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床の断熱リフォーム|床断熱・基礎断熱の工法と費用

床断熱の要点

床は住宅熱損失の約7%を占める部位。シェアは小さいものの「冬の足元の冷え」「1階の底冷え」の体感に直結する部位です。リフォーム方式は2つ:床下から断熱材を充填する床断熱(追加で20〜40万円・1〜2週間)と、基礎の外側・内側に断熱材を貼る基礎断熱(60〜120万円・床下エアコンと相性◎)。築古住宅で床下に断熱材がない場合は床下断熱の追加が最初の打ち手。みらいエコ住宅2026事業(40〜100万円/戸)の補助対象です。

床断熱の効果と「足元の冷え」の正体

1階の床が冷たい原因は2つあります。1つは床下からの直接的な熱伝導(床材を伝わって室内の熱が床下に逃げる)。もう1つは床下に滞留した冷気が壁内に上昇気流として侵入し、壁から放射冷却する現象です。前者は床下に断熱材を入れれば解決しますが、後者は床と壁の取り合い部の気密処理がないと解消しません。断熱材を入れただけで「足元の冷え」が改善しないケースは、気密処理が不十分な施工が原因の場合がほとんどです。

床断熱の2方式と費用相場

既存住宅で床に断熱性能を追加する工法は大きく2方式。床下から断熱材を充填する「床断熱」と、基礎の外側・内側に断熱材を貼る「基礎断熱」です。築古住宅で床下に断熱材がない・足りない場合は床断熱の追加から始めます。床下エアコン導入や全館空調化を視野に入れるなら基礎断熱への切り替えを検討します。

床断熱リフォームの2方式と費用相場(戸建30坪・2026年5月時点)
工法 費用相場 工期 特徴・向いている家
床下断熱の追加(充填) 20〜40万円 2〜5日 床下から断熱材(押出ポリスチレンフォーム・発泡ウレタン)を貼り付け・吹付け。床下に潜って施工可能。一般的な工法
床下断熱の張り替え(フローリング新調と同時) 40〜80万円 1〜2週間 フローリングを剥がし大引・根太の間に断熱材を充填。床材リフォームと同時施工で経済的
基礎断熱化(外側) 60〜120万円 2〜3週間 基礎の外側に断熱材を貼り、通気口を塞ぐ。床下空間を「室内側」として扱える。床下エアコンと相性◎
基礎断熱化(内側) 50〜100万円 2〜3週間 基礎の内側に断熱材を貼る。シロアリ対策が必要だが外観を変えずに施工できる
玄関土間・浴室周りの基礎断熱 15〜40万円 3〜7日 玄関土間・ユニットバス下の基礎部分を局所的に断熱。床断熱では対処しにくい冷気の侵入を抑える
  • 築年数・既存断熱の状態・床下の高さ(人が潜れるか)で施工難易度が変わります。床下高さが低い場合は床を剥がす方式になり費用増
  • 基礎断熱はシロアリ被害のリスクを伴うため、防蟻処理付きの断熱材または防蟻シートの併用が必須
  • みらいエコ住宅2026事業(40〜100万円/戸)は床の断熱改修も補助対象

床断熱と基礎断熱の使い分け

どちらの方式を選ぶかは、床下の構造・換気計画・予算・将来の床下エアコン導入予定で決まります。築古の在来工法で床下に断熱材がない住宅は、まず床断熱の追加が最初の打ち手。新築並みの高性能化や床下エアコンを使いたい場合は基礎断熱への切り替えを検討します。

床断熱と基礎断熱の比較
項目 床断熱 基礎断熱
設置位置 床の下(根太・大引の間) 基礎コンクリートの外側・内側
床下空間の扱い 外気として扱う(通気口あり) 室内として扱う(通気口を塞ぐ)
玄関・浴室の対応 対応しにくい(壁と床が断絶) 対応しやすい(基礎が一体)
床下エアコン 不可 可(家全体空調が効率化)
シロアリリスク 低い(通気で湿気排出) 中(防蟻処理必須)
コスト 低〜中 中〜高
リフォーム適性 既存住宅に追加しやすい 大規模改修向き

玄関・浴室の冷気対策(局所基礎断熱)

床断熱を施工しても、玄関土間・ユニットバス下は床と壁が断絶される構造のため、冷気が直接室内に侵入します。冬に玄関ホールが極端に寒い、浴室の床がいつまでも冷たい原因はここにあります。対策として玄関土間と浴室基礎の部分だけを局所的に基礎断熱化する工法があり、家全体を基礎断熱化するより費用を抑えられます。

  • 玄関土間の基礎断熱:玄関土間下に50mm程度の断熱材を敷き、玄関土間と壁の取り合い部に気密処理。15〜30万円
  • 浴室下の基礎断熱:ユニットバス設置時に基礎の立ち上がり部分まで断熱材を貼る。浴室リフォームと同時なら追加費用は5〜15万円
  • 勝手口・サンルーム床下:玄関と同じ理由で冷気が侵入する箇所。局所基礎断熱で対処可能

床下エアコンとの組み合わせ

基礎断熱を選択した場合、床下空間を「室内」として扱えるため、床下にエアコンを1台設置するだけで家全体の暖房を賄える「床下エアコン暖房」が可能になります。床面から自然対流で暖気が立ち上がり、各部屋に均一に届くため、生活エリアごとにエアコンを設置するより消費電力が少なく済むケースが多いです。深夜電力プランの縮小が進むなか、太陽光発電の昼間電力で床下エアコンを稼働させる自家消費型運用との相性が高い設備です。

  • 床下エアコン設置には基礎断熱・気密確保・床下のレイアウト調整が前提。新築または大規模リフォーム時に計画
  • 家全体UA値0.6(断熱等級5・ZEH水準)以下が床下エアコンの効果を発揮する目安
  • 太陽光発電(/solar/)との組み合わせで昼間電力を活用し、夜間も暖かさを保つ運用を目指せます(基礎コンクリート蓄熱の設計が前提)

床に使われる断熱材

床下は湿気がこもりやすい部位のため、耐水性のある断熱材を選びます。グラスウールは床下では湿気を吸って性能低下する可能性があるため、発泡系プラスチック断熱材(押出ポリスチレンフォーム・硬質ウレタンフォーム)が主流です。

床断熱に使われる主な断熱材
断熱材 熱伝導率
(W/mK)
耐水性 特性
押出法ポリスチレンフォーム 0.028 床断熱の定番。耐水性・防湿性に優れ、湿気が多い床下でも性能低下しにくい
硬質ウレタンフォーム(吹付け) 0.024 現場発泡で隙間なく施工。気密性能も同時に確保。シロアリ対策が別途必要
フェノールフォーム 0.020 最高水準の断熱性能。薄い厚みで高性能を実現。コスト高め
高性能グラスウール 0.036 湿気を吸うため床下使用は防湿層の連続性が必須。安価だが施工精度に左右される

断熱材の種類と比較を詳しく見る

壁と床の隙間(取り合い)対策

床に断熱材を入れても、壁と床の継ぎ目に隙間があると床下の冷気が壁内に上昇気流として侵入し、部屋全体の温度が下がります。「断熱したのに足元が冷たい」というケースの多くがこの取り合い部の気密処理不足です。床断熱と同時にポリフィルム・気密テープでの気密処理が必須です。

  • 大引・根太と壁の取り合い部に防湿気密フィルムを連続して張る
  • 配管貫通部(給水・排水・電線)はウレタン発泡材で完全に塞ぐ
  • 床下点検口の周囲にもパッキンを使い気密確保
  • 気密測定(C値)を実施できる業者を選び、施工完了時に気密性能を測定

床断熱に使える補助金

床の断熱改修はみらいエコ住宅2026事業の補助対象です。窓・玄関ドア専用の先進的窓リノベ2026事業とは対象範囲が異なるため、床と窓を同時改修する場合は2事業を併用できます。

床断熱に使える主な補助金(2026年5月時点)
事業名 補助上限 対象
みらいエコ住宅2026事業 40〜100万円/戸 国土交通省。床・壁・天井の断熱改修。エコ住宅設備との組み合わせ可
自治体の上乗せ補助 自治体ごと 都道府県・市区町村の独自補助。国の補助と併用可なケースが多い
既存住宅省エネ改修促進税制 控除10〜35万円 所得税の特別控除。改修費の10%相当(上限あり)を所得税から差し引ける
  • 同一工事への重複適用は不可。異なる工事範囲なら4事業の同時利用が可能。
  • 申請は登録事業者が代行。契約前に業者の登録状況を確認してください

床断熱リフォームの一括見積もり

床断熱は床下の高さ・既存断熱の状態によって施工難易度が変わります。複数業者を比較して、現場調査でどの工法を提案してくれるか・気密処理の方針・工事保証の条件を確認してから決めるのが安全です。

住宅リフォームを一括見積もりで比較する

住宅リフォームは同じ工事内容でも、業者ごとに本体価格・付帯工事費・補助金申請サポート・保証年数が異なり、合計で20〜30%の差が出ることも珍しくありません。検討範囲(水回り単独・全面・外壁塗装・オール電化)に応じて、複数社から見積もりを取ると相場感をつかみながら比較しやすくなります。以下は住宅リフォームに対応する主要な一括見積もりサイトです。いずれも無料で利用できます。

  • 外壁塗装・屋根工事に特化した一括見積もり

    リショップナビ外壁塗装

    外壁塗装と屋根塗装に特化した一括見積もりサービス。塗料グレード(シリコン・フッ素・無機)の比較、付帯工事の内訳まで業者間で比較しやすい設計です。築15〜20年で外装の更新時期を迎えるご家庭に向いています。

    リショップナビ外壁塗装の見積もり

  • IH・エコキュート・オール電化リフォームに強い

    グリエネ オール電化

    エコキュート・IHクッキングヒーターへの切替やオール電化リフォームに特化した一括見積もりサイト。給湯省エネ事業の対象工事についても相談でき、世帯人数・既存設備の状態(ガス給湯器の年数・キッチンのタイプ)に合わせて業者をマッチングしてくれます。

    グリエネ オール電化の見積もり

  • 太陽光発電・蓄電池・エコキュートをまとめて見積もり

    グリエネ(太陽光・エコキュート)

    太陽光発電パネルやエコキュートのような高額機器は、大量仕入れができる専門業者から見積もりを取ると価格と保証の条件が比較しやすくなります。太陽光・蓄電池・エコキュートをまとめて1回で見積もりたい方や、自家消費型住宅への切替を検討中の方に向いています。

    グリエネで太陽光・エコキュートの見積もり

中古物件購入や小規模修繕は専門サイトの選択肢も

  • リノべる。

    中古物件探しからこだわり設計・施工までワンストップで依頼できるリノベーション専門会社。リフォームローンを低金利の住宅ローンに一本化できる点も特徴で、中古物件購入と一体でリノベを考えている方に向いています。

  • イエコマ

    網戸の張替え・蛇口交換・雨樋補修などの小規模修繕を定額メニューで依頼できるサービス。本格リフォームの前の現状確認や、部分メンテナンスを気軽に依頼したいときの選択肢になります。

よくある質問(FAQ)

床断熱と基礎断熱、リフォームならどちらが良いですか?
築古住宅で床下に断熱材がない・足りない場合は、施工が容易でコストを抑えられる床断熱の追加が一般的な選択です。床下エアコン導入や家全体の高性能化を視野に入れる場合は基礎断熱化が検討対象。どちらも気密処理(取り合い部の隙間対策)が性能を左右するため、業者の施工技術が重要です。
1階の床が冷たいのですが、床暖房を入れれば解決しますか?
床暖房は体感的に暖かいですが、床下の断熱が不十分だと熱が下に逃げて光熱費が高くなります。まず床下断熱を強化し、床下の冷気を遮断するのが先決です。断熱がしっかりしていれば、床暖房なしでもスリッパなしで過ごせるケースも多いです。床暖房を入れる場合も、床下断熱とセットで施工するのが効率的です。
玄関や浴室の床がいつまでも冷たいのはなぜ?
玄関土間・ユニットバス下は床と壁が断絶される構造のため、床下の断熱だけでは冷気が侵入します。対策として玄関土間下と浴室基礎部分を局所的に基礎断熱化する方法があります。浴室リフォームと同時施工なら追加費用を抑えられます。
基礎断熱はシロアリ被害が心配です
確かに基礎断熱はシロアリにとって侵入経路を見つけやすい構造のため、対策が必須です。防蟻処理付きの断熱材(ホウ酸系・ピレスロイド系)の使用、防蟻シートの併用、定期的なシロアリ点検(5年に1度程度)の3点セットで対応します。土壌処理と組み合わせると安心です。
床下に潜れない(人が入れない)家でも床断熱はできますか?
床下高さが低い場合は、フローリングを剥がして上から断熱材を施工する「床上断熱」になります。費用は床下からの施工より高くなりますが(フローリング張り替え費用込みで40〜80万円)、床材も新しくなるメリットがあります。フローリングの張り替え予定がある場合に同時施工するのが経済的です。
築40年の家ですが、床下に断熱材は入っていますか?
1980年代以前の住宅では床下に断熱材が入っていないケースがほとんどです。床下点検口から覗いて確認してみてください。断熱材がない場合は床下断熱の追加で大きな効果が見込めます。「冬に1階が異常に寒い」「床が冷たい」と感じる築古住宅は、まず床下断熱の追加から始めるのが費用対効果が高い順序です。
2026年に使える床断熱の補助金はいくらですか?
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム40〜100万円/戸)が床の断熱改修に使えます。窓と組み合わせて先進的窓リノベ2026事業(100万円/戸)を併用すれば、家全体の総合断熱リフォームで実質負担を大きく抑えられます。

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