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再エネ100%プランの要点
家庭向けの「再エネ100%プラン」は大半が「非化石証書で環境価値を追加」する仕組みで、実態の電源は通常電力と同じ。真に再エネ由来電源を購入できる電源開示型は再エネ専業の事業者数社のみ。事業者カテゴリ別のメニュー差・通常プランとの料金差・トラッキング付き非化石証書の有無で選ぶのが2026年の主流です。
2020年以降、家庭向けの「再エネ100%」「実質CO2ゼロ」を謳う電気プランが急増しました。現時点で大手電力・主要新電力のほぼ全社がメニュー化していますが、仕組みは大きく2系統に分かれます。「非化石証書で環境価値を追加する方式」(多数派)と「電源トレーサビリティを公開し再エネ電源を直接調達する方式」(少数派)。料金差・透明性・社会的意義で違いが大きいため、選び方を整理しました。
家庭向けの再エネ100%プランは、表面上は「再エネだけ届く電気」のように謳われますが、物理的には全家庭が同じ送配電網から電気を受け取っているため、契約プランで実電源を切り分けることはできません。仕組みは下記の2方式に分かれます。
家庭向けに提供されている再エネ100%プランを、事業者カテゴリ別の特性レンジで整理します。料金差は通常プラン比の月額目安(標準家庭・4人世帯・月400kWh想定)。具体的なプラン名・最新料金は比較サイト等でご確認ください。
| 事業者カテゴリ | 方式 | 通常プラン との差額/月 |
電源開示 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 大手都市ガス系(実質100%プラン) | A | ±0〜+300円 | なし | 追加料金ほぼなしで実質100%を実現する事業者あり・家庭向けで導入しやすい |
| 大手電力会社(水力電源限定プラン) | A | +800〜+1,200円 | 水力100% | 水力発電由来であることを明示する実質トレーサビリティ型 |
| 大手電力会社・ガス系(一般再エネ100%プラン) | A | +400〜+1,000円 | なし | 非化石証書方式が主流・全国広域で展開 |
| 独立系・市場連動型新電力 | A | +500〜+1,000円 | 部分開示 | 同社プランに環境価値追加・契約条件で組み合わせ |
| 再エネ専業(電源開示型) | B | +700〜+1,500円 | 発電所単位 〜部分開示 |
自社発電所・PPA契約での直接調達・環境貢献の透明性が高い |
※方式A=非化石証書による環境価値追加/方式B=電源トレーサビリティ公開型。レンジは現在の家庭向け代表値。具体的なプラン名・最新料金は比較シミュレーション等で確認してください。
「実質」ではなく「実電源として再エネを調達している」と公開しているのは、家庭向けでは再エネ専業の事業者数社のみです。方式Bの再エネ100%プランを選ぶときは、下記の観点で透明性を見極めます。
方式Bの中でも、発電所単位で毎月公開する事業者と電源構成を四半期ごとに開示する事業者では透明性に差があります。前者ほど「自分の電気がどこから来たか」を追跡できるため、社会貢献型の付加価値が明確になります。
再エネ専業の中でも、自社発電所からの直接調達比率が高い事業者は環境貢献の実質性が高いと評価されます。太陽光・風力・小水力・バイオマスのミックス構成や、PPA契約での再エネ発電所への直接出資の有無も判断材料です。
契約者が応援する発電所を選べる仕組みを持つ事業者もあります。トラッキング情報をマイページで公開する仕組みは、価格は通常プラン比+1,000〜1,500円/月と高めですが、社会貢献型の付加価値が明確で支持されています。
再エネ100%プランは通常プランより月額500〜1,500円高いのが2026年の相場です。年間で6,000〜18,000円の追加負担となります。負担額の差は仕組み(A/B)と再エネ調達コストの違いから生じます。
4人世帯(年間4,800kWh想定)で+0.5〜1.5円/kWhの差=年間2,400〜7,200円が標準的な追加負担です。「環境価値」の対価としてどう評価するかが選択軸になります。
4人世帯の年間電力消費を4,800kWhとした場合、再エネ100%プランへの切替えによるCO2削減効果は下記のとおりです。
年間2.2t-CO2は、スギの木約160本が1年間で吸収するCO2量に相当します。家庭の脱炭素貢献として最も投資対効果が高い手段の一つです。最新の事業者別CO2排出係数は電力会社のCO2排出係数比較で確認できます。
「カーボンオフセット電気」「CO2フリー電気」を謳うプランも一部の電力会社で提供されています。再エネ100%プランと混同されがちですが、仕組みと環境貢献の質が異なるため、家庭で選ぶときは違いを理解した上で判断する必要があります。
| 方式 | 仕組み | 環境価値の出所 | 家庭の負担増 |
|---|---|---|---|
| 再エネ100%プラン (方式A・非化石証書) |
通常電力+非化石証書 | 再エネ発電設備(FIT・FIP電源含む) | 月+500〜1,500円 |
| 再エネ100%プラン (方式B・電源開示) |
PPA契約・自社再エネ発電所+トラッキング付き証書 | 特定の再エネ発電所(追跡可能) | 月+700〜1,500円 |
| カーボンオフセット型 | 通常電力+J-クレジット等の他分野削減クレジットでCO2を相殺 | 森林吸収・省エネ機器・他社の排出削減プロジェクト等 | 月+200〜800円 |
「再エネを増やす」貢献を重視するなら方式Bの再エネ100%プラン
新たな再エネ発電所への投資・PPA契約を支援する効果が直接的。価格は高めだが、再エネ拡大という意思表示が明確に伝わります。
「コスト抑えてCO2削減に貢献」したいなら方式A or カーボンオフセット型
月数百円の追加負担で実質ゼロを実現できる選択肢。ただしカーボンオフセット型は「実電源は通常電力」である点を理解した上で選ぶこと。
「RE100」は事業活動で使う電力の100%を再エネで調達する企業の国際イニシアチブ。日本では2025年時点で90社超が加盟しており、トヨタ・ソニー・楽天・イオン・大和ハウス工業など代表企業が並びます。
RE100加盟企業は「トラッキング付き非化石証書」(電源情報まで追跡可能なもの)の確保に注力しており、市場価格は2023年から上昇傾向。家庭向けプランも2025年以降、トラッキング付きへのシフトが進み、本物志向のニーズが高まっています。
2025年2月閣議決定の第7次エネルギー基本計画で、2040年度の再エネ比率目標は40〜50%に引き上げられました。国全体の電源構成が再エネ寄りに変化するため、長期的には通常プランのCO2排出係数も低下。一方で「個別電力会社の環境努力」を支援したい消費者は、再エネ100%プランで意思表示する価値が当面大きい状況です。
再エネ100%プランへの切替えは、通常の新電力切替と同じ手順です。工事不要・停電なしで完了します。
検針票・マイページから現在の契約電力会社・プラン名・月額を確認。使用量直近12ヶ月の平均を把握すると料金差の比較がしやすくなります。
比較サイトで再エネ100%プランの月額をシミュレーション。通常プラン+500〜1,500円を許容できるかが基準になります。卒FIT世帯なら買取単価とのセット割で実質負担を抑えるパターンも検討できます。
新電力会社のWebから申込み。スマートメーターが既設なら工事不要。1〜2ヶ月後の検針タイミングから自動切替されます。違約金・解約金は現在ほぼゼロ(一部の長期契約プランを除く)。
各社多様な電気料金プランを用意していますが、料金体系だけでなく本当に安くなるのかをまずシミュレーションで確認できるサービスも併せて提供されています。以下は主要な電気事業者の電気代シミュレーションができるページをご案内しています。
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