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太陽光発電の発電量の計算方法|計算式・NEDOの日射量データ・損失係数(PR値)

太陽光発電の年間発電量は「年間の日射量×容量×損失係数」で計算できます。NEDOの日射量データ(MONSOLA-11)で東京・南向き30度の年間日射量は約1,361kWh/㎡で、損失係数0.85なら1kWあたり約1,160kWh、4kWで約4,630kWhです。損失係数は、パワコンでの変換やパネルの温度上昇などで減る分を表します。

発電量の計算式

太陽光パネルの容量(公称最大出力)は、1㎡あたり1kWの光が当たったとき(標準試験条件)の出力です。そのため、パネルの面に当たる日射量(kWh/㎡)に容量(kW)を掛けると、理論上の発電量がわかります。実際には損失があるので、損失係数を掛けます。

この表は太陽光発電の発電量の計算式です。
求めるもの 計算式
年間発電量(kWh)年間の日射量(kWh/㎡)×容量(kW)×損失係数
月の発電量(kWh)その月の1日あたりの日射量(kWh/㎡)×日数×容量(kW)×損失係数
1日の発電量(kWh)1日あたりの日射量(kWh/㎡)×容量(kW)×損失係数

計算例(東京・南向き30度・4kW・損失係数0.85):年平均の日射量は1日あたり3.73kWh/㎡なので、年間の日射量は3.73×365=約1,361kWh/㎡。年間発電量は1,361×4×0.85=約4,630kWhです。

NEDOの日射量データベースの使い方

日射量は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公開している日射量データベースで調べられます。現在はダウンロードして使う形で、次の3つがあります。

この表はNEDOの日射量データベースの種類です。
データベース 内容
年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)国内837地点・29年間(1981〜2009年)の平均値。方位・傾斜角ごとの月(年)平均の1日あたりの日射量。年間・月間の発電量の推定に使う
年間時別日射量データベース(METPV-11)国内837地点・20年間(1990〜2009年)の代表年。毎時の方位・傾斜角ごとの日射量で、気温や降水量もわかる
全国日射量マップMONSOLA-11の月別・年平均の日射量を日本地図に表示したもの
  • 出典:NEDO「日射に関するデータベース」。閲覧システム(ダウンロード版)とデータファイル、操作マニュアルを同じページからダウンロードできます。
  1. 閲覧システムとデータファイルをダウンロードする

    NEDOのページから「日射量データベース閲覧システム」と、MONSOLA-11(月別)またはMETPV-11(時別)のデータファイルをダウンロードします。

  2. 地点・方位・傾斜角を選ぶ

    家に近い観測地点を選び、屋根の方位(真南を0度)と傾斜角を指定します。

  3. 1日あたりの日射量に日数を掛ける

    表示される月別の1日あたりの日射量(kWh/㎡)に日数を掛け、容量と損失係数を掛けると月の発電量になります。年平均の値に365日を掛けると年間の値です。

計算例:東京・南向き30度の月別の日射量と発電量

この表は東京・南向き30度の月別の日射量と、1kWあたりの発電量です。
月日射量(1日あたり)1kWの発電量
1月(31日)3.79kWh/㎡約100kWh
2月(28日)4.00kWh/㎡約95kWh
3月(31日)3.97kWh/㎡約105kWh
4月(30日)4.36kWh/㎡約111kWh
5月(31日)4.27kWh/㎡約113kWh
6月(30日)3.59kWh/㎡約92kWh
7月(31日)3.78kWh/㎡約100kWh
8月(31日)4.14kWh/㎡約109kWh
9月(30日)3.23kWh/㎡約82kWh
10月(31日)3.19kWh/㎡約84kWh
11月(30日)3.16kWh/㎡約81kWh
12月(31日)3.31kWh/㎡約87kWh
年間約1,362kWh/㎡約1,158kWh
  • 日射量はNEDO「年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)」の東京・真南30度の月平均日積算日射量(1981〜2009年の平均)。1kWの発電量=日射量×日数×損失係数0.85で計算しています。月別の値を足した年間の値は、年平均の日射量×365日で計算した値と端数の分だけ違います。

都道府県ごとの値は都道府県別の太陽光発電、容量ごとの年間発電量は容量別の年間発電量早見表で確認できます。

損失係数(PR値)とは

損失係数は、パネルに当たった日射から計算した理論上の発電量に対して、実際に取り出せる電気の割合です。PR値(パフォーマンス・レシオ)やシステム出力係数とも呼ばれます。主に次のような損失で発電量が減ります。

この表は太陽光発電の発電量が減る主な要因です。
要因 内容と例
パワーコンディショナでの変換直流を交流に変えるときの損失。例:長州産業のパワコン(SSITL55E3CS など)の電力変換効率は96.5%(JIS C 8961に基づく値)
パネルの温度上昇パネルの温度が25℃より高くなると出力が下がる。例:温度係数-0.29%/℃のパネルが50℃になると、出力は約7%(0.29%×25℃=7.25%)下がる
配線・汚れ・影電線の抵抗、パネル表面の汚れ、隣の建物や木の影などによる損失
  • パワコンの変換効率の出典:長州産業「Nシリーズ カタログ」(2026年4月版)の仕様一覧。温度による損失は「温度係数×(パネルの温度−25℃)」で計算しています(温度と損失係数)。

当サイトの発電量の試算では、損失係数を1年を通じて0.85としています。実際には、パネルの温度が高い夏は損失が大きく、冬は小さくなります。

設備利用率と発電量の関係

設備利用率は、1年間ずっと容量どおりの出力で発電した場合(容量×8,760時間)に対する、実際の年間発電量の割合です。

この表は設備利用率の計算式と住宅用の値です。
項目 内容
計算式設備利用率(%)=年間発電量(kWh)÷(容量(kW)×8,760時間)×100
住宅用の実績の平均14.1%(1kWあたり年間約1,240kWh)
東京・南向き30度の試算約13.2%(1kWあたり年間約1,160kWh)
  • 住宅用の実績の平均は、経済産業省(調達価格等算定委員会)「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月)の、2025年1〜8月に集めたシングル発電案件の平均です。同じ資料では、過去4年間の平均は14.2%、調達価格の算定に使う想定値は13.7%です。全国の設備の平均のため、地域や屋根の条件で値は変わります。

業者のシミュレーションを確認するポイント

見積もりと一緒に出される発電量のシミュレーションは、前提によって結果が変わります。次の点を確認し、複数の業者のシミュレーションを比べてください。

この表は発電量のシミュレーションで確認するポイントです。
確認すること 内容
日射量のデータどのデータベースの、どの地点の値を使っているか(NEDOのMONSOLA-11・METPV-11など)
方位と傾き屋根の面ごとの方位・傾き・載せる容量が、実際の屋根と合っているか
損失の見込み損失係数、またはパワコンの変換効率・温度・配線などの損失をどう見込んでいるか
影隣の建物・電柱・木の影を計算に入れているか

日射量は年ごとの天候で変わるため、データベースの平均値で計算した発電量と、ある1年の実際の発電量は一致しません。数年分の平均で比べるのが目安です。

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住宅の屋根は形・向き・広さに制約があり、載せられるメーカーやパネルの枚数は家ごとに変わります。価格にも幅があり、経済産業省の集計(2025年設置)では1kWあたり平均29.0万円に対し、安いほうから3割の水準は25.6万円です(5kWなら約17万円の差)。複数社から見積もりを取り、価格と提案の中身を比べてください。以下は住宅用の見積もり窓口で、複数社をまとめて比べられる一括見積もりサイトと、販売店などから直接提案を受けられる窓口があり、いずれも無料で申し込めます。

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よくある質問(FAQ)

太陽光発電の発電量の計算式は?
年間発電量(kWh)=年間の日射量(kWh/㎡)×容量(kW)×損失係数、で計算できます(日射量は1kW/㎡を基準にした値として使います)。東京で南向き30度の年間日射量約1,361kWh/㎡、損失係数0.85なら、1kWあたり約1,160kWh、4kWで約4,630kWhです。
NEDOの日射量データはどこで見られる?
NEDOのウェブサイトの「日射に関するデータベース」から、閲覧システムとデータファイルをダウンロードして使います。月別の年平均値のMONSOLA-11(国内837地点・1981〜2009年の平均)と、時別のMETPV-11(837地点・1990〜2009年の代表年)があり、方位と傾斜角ごとの日射量を確認できます。
損失係数(PR値)とは?
パネルに当たった日射から計算した理論上の発電量に対して、実際に取り出せる電気の割合です。パワーコンディショナでの変換、パネルの温度上昇、配線・汚れ・影などで発電量が減る分を表します。当サイトの試算では0.85を使っています。
住宅用太陽光発電の設備利用率は?
経済産業省(調達価格等算定委員会)の資料では、2025年1〜8月に集めた住宅用(シングル発電)の設備利用率の平均は14.1%でした。1kWあたりに直すと年間約1,240kWhです。
業者のシミュレーションはどこを確認すればいい?
使っている日射量のデータと地点、屋根の方位と傾き、損失係数(または温度・パワコンなどの損失の見込み)、影の扱いを確認します。複数の業者のシミュレーションを並べ、前提が違う部分を質問すると、発電量の見込みが妥当か判断しやすくなります。

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