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相続リフォームの判断と税制優遇
住む・貸す・売る・解体する4択の意思決定

相続リフォームの要点

相続した家は「住む・貸す・売る・解体する」の4択を先に決めてからリフォームします。自宅化なら1,000〜2,000万円、賃貸化なら300〜800万円、売却前のリフォームは「空き家3,000万円控除」と両立するかで金額が変わります。相続登記義務化(2024年4月〜)の3年以内期限と、リフォーム着工前の税理士相談が肝。工事順序を間違えると特例を失います。

親から相続した家をどうするか。これは築年数・立地・家族状況だけでなく、税制の組み合わせで最適解が大きく変わる難しい判断です。

2024年4月から相続登記が義務化(3年以内に申請しないと過料10万円以下)。また、相続した空き家を売却するなら「被相続人の居住用財産の3,000万円特別控除」、住み続けるなら「小規模宅地等の特例」、どちらを選ぶかで税額が数百万〜1,000万円以上変わります。

さらに、リフォームのタイミングも重要。先にリフォームすると特例適用の要件から外れたり、逆にリフォームしないと売却価格が伸びなかったりと、工事順序の設計が資産最大化の鍵です。本ページでは4択の判断基準・税制優遇の仕組み・リフォーム前の必須確認事項を整理します。

まず決めるべき4択
住む・貸す・売る・解体する

相続した家のリフォームは、「どう使うか」を決めてから工事内容を設計するのが鉄則です。使い道が決まっていないのにリフォームを始めると、不要な投資になりがちです。

選択 向いているケース 費用レンジ 使える税制
自分で住む
(フルリフォーム)
立地が気に入っており長く住む予定がある 1,000〜2,000万円 小規模宅地特例
/リフォーム減税
賃貸に出す
(最低限リフォーム)
駅近・学校近で賃貸需要が見込める 300〜800万円 貸家建付地評価減
売却 住む予定も貸す需要もない 残置物撤去10〜50万円 空き家3,000万円控除
解体して更地 建物が朽ち果てている・特定空家リスク 解体100〜200万円 条件次第で3,000万円控除

4択は「立地・建物状態・自身のライフプラン・税制インパクト」の4軸で判断します。立地が良く建物も健全ならフルリフォーム、駅近で賃貸需要があれば貸家化、住む予定も貸す需要もなければ売却、建物が朽ちているなら解体という判断が基本線です。

相続後にまず確認する5つの事項
リフォーム着工前のチェックリスト

リフォーム判断の前に、以下の5項目を必ず確認してください。これらを見落とすと数百万円の税制優遇を取りこぼすリスクがあります。

1. 相続登記の完了状況

2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記申請しないと10万円以下の過料の対象です。登記が終わっていないと売却・賃貸・住宅ローンの担保設定ができません。司法書士に依頼すれば5〜15万円で手続きできます。

2. 小規模宅地等の特例の適用可能性

被相続人(親)の自宅敷地を一定要件を満たす相続人が取得すると、330㎡まで相続税評価額を80%減額できます。主な適用要件:

  • 被相続人と同居していた親族が取得し、相続税申告期限まで居住・保有を継続
  • 同居していない親族でも、持ち家のない「家なき子」要件に該当すれば適用可能(要件厳格化済)
  • 相続税の申告期限(10ヶ月以内)までに売却すると適用を失う

この特例が使える場合、評価額数千万円の住宅で相続税が数百万円下がります。要件は複雑なので必ず税理士確認が必要。

3. 空き家3,000万円控除の要件

相続した実家を売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度。適用要件:

  • 昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された建物
  • 被相続人が相続開始直前まで一人で居住していた
  • 相続後に事業・貸付・居住の用途で使っていない
  • 売却代金が1億円以下
  • 解体して更地で売る or 耐震改修してから売る
  • 相続日から3年を経過する年の12月31日までに売却
  • 2027年12月31日までの譲渡(延長される可能性あり)

譲渡益に対する税金(約20%)が3,000万円分かかりません。使えるのに使わないのはもったいない特例です。

4. 既存不適格・建築基準法違反の有無

築40年以上の住宅では、現行の建築基準法に適合しない「既存不適格物件」のケースがあります。セットバック不足・接道義務違反・容積率オーバーなど。再建築不可物件は更地にしたら新築できないため、建物ごと売るしかなく資産価値が大幅減。リフォームか売却かの判断に直結するので、法務局または建築士に調査依頼を。

5. 耐震性・雨漏り・シロアリ被害の状態

建物の健康状態がリフォーム可能か否かを決めます。住宅診断(ホームインスペクション)で5〜15万円程度。特に1981年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた住宅は耐震改修が必須で、改修費80〜150万円を見込む必要があります。

リフォームしてから売却する?しないで売却する?
空き家3,000万円控除との関係

売却を選ぶ場合、リフォームしてから売るかしないで売るかは税制と市場動向の両面で判断します。

パターン 初期投資 売却価格への影響 空き家3,000万円控除
そのまま売却 残置物撤去のみ
(10〜50万円)
古屋付き土地として相場 ❌ 適用外
耐震改修+売却 80〜200万円 建物部分の価格上乗せ ✅ 適用可
解体+更地売却 100〜200万円 更地として高値売却可 ✅ 適用可
フルリフォーム+売却 500〜1,500万円 築浅並み価格 ❌ 通常適用外

最も勘違いが多いのが「フルリフォーム+売却」です。見た目をキレイにして高値で売ろうとすると、投資金額より売却価格上昇幅が小さくて損をする上、空き家3,000万円控除が使えなくなり税制面でも不利になります。売却前提なら耐震改修のみまたは解体して更地にするのが税制最適解です。

一方、賃貸に出す場合は入居者が付きやすい最低限のリフォーム(水回り・壁紙)が必要。300〜800万円の初期投資で月7〜15万円の家賃収入を狙うのが一般的。駅近・学校近など賃貸需要があるエリアで、投資利回り5〜8%が得られる想定ならリフォームする価値があります。

相続した家のリフォーム・売却を複数業者で比較したい方へ

相続した家のリフォーム判断は、業者の目利きと税制の両方を踏まえる必要があります。リショップナビは全国1,000社以上の加盟店から、相続物件や築古住宅対応経験のある業者を無料紹介。コンシェルジュ経由でやり取りを一本化でき、初めての方でも安心して比較検討できます。

賃貸化する場合のリフォームポイント
投資回収を意識した設備選び

賃貸に出す場合のリフォームは「入居者のニーズに合う最低限」が鉄則。オーナー好みの高級設備は投資回収に時間がかかり、原状回復コストも上がります。

工事 費用目安
壁紙全面張替え 30〜60万円
フローリング張替え 50〜100万円
キッチン交換
(シンプル仕様)
50〜100万円
浴室交換
(標準ユニットバス)
70〜120万円
トイレ交換
(温水洗浄便座)
20〜40万円
エアコン設置
(全室)
30〜60万円

賃貸リフォームで意外と重要なのがエアコン・給湯器・温水洗浄便座・浴室乾燥機の4点セット。これらが付いていると入居率・家賃が上がる一方、故障時のオーナー負担を抑えるために信頼性の高い機種を選ぶのがポイントです。エリアの賃貸需要に合わせた投資回収シミュレーションは税理士または不動産会社に依頼しましょう。

使える税制優遇と補助金

相続リフォームで使える代表的な税制・補助金を整理します。

被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除

相続した実家を解体または耐震リフォームのうえ売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除。2027年末まで。要件詳細は本ページ上部のチェックリスト3参照。

小規模宅地等の特例

被相続人の居住用宅地を一定要件を満たす親族が相続した場合、330㎡まで相続税評価額を80%減額。自宅化する場合に最もインパクトが大きい特例。

住宅省エネ2026キャンペーン

住み続ける・賃貸化する場合、断熱改修・給湯器更新・窓リノベが対象で数万円〜200万円の補助金。相続者・賃貸オーナーでも申請可能(登記が完了していること)。

耐震改修促進税制

1981年5月以前の旧耐震基準住宅を耐震改修すると、所得税から最大25万円の控除。空き家3,000万円控除と組み合わせて売却前に耐震改修するケースで特に有利。

相続リフォームのよくある質問(FAQ)

Q. 相続した家、リフォームする前にやるべきことは?

A. ①相続登記を完了(2024年4月から3年以内義務)、②小規模宅地等の特例が適用できるか税理士に確認、③売却予定なら空き家3,000万円控除の要件を満たすかを確認、④既存不適格・再建築不可の有無を法務局または建築士に確認、⑤ホームインスペクションで耐震・雨漏り・シロアリ被害を診断、の5点を必ず済ませてください。リフォームしてから特例要件外と分かっても後戻りできません。

Q. 相続した家を売却する前にリフォームすべき?

A. フルリフォームしてから売るのは原則NG。投資金額より売却価格上昇幅が小さく損をする上、空き家3,000万円控除が使えなくなります。売却前提なら耐震改修のみ(80〜150万円)または解体して更地(100〜200万円)で3,000万円控除を使うのが税制最適解。例外は築浅で市場競争力のある物件のみで、不動産会社の査定と相談のうえ判断を。

Q. 空き家3,000万円控除の要件を教えて

A. 主な要件は①1981年5月31日以前の建築、②被相続人が相続開始直前まで一人で居住、③相続後に賃貸・事業に使っていない、④解体更地 or 耐震改修してから売却、⑤売却代金1億円以下、⑥相続日から3年を経過する年の12月31日まで、⑦2027年12月31日までの売却(延長の可能性あり)。適用を受けるには確定申告で特例申請が必要。細かい要件で見落としが発生しやすいので税理士相談が鉄則です。

Q. 相続登記の義務化で何をすべき?

A. 2024年4月から、相続を知った日から3年以内に登記申請が義務化(過去の相続も対象で、2027年3月末までに申請必要)。怠ると10万円以下の過料。登記しないと売却・賃貸・住宅ローンの担保設定ができず、相続人が増えるほど手続きが複雑化します。司法書士に依頼で5〜15万円、自分で申請なら実費のみ(数千円〜数万円)。戸籍謄本・遺産分割協議書等の書類揃えが一番大変なので、司法書士に任せるのが効率的です。

Q. 兄弟で共有相続した家のリフォームはどう進める?

A. 共有状態のままリフォームすると共有者全員の同意が必要で、費用負担や将来の売却時の合意形成が揉めやすくなります。推奨は相続時に代償分割(住む人が他の兄弟に代償金を払って単独所有に)または換価分割(売却して現金で分ける)で共有状態を解消しておくこと。すでに共有になっている場合は、共有持分の買取(1人が他の人の持分を買い取り)を検討。リフォーム前に名義を整理するのが鉄則です。

Q. 築40年超の実家、リフォーム・建て替え・売却どれが得?

A. 立地と建物状態で変わります。①立地良・建物健全ならフルリフォーム(1,000〜2,000万円)で自宅化が有利、②立地良・建物劣化なら解体建て替え(2,000〜3,500万円)、③立地普通・建物劣化なら解体更地売却で空き家3,000万円控除活用、④再建築不可・既存不適格なら古屋付き土地として売却。3者(リフォーム業者・建築会社・不動産会社)相見積もり+税理士相談でトータルコストを比較してください。

相続物件の資金計画・税制で迷ったら

相続した家のリフォームは「どの特例を使うか」「どの順序で工事するか」で総支払額が数百万円〜1,000万円以上変わります。家づくり相談所では、独立系の建築士・FPに相続物件の資金計画を無料で相談可能。業者選びの前に中立的なアドバイスが欲しい方に向いています。

相続リフォームと合わせて検討したい情報

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