

アエラホーム「クラージュ」

アエラホームのクラージュ(プレミアム仕様)は、屋根までを遮熱断熱材で覆う外張断熱に加え、屋根と壁には発泡ウレタンフォームによる吹付断熱を施した「外張W断熱」を採用した住宅で、高い断熱性と気密性を実現させています。

ヤマト住建「エネージュUW」

ヤマト住建のエネージュUWは、家全体を内側と外側の両方からダブル断熱を施した上、屋根断熱と基礎断熱、Low-Eトリプルサッシの樹脂サッシを採用し、北海道の省エネ基準を上回るUA値0.27(W/m2・K)を記録しました。

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2階建てのゼロエネビルが富山県に完成

経済産業省ゼロエネルギー化事業の補助金を利用して、富山市に太陽光発電と省エネ設備で電力を自給自足することができるP・Fオートメーションの新社屋が完成しました。

この建物は環境負荷を抑えることを目的としたもので、数百枚の太陽光パネルを利用して自家発電するとともに、窓を二重ガラスにしたりLED照明を全館で使うなど省エネ設計になっています。省エネと太陽光発電によりこの建物は実質消費エネルギーがゼロになる計算です。

ビルと駐車場に取り付けられた280枚のソーラーパネルで電力をまかなうということですが、もちろん完全な自給自足には蓄電池といったバックアップが必要になってきます。
しかし事業の内容にはそうした記述がないことから、あくまで系統を利用した運用だと思われます。売電の有無についても触れられていません。

なによりこの事業がすごいのが、通常のビルに比べて6割も消費電力を削減できること。残る4割を太陽光発電で賄える計算で、これをもってゼロエネルギーを達成するのだと。

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YKKの断熱樹脂窓ガラスに省エネ大賞

YKK APの製品である高性能トリプルガラス樹脂窓「APW430」が、平成26年度省エネ大賞の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。この省エネ大賞は、環境順応性に優れたシステムや部品、機械類に与えられる賞であり、これに選ばれた製品は省エネ大賞受賞マークを付けることが出来ます。

「APW430」はトリプルガラス(三枚複層ガラス)と専用の樹脂フレームを用いることによって家の中を快適な気温に保ちやすくなり、家電使用によるエネルギー消費を抑えることに繋がります。すなわち、エコなスマートハウスにぴったりな窓モデルと言えるでしょう。

また、YKK APは製品の製造ラインのエネルギー原単位の削減に成功し、省エネ事業部門の「省エネルギー庁長官賞(産業部門)」も受賞しています。

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リクシルの断熱リフォーム工法が省エネ大賞受賞

総合住生活企業である株式会社LIXILは平成26年度省エネ大賞の製品・ビジネスモデル部門において、同社、断熱リフォーム工法ココエコが省エネルギーセンター会長賞を受賞したと発表しました。ココエコは1部屋単位からでもリフォームが可能という新発想の工法で、住宅完成後は断熱性能を高めることが難しいといわれていた中で、既存の窓や壁、床の上から内窓や断熱パネルを取り付けることで、最短で1日で住宅の断熱性能を高めることができるという工法です。また、部屋のリフォーム前後での年間冷暖房エネルギーの削減率は30.4%となっています。
同社は今後もココエコをはじめとした省エネ商品の普及促進と日本住宅の断熱化に取り組み、豊かで快適な住生活の未来に貢献するとしています。

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リクシル、家屋の断熱性を上げる高性能樹脂窓「エルスターX」と高断熱玄関ドア「グランデル」を発表

2015年1月5日から株式会社LIXILが高性能樹脂窓「エルスターX」と高断熱玄関ドア「グランデル」の発売を開始しました。エルスターXは、世界トップクラスの断熱性能0.79W/(平方メートル・K)を実現した樹脂窓で、グランデルは、業界最多21種類のデザインと16色の多彩なバリエーションを誇るドアの厚さ60mmの断熱ドアです。

エルスターXでは、スタンダードクラスの窓である「サーモス」の断熱性能を更に向上させ、新機構の樹脂フレームにトリプルガラスを搭載し、フレームの見込み寸法を樹脂の約1.8倍にすることで断熱性と強度を両立しています。また、フレームの中空層であるホローを多層化することで、高い断熱性を保っています。更に、この樹脂フレームは業界一のスリムなフレームで、ガラス面積を従来の約10%も拡大することができました。

同時発売となった高断熱性玄関ドア「グランデル」とともに、家屋全体での高い断熱性と快適さを実現しています。

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