海洋に石散布するジオエンジニアリングの欠陥

海中に大量の石を溶かすことによって排出された炭素を吸収し、地球温暖化を止めることができるとの主張には多くの欠陥があるとする研究論文が、22日に学術誌「エンバイロメンタル・リサーチ・レターズ」で発表された。

地球温暖化の危機に対する手っ取り早い手段として現在注目を浴びている「ジオエンジニアリング」と呼ばれる手法については、今回の論文のほかにも多くの科学的評価がなされてきた。

ドイツの研究チームは今回、「風化促進」と呼ばれる方法の実現性を調査した。

この方法は、ケイ酸マグネシウムでできた「橄欖(かんらん)石」を粉々にしたものを海に大量に散布して海水をアルカリ化し、空気中にある人類由来の二酸化炭素(CO2)の吸収を促進するもの。

海洋は巨大な炭素の「吸収源」で、人類がこれまでに排出した化石燃料の排ガスの約半分を吸収してきたともされている。だがこのスポンジのような吸収能力も、徐々に低下していると考えられている。

その結果、大気中の温室効果ガスの量が増えているほか、海洋そのものも酸性化が進み、多くの海洋生物の命を脅かしている。
(中略)
論文の主執筆者、ペーター・ケーラー氏は「このジオエンジニアリング手法に必要な量の橄欖石を確保するためには、現在の石炭産業と同じ規模の産業が必要になる。
また、必要とされる橄欖石を運ぶためには、専用の大型船舶100隻を用意しなければいけないだろう」と話している。

「全ての結論を合わせると、この手法は非効率的だと言える。
地球温暖化に対するシンプルな解決法だとは決して言えない」(ケーラー氏)
AFP

というニュースです。

まず海洋がこれまで人間排出した排ガス等の半分も吸収してきてくれたことに、自然の偉大さというか、浄化能力の頭が下がりますね、人間の尻拭いをしてきたわけですから。

アイデアとしてジオエンジニアリングいいかなとも思ったのですが、まずこれをやると、ある特定の植物プランクトンが他の種を圧倒する勢いで繁殖するため、海洋生態系に影響を及ぼす危険があるらしいのと、現在の石炭産業と同じ規模の産業が必要なのと運搬に多量の船舶が必要ということは、更なる温室効果ガスを排出することになります。。その時点でアウトですね。。

これってなんていうのかな、本末転倒っていうのかな。。

でもこういった環境問題に対して様々な手法が検討研究されることは、とても良いことだと思います。
その中に画期的な手法が発見される可能性もあるわけだし。。

日本からそういった技術手法が出てくれば尚いいですね~、ひそかに期待してます。。

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