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太陽光発電と太陽熱温水器の違い|効率・費用と節約額・併用・PVTパネル

太陽光発電は太陽の光で電気を、太陽熱温水器は太陽の熱でお湯をつくります。太陽熱は集めたエネルギーの40〜60%を熱として使えますが、使い道は給湯と暖房に限られます。ソーラーシステム振興協会の試算(東京・4人家族)では、30万円の太陽熱温水器でLPガスの家庭は年約4.4万円、都市ガスの家庭は年約2.4万円の節約です。両方を載せることも、1枚で発電と集熱を行うPVTパネルもあります。

太陽光発電と太陽熱温水器は、どちらも屋根に機器を載せて太陽のエネルギーを使う設備ですが、つくるもの・使い道・費用の考え方が違います。ここでは、ソーラーシステム振興協会(太陽熱利用機器の業界団体)とメーカー、環境省の公表データをもとに違いをまとめます。

太陽光発電と太陽熱温水器の違い

この表は太陽光発電と太陽熱温水器の違いです。
項目 太陽光発電 太陽熱温水器・ソーラーシステム
しくみ 太陽電池で光を電気に変える 集熱器で太陽の熱を集めて水を温める
つくるもの 電気 お湯(暖房に使う方式もある)
変換の割合 パネルの変換効率20.7〜23.5%(主要9メーカーの主力モデル) 集めたエネルギーの40〜60%を熱として使える
使い道 家電・照明・冷暖房・エコキュートなど、電気を使うもの全般 給湯・暖房
使い切れないとき 売電するか、蓄電池にためる タンクのお湯として残る

環境省の調査では、戸建住宅のエネルギー消費量のうち給湯が占める割合は30%で、太陽熱を利用した給湯器を使っている戸建住宅は2.0%です(令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査)。

太陽熱利用システムの種類

ソーラーシステム振興協会によると、一般住宅用の太陽熱利用システムには次の種類があります。熱を集める集熱器には「平板型」と「真空管型」があります。

この表は住宅用の太陽熱利用システムの種類です。
種類 しくみ 大きさの目安
太陽熱温水器(自然循環型) 集熱部とタンクが一体になった最も簡単なしくみ 集熱面積3〜4㎡・貯湯量200〜300L
ソーラーシステム(液体式・強制循環型) 集熱器で温めた不凍液などを循環させ、地上などのタンクの水を温める。足りない分は給湯器で温める。エコジョーズやエコキュートなどと一体の機種もある 集熱面積4〜6㎡・貯湯量100〜300L
ソーラーシステム(空気式) 屋根で温めた空気を床下に送り、暖房に使う。余った熱は給湯に使う —

設置費用と年間の節約額の目安

ソーラーシステム振興協会は、東京・4人家族で、給湯器の燃料ごとに年間の節約額を試算しています。

この表は太陽熱利用システムの設置コストと年間の節約額の試算です(東京・4人家族)。
機器 設置コスト LPガス 都市ガス 灯油
太陽熱温水器(3㎡・200L) 30万円 43,658円 24,232円 21,317円
ソーラーシステム(4㎡・200L) 55万円 46,363円 23,785円 20,397円
ソーラーシステム(6㎡・300L) 90万円 71,876円 37,939円 32,846円

設置コストを年間の節約額で割ると、太陽熱温水器はLPガスで約6.9年、都市ガスで約12.4年、灯油で約14.1年です。ソーラーシステム(6㎡)はLPガスで約12.5年、都市ガスで約23.7年になります。燃料の単価が高いLPガスの家庭ほど早く元が取れる計算で、点検や修理の費用は含んでいません。

太陽熱温水器の出荷数の推移

ソーラーシステム振興協会の集計(会員の出荷実績)では、太陽熱温水器の出荷は1983年の441,466件が最も多く、2025年は8,776件でした。

この表は太陽熱温水器と戸建住宅用ソーラーシステムの年間の出荷・設置件数です。
年 太陽熱温水器 ソーラーシステム(戸建住宅)
1983年441,466件63,165件
1990年91,336件16,846件
2000年51,897件14,957件
2010年26,894件5,670件
2015年18,762件3,353件
2020年8,928件1,480件
2025年8,776件1,250件

太陽熱温水器は新しく付ける件数が減っており、取り扱う販売店も限られます。検討するときは、近くで施工と点検をしてもらえる業者があるかを先に確かめてください。同協会のサイトでは取扱業者を検索できます。

この表はソーラーシステム振興協会の会員の主な取扱システムです。
会社 取扱システム
長府製作所ソーラーシステム・温水器
ノーリツソーラーシステム・温水器
チリウヒーターソーラーシステム・温水器・業務用
寺田鉄工所ソーラーシステム・温水器・業務用
矢崎エナジーシステムソーラーシステム・業務用
アズマソーラー温水器
OMソーラー空気集熱式・業務用

太陽光発電と太陽熱温水器を両方載せる場合

ソーラーシステム振興協会は、集熱器とタンクが分かれている液体式のソーラーシステムは屋根への負担が少なく、太陽光発電パネルとの併設も可能としています。ただし、太陽光パネルと集熱器はどちらも日当たりのよい屋根の面に載せるため、両方を載せると太陽光パネルを載せられる量は減ります。

この表は太陽熱と給湯器・太陽光を組み合わせる製品の例です。
製品 内容
長府製作所 PVT(HSP-302) ケー・アイ・エスと共同開発した、1枚で発電と集熱を同時に行うハイブリッドモジュール。集めた熱をガス・石油給湯器などと組み合わせて給湯に使う
長府製作所 エネワイター 太陽熱利用給湯システムで、多彩な給湯器に接続できるとしている
リンナイ ソーラー対応ユニット(SU1) 対応するガス給湯器に付けると、太陽熱温水器を直結できる(自動湯はり機能付のふろ給湯器と給湯専用機のみ)

太陽光発電でお湯をつくる方法

太陽熱温水器を付けずに、太陽光発電の電気でお湯をつくる方法もあります。昼に発電した電気でエコキュートを沸き上げる機能を持つ機種があり、売電単価が下がる卒FIT後や、新FITの5年目以降は、売るより家で使うほうが得になりやすくなります(太陽光発電とエコキュート)。

太陽光発電なら、余った電気は売電でき、給湯以外にも使えます。太陽熱温水器は、上の試算のように、燃料の単価が高いLPガスの家庭で給湯の燃料代を減らしたい場合に効果が大きくなります。どちらを選ぶかは、屋根の広さ、使っている給湯器と燃料、売電単価で比べてください。

太陽光発電の見積もりを比べる

太陽光発電の販売店によっては、太陽熱温水器やエコキュートの組み合わせも提案してもらえます。屋根の広さと給湯の方法を伝えて、複数社の提案を比べてください。

住宅用で信頼できる施工会社を探す

住宅の屋根は形・向き・広さに制約があり、載せられるメーカーやパネルの枚数は家ごとに変わります。価格にも幅があり、経済産業省の集計(2025年設置)では1kWあたり平均29.0万円に対し、安いほうから3割の水準は25.6万円です(5kWなら約17万円の差)。複数社から見積もりを取り、価格と提案の中身を比べてください。以下は住宅用の見積もり窓口で、複数社をまとめて比べられる一括見積もりサイトと、販売店などから直接提案を受けられる窓口があり、いずれも無料で申し込めます。

  • 複数メーカーを扱う販売店から直接

    AD-HOME

    太陽光と蓄電池の設置を専門に扱う販売店です。各メーカーと直接取引して中間マージンを抑え、多数のメーカーから屋根の条件や予算に合わせて柔軟に提案します。メーカー保証に加えて独自の保証制度もあり、一括見積もりとあわせて販売店から直接提案を受けたい方の選択肢に。

    AD-HOME公式ページ

  • 関東エリア限定・東京ガスのサービス

    東京ガスの太陽光発電・蓄電池

    東京ガスの太陽光発電・蓄電池の導入サービスです。家の状況や予算に合わせた提案を受けられ、補助金の申請手続きのサポートから導入後のアフターサポートまで対応しています(地域や条件により、東京ガス提携の販売施工店が契約・施工する場合があります)。対象は戸建ての持ち家で、対応地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県です。

    東京ガス公式ページ

  • 東京都の太陽光&蓄電池・補助金特化

    エコエネハウス

    東京都の太陽光・蓄電池に特化した専門窓口です。補助金の申請手続きを専門スタッフがサポートし、東京都と市区町村の補助金を組み合わせた費用の提案が受けられます。無料相談から始められるので、東京都で太陽光と蓄電池の導入を検討している方の選択肢に。

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あわせて使いたい一括見積もりサイト

  • タイナビ

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よくある質問(FAQ)

太陽光発電と太陽熱温水器の違いは何ですか?
太陽光発電は太陽の光を電気に変え、太陽熱温水器は太陽の熱を集めて水を温めます。電気は家電や給湯(エコキュートなど)に使え、余れば売電できますが、太陽熱でつくったお湯は給湯や暖房にしか使えません。屋根に載せる機器が似ていても、別の設備です。
太陽光発電と太陽熱温水器はどちらが効率がいいですか?
ソーラーシステム振興協会は、太陽熱利用システムは集めた太陽のエネルギーの40〜60%を熱として使えるとしています。太陽光パネルの変換効率は、主要9メーカーの主力モデルで20.7〜23.5%です。ただし、つくるものが熱と電気で違うため、数字だけでは比べられません。
太陽熱温水器の費用と節約額はどれくらいですか?
ソーラーシステム振興協会の試算(東京・4人家族)では、集熱面積3㎡・タンク200Lの太陽熱温水器の設置コストは30万円で、年間の節約額はLPガスで43,658円、都市ガスで24,232円、灯油で21,317円です。LPガスの家庭ほど節約額が大きくなります。
太陽光発電と太陽熱温水器は併用できますか?
できます。ソーラーシステム振興協会は、集熱器とタンクが分かれている液体式のソーラーシステムは屋根への負担が少なく、太陽光発電パネルとの併設も可能としています。ただし、同じ日当たりのよい屋根の面を分け合うため、太陽光パネルを載せられる量は減ります。
太陽熱温水器はいまも売られていますか?
売られています。ソーラーシステム振興協会の会員では、長府製作所・ノーリツ・チリウヒーター・寺田鉄工所などが太陽熱温水器やソーラーシステムを扱っています。出荷数は1983年の約44万件から減り、2025年は太陽熱温水器が8,776件、戸建住宅用のソーラーシステムが1,250件でした。
発電と集熱を1枚でできるパネルはありますか?
あります。長府製作所とケー・アイ・エスは、太陽光発電と太陽熱の集熱を同時に行えるハイブリッドモジュール(PVTパネル、HSP-302)を共同開発して販売しています。集めた熱は、ガス・石油給湯器などと組み合わせて給湯に使います。

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