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太陽光発電は本当にエコ?|CO2削減量の計算(電力会社別)と「エコじゃない」と言われる理由

太陽光発電は、発電するときにCO2を出しません。環境省の調査で太陽光を使っている家庭の平均(5.0kW・年間5,800kWh)の発電量に電力会社のCO2排出係数をかけると、年間のCO2削減量の目安は東京電力EPで約2,442kg、沖縄電力で約3,927kgです。製造や廃棄にもエネルギーを使うため「エコじゃない」という意見もあり、国は廃棄費用の積立などの対策を進めています。

太陽光発電がどれくらい環境に役立つかは、つくった電気が、電力会社のどんな発電を置き換えるかで変わります。ここでは、環境省が公表している電力会社別のCO2排出係数を使って、家庭の太陽光発電で減らせるCO2の量を計算し、「エコじゃない」と言われる理由もあわせて整理します。

太陽光発電で減らせるCO2の量

太陽光の電気を使うと、その分だけ電力会社から買う電気が減ります。年間の発電量に、電力会社の1kWhあたりのCO2排出係数をかけると、減らせるCO2の目安を計算できます。環境省の調査で太陽光を使っている家庭の平均(5.0kW・年間5,800kWh)で計算すると次のとおりです。

この表は太陽光発電で減らせる年間のCO2の目安です(年間5,800kWhの場合)。
電力会社 調整後排出係数(kg-CO2/kWh) 年間のCO2削減量
東京電力EP0.421約2,442kg
関西電力0.396約2,297kg
九州電力0.449約2,604kg
沖縄電力0.677約3,927kg
  • 排出係数は環境省「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度」の電気事業者別排出係数(2024年度実績・2026年1月9日(環境省)公表)の事業者全体の調整後の値です。発電量は環境省「令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査」の太陽光を使っている世帯の平均です。
  • 太陽光の電気が、その電力会社の平均的な電気に置き換わったとみなした目安です。実際にどの発電所の発電が減るかは、時間帯や需給の状況で変わります。

電力会社別のCO2排出係数

電力会社ごとに、火力発電・原子力・再生可能エネルギーの割合が違うため、1kWhあたりのCO2排出係数が違います。排出係数が大きい地域ほど、同じ発電量でも太陽光で減らせるCO2は多くなります。

この表は旧一般電気事業者10社の調整後CO2排出係数です。
電力会社/プラン未調整排出係数(kg-CO2/kWh)調整後排出係数(kg-CO2/kWh)備考
北海道電力0.5450.518事業者全体値(通常メニューは0.526)
東北電力0.4860.400事業者全体値(通常メニューは0.421)
東京電力EP0.4850.421事業者全体値(通常メニューは0.452)
中部電力ミライズ0.4180.376事業者全体値(通常メニューは0.411)
北陸電力0.4230.431事業者全体値(通常メニューは0.455)
関西電力0.3350.396事業者全体値(通常メニューは0.415)
中国電力0.4860.472事業者全体値(通常メニューは0.484・再エネメニューは0.000)
四国電力0.3760.448事業者全体値(通常メニューは0.457・再エネメニューは0.000)
九州電力0.3100.449事業者全体値(通常メニューは0.472・再エネメニューは0.000)
沖縄電力0.6950.677事業者全体値(通常メニューは0.685)。離島電力網で火力依存度が高い

「エコじゃない」と言われる理由と国の対策

この表は太陽光発電が「エコじゃない」と言われる理由と、関係する制度です。
言われる理由 考え方・制度
製造・運搬・設置にもエネルギーを使う 製造などに使ったエネルギーを発電で取り戻すまでの期間を「エネルギーペイバックタイム」といい、太陽電池の方式や設置場所の日射量で変わる。パネルを長く使うほど、取り戻した後の発電が増える
使い終わったパネルの廃棄 10kW以上の事業用は、2022年7月以降、売電収入から廃棄等の費用を差し引いて外部に積み立てる制度の対象。10kW未満の住宅用も、撤去・処分の時期や方法、費用を見込んだ計画を立てるよう努めることとされている
森林を伐採した大規模な発電所 土砂災害や景観などが問題になった例がある。住宅の屋根の太陽光発電は、新たに土地を切り開かずに設置できる

住宅の屋根の太陽光発電は、すでにある建物の上で発電でき、つくった電気の多くをその場や近くで使えます。パネルの処分の考え方は太陽光パネルの廃棄とリサイクルで確認できます。

停電への備えとしての役割

太陽光発電は、停電したときも日が当たっていれば自立運転で電気を使えます。蓄電池を組み合わせれば、夜も電気を使えます(停電時の太陽光発電)。

太陽光発電の見積もりを比べる

太陽光発電でどれくらいCO2を減らせるかは、発電量で決まります。複数の販売店から見積もりを取り、屋根に合った容量と発電量のシミュレーションを比べてください。

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よくある質問(FAQ)

太陽光発電で年間どれくらいのCO2を減らせますか?
環境省の調査で太陽光を使っている家庭の平均(5.0kW・年間5,800kWh)の発電量に、電力会社の調整後CO2排出係数(2024年度実績)をかけると、東京電力EPで年間約2,442kg、関西電力で約2,297kg、九州電力で約2,604kg、沖縄電力で約3,927kgです。太陽光の電気が電力会社の電気に置き換わったとみなした目安です。
CO2の削減量は地域で違いますか?
違います。電力会社ごとに火力発電・原子力・再生可能エネルギーの割合が違い、1kWhあたりのCO2排出係数が異なるためです。環境省が公表した2024年度実績の調整後排出係数は、関西電力0.396kg-CO2/kWhに対して沖縄電力0.677kg-CO2/kWhです。
太陽光発電は「エコじゃない」と言われるのはなぜですか?
パネルの製造や運搬、廃棄にもエネルギーを使うこと、使い終わったパネルの廃棄、大規模な発電所のために森林を伐採した例があることが理由として挙げられます。製造などに使ったエネルギーを発電で取り戻すまでの期間はエネルギーペイバックタイムと呼ばれ、太陽電池の方式や日射量で変わります。
使い終わった太陽光パネルの廃棄はどうなりますか?
経済産業省の事業計画策定ガイドラインでは、10kW以上の事業用の太陽光発電は、2022年7月以降、売電収入から廃棄等の費用を差し引いて外部に積み立てる制度の対象になっています。10kW未満の住宅用は、買取期間の終了後も見据えて、撤去・処分の時期や方法、費用を見込んだ計画を立てるよう努めることとされています。
売電した電気もCO2の削減になりますか?
なります。売電した電気は電力会社の配電線を通って近くで使われ、そのぶん電力会社の発電を減らす目安になります。ただし、FITで買い取られた電気の環境価値(CO2を出さない価値)は、再エネ賦課金を負担する電気の利用者全体のものとされているため、自宅のCO2削減として数えるかどうかは計算の目的で変わります。

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