沖縄の太陽光発電事情

沖縄での太陽光発電は、日本の他の地域と違い、独自の問題を抱えています。

高温多湿で台風が多く海に囲まれていて塩害も気にしなければいけない気候から、通常の製品を使用すると故障が多くなる問題もあります。
「第27回トータルリビングショウ」では太陽光発電メーカーと協力し、特別に沖縄仕様にした製品が展示されたということです。

また施工方法でも、業者主導で試みた方法が功を奏し、沖縄と同様の問題を抱える南太平洋のソロモンでの事業に採用されるというニュースも出ています。

具体的には、台風や塩害で故障が多くなりがちなパワーコンディショナ―に対する施工上の対策方法について触れられています。

一般的に50kW程度の中規模太陽光発電施設に対しては、容量の大きな業務用パワーコンディショナ―を使用されます。
しかし容量の大きな機械1台でまかなおうとすると、故障した際のリスクが大きいことから、沖縄の太陽光発電業者「沖縄小堀電機」では、市販品の10kW程度の製品を複数使用したシステム構成、数年前から試験的に運用し、効果を上げてきたということです。

リスクの分散とともに故障した際の早急な対応を可能にしたこのシステムなどを持って、沖縄小堀電機では新興国や嶼などでのビジネスチャンスを広げていきたいという。

沖縄の塩害・台風に耐えられる太陽光発電システム

LIXILが発売した沖縄仕様の住宅用太陽光発電システム「ソーラーベース ロータイプ」は、塩害台風にも対応しているのだそう。
価格は3kWで2,356,400円。キロワットあたり78.5万円で、今の相場の軽く2倍はある価格ですが、大規模な発電所が建てられない離などでは、他の島から電気を引くよりも安い場合もあるのではないでしょうか。

ハワイとニュージーランドの中間に位置するトケラウでは、今までディーゼル発電に頼っていたのを、新しい太陽光発電施設が完成して、100%の電力をそこから賄えるようになったという記事も以前ご紹介しました。

参考

兵庫県の淡路島、2050年までに電力自給率100%を目指す

太陽光発電だけで見ると、県別で全国4位の兵庫県
その兵庫県の淡路島は、瀬戸内海で最大の

海峡の存在で地域開発が遅れているという事で、地域活性化総合特区の指定申請が行われ、「あわじ環境未来島構想」が発表されました。
「エネルギーの持続・農と食の持続・暮らしの持続」を3本柱にしてこの構想、一番のポイントとなるのは、現在8%のエネルギー自給率を、2020年までに20%、そして2050年までに100%にまで引き上げるという計画です。

土取り跡地への大規模ソーラー発電施設をはじめとし、太陽熱発電、風力発電、潮流発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギーなどの計画が持ち上がっています。

町おこしにも、再生可能エネルギーが一役買いそうですね。

太平洋の諸島、太陽光発電で電力を100%まかなう!

ニュージーランド領の小さな嶼群トケラウはハワイとニュージーランドの中間に位置し、1500が住むと言います。
これまで電力はディーゼル発電に頼っていましたが、環境負担と運送コストの負担を解決するため、今回の太陽光発電の導入に踏み切ったと言います。

施行はニュージーランドのPowerSmart Solar。750万米ドル(約6億円)をかけて1メガワットの太陽光発電システムと蓄電池を設置するこのプロジェクトは、今年6月から工事が行われていました。

3つの太陽光パネル+蓄電システムからなるこのシステムは、どれもオフグリッド(独立型)電源では世界最大規模ということです。

今後、ディーゼルの購入輸送に充てていた予算は、社会福祉に回せるという事で、小さな島などの電力確保が難しい場所にとって、太陽光発電は電力供給の様々な問題を一括解決してくれる頼もしい手段だと再確認できますね!

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