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停電時の太陽光発電|自立運転の使い方と1,500Wまでの理由、使える家電

停電すると、太陽光のパワーコンディショナーは安全のため止まります。自立運転に切り替えると、日が当たっている間は自立運転用コンセントから発電した電気を使えます。コンセント1か所は100V・最大15Aのため、コンセントが1か所の機種では使える電力が1,500W(1.5kVA)程度までです。夜や発電が足りないときは止まるため、夜も使うには蓄電池が必要です。

太陽光発電を付けていても、停電したときに家じゅうの電気がそのまま使えるわけではありません。使えるのは自立運転用のコンセントだけで、使える電力にも上限があります。ここでは、太陽光発電協会の手順とメーカーの公式の説明をもとに、自立運転の使い方と注意点をまとめます。

停電するとパワーコンディショナーは止まる

シャープは、停電を検知すると安全のためパワーコンディショナーの運転が停止し、自立運転モードに切り替えることで自立運転用コンセント(専用配線)から電気を使えると案内しています。自立運転のときに電気が送られるのは自立運転用コンセントだけで、家の中のほかのコンセントは使えません。

この表は通常の運転と自立運転の違いです。
項目 通常の運転(連系運転) 停電時の自立運転
電気が使える場所 家じゅうのコンセント 自立運転用コンセントだけ
使える電力 電力会社の電気と合わせて契約の範囲まで 自立運転の上限(1.5kVAなど)と、その時の発電量の小さいほう
夜・雨の日 電力会社の電気を使う 発電が足りないと止まる
売電 余った電気を売る 売らない

自立運転への切り替え手順

太陽光発電協会は、停電時の自立運転の使い方として次の手順を案内しています。操作はメーカー・機種によって違うため、平常時に取扱説明書で確認しておきます。

  1. ①自立運転用コンセントの位置を確認する

    パワーコンディショナーの側面にある機種と、別の場所に専用のコンセントを設けている機種があります。

  2. ②取扱説明書で自立運転モードへの切り替え方法を確認する

    本体のスイッチで切り替える機種、モニターで操作する機種などがあります。

  3. ③主電源ブレーカーをオフにする

    分電盤の主電源のブレーカーを切ります。

  4. ④太陽光発電ブレーカーをオフにする

    分電盤の太陽光発電用のブレーカーを切ります。

  5. ⑤自立運転モードに切り替える

    日が当たっていて発電しているときに操作します。

  6. ⑥自立運転用コンセントに機器をつないで使う

    消費電力の合計が上限を超えないようにします。

  7. ⑦停電が直ったら元に戻す

    自立運転モードを解除し、主電源ブレーカー、太陽光発電ブレーカーの順にオンにします。

  8. ⑧通常の運転に戻ったことを確認する

    連系運転(通常)モードになっていることを確かめます。

蓄電池システムで自動切替を設定している場合(シャープ)や、エクソルのハイブリッドパワーコンディショナーのように、停電すると自動で自立運転に切り替わる機種もあります。自分の家の機種がどちらかは、取扱説明書か販売店で確認してください。

自立運転が1,500Wまでの理由

自立運転用コンセントは100Vのコンセントで、1か所で使える電流は最大15Aです。電力の大きさは電圧×電流なので、100V×15A=1,500VAが1か所の上限になります。そのため、自立運転用コンセントが1か所の機種では、使える電力が1,500W(1.5kVA)程度になります。

この表はメーカーが公表している自立運転の上限の例です。
メーカー・機種 自立運転の上限
カナディアン・ソーラー(パワーコンディショナー) AC100Vで最大1,500W(つなぐ機器の合計は1,500VA以下・AC100Vで最大15A以下)
シャープ 太陽電池パワーコンディショナ(JH-40FD2P、JH-55GB3など) 1.5kVA
シャープ ハイブリッドパワーコンディショナ(JH-55KT3Bなど) 2.0kVA
エクソル(コンセント1か所) 最大1.5kVA(コンセント1か所につき100V・最大15A以下)
エクソル(コンセント2か所・5.5kWのパワーコンディショナー) 最大2.7kVA
オムロン KPK-Aシリーズ(自立出力2回路) 4.0kWタイプ 最大2.0kVA、5.5kWタイプ 最大2.75kVA

上限のほかに、その時の発電量も使える電力を決めます。エクソルは、太陽光の容量と日射の条件によって使える電力が小さくなる場合があるとしています。シャープは、発電した電力より機器の消費電力が大きいと自立運転できず、周囲の温度が33℃以上のときは保護のため出力を抑える機種があると案内しています。

停電時に使える家電と注意点

使えるのは、消費電力の合計が自立運転の上限より小さく、その時の発電量の範囲に収まる家電です。家電の消費電力は、本体の表示や取扱説明書の「定格消費電力」で確認します。

この表は停電時に使う主な家電の消費電力の目安です。
家電 消費電力の目安
冷蔵庫 50〜100W
テレビ 100〜180W
照明 50〜100W
スマートフォンの充電 10W

シャープは、自立運転で次の機器に注意するよう案内しています。

この表は自立運転で注意が必要な機器です。
機器 注意点
モーターで動く機器(掃除機・冷蔵庫・エアコン・洗濯機など) 使えない場合がある
動き始めに大きな電流が流れる機器 使えない場合がある
アースが必要な機器(温水便座など) 使えない場合がある
一部のドライヤーなど(半波整流の機器) 使えない場合がある
デスクトップパソコンなどの情報機器、電子レンジなどの調理器具 天候の変化で発電が下がると途中で電源が切れることがある
人命に直接かかわる医療機器、灯油やガスを使う暖房機器 つながない

冷蔵庫は消費電力が小さくても、モーターで動くため使えない場合があります。停電時に使いたい家電は、晴れた日に自立運転を試して動くか確かめておくと安心です。

夜や雨の日は使えない

自立運転は、その時に発電している電気だけを使います。シャープは、天候の変化で使える電力が変わり、発電が下がると自動的に自立運転を止めること、日の入りとともに自立運転が自動的に止まり、翌朝は自動で始まらないため、もう一度手動で自立運転を始める必要があることを案内しています。

夜や雨の日にも電気を使いたい場合は、昼に発電した電気をためておく蓄電池が必要です。蓄電池を組み合わせると、停電時に使える電力の上限も機種によって変わり、たとえばシャープの蓄電池連携型パワーコンディショナ(JH-55KF4B)は自立運転の定格出力が5.5kVAです(つなぐ蓄電池や条件によって変わります)。

この表は停電時に電気を送れる範囲の違いです。
構成 停電時に電気を送る範囲 夜・雨の日
太陽光だけ(自立運転) 自立運転用コンセント 使えない
太陽光+特定負荷型の蓄電池 あらかじめ決めた回路 蓄電池に残っている分を使える
太陽光+全負荷型の蓄電池 家のすべての回路(200Vの家電を含む) 蓄電池に残っている分を使える

蓄電池でどれくらいの時間使えるかは容量で決まります。冷蔵庫・照明・テレビ・スマートフォンの充電だけなら、実効容量8.6kWhで約22〜41時間の計算です(太陽光と蓄電池の容量の目安)。電気自動車の電池を家で使うV2HはV2Hで確認できます。

平常時に確認しておくこと

この表は停電に備えて平常時に確認しておくことです。
確認すること 理由
自立運転用コンセントの場所 停電時に使えるのはこのコンセントだけ
切り替え方法と取扱説明書の保管場所 機種によって操作が違う
自立運転の上限(kVA) 同時に使える家電の組み合わせが決まる
使いたい家電の消費電力 上限と発電量の範囲に収まるか確かめる

東京都環境局も、取扱説明書であらかじめ自立運転ができるかと切り替え方法を確認しておくよう案内しています(住宅用太陽光発電設備を長く・大切に使うために)。機器のつながりは太陽光発電の仕組みで説明しています。

停電への備えも含めて見積もりを比べる

停電時に使える電力や範囲は、パワーコンディショナーや蓄電池の機種で変わります。見積もりを取るときは、自立運転の上限、自立運転用コンセントの数と場所、蓄電池を付ける場合は特定負荷型か全負荷型かを比べてください。

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よくある質問(FAQ)

太陽光発電の自立運転は、なぜ1,500Wまでなのですか?
自立運転用コンセントは100Vのコンセントで、1か所で使える電流は最大15Aです。100V×15A=1,500VAのため、コンセント1か所の機種では1,500W(1.5kVA)程度が上限になります。カナディアン・ソーラーは「AC100Vで最大1,500W」、エクソルは「コンセント1か所につき最大15A以下」としています。コンセントを2か所にできる機種では、エクソルの5.5kWのパワーコンディショナーで最大2.7kVA、オムロンのKPK-Aシリーズの5.5kWで最大2.75kVAのように上限が上がります。
停電したら自動で太陽光の電気を使えますか?
多くの機種では切り替えの操作が必要です。シャープは、停電を検知すると安全のためパワーコンディショナーの運転が停止し、自立運転モードに切り替えることで自立運転用コンセントから電気を使えると案内しています。蓄電池システムで自動切替を設定している場合や、エクソルのハイブリッドパワーコンディショナーのように、自動で自立運転に切り替わる機種もあります。
停電時にどんな家電を使えますか?
消費電力の合計が自立運転の上限より小さく、その時の発電量の範囲に収まる家電です。オムロンの目安では、冷蔵庫50〜100W、テレビ100〜180W、照明50〜100W、スマートフォンの充電10Wです。シャープは、モーターで動く機器(掃除機・冷蔵庫・エアコン・洗濯機など)や動き始めに大きな電流が流れる機器、アースが必要な機器(温水便座など)は使えない場合があるとしています。
夜や雨の日に停電したらどうなりますか?
自立運転は発電した電気だけを使うため、天候で使える電力が変わり、発電が足りなくなると自動的に止まります。シャープの機種では、日の入りとともに自立運転が自動的に止まり、翌朝は自動では始まらないため、もう一度手動で自立運転を始める必要があります。夜も電気を使いたい場合は、蓄電池を組み合わせる方法があります。
自立運転に切り替える手順は?
太陽光発電協会は、自立運転用コンセントの位置と切り替え方法を確認し、主電源ブレーカーと太陽光発電ブレーカーをオフにしてから自立運転モードに切り替え、自立運転用コンセントに機器をつなぐ手順を案内しています。操作はメーカー・機種によって違うため、取扱説明書で確認してください。
停電が直ったらどうすればいいですか?
太陽光発電協会の手順では、自立運転モードを解除し、主電源ブレーカー、太陽光発電ブレーカーの順にオンにして、連系運転(通常の運転)に戻ったことを確認します。カナディアン・ソーラーも、停電が終わったら忘れずに連系運転(通常時)に戻すよう案内しています。

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