本サイトは、プロモーション(アフィリエイト広告等)が含まれています。

ダブル発電と押し上げ効果|RPRセンサーと2019年改定後の現状

ダブル発電とは太陽光発電の売電中に蓄電池から放電して売電量を押し上げる仕組みで、FIT制度では2014年度に売電単価が太陽光単独より7円/kWh低く設定されていました。差額は年度ごとに縮小し、2018年度には1円差まで縮まり、2019年度のFIT改定で区分が完全廃止。住宅用余剰買取単価は太陽光単独・蓄電池併設で一本化されています。現在も該当判定が残るのは2014〜2018年度契約世帯のみ。さらに近年の蓄電池はRPRセンサーでダブル発電を自動回避する仕組みが標準のため、新規導入で単価が下がるケースはほぼ消滅しています。

「ダブル発電」は10年以上前にFIT制度で導入された蓄電池併設世帯向けの単価区分です。2019年度のFIT改定で廃止されたものの、2014〜2018年度に太陽光発電を契約した家庭が蓄電池を後付けする場合は今でも適用判定が残っています(2018年度契約は差額1円で影響軽微)。本ページではダブル発電の制度的経緯、現役該当世帯の判断軸、RPRセンサーによる自動回避、電気ロンダリング問題、卒FIT後の戦略を整理します。

ダブル発電の定義と単価ペナルティ

ダブル発電は「太陽光発電の売電中に蓄電池から同時に放電して、見かけ上の余剰電力(売電量)を増やす」運用のことです。FIT制度は「家庭で消費しきれなかった余剰」を買い取る仕組みなので、蓄電池からの放電で売電量を意図的に増やす運用には単価ペナルティが設けられていました。

この表はFIT制度における住宅用太陽光(10kW未満)の太陽光単独単価とダブル発電適用単価を契約年度別に整理したものです。出典:経済産業省 資源エネルギー庁・住宅用太陽光(10kW未満)の調達価格。
契約年度 太陽光単独単価 ダブル発電適用単価 差額
2014年度 37円/kWh 30円/kWh −7円/kWh
2015年度 33円/kWh 27円/kWh −6円/kWh
2016年度 31円/kWh 25円/kWh −6円/kWh
2017年度 28円/kWh 25円/kWh −3円/kWh
2018年度 26円/kWh 25円/kWh −1円/kWh(差ほぼ消滅)
2019年度 24円/kWh 区分廃止(同単価で一本化) 0円

2019年度のFIT改定でダブル発電適用区分が完全に廃止され、太陽光単独と蓄電池併設の買取単価が一本化されました。2018年度は単独26円・ダブル発電25円で差はわずか1円まで縮小しており、実質的にこの時点でペナルティは消滅していました。2019年度以降に太陽光発電を契約した世帯はダブル発電の影響を受けません。逆に2014〜2018年度の契約世帯は、FIT 10年間(買取期間中)はダブル発電適用判定が残ります(2018年度契約世帯は差額1円のため影響は軽微)。

近年の蓄電池はRPRセンサーで自動回避

2014〜2018年度の契約世帯でも、近年販売されている蓄電池の大半はRPRセンサー(Reverse Power Relay:逆電力継電器)が標準装備されており、ダブル発電適用を技術的に回避する仕組みになっています。

RPRセンサーの動作原理

RPRセンサーは、太陽光発電のパワコンが系統に電力を送り出している間(売電中)に、蓄電池からの放電を自動的に停止する機能です。電力会社側のメーターから「太陽光発電以外の電力が逆潮流(売電)に乗っていない」ことを確認できるため、ダブル発電適用とは判定されません。

この表はRPRセンサーありとなしの蓄電池運用パターンを整理したものです。
動作シーン RPRセンサーあり RPRセンサーなし(旧式)
日中・太陽光売電中 蓄電池放電は停止。太陽光だけが売電する 蓄電池も同時に放電。売電量が押し上げられる
日中・雨天(売電なし) 蓄電池放電可能。家庭内消費に使用 同左
夜間・売電なし 蓄電池放電可能。家庭内消費に使用 同左
FIT制度上の単価判定 ダブル発電非適用(通常単価) ダブル発電適用(−3〜7円/kWh)

2020年以降に販売されている太陽光連携型の蓄電池は、ほぼ全てRPRセンサーを搭載しています。導入前に施工店に「ダブル発電非適用設計か」を確認しておくと安心です。

ダブル発電が今でも該当する世帯

2014〜2018年度のFIT契約世帯で、RPRセンサー非搭載の旧式蓄電池を導入した場合のみ、ダブル発電適用の対象になります。FIT期間(10年間)の残りで影響を受けます。ただし2018年度契約は差額1円のため、実質的に影響はほぼありません。

この表はダブル発電に該当する/しない条件を整理したものです。
状況 ダブル発電適用
2014〜2018年度FIT契約・蓄電池なし 非適用(売電単価は通常)
2014〜2018年度FIT契約・RPR搭載蓄電池導入 非適用(RPRが自動回避)
2014〜2017年度FIT契約・RPR非搭載蓄電池導入 適用(売電単価−3〜7円/kWh・影響大)
2018年度FIT契約・RPR非搭載蓄電池導入 適用(売電単価−1円/kWh・影響軽微)
2019年度以降FIT契約・蓄電池有無問わず 区分廃止のため非適用
卒FIT後(FIT満了後) FIT終了のため非適用

該当する可能性があるのは「2014〜2017年度FIT契約・RPR非搭載の旧式蓄電池導入」のごく限定的なケースに絞られます。施工店経由でRPR搭載の有無を確認すれば、ほぼ全ての家庭でダブル発電適用を回避できます。

電気ロンダリングの倫理問題

RPRセンサーが搭載されていない場合、技術的には「夜間に安い電力で充電して、日中にFIT高単価で売電する」運用が可能です。これは「電気ロンダリング」と呼ばれ、FIT制度の趣旨に反する利用方法と位置付けられています。

FIT制度の前提

FIT制度は「太陽光発電などの再生可能エネルギー由来の電力」を高単価で買い取る制度です。買取費用は再エネ賦課金として全電力使用者から徴収されているため、夜間の系統電力(火力発電など)を経由した売電は制度趣旨に反します。

電気ロンダリングの判定と対策

電力会社側では蓄電池からの放電量と太陽光発電の売電量を分離して計測できないケースが多く、技術的な判定は困難です。そのため対策は機器側のRPRセンサー搭載で行われており、現在販売されているほぼ全ての太陽光連携蓄電池がこの仕様になっています。電気ロンダリングを意図的に行う運用は推奨されません。

FIT中・卒FIT後の戦略の違い

ダブル発電の判断は、FIT期間中と卒FIT後で本質的に変わります。卒FIT後はFIT単価ペナルティ自体が消えるため、自家消費にシフトするのが基本戦略になります。

この表はFIT中・卒FIT後の運用戦略の違いを整理したものです。
状況 運用戦略 蓄電池の役割
FIT中(2014〜2018年契約・ダブル発電適用判定が残る世代) 原則として全量売電が最適 必要性は低い。導入するならRPR搭載モデル
FIT中(2019年以降契約) 単価次第(14〜24円/kWh)。蓄電池での自家消費もメリット出始める RPR搭載モデルで自家消費を併用
卒FIT後 自家消費が最適。新電力買取(10〜13円)と組み合わせる 中核装置。日中余剰を貯めて夜間放電

FIT中世帯が蓄電池導入を検討するときの判断軸

FIT中(特に売電単価が高い2014〜2017年契約世帯)が蓄電池導入を検討する場合、経済合理性とその他のメリットを整理して判断します。

  1. FIT終了までの残期間を確認。2014年契約なら2024年、2017年契約なら2027年がFIT終了。残期間が短いなら卒FITに合わせた導入が経済合理的。
  2. 導入予定の蓄電池がRPR搭載か確認。施工店経由でメーカーに「ダブル発電適用回避設計か」を確認。2020年以降の主流モデルはほぼ標準装備。
  3. 蓄電池の経済性以外のメリットを評価。防災対策・電気代上昇耐性・将来の自家消費移行など、売電収入以外のメリットも合わせて判断。
  4. 補助金活用のタイミング。2026年度のDR補助金(上限上限60万円)は予算枠次第のため、導入決定後は早めに申請。

RPR搭載モデルの一括見積もり

2014〜2018年度FIT契約世帯が蓄電池導入を検討する場合は、RPRセンサー搭載の現行モデルを中心に一括見積もりを取りましょう。施工店に「ダブル発電非適用設計か」を見積もり時に明示的に確認すると安心です。

家庭用蓄電池を一括見積もりで賢く選ぶ

家庭用蓄電池は同じ機種・同じ容量でも、販売施工店ごとに本体価格・工事費・補助金申請サポートの内容が異なり、合計で30〜50万円の差が出ることも珍しくありません。容量・全負荷/特定負荷・既設太陽光との相性などを踏まえて複数社から見積もりを取ると、相場感をつかみながら比較しやすくなります。以下は家庭用蓄電池に対応する主要な一括見積もりサイトです。いずれも無料でご利用いただけます。

  • 対応しているメーカーは一括見積もりサイトによって異なり、当サイトでご案内しているメーカーでも見積もりに含まれていない場合があります。ご希望のメーカーが含まれているかは事前に各サイトでご確認ください。
  • 蓄電池に特化・運営実績10年以上の老舗

    タイナビ蓄電池

    蓄電池に特化した一括見積もりサイトで、全国の登録業者数の多さが特徴。グリエネで紹介された業者と別の選択肢を検討したいときの2社目候補として便利です。蓄電池の機種比較・価格比較に長年取り組んでいるサイトなので、容量や全負荷/特定負荷の方針が決まっていない方にも提案を受けやすい設計です。

    タイナビ蓄電池公式ページ

  • 省エネ・再エネを総合的に相談したい方へ

    エコ×エネ

    蓄電池に加えて太陽光発電・オール電化・エコキュート・V2Hなど省エネ全般の見積もりに対応しているサイト。卒FITを機に太陽光と蓄電池をまとめて相談したい方や、オール電化への切り替えと組み合わせて検討したい方の選択肢として便利です。

    エコ×エネ公式ページ

  • 東京都・太陽光&蓄電池に特化した専門窓口

    エコエネハウス

    東京都の太陽光・蓄電池に特化した専門窓口です。国と東京都の補助金を組み合わせた申請手続きのサポートに強く、対象制度を踏まえた費用提案を受けられます。訪問販売はなく無料相談から始められるので、東京都にお住まいで太陽光とあわせて蓄電池を検討している方の選択肢に。対応エリアは東京都が中心です。

    エコエネハウス公式で無料相談

よくある質問(FAQ)

ダブル発電とは何ですか?
太陽光発電の売電中に蓄電池から同時に放電することで、見かけ上の余剰電力を増やして売電量を「押し上げる」仕組みです。FIT制度ではこの押し上げを抑制するため、ダブル発電適用世帯は売電単価が太陽光単独より3〜7円/kWh低く設定されていました。2019年度のFIT改定で適用区分は廃止され、それ以降に契約した家庭は対象外になっています。
ダブル発電の単価ペナルティはいくらですか?
2014年度契約世帯が最大で太陽光単独より7円/kWh低く、その後は年度ごとに差が縮小して2018年度は1円差まで縮小しています。5kW太陽光の家庭なら年間3〜4万円の収入減に相当(2014年度契約の場合)。ただし近年の蓄電池はRPRセンサーでダブル発電を自動回避するため、適用されないケースが大半です。
RPRセンサーとは何ですか?
Reverse Power Relay(逆電力継電器)の略で、太陽光発電の売電中に蓄電池の放電を強制停止する機能です。ダブル発電の適用を回避するために搭載されており、太陽光連携型の蓄電池システムの大半に標準装備されています。ユーザーが特別な操作をする必要はありません。
2019年度以降の契約者もダブル発電を気にする必要がありますか?
気にする必要はありません。2019年度のFIT改定でダブル発電適用区分は廃止され、住宅用余剰買取単価は太陽光単独でも蓄電池併設でも同じ単価で一本化されました。2019年度以降に契約した家庭は、蓄電池を後付けしても売電単価は下がりません。
卒FIT後はダブル発電を気にする必要がありますか?
卒FIT後はFIT買取制度自体が終了するため、ダブル発電の単価ペナルティも適用されません。卒FIT後の売電単価は7〜10円/kWh前後に下がるため、売電を狙う運用より自家消費へのシフトが経済合理的になります。
電気ロンダリングとは何ですか?
安価な夜間電力を蓄電池に充電し、日中にFIT制度で高単価売電する運用を指します。FIT制度はクリーンエネルギー由来の電力を買い取る制度のため、夜間の系統電力を経由した売電は制度趣旨に反します。RPRセンサーによりこの運用は技術的にも回避されるよう設計されています。

関連ページ