北見工大の「マイクログリッド」実験、電力と熱の効率利用に着目

北見工大が行っているマイクログリッドの実験についての記事がありました。

マイクログリッドとは、太陽光発電などの再生可能エネルギーを含む分散型電源を、それぞれの発電設備の特徴(環境により発電量に差が出るなど)を融通し合えるようコンピュータ管理することで、小規模で地産地消が可能な電力網を実現させるアイデアで、大規模な電力会社によってほぼ独占されている電力事情からの脱却への貢献が期待されています。

北見工大が行う実験はさらにエネルギーの効率利用に加えて、積寒冷地における熱供給の融通も効くモデルをつくるために、国内初の模擬装置を導入しているところが特徴。

北海道は大規模太陽光発電施設の建設に適した環境をもっていながら、「系統のキャパシティオーバー」のために新たな大規模ソーラーの建設をの断念や、規模の縮小を余儀なくされている事業もあったため、こういったマイクログリッド設備が将来北海道のような地域いもたらす恩恵は大きく感じられます。

新潟県のメガソーラー15MW・積雪地域・36円でも採算の取れる計算

1m以上の積になることもある新潟県北東部の阿賀野市の「新潟東部太陽光発電所」では、積雪でもに埋もれないように地上1.8mの高さに設置した太陽光発電設備「1号系列(1MW)」と「2号系列(1MW)」が運営されています。

2011年10月から運転しているこれらの施設で、この1年半の間に想定通りの発電量が得られたことをきっかけに、今回大幅に規模を増やした「3号系列」を増設し、15MWのメガソーラーにする事が発表されました。

「1号系列」(下写真左)は太陽光パネルの設置角度を夏には20度、冬には40度に変更できる可変式を採用。
「2号系列」(下写真右)はパネルを30度に固定しています。

image via スマートジャパン

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よりコストの低い「2号系列」でも想定量の発電量が得られた事から、「3号系列」でもこの固定式を採用されます。

着工は4月8日、2015度中の稼働開始予定で、平成25年度の36円の売電価格が適用されますが、積雪対策が効果を発揮して想定通りの売電収入を得られれば、十分に採算がとれるとされています。

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