ソーラーフロンティアがインドの太陽光発電プロジェクトに100MWのCIS太陽電池供給

日本のソーラーフロンティア株式会社とインドWelspun Renewables Energy社が、合計で100MWになるCIS薄膜太陽電池モジュールの供給契約を提携した事を発表しました。この契約に則り、Welspun Renewables Energy社がインドの複数の州で建設予定の太陽光発電所に、ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池モジュールが納入されます。各プロジェクトについてWelspun Renewables Energy社は、各州政府との電力売買契約を締結しています。

Welspun Renewables Energy社は、再生可能エネルギーの活用を積極的に推進しているインド有数の太陽光発電会社です。インド国内のほとんど全ての州に事業を展開することで、1GW超の太陽光と風力発電施設の稼働を2015年度内に目指しています。
ソーラーフロンティア社製のCIS薄膜太陽電池は、高温時のロスが少なく、太陽光に当てると出力がアップするという特性を持っています。このため、実際の使用環境では、従来型の結晶シリコン系太陽電池に比較して、高い発電量を誇っており、インドの様な環境では特にこの特性が有効に働くと見込んでいます。

参考

インドACMEグループ、太陽光発電事業にさらなる60億ルピー出資

インドのデリーを拠点とする再生可能エネルギー企業大手ACMEグループは、バンジャーブ州の太陽光発電プロジェクトに60億ルピー(約116億円)の出資を発表しました。

1年のうち300日は晴れるといわれ太陽光発電に適したバンジャーブ州の政府と提携して、国内最大の太陽光発電開発企業として革命を起こすでしょう。

ACMEは、バンジャーブ州でのプロジェクトを含め、現在の発電量701MWから4年後には7500MWに到達することを目標としています。

なんとも規模の大きい話ですね。
インドは政府主導でも大規模な太陽光発電計画が進められていますが、広くて平らなまとまった土地が得やすく、日射量も多いということで、国の発展における大きな役割を担うことが期待されますね。

参考

インドに世界最大級のメガソーラー計画、規模は750MW

インド政府は2015年2月12日、マッディヤ・プラデーシュ州・Rewa地区にて750MWの太陽光発電所を建設することを承認しました。

これを伝えたエコノミックタイムスによると、建設は2016年のインド独立記念日(8月15日)までに行われる予定で、実現すれば現在世界最大級とされるDesert Sunlight solar project(アメリカ合衆国・カリフォルニア州)の550MWを超えることになります。

参考

無電化地域での太陽光発電照明 – シカゴ、グリーンライト・プラネット社の例

電話線の通っていない地域で携帯電話が固定電話を通り越して普及するように、太陽光発電による電力や照明の普及が無電化地域にすすんでいます。
当ニュースでも、パナソニックによるCSR活動としての太陽光照明の寄付や、アーティストであるオラファー・エリアソンのリトルサンプロジェクトのように、先進国と第三国で販売価格に差を付けて(例えばジンバブエでは240円、アメリカでは20ドル)現地の子供に販売をしてもらうという活動内容をご案内しました。

今回ご紹介するシカゴの会社「グリーンライト・プラネット」も同様に太陽光発電駆動の照明機器を製造するものの、同社は”あくまで企業としての利益追求”をするという点でユニーク。

パナソニックやリトルサンプロジェクトの場合はほとんど慈善活動として行っているため、配布したり販売したりできる個数には限りがあります。
しかし「グリーンライト・プラネット」は企業として成り立たせながらも社会貢献ができる、つまり会社の利益が社会の利益と重なるという点で、うまく行けば一番、電力の普及に貢献できるのではないかと考えます。

着想を得た2005年からベンチャー起業にこぎ着け、2009年には1万個のランプを販売するまでに成長させた創始者のパトリック・ウォルシュ氏は、技術者出身でありながら経営者としての素質が十分備わっていた事が伺えます。

参考

2013年版・世界の太陽光発電設置量まとめ

EPIA(European Photovoltaic Industry Association/欧州太陽光発電工業協会)による、2013年・世界の太陽光発電の設置量に関するレポートが発表されたので、まとめてご紹介します。

合計37GW、トップは中国/日本は2位!

2013年の世界的な太陽光発電導入量の合計は37GWにのぼりました。
昨年の29.9GWから大幅に伸びています。
ちなみにNPD Solarbuzzによると、2014年はさらに49GWに増えると予測。NPD Solarbuzzは、2013年に関しては36GWとかなり近い予測を出していました。(参考

1位は中国で、2013年中に11.3GWを設置。累積では18.1GWに成長。
日本は2位で6.9GW、次いでアメリカ4.8GW。


ヨーロッパではドイツが首位

前年の導入量から半分以下に落ち込んでいるものの、ヨーロッパの地域内では変わらずドイツが市場を先導しているということ。2012年に7.6GWだったのに対し、2013年は3.3GWでした。

ドイツに続いて4国が1GW前後をマーク。
イタリア(1.1〜1.4GW)、イギリス(1〜1.2GW)、ルーマニア(1.1GW)、ギリシャ(1.04GW)

2012年調子が良かったフランスベルギーデンマークなどは、2013年は制度改正などでふるわなかったよう。


アジアが市場先導を奪回

長年ヨーロッパによる市場のリードが続いていましたが、2013年はアジアが10年ぶりに市場を先導しました。
中国、日本の導入量の伸びが大きく貢献したようですが、インド(1.1GW)、韓国(442MW)、タイ(317MW)も順調に伸びているということです。


電力ミックスにおける太陽光発電

ヨーロッパ全体で太陽光発電の2013年中の導入量は9,621MW(約9.6GW)。一位の風力発電(2013年に欧州計で約10.1GW)と合わせて成長が続いている。

発電量にして、太陽光発電は電力需要の3%、ピーク時の需要においては6%をカバーするまでに成長したという。

逆に、石油、石炭、ガスなどの火力発電は軒並み発電容量を減らしており、再生可能エネルギーの割合が増える電力市場においてグリッドシステムの成長がさらに需要になってくる。


インドは2013年までに累積2.18GWの設置量

インドの新再生可能エネルギー省(MNRE)が、2013年までのインドの太陽光発電の累積設置量を発表しました。
それによると、昨年だけで1GW強の系統連携型の太陽光発電が建設され、それまでの設置量と合わせて2.180GWになったということです。

また系統連携がされない独立型の太陽光発電の建設も盛んで、2013年までの累計で144MWの累積設置量があったということです。

インドはまだまだ太陽光発電の建設に関して国を挙げて取り組んでいきたい構えで、昨年9月には2017年までの目標に10GWを掲げています。

参考

インドに4GWのギガソーラー建設計画

インドに世界最大級の太陽光発電所の建設計画が、その規模はなんど4GW!(4,000MW)
ギガワット級の発電所をまとめて建設できるのはさすがインド、羨ましい限りですね!4,000MWで発電量は年間60億kWhの見込み、つまりキロワットあたり年間1,500kWhもの発電量が得られる計算になります。設備稼働率にして17%!日本の12%と比べると1.4倍になります。

場所は西部ラジャスタン州ジャイプール近郊。国営企業などが中心となった、政府規模のプロジェクトになります。
2016年までに稼働開始の予定だという事。

インドは「ジャワハルラル・ネルー・ソーラー・ミッション(Jawaharlal Nehru National Solar Mission/JNNSM)」を掲げ、太陽光発電の普及を推進。2022年までに計20GWの太陽光発電施設を建設することを目標にしているということ。

参考

各国の太陽光発電累積設置量・最新情報

各国の導入状況が発表され次第、随時更新していきます。参考までに各国の総電力需要に占める太陽光発電の割合も併せて掲載しています。なお、地域によって太陽光発電の設備利用率は異なりますが、平均的な設備利用率が把握できる国については表中の数字を使ってご案内しています。それ以外の国については日本の設備利用率13%(1kWあたりの年間発電量1140kWh)で計算してご案内しています。

国名 累積設置量 国の電力需要(MW) 設備利用率 太陽光割合 データ更新月 URL
中国 43,530 MW 5,463,800,000 16% 1.1% 2015年12月 参考
ドイツ 39,700 MW 582,500,000 11% 6.6% 2015年末 参考
日本 34,347 MW 859,700,000 13% 4.6% 2015年12月 参考
アメリカ 25,910 MW 4,686,400,000 17% 0.8% 2015年12月 参考
イタリア 18,920 MW 307,200,000 8.0% 2015年12月 参考
フランス 6,580 MW 462,900,000 14% 1.5% 2013年6月 参考
スペイン 5,440 MW 249,700,000 16% 3.2% 2015年12月 参考
オーストラリア 5,093 MW 2015年12月 参考
インド 5,048 MW 938,823,000 19% 0.9% 2015年12月 参考
イギリス 3,510 MW 323,300,000 10% 2.5% 2015年12月 参考
韓国 3,421 MW 2015年12月 参考
ベルギー 3,250 MW 84,780,000 4% 2015年12月 参考
ギリシャ 2,610 MW 59,530,000 7.4 % 2015年12月 参考
カナダ 2,500 MW 2015年12月 参考
チェコ 2,085 MW 59,260,000 3.5% 2015年12月 参考
オランダ 1,570 MW 112,500,000 1.2% 2015年12月 参考
タイ 1,444 MW 2015年12月 参考
台湾 1,176 MW 2015年12月 参考
南アフリカ 1,122 MW 2015年12月 参考
パキスタン 1,000 MW 2015年12月 参考
オーストリア 937 MW 65,670,000 12.7% 1.5% 2013年11月 参考
イスラエル 870 MW 2015年12月 参考
チリ 854 MW 2015年12月 参考
デンマーク 789 MW 32,070,000 10.8% 2.3% 2015年12月 参考
ポルトガル 454 MW 48,270,000 14.5% 1.2% 2015年12月 参考
アルジェリア 300 MW 2015年12月 参考
メキシコ 205 MW 2015年12月 参考
スロベニア 195.6 MW 14,700,000 1.5% 2012年11月 参考
フィリピン 156 MW 2015年12月 参考
サウジアラビア 100 MW 2015年12月 参考
ブラジル 69 MW 2015年12月 参考
アラブ首長国連邦 24 MW 2015年12月 参考
エジプト 16 MW 2015年12月 参考

イタリア、ドイツは全体から見た割合も高く、「太陽光先進国」と言われるだけあります。
チェコも、経済的に無理をしてでも導入促進をしているだけあって、割合的には日本を大きく上回っています。

米・欧に次いでインドも!アンチダンピング調査開始


米国が先駆けて始まった各国からの中国製品などへのアンチダンピング調査。
インドもアメリカやEUに続いて、中国、マレーシア、台湾、そしてアメリカへのアンチダンピング調査を開始しました。
調査の申立を行ったのは Indosolar、Jupiter Solar PowerそしてWebsol Energy Systemsなどが率いるインドの太陽光製造業者協会(SMA)です。

今回の調査は結晶型製品に関してのみ行われるため薄膜型は調査対象外ということです。
しかしインドは大規模プロジェクトなどで多く薄膜型が採用されており、結晶型へのアンチダンピング調査の与える影響はそれほど大きくないとも考えられています。

参照

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インドの「ソーラーシティ」プログラム・屋根置型の太陽光発電普及拡大に期待

インドGujaratの合計出力世界最大規模690MW超のソーラーパーク計画など一点集中で大規模な計画が目立ちますが、今回インドの再生可能エネルギー局(MNRE)が発表したのは、各自治体との協力の元、全部で60都市をを「ソーラーシティ」に指定し、各都市での屋根置型のシステム拡大を目指すというものです。

すでの40都市が選出されており、Gandhinagar、Nagpur、ChandigarhそしてMysoreの4都市がモデル都市として選ばれています。

現在住宅用太陽光発電システムでは日本が導入量で突出していますが、今回のインドの計画には住宅/公共施設などの区分については触れられていません。それどころか計画への投資額の規模や、これによって導入システムの目標量などもまだ公表されておらず、インドの太陽光市場にどう影響を与えるのかはわかりませんが、大きな変化につながるであろうことは想像できます。

参照