ソーラーパネル搭載の屋台、ニューヨークに登場

太陽電池を搭載したゴミ箱海外パネルメーカーの誘致など、再エネを利用したエコなコミュニティ作りに邁進するニューヨークで、新たな試みです。

同市を拠点に2013年に創業したMOVE Systems社は陽光パネル搭載の屋台「MRV100」を開発。販売予定価格は1台1万5000~2万5000ドルですが、発売に先駆けて5月11日より無償で、MFVライセンスの取得ベンダーに500台提供するパイロット・プログラムが開始されました。

市内で路上販売を行っている約8000台の屋台のうち6割以上がガソリンや石油を燃料にした発電機を使用し、環境にも人にも悪い影響を及ぼしています。ハイブリッド自動車の技術を応用した、天然ガスと太陽光による発電システムの導入により、排気ガスの削減、電力の安定、騒音問題、ベンダーのエネルギーコストの低減に繋がります。

アメリカの非営利団体Energy Visionによる見込みでは、MRVへの屋台置き換えや商品廃棄物から生成する再生可能天然ガスの利用で、年間1500万Lのガソリン、2万tのCO2排出量の削減ができるとされています。

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ソーラーフロンティア、米ニューヨークのネット・ゼロ・エネルギービルにパネル納入

日本の企業であるソーラーフロンティア株式会社が、アメリカニューヨークに建設される世界最大級のネット・ゼロ・エネルギービル(ZEB)にCIS薄膜型太陽電池モジュールを納入することになりました。ソーラーフロンティア株式会社は次世代型CIS薄膜型太陽電池による太陽光発電ソリューションプロバイダーです。その出荷量と売り上げの両方において、世界最大の規模があります。ソーラーフロンティア株式会社のCIS技術には20年以上の歴史があり、世界最高クラスの変換効率を誇ります。

ネット・ゼロ・エネルギービルとは、省エネルギーや再生可能エネルギーの利用を通じて、利用段階でのエネルギー消費を限りなくゼロに近づけるビルのことです。CIS薄膜型太陽電池モジュールは、実際の発電環境下において、結晶シリコン系太陽電池モジュールより高い発電量が見込めます。また、周囲の建物や隣接するモジュールの配置による影の影響を受けにくい特性があり、高密度の都市部でより多くの発電を実現します。さらには、落ち着いた黒を基調としたデザインや、優れた防眩性(まぶしさを防ぐ性質)があるため、都市部での使用に適しています。

このCSI薄膜型太陽電池を採用するネット・ゼロ・エネルギービルの名前は「ZENビル」で、その広さは356,000フィートになります。このビルは再生可能エネルギーとエネルギー効率か技術に関する「生きた実験室」の役割を担います。ここでエネルギー効率を高水準に引き上げる技術が開発され、その技術はアメリカニューヨーク州だけにとどまらず、世界中のビルで、ビルの運営コスト削減に応用されることになります。

ソーラーフロンティアはニューヨーク市との提携などアメリカ進出を着々と進めています。このビルの竣工により米国市場へのアピールにつながることが期待されます。

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ソーラーフロンティア、アメリカに製造拠点設立の可能性

日本のパネルメーカーが海外に生産拠点を置く例が増えている昨今。海外進出と言うと、中国などの安価なパネルとの価格競争に励むための戦略という意味合いで理解されることが多いのですが、「100%国産パネル」を売りにしたソーラーフロンティアの”海外進出”はちょっと違った意味を持つものとなりそうです。

ソーラーフロンティアは、ニューヨークの州立大学ナノスケール理工学カレッジ(College of Nanoscale Science and Engineering/CNSE)と、最先端のCIS太陽光発電技術の米国での導入に向けた予備調査を始め、共同研究開発および生産の可能性について検討すると発表しました。

ソーラーフロンティアとニューヨーク州はウィンウィンな協力関係?

ソーラーフロンティアは中期経営計画の中核テーマとして、「海外での生産拠点の確立」を掲げているといいます。このCNSEとの協力による、ソーラーフロンティアの独自技術であるCIS技術のニューヨークでの共同研究開発/生産の可能性の調査は、その布石となり得るということ。

またニューヨーク州は、「ハイテク技術産業におけるイノベーションにより経済発展を進める」という目標を掲げています。
さらにニューヨーク州ハーフムーンにあるCNSEの太陽光エネルギー開発センターは、アメリカの太陽光発電業界の指導的地位を支えているとし、ソーラーフロンティアのCIS太陽電池における独自技術ともマッチしているんだとか。

ニューヨーク州の海外企業の誘致は、ニューヨークが最先端のナノテクノロジーの中心地になるというビジョンの実現のために、新たなハイテク分野の雇用と経済成長を促すことも視野に入れた数十億ドルに上る戦略的投資の一環で、ソーラーフロンティアが選ばれたのは、その技術が世界も一目を置くものである事を裏付けているのではないでしょうか。

「ソーラーフロンティアの独自技術であるCIS技術は、一般的な他の太陽電池モジュール技術とは一線を画しています。CIS薄膜太陽電池は設置後の発電量、すなわち実発電量がシリコン系のものを上回り、発電効率が性能の尺度の唯一ではないことを証明しています。高品質で高精度の生産が可能なソーラーフロンティアは、太陽光発電市場においてコスト競争力が高く、確実な投資利益をもたらします」

という、ソーラーフロンティア・アメリカズの最高執行責任者(COO)チャールズ・ピメンテル氏の言葉に垣間見える自信は、実際に稼働する発電所でしっかり発電量の差が証明されているからこそ、説得力のある言葉だと言えます。

ソーラーフロンティアのパネル詳細・今月の相場価格についてはこちら

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NYの街中でスマホ無料充電サービス

アメリカの大手通信会社であるAT&T、太陽光発電の開発会社Goal Zero、ブルックリンベースのデザイン会社Pensaの3社により合同開発された、太陽光発電を利用した携帯電話やタブレットの充電器「AT&T Street Charge」が、NY市内に登場。
iPhoneを含むスマートフォンやタブレットを無料で充電できるスポットになり、現時点では4カ所に設置されていて、夏の終わりまでに25か所設置される予定だそう。

ニューヨークは、太陽光発電を利用したゴミ箱など、お洒落に市政にソーラーパワーを導入していて、さすがって感じですね!

昨年のハリケーン「サンディ」で市内が停電になった事から、この太陽光発電式の公共充電器が開発されたのだそう。

AT&T Street Chargeの設置スポット

ニューヨークのタイムズスクエアに太陽光発電のごみ箱

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ニューヨークでは毎日ごみ袋900個分のごみが出るのだそう。今回試験的に投入されたのは、30個の太陽光発電リサイクルステーション「Big Bellyビッグベリー)」(写真上)。7街番とブロードウェイ沿いの42ストリート~47ストリート間に53個、これまでのゴミ箱に代わって設置されたのだそうです。

「通常ごみ」「紙」「ビン・缶」の3セクションに分けられていて、捨てられたゴミは太陽光の力で圧縮されます。これによって収集の回数を減らし、ごみ収集車による二酸化炭素排出を含めた大幅な量の温室効果ガス削減が見込まれるといいます。

このゴミ箱、可愛いし、太陽光発電で動く姿を是非見てみたい!こんなかわいいゴミ箱なら、分別も楽しくなりそう!
実際、市民のリサイクルへの関心は少しずつ高まっているということ。

ブルームバーグ市長は2017年までに、市内のリサイクル率を2倍の30%にすることを目標に掲げ、ニューヨーク傘下のマンハッタン、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、スタテンアイランド5つの地区で、合わせて1000個のリサイクルコンテナ設置を予定しているそうです。