ソーラーフロンティア、岩手県南部の平泉町に13MWのメガソーラー建設

2014年12月18日、東京都にある株式会社ソーラーフロンティア岩手県の平泉町は、平泉町平泉字黄金沢地区のメガソーラーの事業用地賃貸借契約を締結したことを発表しました。このプロジェクトでは、平泉町と地域住民の協力により約30ヘクタールの事業用地の確保が実現しており、地域と連動した地域貢献度の高いメガソーラーの誕生が期待されています。

契約締結式では、ソーラーフロンティアのプロジェクト開発本部長の渡辺拓郎氏と平泉町の町長の青木幸保氏が、2016年下記の完成を目指し、一致協力してプロジェクトに取り組んで行くことを確認しています。

株式会社ソーラーフロンティアは東京都にあるCIS薄膜太陽電池の生産・販売会社で、本プロジェクト以外にも宮城県で東北工場の建設を進めるなど、東北地域での事業活動に力を入れています。

平泉町は岩手県西磐井郡にある町で、町内にある「平泉-仏国土を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」は世界遺産に認定されています。

参考

ソーラーフロンティア、米ニューヨークのネット・ゼロ・エネルギービルにパネル納入

日本の企業であるソーラーフロンティア株式会社が、アメリカニューヨークに建設される世界最大級のネット・ゼロ・エネルギービル(ZEB)にCIS薄膜型太陽電池モジュールを納入することになりました。ソーラーフロンティア株式会社は次世代型CIS薄膜型太陽電池による太陽光発電ソリューションプロバイダーです。その出荷量と売り上げの両方において、世界最大の規模があります。ソーラーフロンティア株式会社のCIS技術には20年以上の歴史があり、世界最高クラスの変換効率を誇ります。

ネット・ゼロ・エネルギービルとは、省エネルギーや再生可能エネルギーの利用を通じて、利用段階でのエネルギー消費を限りなくゼロに近づけるビルのことです。CIS薄膜型太陽電池モジュールは、実際の発電環境下において、結晶シリコン系太陽電池モジュールより高い発電量が見込めます。また、周囲の建物や隣接するモジュールの配置による影の影響を受けにくい特性があり、高密度の都市部でより多くの発電を実現します。さらには、落ち着いた黒を基調としたデザインや、優れた防眩性(まぶしさを防ぐ性質)があるため、都市部での使用に適しています。

このCSI薄膜型太陽電池を採用するネット・ゼロ・エネルギービルの名前は「ZENビル」で、その広さは356,000フィートになります。このビルは再生可能エネルギーとエネルギー効率か技術に関する「生きた実験室」の役割を担います。ここでエネルギー効率を高水準に引き上げる技術が開発され、その技術はアメリカニューヨーク州だけにとどまらず、世界中のビルで、ビルの運営コスト削減に応用されることになります。

ソーラーフロンティアはニューヨーク市との提携などアメリカ進出を着々と進めています。このビルの竣工により米国市場へのアピールにつながることが期待されます。

参考

ソーラーフロンティア、海外展開の布石となる東北工場の準備は着々

現在宮崎県の工場で、国産100%の高性能化合物系ソーラーパネルを製造するソーラーフロンティアが、生産能力の拡大のために東北に新工場を建設する計画は以前ご案内しました。

同社の4番目となる工場は生産ラインの搬入が開始され、来年3月稼働開始にむけ着々と準備が進んでいるのだそう。

まずは東北市場で、パネルを地産池消

現在の製造拠点である九州地方は日本でも太陽光発電が盛んな地域。そもそもソーラーフロンティアがこの地域に製造拠点を構えた理由も、市場の大きさが大きな要因となっていたと予想しています。

今回の東北の新工場設立は、東北地方の住宅用・産業用を中心に地産地消型のビジネス展開を考慮に入れたものだそうです。

そもそもエコ製品と地産池消の相性は特に良いと言えますが、その理由にエネルギーペイバックタイムという指標があります。

これは、太陽光発電をはじめとする再エネ設備の環境影響度を推し測る指標の一つですが、原料の調達から製造、設置場所への運搬そして稼働終了後廃棄までに必要なエネルギーをできるだけ少なくすることが、この指標の評価を高める鍵となります。

東北工場稼働によるコストカットは、海外展開の布石

東北工場では大幅なコストカットが実現され、さらには化合物系の弱点である変換効率も現行製品の13.8%を大きく上回る15%以上の製品が量産できる見込みなのだとか。

ソーラーフロンティアは米ニューヨーク市による海外企業の誘致を探るプロジェクトにも選出されており、東北工場ではモデル工場としてそのまま海外拠点に持っていけるような運用技術を試されることになりそうです。

参考

NEDO発表の「太陽光発電開発戦略(NEDO PV Challenges)」まとめました

NEDOが「太陽光発電開発戦略(NEDO PV Challenges)」と名付けた膨大な文量の開発指針発表しました。
気になるところだけかいつまんで、まとめています。

発電コストは23円=従量電灯レベルでのグリッドパリティは達成

NEDOの計算では、2013年の時点で23円/kWhを達成し、グリッドパリティと明記はしていないものの、従量電灯と比較すると完全なるグリッドパリティですね。
(2014年10月現在の東京電力の従量電灯において、住宅に多い20A・30Aを契約した場合、基本料金も合わせて24円を切ることはない。)

nedo

今後の指針としては2020年の段階で業務電力価格並の14円/kWhを達成、2030年までに基幹電源コスト並の7円/kWhを達成を掲げています。

具体的には現在最高で21%程度のモジュール変換効率を、2020年には22%、2030年には25%以上を達成するとし、
さらに運転年数(寿命・耐用年数に相当すると考えられる)を30年まで引き上げることを掲げています。

設備利用率15%で計算するとし、キロワット単価27.6万円を切れば達成できることになりますが、
2014年10月現在で26万円/kWの格安パネルの市場に出てきていることを考えれば手の届く範囲でしょう。

2013年度末までの国内の太陽光発電設置容量の累計は14.3GW


2014年1月末時点で13GW超
だった累積設置量は3か月でさらに1GW以上が加えられ、14.3GWとなっています。

日本メーカーの世界シェアの縮小

10ページには太陽電池の産業動向がまとめられています。

2006年までは発電容量ベースで世界一位の生産量を誇っていたとはじめながらも、2007年には全体シェアが中国メーカー合計(32%)>日本メーカー合計(25%)と逆転、2012年の日本メーカーの全体におけるシェアはわずか6%に減ったと報告。
世界のメーカーシェアは中国勢にどんどん奪われていった模様は、当サイトのメーカーシェアランキングでも詳しくご案内しています。

国内メーカーの約3割の製品が海外製

12~13ページにかけては国内メーカーでも海外に生産を委託しているパネルが増えてきていることが言及されています。
参考資料として平成26年1~3月期の容量ベースで「パネルの出荷量に占める日本企業のシェア(図2-6)」と、同期の「パネルの出荷量に占める国内生産のシェア(図2-7)」のグラフが掲載されています。

「日本企業のシェア(図2-6)」については住宅用/産業用が分けられているのに対し、「国内生産のシェア(図2-7)」は全体を総括した容量での割合になっているので一概には言えないまでも、

例えば容量ベースで多くを占める非住宅用の数字と照らし合した際、日本企業64%のシェアに対し、国内生産は44%と20%の差があります。
容量ベースでは約3割の製品が、「日本ブランド国外生産」である可能性があるということです。

さらに付け足しておきたいのが、この表では「セルが海外製、モジュール組立のみ日本」という製品が国内生産品としてカウントされていることです。

各メーカーのパネルの生産国一覧

各国のシステム価格比較と推移

14ページの各国のシステム価格比較は興味深いです。
日本ではシステム価格が2001年から今まで、6米ドル/Wを上下してほとんど変わっていないのに対し、比較されている米国、ドイツ、イタリアは価格がどんどん下がっておりドイツは2012年には2米ドル/Wに到達しそうなくらいまで価格が下がっているのだそう。

これにはちょっと疑問が残り、6米ドル/Wというとキロワット60万円になり、相場からかけ離れている感が否めません。

その次に出ていグラフでは2013年の住宅用太陽光発電のシステム平均単価が約400円/W(40万円/kW)となっており、出典は同じ(みずほ情報総研)にも関わらず内容がズレているのがなぜなのかは、この指標の記述で読み取れなかったのですが(万が一読み落としがあればご指摘願います)

どちらにせよ、欧米よりもまだまだ価格に対して下げ幅の余裕があると考えていいのかもしれません。

施工のシェアは自社開発を行うNTTファシリティーズなどが有利に

おもしろいな、と思ったのが、施工企業のシェアの変化です。
積水ハウスやパナホーム、高島など、新築住宅向け太陽光発電の施工が主であるハウスメーカーのシェアは2009年から2012年でぐんと減り、

自社のメガソーラーをどんどん建設しているNTTファシリティーズが2012年は11%超のシェアで業界一位になっています。

新規企業の参入が相次いだことで上位企業のシェア自体が減っているということですが、自社架台の開発も行っているNTTファシリティーズに関しては今後のシェア拡大もばっちり狙っていることでしょう。

いまだに結晶シリコン系が人気/10年間で太陽電池の変換効率が5%上昇

28ページでは、NEDOによる各種太陽電池のシェア等の比較と、
フランホーファーによる効率向上のグラフが掲載されています。

それによると、2013年の時点で

結晶シリコン系はシェア87%

といまだに大半が結晶系となっています。
2003年の時点で15%程度だったシリコン系の太陽電池の効率は2012年で20%超に(+5.5%)なっており、化合物系との差は埋まることなく、いまだにシリコン系太陽電池には性能的な優位性があることが読み取れます。

全体のシェア8%を占める化合物系は、主要の2社の動向に要注目

化合物系はプレイヤー(製造するメーカー)が少ないことが特徴的ですが、
ソーラーフロンティアに代表されるCIS太陽電池、ファーストソーラーが製造するCdTeはそれぞれシェアが2%および6%。
効率は若干CIS太陽電池の方が上ですが、ファーストソーラーは価格の安さで欧米を中心としたシェア拡大に貢献しています。

ファーストソーラーは日本にも進出し
一方でソーラーフロンティアは海外戦略でシェアの拡大を狙っています

日本の消費者としては、安価な「ファーストソーラー」が選択肢に入ったことで太陽光発電の敷居がさらに低くなることを願う一方で
日本メーカー「ソーラーフロンティア」のさらなる躍進で日本経済を活性化してほしいとも思います。
2社の動向に注目が高まります。

25年度には化合物系がシリコン系に追いつく?

35ページのNEDO PV2030+による性能目標は、結晶シリコン系のモジュール効率25%という実現可能性の高い目標に、CIS系も倣うことを目標としています。現在の1.5倍以上の性能を10年ちょっとで達成しなければいけないことになりますが、ソーラーフロンティアにはぜひ頑張ってほしいものです。

シェア世界一をなんとしても取りたいソーラーフロンティア

新しく東北は宮城県に150MWの生産能力を持つ工場の建設を始めているソーラーフロンティアですが、これに対して8/26日に宮城県で立地セミナーを開催した際に参加された方によると、同社会長の玉井裕人は「将来的に狙う最大能力はもっと高いところにある。何としても世界トップシェアを獲得したいと考えている」と語っているようです。

化合物系では実質アメリカのファーストソーラーが供給量(シェア)において世界一です。
ファーストソーラーは日本市場への進出も果たし、ライバルであるソーラーフロンティアのシェアをどれだけ奪う事になるか見物だと思っていましたが、ソーラーフロンティアは正々堂々受けて立とうという気満々のようですね!

ソーラーフロンティアのCIS太陽電池、英国のプロジェクトに採用

曇天の多いイメージが強い英国は、太陽光発電でもなかなか発電量が伸びにくい地域です。そんな中、ドイツの電力会社SAR Electronic GmbHが筆頭株主であるデベロッパーのNew Energy for the World社(NEW社)は、イギリスはバンウェルの太陽光発電施設8100kWにソーラーフロンティアのCIS太陽電池を採用。年間発電量は約900万kWhで、キロワット当たり1111kWh、設備利用率は12.7%になります。日本の平均よりちょっと少ないくらいですね。

同社の株主であるヨッヘン・クライマヤル(Jochen Kleimaier)氏の言葉が、ソーラーフロンティアの未来性をよく捉えているといえるのではないでしょうか。そのまま引用します。

「太陽光発電業者は、世界規模の競争に直面しています。その環境下で成長を持続するには、バリュー・チェーンを通じて高い品質を実現している企業と、強いパートナーシップを構築し続けることが重要です。その中で、ソーラーフロンティアは、品質や信頼性の高さにおいて、明らかに業界のリーダーであると考えています。」

ソーラーフロンティアのCIS太陽電池・最新価格など

利回り18%!昭和シェルと宇部興行によるメガソーラーが完成!

以前ニュースをご紹介した宇部興産と昭和シェルによるメガソーラーが完成したそうです。

総工費は約50億円でキロワット換算約23万円。
2012年度中に設備認定を済ませているはずなので、40円(税抜)の売電単価が適用され、年間平均9〜10億円の売電収入を見込むということです。

ちょうど遊休地を持て余していた宇部興行と、使用したパネルのメーカーであるソーラーフロンティアを完全子会社としている昭和シェルによる事業だったからこそ成し得た驚異的な利回りは約18%!羨ましい限りですよね。

ちなみにここでは、同発電所の設備利用率は13.4%、年間発電量は1175kWhという想定で売電収入を算出していますが、実際の稼働中太陽発電所の記録を見てみると、全国平均に近い山口県でも14.28%の設備利用率となっており、利回り18%の試算でさえ”控えめ”になる可能性も大いにあります。
ましてや使用しているのは実発電量で結晶型の1.1倍程度が出ると実証されているソーラーフロンティア

参考までに、平均データとしてある山口県の設備利用率14.28%を1.1倍にしてみると15.7%という数字が得られます。
そしてこの設備利用率による売電収入は年間11.7億円、利回り23.4%!!

とまぁ、純粋に興味に駆られて計算してみましたが、あくまでこれはかなり好条件での発電事業が行われた場合の試算ですが、売電単価も引き下げられている現在からすると夢のような利回りですよね。

参考

遊休地などを利用した産業用太陽光発電・価格と収益のシミュレーション
発電事業にもうってつけ!ソーラーフロンティアのCIS太陽電池・特徴や最新相場価格情報など

昭和シェル、太陽電池の研究開発資産をソーラーフロンティアに移譲

昭和シェルがオイルショックをきっかけに始めた太陽電池の研究事業。
NEDOからの委託研究も経て今や世界的な化合物系の太陽電池メーカーになっている、昭和シェルの子会社ソーラーフロンティアですが、昭和シェルが同社の資産として残っていた太陽電池の研究開発資産等を、ソーラーフロンティアに一元化すると発表。

これにより、ソーラーフロンティアはより柔軟で効率的な体制を持つようになり、世界市場における競争力も高まります。

アメリカ進出なども視野に入っているソーラーフロンティア、着々と準備を進めている感じがしますね。

参考

新潟県の亀田郷土地改良区でソーラーフロンティアのパネルを採用

新潟県新潟市の亀田郷土地改良区において、2つの太陽光発電設備が設置され、パネルはソーラーフロンティアのCIS太陽電池が採用されたと発表されました。

この地域は新潟県都市部に近接した土地で、持続可能性の高い農村環境整備を目標に、農業用排水路の法面を使った発電設備368kWと、大規模発電所として432kW、2か所の太陽光発電所を設置。善良を売電の後、収入は改良区の揚水・排水施設等の管理費負担の軽減に役立てるのだそう。

特に法面を使った設備では、農村の景観にも配慮しており、ソーラーフロンティアのCIS太陽電池の採用も落ち着いた色調も評価される一因となったとのこと。

さらに、実発電量、部分的な影の影響の少なさというおなじみの「強み」に加え、積時の雪の滑り落ちの良さ、メンテナンスコストの低さなどについても言及されています。

新潟県は発電量が全国的に見てもかなり低い地域
ソーラーフロンティアのパネルなら、容量あたりで得られる発電量が多い(メーカー別発電量比較)ため、設備利用率を引き上げるのにも役立ちます。

参考

群馬県太田市のメガソーラーでも、ソーラーフロンティアの実発電量の多さを証明

群馬県太田市が運営する古墳群内の太陽光発電所「おおた鶴生田町太陽光発電所」にはソーラーフロンティア製のCIS太陽電池が1500kW設置されていますが、稼働後6カ月で約930,000Kwhを発電、想定を上回る発電量を得られたと発表しました。稼働率にして14%と、全国平均と言われる13%は上回りますが、群馬県の年間を通した稼動率は15.6%。これから日射量の多い季節になるので、「おおた鶴生田町太陽光発電所」でもさらにこれから発電量を伸ばしていくと予想されます。

c032565
さらに、太田市内の公園にはソーラーフロンティアのCIS太陽電池以外に、微結晶タンデム型と多結晶型を採用した発電設備があり、他の2種類のパネルと比べてもCIS太陽電池は多くの実発電量が得られたことが証明されたといいます。
微結晶タンデム型と比べて約1.36倍、多結晶型と比べて約1.08倍の発電量は、他の実証実験で証明された発電量のメーカー比較と同等の結果。

発電量の多さが全国の発電所で証明されているソーラーフロンティア。最安値価格情報はこちらから

参考