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水素水の特性と別称について

一昔前には「アルカリイオン水」、近年は「還元水素水」や「電解水素水」と、時代によって呼び名は違えど、中身は変わらない「水素水」。水素水は生成方法や性質に着目した多くの別称を持っていますが、どの水素水にも共通といえるのが「還元力」です。「アルカリイオン水」、「還元水」もしくは「電解水」などと呼ばれるのはなぜかをご案内しています。

水素水の特性について

電解水は水道水のミネラル分20%アップ

電解による水素水(溶解によるものは除く)は電気分解の際、陰極側に水素分子とともにプラスイオンであるミネラル類(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム)も引き寄せられます。これにより、原水よりも15~20%程度多い同ミネラルが、電解水素水には含まれることになります。

pH指数は電解水素水と高濃度水素水で違う

pHは物質の水素イオン濃度を図る指標です。0から14の値のちょうど真ん中であるpH7.0がいわゆる中性です。

電解水素水はpHが8~11の弱アルカリ性に属する場合が多いです。溶解による水素水はpH8未満の中性を保ち、飲みやすさと抗酸化力を両立している点で人気があります。

アルカリ度数が高い水が身体に良いとは必ずしも言えないという部分は注意が必要です。pHの高さよりも、むしろ次項で取り上げる「酸化還元電位」のほうが、直接的に還元力(≒抗酸化力)を説明する性質であるといえます。

酸化還元電位が低いのが電解水素水、もっと低いのが高濃度水素水

水素水の性質として一番重要と言えるであろう指標が酸化還元電位(ORP/Oxidation-Reduction Potential)です。ORPがプラスであるほど酸化力が強く、マイナスであるほど還元力が強くなります。身体の組織が酸化すると、空気に触れて茶色くなるリンゴのように老化します。水素は酸化を促す体内の 活性酸素(物質的に不安定な状態のため、酸化を起こしやすい酸素)と反応(還元作用)して身体の細胞の酸化を防ぎます。

水素溶存量の多さは、水の酸化還元電位が低くなるメインの要因であると考えられます。

以下の図は各飲用水の酸化還元電位を示したものです。水素水は天然水に勝る酸化還元電位の低さが特徴。電解水素水はマイナス200mV前後であることが多く、一方で高濃度水素水はマイナス400mV以下のものもあります。

水素水や水の酸化還元電位の目安

水素水の"別称"

水素水は生成方法や性質に着目した多くの別称を持っていますが、どの水素水にも共通といえるのが「還元力」です。

「還元水」と呼ばれる水素水

「還元水」の別称

還元水素水・アルカリ還元水・還元性水素水・電解還元水・電解還元水素水

水素が身体にもたらす働きで注目されているのが酸化還元力(≒抗酸化力)です。酸化還元電位(詳細は以下の酸化還元電位を参照)の低い水素を多く水に含むことで水自体の酸化還元電位を低くし、身体の酸化(≒老化)を防ぐことが期待されています。

水素のもつ還元性の働きから ⇒ 還元水と呼ばれています。

「電解水」と呼ばれる水素水

「電解水」の別称

電解水素水・電解陰極水

水素水を生成する方法として一般的なのが、水に電気を通して電気分解(電解)する方法です。この際にプラス極(陽極)側に酸素分子を多く含んだ水(電解酸素水)が、マイナス極(陰極)側に水素分子を多く含んだ水(電解水素水)が生成されます。

水を電気分解(電解)して水素水を生成することから ⇒ 電解水と呼ばれています。

「アルカリイオン水」と呼ばれる水素水

「アルカリイオン水」の別称

アルカリ性電解水

電解によって水素分子が増えると、pH(水素イオン濃度)がアルカリ性に傾きます。水素水がアルカリイオン水と呼ばれるのがこのためです。

アルカリイオン水の呼び名は電解水素水とほぼ同義と考えられます。電解せずに水素を溶解させて生成する水素水の場合は飲みやすさも考えて中性に調整されることが多く、その場合はアルカリイオン水とは呼ばれません。

電気分解することで、水質がアルカリ性に傾くことから ⇒ アルカリイオン水と呼ばれています。

電解しない「高濃度水素水」

水を電解するのではなく、水素を水に溶け込ませる方法はより多くの水素溶存量を保つことを可能にしています。それらは「高濃度水素水」として販売される例が多く見られます。(具体的に何ppm以上なら高濃度という定義はありません。)

天然水などの原水に水素を溶解したアルミパウチ入りの製品や、昨今は家庭で手軽に高濃度水素水が取れる水素水生成器(水素水サーバー)も販売されています。高濃度水素水は一般に、電解水素水と比べて酸化還元電位が極めて低い(抗酸化作用が強い)のが特長です。