鹿児島県の離島で住友商事らEVのリユース蓄電池を用いた実証実験

住友商事は今年2月から「大阪ひかりの森」に設置されたメガソーラーでにEVのリユース蓄電池を用いた実証実験を始めていますが、今回、鹿児島県の離において同様の事業を行うことを発表しました。

薩摩川内市甑島で行われる同実証実験は同市と住友商事によるもので、前回同様環境省からの支援(平成26年度「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(離島の低炭素地域づくり推進事業)」)を活用します。
規模としては「大阪ひかりの森」と比べて蓄電池のボリュームが増え、EV37台分にあたる容量約617kWhの蓄電池を使用します。

これに加えて災害用に太陽光発電110kWとを設置します。

九州離島で再エネ設置容量の拡大に貢献することを想定

さて同事業で九州の離島が選ばれたのは偶然ではありません。
住友商事は、九電の管轄地域の中でも再エネ導入の際の障壁が高い離島群において、同様の事業展開を考慮しているとしています。
九州電力にも技術面でのサポート協力を要請しているそうです。

参考

EV蓄電池を再利用で太陽光発電の出力変動に対応、住友商事が実証実験

以前、住友商事などが大阪市の夢洲にある都市廃棄物処分場に建設した10MWのメガソーラー「大阪ひかりの森」
住友商事は、この施設の横に大型の蓄電池を設置し、出力が不均衡な太陽光発電施設の電力の出力変動を抑制する実証実験を開始しました。

環境省の2013年度「再生可能エネルギー導入のための蓄電池制御等実証モデル事業」に選定されて行われるこの実験では、EVで使用された蓄電池が再利用されます。

日産リーフで使われた蓄電池を16台分使用し、出力は0.6MW、容量は0.4MWhだということ。最大24台分まで増設可能だそうです。

住友商事と日産自動車株式会社は、共同で、EV用リチウムイオン電池の再利用に取組む合弁会社「フォーアールエナジー株式会社」を設立しており、今回の事業で使用される蓄電システムの技術開発などもフォーアールエナジーによるもの。世界初のEV蓄電池再利用型の大型蓄電池となります。

参考

大阪市に廃棄物処分場を有効活用した太陽光発電10MW

大阪市は住友商事などと協力して、夢洲メガソーラー「大阪ひかりの森」プロジェクトと名し、大阪府の都市廃棄物処分場に10MWの太陽光発電を建設する計画を発表しました。

500kWごとに設備を保有する企業を20社程度募集し、リースで借りた企業に売電の収入が割り振られる予定で、現在7社の参加企業が決定しています。

  • 事業主体:大阪市、住友商事株式会社、三井住友ファイナンス&リース株式会社、サミットエナジー株式会社
  • 参加企業:株式会社ジュピターテレコム(J:COM)、住友商事株式会社、住友電気工業株式会社、株式会社ダイヘン、日立造船株式会社、レンゴー株式会社、株式会社NTTファシリティーズ
  • 場所:夢洲1区の廃棄物埋立処分場のうちの約15ha
  • 規模:10MW
  • 稼働開始予定:2013年10月

参照元

住友商事カリフォルニアの世界最大規模(550MW)の太陽光発電事業に参画

カリフォルニア州の約16平方キロメートルの米国政府の所有地に550MW(約900万枚)の薄膜太陽光パネルを敷設するプロジェクトに、住友商事も参加するというニュース。一般家庭約16万世帯以上の使用電力量に相当する規模の発電所になります。

住友商事は25%を出資。共同出資者はともにアメリカの企業のNextEra Energy(50%)とGE Energy Financial Services(25%)。
2013年後半より順次売電を開始し、2015年春完工予定。

モジュールはアメリカの薄膜型太陽電池メーカー、First Solar製が使われるということ。

カリフォルニア州ではRPS(Renewable Portfolio Standard)という法律のもと、電力事業者には2020年までに全発電量の33%を再生可能エネルギーからまかなうという目標を掲げています。
広い土地と日照量に恵まれたカリフォルニア州は、大規模な太陽光発電を建設するには適した地域と言えそうです。

住友商事株式会社:プレスリリース