オランダで自転車用道路に太陽電池

少し前にアメリカのBrusaw夫妻によるSolar Roadwaysのニュースが話題になりました。クラウドファンディングで100万米ドルの目標額を220%も上回る資金調達に成功したこのプロジェクト、どこかで読んだことがある方も多いのではないでしょうか?もしかして、出資した方もいるかもしれませんね。

なんとオランダでは実際にこの太陽電池を道路に埋め込むアイデアを実際に形にし、実証実験を開始したのだそう。

SolaRoad_visualWeb

SolaRoad」と呼ばれる太陽電池の道はオランダのアムステルダム北西約15kmの位置にある、自転車専用道路100mに設置され、既に稼働が始まっているのだそう。
現在は系統に送電していますが、将来的にはEVや電動自転車に道路からそのまま充電できるようにすることも考慮に入れています。まさに、地産池消

パネルはBrusaw夫妻が開発したような特殊な形のものではなく、通常の太陽電池を強化ガラスで覆ったもので、5年間の開発費350万ユーロ(約5億円)を投じたとしているものの、20年の寿命の間に投資費用回収は可能としています。

三菱商事、欧州・中東地域の発電事業を英子会社に集約

三菱商事は以前からヨーロッパでの発電事業への出資を行っていましたが、今までの欧州および中東での発電資産を、英国の100%子会社であるダイアモンド・ジェネレーティング・ヨーロッパ社(DGE)に集約することを発表しました。
さらにDGEは今回新たにフランスの2か所の太陽光発電所(クルーシーCruceyおよびマッサンジMassangis)の権利の50%をフランスのEDFエネルジ・ヌーベル社(EDF EN)から取得しました。
それらを合わせたDGEが権利を所有する、発電事業は以下の表にある通り。
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三菱商事は、非資源分野において2020年頃までに連結純利益の倍増を目標としており、DGE社を通じて欧州での電力事業も拡大していきたい意向とのこと。

参考

各国の太陽光発電累積設置量・最新情報

各国の導入状況が発表され次第、随時更新していきます。参考までに各国の総電力需要に占める太陽光発電の割合も併せて掲載しています。なお、地域によって太陽光発電の設備利用率は異なりますが、平均的な設備利用率が把握できる国については表中の数字を使ってご案内しています。それ以外の国については日本の設備利用率13%(1kWあたりの年間発電量1140kWh)で計算してご案内しています。

国名 累積設置量 国の電力需要(MW) 設備利用率 太陽光割合 データ更新月 URL
中国 43,530 MW 5,463,800,000 16% 1.1% 2015年12月 参考
ドイツ 39,700 MW 582,500,000 11% 6.6% 2015年末 参考
日本 34,347 MW 859,700,000 13% 4.6% 2015年12月 参考
アメリカ 25,910 MW 4,686,400,000 17% 0.8% 2015年12月 参考
イタリア 18,920 MW 307,200,000 8.0% 2015年12月 参考
フランス 6,580 MW 462,900,000 14% 1.5% 2013年6月 参考
スペイン 5,440 MW 249,700,000 16% 3.2% 2015年12月 参考
オーストラリア 5,093 MW 2015年12月 参考
インド 5,048 MW 938,823,000 19% 0.9% 2015年12月 参考
イギリス 3,510 MW 323,300,000 10% 2.5% 2015年12月 参考
韓国 3,421 MW 2015年12月 参考
ベルギー 3,250 MW 84,780,000 4% 2015年12月 参考
ギリシャ 2,610 MW 59,530,000 7.4 % 2015年12月 参考
カナダ 2,500 MW 2015年12月 参考
チェコ 2,085 MW 59,260,000 3.5% 2015年12月 参考
オランダ 1,570 MW 112,500,000 1.2% 2015年12月 参考
タイ 1,444 MW 2015年12月 参考
台湾 1,176 MW 2015年12月 参考
南アフリカ 1,122 MW 2015年12月 参考
パキスタン 1,000 MW 2015年12月 参考
オーストリア 937 MW 65,670,000 12.7% 1.5% 2013年11月 参考
イスラエル 870 MW 2015年12月 参考
チリ 854 MW 2015年12月 参考
デンマーク 789 MW 32,070,000 10.8% 2.3% 2015年12月 参考
ポルトガル 454 MW 48,270,000 14.5% 1.2% 2015年12月 参考
アルジェリア 300 MW 2015年12月 参考
メキシコ 205 MW 2015年12月 参考
スロベニア 195.6 MW 14,700,000 1.5% 2012年11月 参考
フィリピン 156 MW 2015年12月 参考
サウジアラビア 100 MW 2015年12月 参考
ブラジル 69 MW 2015年12月 参考
アラブ首長国連邦 24 MW 2015年12月 参考
エジプト 16 MW 2015年12月 参考

イタリア、ドイツは全体から見た割合も高く、「太陽光先進国」と言われるだけあります。
チェコも、経済的に無理をしてでも導入促進をしているだけあって、割合的には日本を大きく上回っています。

ドイツなど・グリッドパリティ達成(太陽光発電のコストと一般電気料金が同等に)

グリッドパリティとは

ヨーロッパのエネルギー関係企業や施設などが参加するPV parityプロジェクトが発表したところによると、ドイツ南イタリアオランダそしてスペインで、太陽光発電のコストが住宅用の電気料金と同等になったそうです。
これに次いで北イタリアポルトガルオーストリアが2年以内にグリッドパリティを達成すると予想されています。

さらに10年後には目標とする11か国(上記の他に、ベルギー、チェコ、フランス、ギリシャ、イギリス)すべてでグリッドパリティになると言います。

先週には国際再生可能エネルギー委員会(IRENA)が、「太陽光モジュールの急速な価格低下により、世界の複数の地域で、近日グリッドパリティの達成がみられる」という発表をしていました。

いよいよここからが注目したいところですね。

グリッドパリティを達成するとつまり、電力会社から電力を購入するよりも太陽光発電を導入したほうがおトクという状態になるので、補助金なしに自然と普及が進む状況になったと考えられます。

グリッドパリティ達成後、太陽光発電の普及がどれくらいのスピードで成長するのか、あるいはしないのか。
日本も数年後には同じ状況になることが大いに考えられるため、ヨーロッパの状況がさらに気になるところです。

オランダ、2013年の太陽光発電補助金を拡大

オランダ政府は、7月に2,200万ユーロと設定した2013年の太陽光補助金への予算に、さらに3,000万ユーロ(約30億円)を追加すると決定しました。

対象となるのは0.6kWから3.5kWの小規模システム。購入者は650ユーロを上限とし、15%の補助金が受け取れるということです。

今年に関しては合計約33,000件の太陽光発電の設置に1870万ユーロが支給されたという事で、合計の設置量は明かされていないということです。

仮に1kW当たり35万円(約3500ユーロ)だとしたら、35.6MW程度が導入されたという事になりますね。平均すると1件当たり約1kWです。日本の住宅用太陽光発電の設置量がおよそ4kW程度だと考えると、かなり少ないですね。
これを2,200万+3,000万ユーロ=5,200ユーロ分に換算すると、100MW弱になります。

参照元

こんな記事もありました。
オランダのOverijssel(オファーアイセル)州が1億5千万ユーロ(約150億円)を再生可能エネルギーの投資に使うという計画についての記事です。
地元の企業や施設、住宅協会によって開発される太陽光、バイオマス、地熱発電のプロジェクトに投資をするという計画で、オランダ政府の「2020年までに電力を再生可能エネルギーの割合を20%に引き上げる」という目標に貢献するための計画だという事です。
同州はこれまでに1億ユーロをエネルギー効率化プロジェクトに融資してきました。

オランダは日本のちょうど10分の1程度の発電量で107GW程度。(参照)これの20%は約21.5GW(21,500MW)です。

参照元

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