新築の太陽光発電|価格の相場・設置率・容量の決め方・瓦一体型・東京都の制度
経済産業省の集計では、新築の太陽光発電の価格は1kWあたり平均28.9万円で、既築(後付け)の30.1万円より低くなっています。国土交通省の調査では、注文住宅(新築)の62.5%に太陽光発電が付いています。容量は屋根と家で使う電気の量で決め、10kW未満なら住宅用の売電の制度です。東京都では2025年4月から、大手住宅供給事業者に太陽光発電などの設置が義務になりました(施主の義務ではありません)。
ここでは、新築の家に太陽光発電を付けるときに知っておきたい価格・設置の状況・容量・制度を、国と東京都の公表資料をもとに説明します。ハウスメーカーで付けるときの確認点はハウスメーカーの太陽光発電、ZEHの要件はZEH住宅の太陽光発電で詳しく扱っています。
新築の太陽光発電の価格
経済産業省(調達価格等算定委員会)が集計した住宅用太陽光発電の価格は、新築のほうが既築より1kWあたり約1.2万円低くなっています。5kWの場合の価格は次のとおりです。
| 区分 | 1kWあたり | 5kWの価格 |
|---|---|---|
| 全体の平均 | 29.0万円 | 約145万円 |
| 新築の平均 | 28.9万円 | 約144.5万円 |
| 既築(後付け)の平均 | 30.1万円 | 約150.5万円 |
| 安いほうから3割の水準 | 25.6万円 | 約128万円 |
- 出典:調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月5日)。2025年設置の案件の平均で、工事費を含みます。「安いほうから3割の水準」は、価格の安い順に並べたときに3割目にあたる価格です。
住宅会社の見積もりでは、太陽光発電の部分が住宅全体の金額に含まれていることがあります。太陽光の容量と、その部分の金額(1kWあたり)を確認し、上の水準と比べてください。
新築の家の太陽光発電の設置率
| 住宅の種類 | 太陽光発電装置の設置率 |
|---|---|
| 注文住宅(新築) | 62.5% |
| 注文住宅(建て替え) | 47.1% |
| 分譲戸建住宅 | 23.2% |
- 出典:国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」(2026年7月17日公表)。2024年度に住み替え・建て替えをした世帯が対象で、注文住宅は全国、分譲戸建住宅は三大都市圏の値です。
容量の決め方
新築の太陽光発電の容量は、主に次の3つで決まります。環境省の調査では、太陽光発電を使っている世帯の平均の容量は5.0kWでした。
| 考えること | 内容 |
|---|---|
| 屋根の広さ・形・向き | 載せられるパネルの枚数の上限になる。新築なら設計の段階で、南向きの屋根の面を広くとるなどの調整ができる |
| 家で使う電気の量 | 給湯がガスかエコキュートか、EVを使うかで、昼に家で使える電気の量が変わる(ガス併用・エコキュート) |
| 目指す住宅の性能 | ZEHやGX志向型住宅では、再エネを含めた一次エネルギー消費量の削減率を満たす容量が必要(ZEHの要件) |
| 容量 | 東京 (南向き30度) | 都道府県別の幅 |
|---|---|---|
| 3kW | 約3,470kWh | 約3,270〜4,140kWh |
| 4kW | 約4,630kWh | 約4,360〜5,520kWh |
| 5kW | 約5,790kWh | 約5,450〜6,900kWh |
| 6kW | 約6,940kWh | 約6,540〜8,280kWh |
| 7kW | 約8,100kWh | 約7,630〜9,660kWh |
| 8kW | 約9,260kWh | 約8,720〜11,040kWh |
| 9kW | 約10,420kWh | 約9,810〜12,420kWh |
- 東京はNEDO「年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)」の東京・真南30度の年平均日射量×365日×損失係数0.85(1kWあたり約1,160kWh)、都道府県別の幅は県庁所在地などの観測地点・年間で最も発電する傾きでの値(1kWあたり約1,090〜1,380kWh)で計算しています。屋根の向き・影・積雪・パネルの温度などで実際の発電量は変わります。
10kW以上にする場合
10kW未満は住宅用の売電の制度(2025年10月以降の認定で1〜4年目24円、5〜10年目8.3円)ですが、10kW以上にすると屋根設置の10kW以上の制度(最初の期間は19円など)になり、買取の期間が変わるほか、50kW未満では発電した電気の30%以上を自家消費することなどが要件になります。違いは9kWの太陽光発電のページで説明しています。
瓦一体型などの屋根に合わせたパネル
屋根の上に架台を付けて載せる通常のパネルのほかに、屋根材と一体になったパネルがあります。たとえばカネカは、瓦一体型の太陽電池「VISOLA」を住宅用として扱っています。新築なら、屋根の材料と合わせて選べます。
| 載せ方 | 特徴 |
|---|---|
| 屋根置き(架台) | 屋根材の上に架台を付けて載せる。メーカーや機種を選べる幅が広い |
| 屋根材一体型(瓦一体型など) | パネルが屋根材の役割も兼ねる。屋根の見た目になじむ。扱うメーカー・機種は限られる |
- 出典:カネカ「Quality of Life Solutions Unit|事業・製品」(住宅用太陽光発電システム VISOLA)。
- 瓦一体型と屋根置きの価格を国がまとめた統計はありません。価格の差は、同じ容量で見積もりを取り、屋根材の費用も含めて比べてください。
東京都の建築物環境報告書制度(2025年4月から)
東京都では2025年4月から、大手住宅供給事業者が新築する建物に、太陽光発電などの設置が義務になりました。国の制度としては、新築住宅への太陽光発電の設置は義務付けられていません(2025年4月から全国で義務になったのは、新築住宅の省エネ基準への適合です)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象の事業者 | 1年間に都内で建てる延べ面積2,000㎡未満の建物の延べ面積の合計が2万㎡以上の建物供給事業者 |
| 主な義務 | 断熱・省エネ性能の確保、再生可能エネルギー利用設備の設置、EV充電設備などの設置、施主や購入者への環境性能の説明、報告書の提出 |
| 太陽光の基準 | 供給する建物の棟数に応じた基準量を事業者単位で達成する(1棟ごとに2kWを設置するのではない) |
- 出典:東京都環境局「東京都建築物環境報告書制度(令和8年度基準)」リーフレット。
新築で太陽光発電を付けるときの進め方
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設計の初めに要望を伝える
屋根の形・向き・広さは太陽光の容量を左右します。間取りの検討と同じ時期に、太陽光発電を載せたいこと、ZEHなどを目指すかを住宅会社に伝えます。
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見積もりで太陽光の部分を確認する
容量、パネルとパワーコンディショナのメーカー・機種、太陽光の部分の金額、保証の内容を確認します。
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補助金を確認する
国のみらいエコ住宅2026事業は登録された住宅会社が申請し、予算に達すると締め切られます。都道府県・市区町村の太陽光の補助も、申請の時期と条件を確認します(太陽光発電の補助金)。
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売電と電力会社の手続き
売電の認定(再エネ特措法)と電力会社への接続の申し込みは、施工する会社が代わりに行うのが一般的です。
太陽光発電の見積もりを比べる
住宅会社の提案とは別に、太陽光の販売店からも見積もりを取ると、太陽光の部分の価格や容量を比べやすくなります。後から別の会社で付ける場合は、屋根の保証の扱いを住宅会社に確認してください(ハウスメーカーの太陽光発電)。
住宅用で信頼できる施工会社を探す
住宅の屋根は形・向き・広さに制約があり、載せられるメーカーやパネルの枚数は家ごとに変わります。価格にも幅があり、経済産業省の集計(2025年設置)では1kWあたり平均29.0万円に対し、安いほうから3割の水準は25.6万円です(5kWなら約17万円の差)。複数社から見積もりを取り、価格と提案の中身を比べてください。以下は住宅用の見積もり窓口で、複数社をまとめて比べられる一括見積もりサイトと、販売店などから直接提案を受けられる窓口があり、いずれも無料で申し込めます。
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東京ガスの太陽光発電・蓄電池
東京ガスの太陽光発電・蓄電池の導入サービスです。家の状況や予算に合わせた提案を受けられ、補助金の申請手続きのサポートから導入後のアフターサポートまで対応しています(地域や条件により、東京ガス提携の販売施工店が契約・施工する場合があります)。対象は戸建ての持ち家で、対応地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県です。
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東京都の太陽光&蓄電池・補助金特化
エコエネハウス
東京都の太陽光・蓄電池に特化した専門窓口です。補助金の申請手続きを専門スタッフがサポートし、東京都と市区町村の補助金を組み合わせた費用の提案が受けられます。無料相談から始められるので、東京都で太陽光と蓄電池の導入を検討している方の選択肢に。
あわせて使いたい一括見積もりサイト
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よくある質問(FAQ)
- 新築の太陽光発電の価格の相場は?
- 経済産業省(調達価格等算定委員会)の集計では、住宅用の太陽光発電の価格は、新築が1kWあたり平均28.9万円、既築(後付け)が平均30.1万円で、新築のほうが低くなっています。工事費を含んだ値です。
- 新築の家にはどれくらい太陽光発電が付いている?
- 国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査では、太陽光発電装置の設置率は注文住宅(新築)で62.5%、注文住宅(建て替え)で47.1%、分譲戸建住宅で23.2%でした。
- 新築の太陽光発電は何kWにすればいい?
- 屋根の広さと向き、家で使う電気の量、ZEHなどを目指すかで決まります。環境省の調査では、太陽光発電を使っている世帯の平均の容量は5.0kWでした。10kW以上にすると住宅用(10kW未満)とは売電の制度が変わります。
- 新築で太陽光発電を付けないといけない?
- 国の制度で、新築住宅に太陽光発電の設置は義務付けられていません。東京都では2025年4月から、都内で年間の供給延べ面積が2万㎡以上の大手住宅供給事業者に、太陽光発電などの設置が義務になりました。基準量は事業者単位で達成するもので、1棟ごとや施主の義務ではありません。
- 瓦一体型の太陽光パネルはある?
- あります。たとえばカネカは瓦一体型の太陽電池「VISOLA」を住宅用として扱っています。価格を国がまとめた統計はないため、通常の屋根置きのパネルとの価格の差は、同じ容量で見積もりを取って比べてください。
- 新築で太陽光発電を付けると補助金は出る?
- 国の新築の補助は、太陽光発電そのものではなく住宅全体の省エネ性能が対象です。みらいエコ住宅2026事業のGX志向型住宅(110〜125万円/戸(地域区分による))は、再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量の削減率が要件のため、太陽光発電が必要になります。都道府県や市区町村の太陽光発電の補助を使える場合もあります。



