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電圧上昇抑制とは|太陽光発電が売電できない原因と確認・相談の手順

電圧上昇抑制は、太陽光発電の電気を配電線に流すことで電圧が上がりすぎないよう、パワーコンディショナが出力を自動で絞る機能です。家庭に届く電気の電圧は、標準電圧100Vなら101V±6V(95〜107V)に保つことが法令で決められています。売電量が落ちる日が続くときは、表示を確認して販売・施工店に相談します。

電圧上昇抑制のしくみ

太陽光発電で家で使いきれない電気は、配電線に流れて売電されます。電気を配電線に送り出すと、その地点の電圧はわずかに上がります。近くで同じ時間帯に多くの家が売電していたり、家が変圧器から遠かったりすると、電圧が上がりやすくなります。

家庭に届く電気の電圧は、電力会社が一定の範囲に保つことが法令で決められています。

この表は電気事業法施行規則で決められた電圧の維持すべき値です。
標準電圧 維持すべき値
100V101Vの上下6Vを超えない値
(95〜107V)
200V202Vの上下20Vを超えない値
(182〜222V)

パワーコンディショナには、系統(配電線)の電圧を監視し、設定した値(整定値)を超えると出力を絞る機能があります。これが電圧上昇抑制です。抑制が働いている間も発電した電気は家で使えますが、売電に回る電気は減ります。

整定値の例

整定値と変えられる範囲は機種によって違います。例として、日立のパワーコンディショナ(P55EST)の仕様書では次のようになっています。

この表はパワーコンディショナの電圧上昇抑制機能の仕様の例です。
項目 仕様の例(日立 P55EST)
制御方法出力制御(有効電力制御)
検出レベル(整定値)109V(整定値の範囲107.0〜113.0V・0.5V刻み)
表示抑制運転中は本体の赤色ランプが点滅。エラーコード「E011 電圧上昇抑制」

電圧上昇抑制が起きているかの確認

  1. パワコンの表示・モニターを見る

    晴れた昼に、抑制運転を示すランプやエラーコード・履歴が出ていないか確認します。表示の見方は取扱説明書で確認します。

  2. 売電量の変化を記録する

    晴れているのに売電量が少ない日・時間帯をメモしておきます。検針票や電力会社のWeb明細の売電量と、モニターの発電量を比べるとわかりやすくなります。

  3. 販売・施工店に相談する

    記録を見せて、電圧上昇抑制かどうか、ほかの不具合がないかを確認してもらいます。

解消の方法(販売・施工店と電力会社への相談)

この表は電圧上昇抑制の主な対処方法です。
対処 内容
パワコンの整定値の変更電力会社と協議のうえで、整定値を変えられる範囲で調整する。施工店が行う
変圧器などの調整電力会社が、近くの柱上変圧器の設定や配電設備を調整する。電力会社が現地の状況を調べて判断する
家の中で使う電気を増やす昼に家電や給湯(エコキュートの昼の沸き上げなど)を動かすと、売電に回る電気が減り、抑制の影響を受けにくくなる

どの方法ができるかは、現地の配電線の状況で変わります。まずは販売・施工店に相談し、電力会社への申し込みが必要かどうかを確認してください。

電圧上昇抑制と出力制御の違い

この表は電圧上昇抑制と出力制御の違いです。
項目 電圧上昇抑制 出力制御
理由設置した場所の配電線の電圧が高いエリア全体で電気の供給が需要を上回りそう
誰が止めるパワーコンディショナが自動で電力会社(一般送配電事業者)の指令で
範囲その家の設備ごと対象エリアの発電設備

出力制御のしくみと住宅用の扱いは太陽光発電の出力制御で確認できます。

設置の前に確認しておくこと

電圧上昇抑制が起きやすいかは、設置する前にはわかりにくいものです。見積もりのときに、施工店に「近くで太陽光発電を設置している家が多いか」「抑制が起きたときにどう対応してくれるか」を確認しておくと安心です。対応の経験は施工店によって違うため、複数の業者に聞いて比べてください。

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よくある質問(FAQ)

電圧上昇抑制とは?
太陽光発電の電気を配電線に流すと、その地点の電圧が上がります。電圧が上がりすぎないよう、パワーコンディショナが系統の電圧を監視し、設定した値(整定値)を超えると出力を絞る機能が電圧上昇抑制です。抑制が働いている間は売電量が減ります。
家庭に届く電気の電圧の範囲は決まっている?
電気事業法施行規則第38条で、標準電圧100Vの場合は101Vの上下6V(95〜107V)、200Vの場合は202Vの上下20V(182〜222V)を超えない値に維持することが決められています。
電圧上昇抑制が起きているかはどこで確認できる?
パワーコンディショナの表示やモニターで確認します。機種によっては、抑制運転中にランプが点滅したり、エラーコードや履歴が残ったりします。表示の見方は取扱説明書で確認し、晴れた昼に売電量が落ちる日が続くときは販売・施工店に相談してください。
電圧上昇抑制はどうすれば解消できる?
まず販売・施工店に相談し、発生の状況を確認してもらいます。対処には、電力会社と協議のうえでパワーコンディショナの整定値を変える方法や、電力会社による変圧器(柱上変圧器)の調整などがあり、どれができるかは現地の配電線の状況で変わります。
電圧上昇抑制と出力制御の違いは?
電圧上昇抑制は、設置した場所の配電線の電圧が高いときに、そのパワーコンディショナが自動で出力を絞るものです。出力制御は、エリア全体で電気の供給が需要を上回りそうなときに、電力会社(一般送配電事業者)の指令で発電を止めたり減らしたりするものです。

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